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1933年(昭和8年)京都帝國大學醫學部-數學[2]

2025.01.22記

[2] 一ノ平面曲線アリ.同平面上ニテ曲線外ニ存スル二定點 \mbox{F}_1\mbox{F}_2 ヨリ曲線上ノ任意ノ點ニ至ル距離ノ相乘積ハ一定ナリ.今曲線上ノ一點 \rm P ヨリ發シ,曲線上を辿リテ一方ニ進ム時ハ,遂ニ再ビ \rm P 點に復歸スルコトヲ證明セヨ.

本問のテーマ
カッシーニの卵形線

2025.02.04記

[解答]
\mbox{F}_1(-b,0)\mbox{F}_2(b,0) とし相乗積を a^2a,b\geqq 0) とする.

ここで a=0 とするとb=0 かつ (x,y)=(0,0) となり曲線とはならないので a\gt 0 として良い.

また b=0(,a\gt 0) とすると x^2+y^2=a^2 となり,これは円周を表すので閉曲線となり題意を満たす.

よって以下,a,b\gt 0 として良い.

このとき,曲線上の点を (x,y) とすると
\sqrt{(x+b)^2+y^2}\cdot\sqrt{(x-b)^2+y^2}=a^2
すなわち
(x^2+y^2+b^2)^2-(2xb)^2=a^4
を経由して
(x^2+y^2)^2-2b^2(x^2-y^2)-a^4+b^4=0
が成立する.

ここで関数 z=(x^2+y^2)^2-2b^2(x^2-y^2)-a^4+b^4多項式関数であるから任意の (x,y)\in\mathbb{R}^2 に対して連続であり,よって連続な単一の曲面を表すので,その等高線も閉曲線の集合(2つの閉曲線が1点を共有することもある)となり,題意をみたす.

曲面 z=(x^2+y^2)^2-2b^2(x^2-y^2)-a^4+b^4z=0 における切り口は
0=4x(x^2+y^2-b^2) dx+4y(x^2+y^2+b^2) dy
を満たすので,曲線上を滑らかに辿ることができる.

ここで a=b のとき,曲線 (x^2+y^2)^2-2b^2(x^2-y^2)=0 はベルヌーイのレムニスケートであり,原点付近で2次近似すると
-2b^2(x^2-y^2)=-2b^2(x+y)(x-y)=0
となるので原点は二重点であり,曲線は原点で自己交叉する.

当時の解答に「コレハ Cassini ノ閉曲線デアル(カラ題意ヲ満タス)」とあって,これでいいのか?と思った.まぁこっちも「円だから題意を満たす」という議論をしているのだが.

[解答]
(途中から)
(x^2+y^2)^2-2b^2(x^2-y^2)-a^4+b^4=0a,b\gt 0
において x=r\cos\theta,y=r\sin\theta とおくと
r^4-2b^2r^2\cos2\theta-a^4+b^4=0
となる.ここで f(x,\theta)=x^2-2b^2x\cos2\theta-a^4+b^4
とおくと,曲線の極表示は f(r^2,\theta)=0 と表される.

(i) a\gt b のとき:
任意 \theta に対して2次方程式 f(x,\theta)=0 は正の解を唯一もち,それは
x=b^2\cos2\theta+\sqrt{b^4\cos^2 2\theta+(a^4-b^4)}
=b^2\cos2\theta+\sqrt{a^4-b^4\sin^2 2\theta}(\gt 0)
となるので
r=\sqrt{b^2\cos2\theta+\sqrt{a^4-b^4\sin^2 2\theta}}
となり,\bigl. r \bigr|_{\theta+2\pi}=\bigl. r \bigr|_{\theta} であるから題意を満たす.



(ii) a=b のとき:
2次方程式 f(x,\theta)=0x=0,2b^2\cos 2\theta を解に持ち,
\cos 2\theta\geqq 0 のとき r=0,\sqrt{2}b\sqrt{\cos 2\theta}
となり,
\cos 2\theta\lt 0 のとき r=0(原点)
となる.
r=\sqrt{2}b\sqrt{\cos 2\theta}\cos 2\theta\geqq 0)は原
点を通るので結局曲線の極方程式は
r=\sqrt{2}b\sqrt{\cos 2\theta}\cos 2\theta\geqq 0
となる.これは \theta=-\dfrac{\pi}{4} において原点から出発し,x\gt 0 の領域を滑らかに動いて \theta=\dfrac{\pi}{4} で原点に戻る曲線と, \theta=\dfrac{3\pi}{4} において原点から出発し,x\lt 0 の領域を滑らかに動いて \theta=\dfrac{5\pi}{4} で原点に戻る曲線の2つ(原点を共有する)からなるので,題意を満たす.



(iii) a\lt b のとき:\sin^2 2\theta \gt \dfrac{a^4}{b^4} のとき
x=b^2\cos2\theta\pm\sqrt{a^4-b^4\sin^2 2\theta}(\gt 0)
となるので
r=\sqrt{b^2\cos2\theta\pm\sqrt{a^4-b^4\sin^2 2\theta}}
(但し |\sin 2\theta| \lt \dfrac{a^2}{b^2}
となる.2つの曲線
r=\sqrt{b^2\cos2\theta+\sqrt{a^4-b^4\sin^2 2\theta}}
r=\sqrt{b^2\cos2\theta-\sqrt{a^4-b^4\sin^2 2\theta}}
は共に x\gt 0\cos\theta\gt 0)の範囲で
(x,y)=\left(\sqrt[4]{b^4-a^4}\dfrac{\sqrt{b^2+ \sqrt[4]{b^4-a^4}}}{\sqrt{2}b},-\sqrt[4]{b^4-a^4}\dfrac{\sqrt{b^2- \sqrt[4]{b^4-a^4}}}{\sqrt{2}b}\right)

(x,y)=\left(\sqrt[4]{b^4-a^4}\dfrac{\sqrt{b^2+ \sqrt[4]{b^4-a^4}}}{\sqrt{2}b},\sqrt[4]{b^4-a^4}\dfrac{\sqrt{b^2- \sqrt[4]{b^4-a^4}}}{\sqrt{2}b}\right)
を結ぶ端点以外では交わらない曲線であるから,1つの輪をなす曲線となる.x\lt 0 の範囲でも同様となるので,
(x^2+y^2)^2-2b^2(x^2-y^2)-a^4+b^4=0b\gt a\gt 0
は2つの輪からなるので,題意を満たす.






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