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2007年(平成19年)京都大学-数学(文系)[5]

2025.10.18記

[5] n を1以上の整数とするとき,次の2つの命題はそれぞれ正しいか.正しいときは証明し,正しくないときはその理由を述べよ.

命題 \mathbf{p} :ある n に対して,\sqrt{n}\sqrt{n+1} は共に有理数である.

命題 \mathbf{q} :すべての n に対して,\sqrt{n+1}-\sqrt{n}無理数である.

2025.10.29記

[解答]
まず,「k を1以上の整数とするとき,\sqrt{k}有理数であることと k が平方数であることが同値」であることを示す.

\sqrt{k}有理数のとき,\sqrt{k}=\dfrac{p}{q}p,q は互いに素な自然数)と表すことができ,このとき
q^2 k=p^2p,q は互いに素な自然数)となることから q=1,k=p^2 となり,k は平方数である.

逆に k が平方数のとき \sqrt{k}有理数となるので,同値であることが示された.

(i) 命題 \mathbf{p} は偽である.

ある n に対して,\sqrt{n}\sqrt{n+1} は共に有理数であると仮定すると n=a^2,n+1=b^2 を満たす自然数 a,ba\lt b)が存在するが 1=(n+1)-n=b^2-a^2=(b+a)(b-a)\gt 2a\geqq 2 となり矛盾するからである.

(ii) 命題 \mathbf{q} は真である.

ある n に対して,\sqrt{n+1}-\sqrt{n}有理数であると仮定すると \sqrt{n+1}+\sqrt{n}=\dfrac{1}{\sqrt{n+1}-\sqrt{n}}有理数となり,その n に対して \sqrt{n}\sqrt{n+1} が共に有理数となり,命題 \mathbf{p} が偽であることに反する.よって命題 \mathbf{q} は真である.

x=\sqrt{n}y=\sqrt{n+1} とおくと y^2-x^2=1 が成立します.ですから,双曲線 y^2-x^2=1 上の有理点と関連付けてみましょう.

[うまい解答](というよりも[変な解答])
双曲線弧 C:y^2-x^2=1x,y\gt 0)と y=tx+1t\gt 0)の交点は \mbox{P}\left(\dfrac{1-t^2}{2t},\dfrac{1+t^2}{2t}\right) であり,t0\lt t\lt 1 を満たす実数のとき,点 \mbox{P}C 上をくまなく動くので,これは C のパラメータ表示である.

また,t0\lt t\lt 1 を満たす有理数のとき,\mbox{P} は有理点であり,C 上の任意の有理点に対して,その点と (0,1) を結ぶ直線の傾きとしてを t とおけば,対応する \mbox{P} が得られるので,C 上の任意の有理点は点 \mbox{P} の形に表すことができる.

(i) 命題 \mathbf{p} は偽である.

命題 \mathbf{p} は真であると仮定すると,ある n に対して \sqrt{n}=\dfrac{1-t^2}{2t} を満たす有理数 t=\dfrac{p}{q}p,q は互いに素な自然数0\lt p\lt q) が存在する(ここで q\geqq 2 である).このとき
q^4-2(2n+1)p^2q^2+p^4=0
となるが,左辺は q\geqq 2) で割り切れないので矛盾する.よって命題 \mathbf{p} は偽である.

(ii) 命題 \mathbf{q} は真である.

ある n に対して,\sqrt{n+1}-\sqrt{n}有理数であると仮定すると,\sqrt{n+1}-\sqrt{n}=t であるから t有理数となり,よって \sqrt{n},\sqrt{n+1} は共に有理数となり,命題 \mathbf{p} が偽であることに反する.よって命題 \mathbf{q} は真である.




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