今のEthernetは Cat.5 Cat.6 引込線OM3/OM4 が主流です。
うちの屋内配線は、10年前にCat.5で工事されてますが、1Gbpsで通信できているので、しばらくは増強しなくとも問題なさそうです。同じような構成の家は結構あり、Cat.5のまま使う建物は残りそうです。

CAT.5eとCAT.5は、4対8芯ケーブルのものならば、電気的には同じもので、屋内配線用ケーブルならば、ほぼCAT.5eの能力を発揮します。

光回線契約は光クロス10Gbpsまであるけど

光回線契約は10年前が200Mbps、最近は1Gbps、NTT東やドコモから10Gbpsのサービスが始まっていますが、10Gbps回線は、いずれも光電話が使えません。

光回線をフルに使うことはなく、仮に10Gbpsに引き上げても、100Mbitデータを 1Gbpsで0.1秒で送るか、10Gbpsで0.01秒で送るか という違い程度で、体感的には変わりません。

メリットを挙げると、短時間で通信が済むことで、瞬間的な混雑を避ける余力があるため、間隙をぬって通信が完了するようになります。また、接続台数が増えてくると、占有時間が短くなることで、たくさんの機器を接続しても、帯域の取り合いがなくなります。

通信速度違い



ダッシュボード小

※ FWX120 ダッシュボード 1Gbps付近まで上昇したのはファイルサーバー転送のため


10Gbpsでも屋内配線はCAT.6Aに更新しなくともよい
屋内配線図
 NTT東 フレッツ光の配線イメージに10Gbpsを置いた場合の配線

10Gbps契約にしたら、新築ならば価格差次第で6A配線にした方が良いですが、すでに配線済みの住宅ならば、住宅をいじって張り替える必要はありません。
  • CAT5eは2.5Gbpsまで送信できる(8芯CAT.5ならば同じ)
  • 大容量回線は複数機器が接続する場合に意味がある
  • 高速回線が必要な場所だけ直接CAT.6かWIFI6(上限9.6Gbps)で配線
というように、複数台で10Gbpsを共有している状態なので、全屋内配線が10Gbpsである必要はなく、家の柱や壁の損傷のリスクがあるので、普通の工事業者さんは嫌がると思います。


通信速度の動向

2014年に11ac(最大6.9Gbps)のWIFIが普及し始めたので、超1GbpsのEthernetが必要になってきました。先行してCat.7、Cat.8のケーブルが発売されましたが、通信回線側でも10Gbps契約を増やすチャンスと、速度の底上げが進んでいます。JEITAさんの資料では5年で10倍の向上を見込んでいます。

NURO光の超1G契約の多くは高齢者世帯らしいので、営業さんが高速商品を欲しがってる感はあり、ゲーム好きな人のみ好んで高速回線を入れている印象です。通信が短時間で済むために、オンラインゲームではレスポンスの違いとして反映されるのだとか。

IEEE802.3ab(1996)上の速度
Cat.5e    1Gbps(100m)
Cat.6    1Gbps(100m)

IEEE802.3an(2006)上の速度
Cat.6    10Gbps(37m)
Cat.6A   10Gbps(100m)
Cat.7   10Gbps(100m)

IEEE802.3ba(2010)上の速度
Cat.8    40Gbps(30m)

IEEE802.3bz(2016)上の速度
Cat.5e    5Gbps(100m)
Cat.6    5Gbps(100m)
Cat.6A    10Gbps(100m)

IEEE802.3ae上の速度(2002)

光    10Gbps(10km)

https://home.jeita.or.jp/upload_file/20171114151545_u7hofFT0L4.pdf
【JEITA】LAN配線の疑問にお答えします(セミナー2017)

https://xtech.nikkei.com/it/atcl/column/17/012300631/
【日経XTECH】LANケーブルの正しい使い方

https://www.soumu.go.jp/main_content/000553420.pdf
【総務省】固定系ブロードバンド市場(小売市場)

CAT.5でも1Gbpsで通信できる理由

 Cat.5ケーブルは、1対のツイストケーブルでデータを送ることで、外部からのノイズを相殺する機能を持っています。ノイズ源の電波が照射されても、両方に同じ量のノイズがかかれば、差分を取ることで、ノイズを相殺できます。現時点では、これ以上に効果があるノイズ低減方法がなく、その上位規格でも、線間の距離を取るのが限界で、劇的に速度は上がりません。
ノイズ

 Cat.5では2対と4対のケーブルが併存し、2対のケーブルでは100Mbpsが限界ですが、4対8芯ケーブルでは、導線を太くしたり、被覆を太くしたりするなどにより、Cat.5でも250MHz ×4 の1Gbps通信が可能です。
cat5
※ 2Gbps程度ならば問題なくCat.5eが使える。
https://xtech.nikkei.com/it/atcl/column/17/012300631/
【日経XTECH】LAN ケーブルの正しい使い方

クロストーク低減のために十字スペーサーを入れたものがCat.6ですが、鋭角にケーブルを曲げてしまうと至近距離からノイズを受けることがあり、Cat.6だろうが、Cat.5だろうが、1Gbpsを維持できず100Mbpsに落ちることがあります。

ダイソーのCat.6フラットケーブルを直角に這わて、屋内接続したときに、100Mbpsに落ちてしまったことがあり、敷き方とケーブル種によっては、ランクが落ちることがあります。速度低下のリスクは、色々なところにあるので、工事は実績のある会社に頼んだ方が良いです。また、構造的に、フラットケーブルはノイズを拾うリスクが多いので過信は禁物です。
photo13
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/nettech/1086866.html
【Impress20171024 】CAT5/CAT5eの利用を断念 CAT6/6A/6e/7のみサポート


個人の実測では、Cat.8、Cat.7が遅い問題

自宅で速度実験をしている人は、大抵はCat.8やCat.7が遅い結果になります。ノイズ量は誤差程度であるものの、アースを入れないCat.8、Cat.7はケーブル内金属比が高いため、樹脂スペーサーの効果を相殺して誤差程度にエラーが発生しやすくなります。

実績のある工事業者さんならば、アンテナ同軸ケーブルの網状シールドにアースを取るので、簡単にCat.7、Cat.8用にアースをつけてくれますが、実績の少ない工事業者さんや、自作工事の場合、アースや折らないよう工夫する作業に気が回らないので、誰にでもオススメできるものではありません。


混乱するCat.6ケーブル市場

GbEにはIEEE(米)とISO/JIS(国際規格:実質・欧)とANSI/TIA(米)という異なる規格があります。

IEEE規格は速度に基づき、10GBASE-T、1000Base-Tと表記されます。

ISOとANSI/TIAが併存し、後者は米国商業施設用規格ですが、一般家庭も含めて、これが一般的には通用しています。ISOとTIAの違いとして以下のような違いがあります。

・ISOにはCat.5eがない
・ANSI/TIAにはCat.7がない

ISO にはCat.5eケーブルは存在しないので、”ANSI/TIA”のCat.5eと銘記する必要があるのですが、安価なケーブルにはCat.5eしか書いてありません。

Cat.6AはCat.7と能力が変わらないので、コストかけてCat.7を作る必要が薄いため、スキップされる可能性があります。たまにCat.7準拠と書かれたケーブルもありますが、これはただのCat.6Aです。

配線
商業オフィスで通信する場合、10Gbps以上の速度が必要なのは、ゲートウェイとサーバー間の短距離だけなので、屋内配線はCat.6Aで頭打ちになりそうです。

Cat.6に金属シールドを付けたCat.6AはCat.5やCat.6と大きな違いはなく、長距離による他回線からの干渉に対する遮蔽効果が出てくるだけです。

規格別通信速度の最大値
CAT5e    5Gbps(100m)
CAT6    5Gbps(100m)
CAT6    10Gbps(37m)
CAT6A    10Gbps(100m)非アースシールド
CAT.7 10Gbps(100m)アースシールド
CAT.8 40Gbps(30m)アースシールド

OM3/OM4    10~100Gbps/芯 ※ 芯数、波長によって変化

それ以上は光ファイバー

CAT.5の 差動通信 以上に劇的にノイズを減らす方法は、電界も磁力線も発生せず、ノイズである電界・磁界の影響も受けない光ケーブルしかありません。

実際、高音質デジタル音源では、ノイズが少ない光ケーブルが使われていて、ケーブルも普通に売られています。

しかし、いくら速くなったといえども、USB3.1 5Gbps、M.2 SSDが20GbpsとPCの能力を超えて能力が求められることはないので、最初の話に戻って、当面はCAT.5でもしばらく使えそうだということになります。。

通信速度

※ 規格別通信速度比較 USB2.0は桁違いに遅いためグラフが見えない