2025.05.10記
[4] 次の命題(q)について,正しいかどうか答えよ.正しければ証明し,正しくなければ反例を挙げて正しくないことを説明せよ.
(q) と
において,
,
,
ならば,これら2つの三角形は合同である.
2025.05.19記
[解答]
(q) 正しくない.
(q) 正しくない.
,
,
とすると余弦定理により
,
となるので ,
とすれば合同でない反例が作れる.
二辺夾角相等は合同条件であるが,二辺と夾角でない一角相等は一般には合同条件ではない.
相等する2辺の長さを とし夾角を
とする.長さ
の辺の夾角でない方の角度を
とすると余弦定理から残りの辺の長さ
は2次方程式
,つまり
…①
の2解として得られる.
(i) ①が相異なる2の正の解を持つとき:
(これは第一余弦定理)
から の値は異なるが,正弦定理から
は
によらず一定であるので2つの
に対する
の値は異なり,和が
である.つまり「2つつなげると二等辺三角形となる鋭角三角形と鈍角三角形」のペアとなる可能性があり,合同条件にはならない.
(ii) ①が重解なる2の正の解を持つとき:
(i) のペアが一致することとなるので, の直角三角形となる.
(iii) ①が正の解を1つしか持たないとき:
もう1つの解が0以下となるので の三角形となる.
つまり,
二辺と夾角でない一角相等は一般には合同条件ではないが,
(i) 夾角でない一角が 以上
(ii) もう一方の夾角でない角が直角
のいずれかを満たせば合同条件になる
ことがわかる.これを利用すると
2012年(平成24年)京都大学-数学(文系)[2]
(解説は 2012年(平成24年)京都大学-数学(文系)[2] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR)
を上手く解くことができる.