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三菱商事 国内 ラウンド1事業から撤退

日本国内では、三菱商事が風力事業を手がけていますが、コストが見合わないため撤退。

三菱商事の価格ならば、実用化レベルの料金設定ですが、いずれCarbon Nutral が価値を持ち、経済的に採算を見込み、これを実績として、世界市場を狙う計画と思われます。しかし、予想以上に中国の成長が早いので見込みが甘く、撤退がたしかに一番賢い。

まとめていたら、入札システムと役所の丸投げ構造から、役人があまりに説明が下手なので、全く理解しないまま中抜き丸投げ予算要求しているとしか思えなくなりました。

大臣や自治体首長が三菱商事に対して不満の報道が多く、これでは新たな公共事業支援であって、これでは事業として育てた中国に、持って行かれるだけです。経産省は2兆円もかけてGX予算を出して、中国を肥え太らせようとするようにしか見えない。

中国
日経BPから

三菱商事洋上風力は窓口会社なので、実働部隊は温存され、別の会社が管理する案を再入札して、実質の値上げをするのでしょう。風力発電は、予想以上に構成企業数が多いので、ティア2、ティア3は一緒だったりします。

中国企業が世界の洋上風力案件を取っているので、たとえばNTNが工場閉鎖したように、全ての意思決定と事業展開が遅いので、日本の役所の投資が無駄なことに。日経記事では、鹿島も低価格すぎて徹底したともあり、GoldWind(新疆ウイグル自治区出自の会社)が市場を支配しているので、日本企業の風力は総崩れしか予想できない。予想以上に劣勢なので、後はグダグダの展開でしょう。

2025年8月30日 日経新聞 三菱商事連合 洋上風力開発計画から撤退
風力計画
三菱商事の事業は12~16.5円/kWh@1.7GW で計画 。相場の半分以下の入札価格

三菱商事の案件は、2021年度入札時点では、ラウンド1が12~16.5円/kWh、170万kWの予定でした。このうち2割の利用率で計算すると、3TWhの電力量、14円/kWhで見込み計算すると、年間417億円程度の収入です。加えて三菱商事は、200億円の供託金を支払っています。Google検索では30%を返しますが、この場合、4.5TWh、625億円の年間収入。特に洋上は軸受破損しやすく、メンテナンス停止は予想外だった様子。

再エネは、政治家スキャンダルのある案件だから、何が起きても驚きませんが、ここまで高額な電源を使うと、政治家がたかってくるではないか。

中部電力は180億円の2025年度損失計上し、いずれ電力に穴があくことを考えて、買電を発注したのでしょうか。電力は貯蔵ができないので、予定変更に手当が必要です。

洋上風力の仕様

三菱商事は中部電力と連携し、それぞれ子会社の三菱商事洋上風力、C-Techが実施主体となっています。他、海上作業船は日本郵船、送電線は古河電工か住友電工あたりが有名どころ、風車はシーメンス、GE、Vestasから調達ということでしょうか。

洋上風力は40円/kWhは下らない価格といわれており、習熟度によりコストダウンすることを見込み、入札上限29円/kWhに設定されます。
直流送電
海底ケーブルの一例 北本連系線(住友電工のもの)

洋上を伝う電線周囲の海水は、導体なので、直流しか送電できません。電線を覆う絶縁体がコンデンサを形成してしまうため、交流送電では減衰します。

洋上風力の構造

洋上風力は特殊仕様なので、複数の事業を受注しないと、減価償却ができないので、次の受注を見込んで入札します。しかし海外では、プロジェクト価格が高騰して中止が相次いでいるため、採算性は悪化してしまいます。加えて冒頭に書いたように中国企業に全て市場を奪われている状態。

いずれかインフラ部に補助金を入れて、工場を新設すると思われますが、さすがに中国の会社に直交変換所を受注するわけにいかないでしょうから、国内にあつらえ工場が必要です。

最近の半導体は絶縁耐力が高くなったので、以前よりも低コストで転換できるとはいえ、中国との差が開きすぎて、経験不足が否めません。

2021年頃の入札時期に比べ、国内2023年問題以降の労働規制強化により、作業あたりの人件費単価が上昇し、また、人手不足により人件費が上昇しています。また、円安により調達コストが上昇し、交易条件の悪化により、調達コストが上昇しています。
銅価格推移
LME ドル建て銅価格チャート。価格が高止まりしている

太陽光発電はシリコンの光電効果、風力発電は誘導モーターなので、銅線コイルの塊であり、ほぼ銅価格の影響がコストに跳ね返ります。

また、海上設備は塩害により劣化が早いため、銅のようなイオン化傾向の低い金属やセラミックスが必要です。炭素鋼やステンレスを使うと、すぐにさびるし、コンクリートも、緻密コンクリートのような、ひび割れが起きにくくする必要があります。

日本は山地が多いことから、陸地ではビル風のようになってしまい、気流が乱れやすいために、電力が安定しません。そのため洋上風力という選択ですが、下手に安いところが落札すると、2、3年で使い物にならない設備を作ることになるので、ただ安ければ良いわけではありません。

NEDO 風況マップ
日本の風況マップ(NEDO)

風況の強い、色の濃い地域に建てて、採算性を計算するところ、三菱商事は風況にも含みを持っている印象があるため、風況マップは盛り気味になっていて、実際に建てたら利用率が高くなかったかもしれません。

これは、稼働中の採算に響くので、後年度の価格の調整と供給電力が首尾良くいかなければ、後年度の黒字化が難しくなります。日本国内では、思ったほど電力が取れないために、止まってしまうサイトもあるので、場所によってはリスクが生じます。

風力発電は風車の回転面積で電力が決まるため、直径が長いほど面積が二乗で効くため、風車を大きくするほど経済的に有利になるといいます。三菱商事は大型化により低廉にしていると思われますが、台風や暴風も受けやすいので、耐久素材も選びます

銅やセラミックスのような、比較的高価な部品を使うことから、安かろう悪かろうになるため、スリーダイヤのブランドに傷をつけないためにも、この入札額ならば撤退という判断もやむを得ないでしょう。

供託金200億円が次の入札の差分に流用できるものの、次の入札は40円/kWh程度になるかもですね。

まだ次世代の炭素中立電源がない

脱炭素エネルギーとして想定されているものは、以下のあたりでしょう。
  • アンモニア混焼発電
  • 核融合炉
  • SMR 原子炉
  • CO2-メタン触媒(メタネーション)
  • メタンハイドレート
しかし、いずれも現実的ではないので、米国(トランプ大統領)は早々に、勝負から降りました。

アンモニアはNH3なので、実質的に水素発電ですが、生成エネルギーが大きいため、生産国でCO2排出量が大きく、普通に天然ガスを燃焼した場合よりも増えてしまいます。これをCNの切り札のように言う経済産業省は、策がないと言っているようなもので、CO2排出量を海外に押しつけているようなものです。

水素は貯蔵に難があり、かつて都市ガスが石炭を蒸し炊きでガスを作っていた時代があり、水素は熱量が低いため、水素を中心にすると、技術的には逆行するようなものです

核融合炉は5億度の維持をしたうえ、冷却材がナトリウムなので、高速増殖炉の二次系を応用するエネルギー源です。もんじゅのナトリウムの扱いの難しさを見ると、あと100年は必要でしょう。

SMR

原子炉はSMRが有望と考えられ、地中に設置する6万kW程度の小型炉で、津波の影響を避けられることと、メルトダウン時に隔離しやすいという特徴があります。

小型化により故障が少なくなるものの、高レベル放射性廃棄物は発生し、10万年の減衰期間のある処分場が必要な点は一緒です。一説には、地中深くに廃棄物を落とし込むらしいですが、地中は未知数で、酸素が周囲に吸収される還元性雰囲気と、移動しない地下水で押さえ込めるのか不明です。

CO2をメタンに転換する触媒はゼオライト等が考えられていますが、表面で分子レベルで転換するものなので効率が低いです。地中の還元性雰囲気に二酸化炭素と炭化水素を流し込み、これをメタン還元できるのかは実験室レベルです。CCS実験からメタネーションに成功した報道はないので、相当難しいのでしょう。
メタネーション
資源エネルギー庁 メタネーション解説(理論上のカーボンニュートラル)

メタンハイドレートは、そもそも温室効果ガスなので、漏洩なく採取する必要があり、今の技術では投入エネルギーを回収するだけの密度の天然ガスが採取できません。

役所のカーボンニュートラルは、見込発車なので、追い証詐欺のように、無限に予算を吸ってしまうリスクがあるので、すぐ撤退できる準備をしながら取り組んでいます。

遅すぎた公訴取消

遺族への警視庁公安部からの謝罪の記事がありました。
2025年8月25日 日経新聞 大川原化工機事件、元顧問遺族に警視庁と検察幹部が謝罪

大川原化工機の噴霧乾燥器は、殺菌可能なので外為法に基づく貨物技術省令に反し、無許可輸出をしているとして、警視庁公安部が強引に立件したものです。

平成29年に捜査開始し、同年10月に経済産業省へ打ち合わせを行い、令和3年7月に公訴取消となっていることから5年間の捜査と強引な拘留が行われました。同年9月に国賠法訴訟を大川原化工機が提訴し、6月に警視庁(東京都知事?)の敗訴が決定します。
公設試
試験所における同社RL5 噴霧乾燥器 殺菌できるならば生物兵器に転用可能と係長が言いがかり

外為法から判断すると、同法第48条第1項の許可なく輸出したことを、7年以下の拘禁または2000万円以下の罰金の罰則を取る刑事事件を立てたもので、生物兵器は一度滅菌しないと、次の生産に移れないことから、滅菌または殺菌を規定するものです(原語では菌が存在しない状態)。

経済産業省への打ち合わせでは、かなり強引に外為法違反だよね、違反だよね、違反だよねと迫ったらしく、何度説明しても、覆るものではありません。仮に違反だとすれば、許可手続きをするはずですが、そもそも対象外と安全保障貿易情報センターが確認しているので、どう転んでも、罰則は取れません。

省令の読み方「殺菌」がザル法だから簡単に検挙できると、宮部勇人第五係長は述べていたとされ、この検挙によって警察庁長官賞と警視総監賞となり、一つづつ階級を得て警部と警視の階級を得たとされます。元々、豪州会議の基準の和訳らしく、これでは生物兵器に使えないものの、ここから警察が蟻の一穴にするとは思わないので、海外の生物兵器会社よりも危ないことを考える公安警察です。

法律の条文には、捜査のために使うことを認めたと解してはならない、という文言が入ることがあり、内閣法制局は、警察はヤベー組織であるという認識はあるものの、省令まで取りに来るとは思わなかったでしょう。

○外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)
(輸出の許可等)
第四十八条 国際的な平和及び安全の維持を妨げることとなると認められるものとして政令で定める特定の地域を仕向地とする特定の種類の貨物の輸出をしようとする者は、政令で定めるところにより、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
2 (略)
3 (略)

第六十九条の六 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、七年以下の拘禁刑若しくは二千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。ただし、当該違反行為の目的物の価格の五倍が二千万円を超えるときは、罰金は、当該価格の五倍以下とする。
一 第二十五条第一項又は第四項の規定による許可を受けないでこれらの項の規定に基づく命令の規定で定める取引をしたとき。
二 第四十八条第一項の規定による許可を受けないで同項の規定に基づく命令の規定で定める貨物の輸出をしたとき。
2 (略)
3 第一項第二号及び前項第二号(貨物の輸出に係る部分に限る。)の未遂罪は、罰する。



○ 輸出貿易管理令別表第一及び外国為替令別表の規定に基づき貨物又は技術を定める省令の一部を改正する省令(令和七年経済産業省令第三十四号)

第二条の二 輸出令別表第一の三の二の項(一)の経済産業省令で定めるものは、次のいずれかに該当するものとする。
一~五 (略)
五の二 噴霧乾燥器であって、次のイからハまでの全てに該当するもの
イ 水分蒸発量が一時間あたり〇・四キログラム以上四〇〇キログラム以下のもの
ロ 平均粒子径一〇マイクロメートル以下の製品を製造することが可能なもの又は噴霧乾燥器の最小の部分品の変更で平均粒子径一〇マイクロメートル以下の製品を製造することが可能なもの
ハ 定置した状態で内部の滅菌又は殺菌をすることができるもの
六~九 (略)

日本弁護士連合会 大川原化工機事件

警察内部の問題

警察が本件を立件したこと自体、暴走と呼べるもので、どうしても立件したくて仕方ないようにしか見えません。

警視庁の報告書では、捜査員(警部補以下)が「個人的な欲、動機」「まあねつ造ですね」と述べるなど(P16)、明らかに立件を個人的な意欲と言及しています。他の部署ならば問題視されて中止となっても、公安部では第五係長が暴走できてしまうので、何かがおかしい組織であるし、組織内の人間関係が良くなかったとも。
更新日:2025年8月7 警視庁 国家賠償請求訴訟判決を受けた警察捜査の問題点と再発防止策について

組織

警察組織を見る限り、四役がいて、外事第一課長がいて、その下に管理官が5人いて、係長が警部。警視監、警視長、警視、警部と並んで、その下に20人の警部補以下捜査員がいて、警部が司法警察員のため、係長が逮捕状を裁判所に申請して発行します。

暴走したとされる警部は、末端職員のようにも見えますが、公安部だけで、大規模な県警本部以上に高位の警察官で構成されていて、その上に副総監と警視総監がいるので、頭でっかちな組織構成です。

公安部は政治家が大はしゃぎして、経済安保だ、スパイ防止法だと声を上げていますが、公安部は生涯、検挙を一件も行わない職員もいるなど、重大な案件がなく、一度食いついたら、死んでも離さないモチベーションを持っていないと、成果を上げることができません。

余りに検挙が少ないので、課長、四役がおかしいと思って精査すれば、明らかに検挙する性格のものではないと判明します。(ここで止めると、職員の士気が下がってふてくされてしまうので、)捜査会議でも、ほとんど詰めていなかった様子が、警視庁の報告書には記されています。

国家賠償
2023.07.12 TBSラジオ 「“まぁ、捏造ですよ”~大川原化工機の国家賠償請求訴訟で見えた問題点」青木理×荻上チキ▼2023年7月12日(水)放送 

有権者からすれば、公安部は大事な仕事で、産業スパイや売国は許すべからずと感じてしまうだけに、岩波書店の世界や他書籍でも、政治との関係が深い部署なので、闇が深いという推察をしています。

ソフィーさん的には、警視以上の幹部職員は、警察庁や警視庁内ではだぶつきやすいので、処遇のためにポストを用意するのに公安は絶好なので、実績が少ないから減らすわけにもいかず、管理職をドンドン配置して、結局、チェック能力が求められないポストになってしまいます。

そのため、警視庁報告書はコミュニケーション強化や、捜査会議を活用するといった、本来は機能しているはずの組織を焼き直すだけの内容となっており、案件不足のため、そこまで組織を拡張する必要はなかったのではないかという疑問には、存在しない問いかけとして報告書ができています。

こういう、比較的成果が少ない部署に配置された警察官は、あまり面白くないので、人間関係も悪く、閑職にまわされちゃったと考える人も多い。それではいけないと、無理にでも案件を作って係長が暴走したものを、せっかく活気を作ってくれているので、幹部が止めるわけにいきません。

それほど案件がないのに、頑張って成果を出そうとするやる気は、百害しかないので、普通の会社組織では減らしていきます。官公庁では、幹部職員の処遇用のポストを無理繰り作らねばならないので、このあたりも、ソフィーさんが公務員やめとけと言う理由の一つ。必要に見えるが、無駄なポストに就いた人の精神状態は、モチベーションが削られて、生きる屍状態になっている人が時々発生します。

警視庁としては、罰金とて1000万円(普通は50万円程度)払うだけなので、それほど抵抗しないで終わると、高をくくっていたようで、しかし、大川原化工機は、部署を切り離して新設する余力がなく、最大限の抵抗をはじめとするしました。

事件の本丸は、警察の検挙は100%に近い勝訴率という、公務員の極度の信頼設定かもしれません。警察官がウソをつくかもしれないと、設定が見直されると、業務が回らないでしょうし、警察司法の屋台骨を揺るがしてしまう大事件化も。



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