Graphics processor が熱い
Prefered Network は Saas やオンプレミス AIアプリケーションを開発する会社であり、また、同社はハードウェアを設計できるのが強み。今回、SBIとの100億円の資本提携を結び、次世代AI半導体開発を行うというものになっています。
一応、SBIの資本提携の半導体開発は、NVIDIAの競合他社でもあるわけですが、今の段階では、株式公開に適さないため上場されていません。仮に上場となると、とんでもない高値が付きそうなので、非公開にしているのは、知識を財産とする点から、あるいは、この役割への思い入れが強く、それだけ鋭い目的意識をお持ちなのだと思います。
nvidiaの業績が良いのは、単純にチップを販売しているわけではなく、開発企業と出資関係を持たせ、利用を促進する方向で業務提携をしているからで、PFNにも、このような業務提携の形が見えています。
2024年8月29日 Bloomberg エヌビディア株急落、売上高見通しは期待に届かず-新チップに問題
日本ユニコーン規模ランキングでは首位圏にあり、AI開発を行うスタートアップ企業としては、随一の会社です。スタートアップ企業を立ち上げる場合、実績のない会社に対して、銀行融資は期待できないので、企業が解決すべきAI導入計画を行うために、資本金を出して、そこに知的財産を置く形が増えそうです。
- Preffered Networks(約3,035億円)
- スマートニュース(約3,035億円)
- SmartHR(約2,428億円)
- Spiber(約1,851億円)
- プレイコー(約1,517億円)
- Opn(約1,517億円)
- Go(約1,517億円)
同社のプロセッサは、MN-Core2(2022)が供給中、MN-Core3が設計中、MN-Core4が開発予定であり、おそらくSBIとの開発連携は4世代目以降のコア及びアプリケーションとなるでしょう。

2018.12.14 日経Xtech PFNが8.5cm角の深層学習用巨大IC開発、2020年に実用化へ チップ上に巨大なヒートシンク搭載
世代が進むにつれて、処理能力に対して発熱量が半減していますが、これは、一部ハードウェアをソフトウェア処理させ、キャッシュ効率を向上させて、発熱量を減らす最適化を行った結果。
生成AI高速化の最適化領域の手法と検証
特にAIにおいて3D処理を行うGraphics processorは 、処理計算量が膨大になるため、発熱量が大きくなります。以下のPCのビデオボードのサーモグラフィから、発熱量の大きさが見え(週刊アスキー様がweb上で掲載していたもの)、行列計算は発熱量が制約になりやすいため、特に高密度化のためには、PFNのような対発熱パフォーマンスは重要な指標になります。

実機は以下のような、複数のボードを搭載しているため、熱暴走に対する、放熱流体の設計が大変です。コンシューマー向けグラフィックボードでも、熱が性能のボトルネックになってしまいます。
NVIDIAのように、PC用GPUを販売できそうですが、すでにデスクトップパソコンは衰退の域にあり、ノートPCやスマホのような、スペースファクター制約の機器が増えています。そのため、CPU統合チップに収納することが多く、もう少しAIが本格利用されるようになってからの展開になるでしょう。

同社MN server2 MN Core2を8台搭載したもの
同社のクラスタボードは、 MN-2(NVIDIA)(2019- )と、MN-3(MN-CORE)(2020- )という2系統があり、後者がPFN社Core を採用したシリーズです。
PFNビジネスと企業の出資役割の変化
PFN社は、2023業績は売上77億円、赤字30億円と、投資が先行している状態です。
同社は2014年設立、同年 トヨタ自動車と共同研究、2015年パナソニック、ファナックと事業提携を行う形で事業展開を進めています。事業提携によって、資本的、技術的基盤を得ることとなり、事業提携先は、直接投資をすることで、開発が展開がしやすくなります。
通例における、銀行から融資を受けてレバレッジをかけて、売上を増やすビジネスではなく、契約時点では必ずしも最終形が見えていない開発を主体とした契約の場合、資本提携による出資、雇用契約はジョブ型が適しています。
最近の傾向として、何でもジョブ型にすればいい、何でもサブスクにすればいいという意見になりやすいですが、労働者への不利益の押しつけになる場合には適さず、PFNのように開発技術及び使いこなしが資産となる場合に適しています。
AIを銘打ったサービスの場合、CVC型の投資とジョブ型契約、消費者にはサブスクリプション契約が増えていくでしょう。法律、手続き、様式、判例、窓口、標準処理期間、参照過去手続例及びチュートリアル動画が漏れなく出てくるような、汎用性の高いビジネスモデルに収斂していくと思われますが、事務員そのものがいなくなると、使いこなしが難しいため、付加価値をつけるような使い方です。
最近のビジネス傾向と日本の学校教育との相性の悪さ
「売り上げを倍にする営業テクニック10の方法」を習得して、AI技術の営業成績を上げるようなことはなく、最終的に使いこなせるようになる過程が重要なので、最初から答えがあるわけではない分野です。
こうなると、正解、上意下達、権威といったものが介在すると、思考停止に陥ってしまい、臨機応変の対応ができなくなります。
最近、ハラスメントが問題になるのは、臨機応変力が削がれるからで、契約交渉において、少し突っ込んだ話が出たとき、細かいところまで、上司に伺いを立てている場合、多少のトラブルに対して、何もできなくなってしまいます。

NHK web さすがに、褒めるのは臨機応変の一つで、万能ではない
普通の組織では、現場担当者に意思決定やプロジェクトの権限は与えられておらず、役員室の中で如何にプレゼンテーションをするかによって決定します。これは、役職上位者が答えを知っていて、その方向に従業員が動けば、それなりの利益が得らますが、役員会で決められた答えを理解することが、成功につながるためです。
日本の大学や高校の教育は、最初に答えがセットの問題があって、問題を正しく解けたら、先生が褒めてくれるという予定調和になっています。会社でも同じで、上司が必ず答えを知っていて、褒めてくれる仕事でなければなりません。
日本の労働者の6割がエンゲージメントが低いのは、なんとなく、会社の意思決定プロセスと評価が変だなと思い始めていて、自分が答えという上司と、答えがなく思考力が求められる新卒では、若い人ほどスキルが得られず、ゆるブラックという、物足りない職場になってしまいます。
いつ会社が傾くかもしれないので、暢気に上意下達テクニックを磨くよりも、社会の中で、自社が何を動き、どこで何を学び、何を達成できれば通用するスキルが得られるのか、日本流に、オレの言ったとおりにやれ!というわけではないのですね。
「死ぬ気で学べ プリファードネットワークスの挑戦」という書籍では、下請け、受注、自由度のない仕事は避けている風があって、また、新しいものを作るわけではなく、今までにないシステムを作っていくのであって、元々、存在していなかった完成系を作るのは、学問も必要だし、その範囲も理解していなければいけません。
日本の消えつつある産業では、間に卸業者が入って、言われたものを、言われたとおりに作り、他社に供給してはいけないという、完全に自主性を捨てなければ生き残れない構造になっていました。伝統的に生産していた地域産業を支えるため、ふるさと納税の返礼品補助金が使われてますが、この制度に乗っても先がないので、同社のような、新たなシステムを構築する構想力を育てる意欲は必要かもしれない。
こう考え、政治家や役所のような、思考停止を求めて、賞賛と賛成のみ求めるシステムは危ないと思うので、ついつい、政治家に頼ってはいけないと考えてしまいます。
今のAIは万能ではない
AIは人間の五感情報やデータをストレージに保存し、自然な形で応答・出力させるものです。しかし、警察官になって犯人を追いかけたり、教師になって不良少年を立ち返らせたり、新興宗教を開いて引導を渡すことはできません。
AIの応用範囲が限定的であるために、Preferred Networks のような、開発と業務での使いこなしの会社が必要になるわけで、AI導入前に、人間様が業務に熟練している必要があるため、Chat-GPTのように、質問したら答えが返ってくるようなものを想定していると、正解が決まっている教育の、失敗の話のようになってしまいます。
チャットボット、プログラマ、コールセンター、定型業務、導入指導、広告、デザインあたりがAIに適しているため、事務作業の引き継ぎやルーチンワークは省かれていきそうです。
また、一時的に受け答えしておいて、後で処理するという使い方はできるため、子供が熱出したから、とりあえず連絡ありがとうと返し、秘書的な役割として、とりあえず使われるようになっています。このあたり、Microsoft edgeが強引に、秘書っぽく自己主張してきます。
研究分野では、中国が人海戦術で、インフォマティカデータを蓄積し、既存の製品のコピーに使って、低コストで電子機器類の量産ができるようになりました。ソーラーPVあたりは、素材を試行錯誤して効率や素材を変えることが簡単にできるので、とんでもない低コスト製品が作れてしまいます。
米国ではウイグル自治区問題、産地トレーサビリティ問題、情報漏洩製品のクリアランスセキュリティといった問題を中国に投げ、最近では再び、ブロック経済化が進んでいます。必ずしも、ガチでコスト競争すればいい製品が市場に流通するという、ちょっと頭の良くない政治家のような政策は採らないのですね。AIはデータ産業でもあるので、何でもかんでも自由に出入りしていると、低コストで技術を盗み取ることが簡単にできてしまいます。
日本では、割と、経済安全保障とは一体的に語られることはありませんが、何でも安い中国から買ってくればいいじゃん(@AI)、どんどんAIを入れましょう(made in China)みたいなことを、政治家は言いそうなので、怖いですよね。
政治家は自己中心のうえに、足の引っ張り合いばかりなので、ソフィーさんは嫌いなのでしょう。政治家への嫌悪が多過ぎて反省。
政治家は自己中心のうえに、足の引っ張り合いばかりなので、ソフィーさんは嫌いなのでしょう。政治家への嫌悪が多過ぎて反省。























