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2004年(平成16年)京都大学後期-数学(理系)[4]

2025.09.23記

[4] 水平面 V 上の3点を \mbox{O}\mbox{A}\mbox{B} とする. \mbox{A} は線分 \mbox{OB} 上にあり,線分 \mbox{AB} の長さは 1 メートルであるとする.\mbox{O} から,V と垂直に棒が立っている.棒の先端 \mbox{X}\mbox{A}\mbox{B} から見たときの仰角がそれぞれ {45}^{\circ}{44}^{\circ} であったという.棒の長さは何メートルか.小数点以下を四捨五入して答えよ.

ただし,0.01745\lt \tan1^{\circ}\lt 0.01746 である.

本問のテーマ
商による誤差の伝播を利用した評価

2025.09.24記

[解答]
\mbox{OX}=\mbox{OA}=x とおくと (x+1)\tan 44^{\circ}=x であるから
x=\dfrac{\tan 44^{\circ}}{1-\tan 44^{\circ}}=\dfrac{\tan (45^{\circ}-1^{\circ})}{1-\tan (45^{\circ}-1^{\circ})}=\dfrac{1-\tan 1^{\circ}}{(1+\tan 1^{\circ})-(1-\tan 1^{\circ})}=\dfrac{1}{2\tan 1^{\circ}}-\dfrac{1}{2}
が成立する.
\dfrac{\sqrt{3}}{100}=0.01732\cdots \lt 0.01745\lt \tan1^{\circ}\lt 0.01746\lt 0.0175=\dfrac{7}{400}
であるから
28.57\cdots=\dfrac{200}{7}\lt\dfrac{1}{2\tan1^{\circ}}\lt\dfrac{100\sqrt{3}}{6}=28.86\cdots
となり,よって
28.07\lt x\lt 28.37
となり棒の長さは28メートルとなる.

0\lt\delta\lt\dfrac{1}{2} のとき,\dfrac{1}{1-\delta}\lt 1+2\delta である.というのも右辺から左辺を引くと
\dfrac{\delta(1-2\delta)}{1-\delta}\gt 0
となるからである.

[別解](評価の部分)
\delta=5\times 10^{-5} として
\dfrac{7}{400}-\delta=0.01745 \lt \tan 1^{\circ}\lt 0.0175=\dfrac{7}{400}
だから
28.57\cdots=\dfrac{200}{7}\lt\dfrac{1}{2\tan1^{\circ}}\lt\dfrac{200}{7-400\delta}
\lt\dfrac{200}{7}\left(1+\dfrac{800}{7}\delta\right)
=\dfrac{200}{7}+ \dfrac{8}{49}=28.57\cdots+0.16\cdots\lt 28.75
となり,よって
28.07\lt x\lt 28.25
となり棒の長さは28メートルとなる.

x=28.1449\cdots である.

近年の京大では数値を近似値ではなく不等式で与えることが多く,特に対数では逆数をとることが多いので

0\lt\delta\lt\dfrac{1}{2} のとき,\dfrac{1}{1-\delta}\lt 1+2\delta
を知っておきたい.ただ,大数の解答は基本的に割り算で計算することがほとんど.

数値評価の類題は
2017年(平成29年)京都大学-数学(文系)[2] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
2014年(平成26年)京都大学-数学(文系)[4] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
2011年(平成23年)京都大学-数学(文系)[5] - [別館]球面倶楽部零八式markIISR
あたりを参照(全て対数の評価).




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