クレディスイスの根深い問題
シルバーゲートバンク、シリコンバレーバンク、シグネチャバンクに続いて、クレディスイスが経営危機が再来し、16日(木)にS&P500株価が急落しました。これは筆頭株主UAEサウジナショナルバンク(UAE社)が追加出資拒否発言をしたため、パニックになったものです。
クレディスイスは、世界規模ランカー銀行で、18日時点では、同じスイス籍のUBSによる買収交渉が予定されているといわれています。これが実現すると、世界第6位の資産規模の銀行になります。
加えて、米財務省とFRB が3/12に共同声明を発表して、預金保護と納税者負担がないことを宣言しました。

堕ちたファンドも助けるのか?
クレディスイスはリスクを取る銀行で、タクスヘブン運用や、富裕層向けプライベートバンキング、変なヘッジファンドに投資したり、かなり危ない噂の絶えない銀行です。日本の有名漫画の銀行のモデルにもなっていて、匿名口座(ナンバードアカウント)を数億円(USD1M)の預金がある場合に提供しています。

素行の悪さは金利の高さとして現れ、コロナショックの低金利期は有利でも、インフレになると全体的に金利が上がるため、VIPに紹介された一部のファンドでは、不利になるポジションがあり、特に2021年のアルケゴスショック(Gソロス)で大損失をしため、プライベートバンクホヅダーでも損失が起こり得ます。

アルケゴスは高い手数料で釣って、差金決済で銀行に株式所有権を渡し、その差金をアルケゴスが負担します。銘柄の一つバイアコムCBSが2021年4月に急落したため(Wall street 2021年6月の記事では、USD 5.5 Billion 含み損)、株主UAEサウジナショナルバンクから批判され険悪になっています。現在の債券含み損を踏まえ、同社は追加支援を求められたようで、これに対して拒否が示されて、ドル急落になりました。
中央銀行が守るのは預金者であって銀行ではない
同じスイス籍のUBS(Union Bank of Switzerland)との交渉が続いていますが、変なヘッジファンドやタックスヘブンファンドは、理解不能なジャンクボンドも保有しているので、瑕疵補償請求権が付がなければ、UBSはクレディスイスを買えません。
スイスは山岳地帯で、天然の要塞の中に金庫があり、米国のように借金して使い込んだりしないので、世界中から金庫として預ける富裕層が多く、キャリートレードがしやすい通貨です。しかし、運用が下手だと、タックスヘブンや資金調達の有利というだけで挽回できません。
UBSにとって、買えと言われても嫌なこと限りなく、含み損や訴訟リスクも起きるので、タダでは買収できません。
2023年3月19日 bloomburg クレディS救済の買収案取りまとめ急ぐ-UBSとスイス当局-関係者
S&P Global Market Intelligence 2020 9/19 の加筆記事 UBS-Credit Suisse could rival US i-banks; the world in recession
ドル円価格の行方と金融不安(今週はすごく難しい)
総合すると、ドル円は下落トレンド継続、戻り売り予測です。
クレディスイス問題は収束するものの、ロシアが原油増産して商品市場が下落し、ドル円は上値が重そうです。
むしろ、金融不安なので利上げ止めますといえば、救済策は効果がないという印象を与えるので、金融不安が再燃する可能性があります。また、先日のパウエル議長の利上げ発言から、3月21日のFOMCでは利上げ予想ですが、金利の天井感を感じ取って、ドル円の方向は下落圧力が強そうです。
かなり難しい値動きになりそうですが、戻り売り局面で準備しています。
