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クリストファー・ノーラン監督のオッペンハイマーが人気です。

”American Prometheus”(2006)を原作とする、各賞総ナメの映画ですが、映像・音声の効果に特化しているオペラ的な作りなので、あくまでストーリーではなく、映像美と娯楽を楽しむことを意図したもの。

原作はオッペンハイマー事件を軸としたもので、ルイス・ストローズとエドワード・テラーとのロバートオッペンハイマーの確執が、アリバイのねつ造という疑惑を招き、それが火を手にしたプロメティウスへの罰という内容になっています。

原作者は原爆による悲劇の作品が多いので、オッペンハイマーとテラーの、両名に対する罰を描いているのですが、映画にするとわかりにくいので、原爆を悔いたオッペンハイマーと、水爆を誇るストロースに再設計されています。

google検索すると、YTの紹介欄がオッペンハイマー解説動画だらけになってしまうので、皆様、いろいろ語りたくなる映画なのだと思います。
prometheus

今回は、オッペンハイマー映画について、単に映画を説明しても仕方ないので、史実から紹介します。

Fusion ユダヤ人社会の地位と嫉妬

トルーマン
ルーズベルト大統領が4月12に死去して、副大統領のトルーマンが大統領に昇格。ナチスドイツが5月9日に降伏し、急転直下で事態が変わっていきます。

ポツダム会談
東西冷戦はトリニティ実験(7/16)に始まり、ポツダム会談(7/17-)はトルーマン、チャーチル、スターリンを中心とした東西一体でしたが、実験成功の報告がトルーマンに入り、単独で日本降伏にこぎ着けられると見込んで、ムクムクとソ連を露骨に外す衝動が頭をもたげてきます。

ポツダム宣言(7/26-)ではスターリンを外し、米英中で署名します。

グローブス
グローブス准将とオッペンハイマーは、効率的に日本を破壊するため、皇居、京都をはじめとする象徴的な場所に投下して継戦意欲を削ごうとします。トルーマンには、スティムソンを頭越しに、(本当は都市部が標的だが)軍需工場を攻撃すると説明します。政治的に厳しい選定と知っての確信犯です。

後に、計画を知ったスティムソン長官が、文化的価値のある都市を破壊する損失を、トルーマンに説き、第一候補広島、第二候補小倉と変更します。都市部を狙うあたり、原爆の威力誇示を目的としているのですが、後にトルーマン大統領にオッペンハイマーが「我が手は血塗られています」と言ったとき、トルーマンは激怒し、二度と会いませんでした。

トルーマンは日記に「弱虫」と罵っていますが、トルーマンは、副大統領の時は一切情報がなく、よく知らずに責任転嫁されたので、普通は怒るでしょう。

スティムソン長官は、議会対策のため、とっとと日本が求める天皇制を認め、終戦させてしまえ!と主張していたため、米軍内が一枚岩ではなく、文書で追っていくと、グローブス准将が暴走しているように見えます。トルーマンにとっても、ソ連の予想外の早い進軍が気がかりです。
レッドパージ
GHQによる赤旗30日停止に対する抗議(1950.9)ソ連核実験成功は皮肉にも朝鮮戦争(1950.6)を起こしてしまう

戦後、マッカーサー元帥は、日本のレッドパージ、軍将校(尉官以上)根こそぎ公職追放を予定し、危険分子を公職から除こうと画策しますが、ワシントンから、政体が残っているのに余計なことするなと、大喧嘩して、内政から外されてしまいます。また、GHQから独立した極東委員会を設置されてしまいます。

帰国後、マッカーサーの部下だったアイゼンハワー大統領と、信用厚いルイス ストロース(※)は、オッペンハイマーを共産主義への情報漏洩のかどで、公職追放を働きかけます。軍人政治家グループは独特のネットワークがあり、スポイルズシステムにより、大統領が軍人を高官につけ、政敵をレッドパージで追い落としていました。

ストロース
ストロースは同じユダヤ人のうえ、地位はオッペンハイマーより上ですが、オッペンハイマーは裕福な貴種であるうえ、ユダヤ人聖職者から高く評価されています。

このため、ストロースは対抗心を持ち、1947年、医療用同位元素輸出(当時はレントゲン撮像機)をとがめて大騒ぎした際、オッペンハイマーから、武器になり得るならシャベルだってそうだろうと、屈辱的な回答をされ、憎悪に火を付けてしまいます。その場では、一人だけ物理に詳しくないアウェイの場であり、ストロースは屈辱で鬼の形相だったらしいですが、後にセキュリティ聴聞会で逆の立場に置かれてしまいます。

こうして、1954年5月、エドガー・フーバーFBI長官、マッカーシー議員の力を借りて、オッペンハイマーのレベルQクリアランス(最高位全原爆情報)を失効させます。フーバー長官はKKK、レッドパージ、JFK事件でも暗躍するなど、サワルナキケンです。

ジーンタトロック
ジーン・タトロック(精神科医)は、妻キティの元夫の元カノ。ロバート以外の三人は共産党つながり。英語圏のSNSでは、マリリンモンローの自殺・他殺問題のフーバー長官関与のオマージュとも

オッペンハイマーは研究にあたって、手先が絶望的に不器用なので、精神を病んだ時期があり、常に精神科医のケアを必要とします。精神科医であり、共産党員である女性医師のジーン・タトロックとの不倫写真を、フーバー長官によって撮影され、ストロースは、出来レースのヒアリングを設定し、ソ連への情報漏洩情報によりスパイ行為があったと結論づけます。

ストラウス

普段、独断専行が多い性格なので、ストロースは、勝手に結んだディクソンイエーツ契約の不透明さが民主党から追及され、1954年選挙では、共和党を大敗北させてしまいます。これが民主党とのねじれ議会の原因となった戦犯なので、議会に多数の敵を作ってしまいます。
アイゼンアハ-
アイゼンハワーとストロースは、軍人同士であり、閣僚として重用します

商務長官は存在感のない閣僚なので、問題ないだろうとアイゼンハワー大統領は考えて議会承認を提案しますが、民主党から不承認が突きつけられ、ストロースは
「オレがトルーマンを説得したから、水爆開発が進んだ!」
「水爆があればNY首都圏一帯だって破壊できる!」(絶望的失言)
と、あることないこと言います。

これを聞いたトルーマン(民主党)は激怒してしまいます。

商務長官承認の公聴会での虚偽を咎められ、結局、1959年にストロースは商務長官不承認後に政界を去ります。

ストロースは、普段は社交的軍人であり、レジオンドヌール勲章や、数多くの多国籍の勲章を得た人物でした。しかし、オッペンハイマーがオレより(ユダヤ教社会では)評価されるんだ、なぜ、水素爆弾を止めろというのだ、と最後まで敵意を隠しませんでした。


Fusion 水爆開発に伴う新たな懸念 Thermonuclear Explosions

ソ連が原爆を完成させた後、米軍の優位性を保つため、ストロースは水爆の開発を強く主張し、テラーを中心に水爆開発に邁進します。これに対してオッペンハイマーは反対の立場を持っていました。

テラー
現実の話では、エドワードテラーは水素爆弾を開発する目的で、喜び勇んでオッペンハイマーのところへ配属されると、水爆研究を止められ、日干しにされてしまいます。オッペンハイマーの部下であったがゆえに、能力発揮どころか無能扱いされるので、相当、嫌っていたらしい。

原爆は高温発生目的の武器であって、ウラン235またはプルトニウム239の臨界により、300万度の高温を発生し、[PV=nRT]の圧力が、桁の違う爆風圧として地上に吹きつけます。数万度の台風以上の熱風が吹いてくるのですから、地獄さながらで逃げ場がありません。

核融合

熱エネルギーにより、連鎖核融合が起きることを、オッペンハイマーは危惧。温度は足りないが慧眼である。

ところが、水素爆弾の場合、重水素原子を1億度を超えて熱核融合を起こし、数億度もの熱を生成するため、大気中の水蒸気中の重水素を誘爆する問題があります。

さらに10億度、20億度、50億度と温度が上昇すると、酸素、炭素、窒素、鉄まで核融合を起こし、地球は小さな恒星になり四散してしまいます。

オッペンハイマーは、地球を破壊しかねない水素爆弾に反対しますが、ストロースは何を言ってるのかサッパです。こうしてオッペンハイマーを政敵としてみなし、アイゼンハワー大統領に「オッペンハイマーを公職追放しなければ、委員長の仕事は受けませんぜ」と日干しに走ります。

ENIAC
水爆の熱衝突断面積計算のため、ロスアラモス研のノイマンの協力もあり、1947年に巨大コンピューターENIAC(俗称MANIAC)が完成し、水素爆弾の温度(原子振動)ならば連鎖核融合がニアゼロと結論が得られます。

1950年、ストロースがトルーマン大統領に働きかけ、水素爆弾開発が決定します(ストロースにオッペンハイマーが政治的に完敗)。

米軍の強さは軍事費を温存できたためと分析されていたので、核爆弾や水素爆弾で脅しをかけて、優位性を維持し予算を削る方針のなかで、オッペンハイマーの核爆弾ではなく通常兵器を使うべきという意見は、全く通らなくなり、政治的には孤立していました。

ストロースも、レッドパージの強引さが政治的汚点になってしまい、両極端の二人は、上手く立ち回れなかったことを、思い知らされます。

アインシュタイン
アインシュタインは原爆の時点でも高温の核融合誘発の危険性を計算していたといわれる

冷静に考えると、水爆によって地球破壊するのはダメだが、原爆によって広島、長崎の被爆者が苦しんでもいいという発想は、マッドサイエンティストの一面を示すもので、驕りを感じます。巨匠にもの申す立場ではありませんが、被害者に寄り添った、アドリブメッセージがあっても良かったと思います。

Fission 黎明 -原爆開発史に残らないユダヤ人女性研究者

カイザーヴィルヘルム研究所開所において、ウラン235の核分裂の発見から原爆開発が始まります。ナチスはオーストリア併合(1938)によって、カイザーヴィルへルム研究所の研究を、管理下に収めます。
カイザーヴィルヘルム研究所
1913年 カイザーヴィルヘルム研究所開所(現マクスプランク研究所)

同研究所の研究者オットー・ハーンと助手フリッツシュトラスマンの、ウラン235の核分裂に関する論文は(1939)、世界に大きな反響を生みます。同時に、多くの研究者が、ナチスに管理させてはいけないと危機感を持ち、英チャーチル、米ルーズベルトに、たくさんの科学者が手紙を送っています。

アインシュタインの手紙もその一通です。
オットーハーン
オットー・ハーン(中央)とフリッツシュトラスマン(右)公式上の核分裂発見者

英国ではMAUD委員会(1941-)を設立し、原爆研究を始めます。

しかし、チャーチル首相は資金に限りがあるため、どうにかして資金力の温存されている中立国の米国を抱き込もうとして、ルーズベルト大統領にメッセージを送り、米陸軍ではマンハッタン計画(1942-)を立ち上げます。

ここで多くの科学者の反動があったことと、ユダヤ人研究者をナチスが排除していたこと等から、比較的容易に研究者を集めることができました。

リーゼ
リーゼ・マイトナーの切手 実際の核分裂発見者

オットー・ハーンとフリッツシュトラウスマンの核分裂の論文は、リーゼ・マイトナー取り組んでいた研究ですが、最終的にはハーンが手柄を独占したため、リーゼは核分裂発見の名前の記録がありません。元々、1936年から、エンリコ・フェルミの超ウラン核種論文(1934)を研究していたものです。

ユダヤ人のリーゼは、ナチスの追跡を逃れるために外国に移籍したため、オットーハーン単独研究と説明する、ナチス管理下の研究の場に居られません。海外移籍にあたって、オーストリアパスポートがナチスから失効とされ、ドイツのパスポート申請も却下されたため、密航状態でスウェーデンストックホルムに移動します。

リーゼがストックホルム到着後、ハーンからの手紙のやりとりで、バリウム、ラジウム等の軽い元素が生成されるのは、手順を間違えたのだろうとハーンからリーゼに相談し、リーゼは、核分裂が起きているのではないかとアドバイスを送り、これが核分裂の論文になります。

ハイゼルベルグ
ミュンヘン大学におけるハイゼンベルグの研究

ナチスドイツでは、ヴェルナー・ハイゼンベルグを中心として、重水中の天然ウランによる臨界を用いた原爆の研究を行います。しかし、重水は非常に採取コストがかかるため、重水槽が破損して修復費用が高額になることから、ヒトラーは普通に武器買った方がマシだとして、諦めています。

核分裂では先行していたナチスドイツですが、結局、資金不足のため1943年に断念します。オッペンハイマーの功績は、低コストにウラン濃縮を成功させた点にあり、他の手法では全て失敗し、多額の費用を無駄にしています。
ヒトラー

英国MAUD委員会では、リーゼの研究を高く評価していたため、原爆開発チームへの招聘をしますが、水の波紋の如く、連鎖して増幅される臨界エネルギーが、巨大な被害を生む爆弾になると予見し、MAUD委員会への参加を拒否して、原爆開発と縁を切ってしまいます。

このような研究拒否から、後に「人間性を失わなかった研究者」と墓標に刻まれ、多くの研究者の尊敬を集めます。
リーゼ テクノ

ストックホルムのシーグバーン研究所では、リソースが少なく不遇な研究環境のため、大学の講義や男女平等運動、社会福祉活動に参加し、特に北欧地方の男女同権の考え方の普及に尽力します。

彼女の活動の成果もあり、北欧諸国の女性は、忌憚なく意見をする文化があります。

また、過去の研究の一つ、ハーンと共同研究の成果であったプロトアクチニウム(1917年)の発見の成果から、ドイツ重元素研究所は109番目の元素の命名に関し、リーゼの名前からマイトネリウムが提案され、周期表に彼女の名前が残っています。

トランプの後詰め

トランプ大統領の政策は通貨安政策です。
いくつかのメディアインタビューでも、ドル高円安の問題を指摘し、ドル安指向をアピールします。

移民排除のコメントも出ていて、バイデン大統領は移民受入を対立軸にしていますが、トランプ前大統領のとおりならば、ドル安に移行します。移民は出身国の消費が、移民先で消費されるため、その分だけ移民先が通貨高になり、需要が一人分作られることになります。人数が増えれば、その分増幅されます。
ドイツ
日本ではなぜか、精神的解決で説明される労働時間問題。同書でも同様。

ドイツ人は低賃金労働を移民に分配し、ドイツ人は効率的な業務を独占していたため、時短労働のうえ最低賃金を2000円以上に引き上げる措置を取り、移民に非効率長時間労働を分配し、ユーロ安により輸出が有利に動き、GDPでは日本を追い抜いています。

バイデン
ここで日本は、技能実習生の2号拡大を予定していますが、3K高給仕事へ門戸を開こうという流れ。実質移民の2号では、受入分だけ、海外の消費が日本で行われるため、通貨需要が増えて円高になるのですが、金利は上げたくない、移民は嫌だと言ってるのに、通貨安は大変だと言ってるのは、変な国民くらいに考えています。

日本の政策はセクショナリズムが強いので、マクロ的にバランスが良くない結果を招きがちです。

トランプ

加えて、今はウクライナ有事によりユーロ安ドル高を起こしていますが、トランプ大統領はウクライナに対し、クリミア街道4州を割譲して停戦しろという意見をお持ちなので、これがドル安に傾くというのは前回の説明のとおり。
2024年4月24日 NHK トランプ前大統領 円安ドル高は大惨事 国内の製造業 打撃

需給限界

IMM
過去に例がないくらいに円売りポジションが多い

IMM投機筋ポジションでは、過去最大の円ショートポジションがあるため、さらに増えるには、ユーロ買い、ポンド買い、ドル買いを日本円が受け皿になるくらいでないと、需給的には難しいです。
20240506 原油
景気見通しやウクライナ沈静化を見越して原油価格が下落している

また、原油価格の低下が続いているので、日本にとって交易条件の改善により、円買い戻し要因となれば、ドル円は下落に傾きます。

政府内では円安対策として、レパトリ減税が議論されていますが、過去の米国のレパトリ減税例(2005)ではドル高をつけ、これの反動により、過剰な資金の投資先が乏しくなり、サブプライムローンを招いています。

今の日本でレパトリエーション減税をしても、投資先がないため、不動産投資が増えるか、場合によっては円高に傾かないかもしれません。これも人口あってのことなので、移民問題に絡んできます。

2024/05/02 東洋経済 「円安」抑止のために今こそ日本がとるべき手段 還流促す「レパトリ減税」で米利下げまで時間稼ぎ

為替介入後のドル円の動き

ドル円

投機筋は薄商い時に特異値をつけて、ロスカット狩りをすることがあり、今回は上に振れて、ドル円ショート狩りに動きました。場合によっては、下落させることがあるので、できるだけ、ポジションは持ち続けない方がよく、マージンコールに引っかけて証拠金を投機筋に抜かれてしまいます。

仮に日銀が本気で下げるならば、①のように買い上げてから、引きつけて売り浴びせた方が下がりやすく、先週から今週にかけて上昇した後、下落トレンド入りに入るかもしれません。

①のように一度上げると、ドル円ロングの買い持ちの単価が上がり、円キャリー投機筋のダメージが大きくなります。これのチャートを三尊天井、ヘッドアンドショルダーといいます。最近は下落を見越して先にショートを入れるトレーダーが増えているので、もう一度上げて、ショートを刈り取ってから下げることが増えています。

為替介入をすることが判明した後、上昇を目指す場合、ゆっくり上げるしかないので、②のように上昇し、できるだけ変動を減らして上昇することになります。

金曜日に雇用統計で下落して、その流れを受けて③のように下落という線もありますが、5月6日の段階で上昇しているので、とりあえず上昇という流れに。今年ピークをつけるならば、もう一度が限度で、180円、200円までは難しそうです。
EURUSD
EURUSD 日足 短期的には上昇基調にあり、反射のドル円下落に出やすくなっています。

イスラエル人人質解放と停戦の交渉

イスラエル市民の人質解放交渉が、ハマスからイスラエルに対し、4月29日にエジプト、カタール経由で提案され、東西回廊の解放(北ガザでの生活を容認)、40日の停戦合意と人質・囚人解放の交換となっています。BBCの報道によると、ガザ高官や米国務省筋は、イスラエルの譲歩への賛意を示しています。

20240430 BBC ガザ停戦、イスラエルの新案をハマスが検討 アメリカは合意に期待
ラファ高温
南ガザ地区は高気温のため人質の健康問題が発生(EPA画像)

一方、アルジャジーラによると、ハマス側の難色が示され、イスラエルの極右勢力は、捕虜解放するくらいなら、閣僚辞めてやる(組閣不能事態)!と言ってなかったっけ?と、深い疑いを交えて反応。しかし、ガザ南部(ラファ)の気温が高いため、人質の健康に限界が見られることから、早期解決を急ぐべきだと考えています。このあたり、現地メディアは否定的に交渉の結論を受け止めています。

ハマスの解放する人質は、一般市民であるのに対し、イスラエルの解放すべき捕虜は、イスラエルにおける犯罪者なので、とても対等な条件とはいえませんが、ネタニヤフ政権では飲まざるを得ない状態です。

イラン中国
イランライシ大統領と習近平主席の対米対抗協力会談 Reiters 2023

どうせなら終戦にすれば良さそうですが、イランは中国の巨額の投資先なので、中国から投資を引き出すための政策は何でもやる国です。実際、裏側では如何なる交渉が行われているのか不明ですけど。。
30 Apr 2024 アルジャジーラ Israel’s war on Gaza live: 34 killed in Gaza strikes amid ceasefire talks

反イスラエルでも
イスラエルに対し、人質交換に応じるようデモが頻発(Reuters画像)

停戦拒否(5/1)

なんと、ネタニヤフ首相、停戦合意をまさかの拒否。
米国では大規模デモが開かれ、ブリンケン長官も、合意を求めていますが応じず。

何よりも、ハマス側の人質の健康問題が懸念されますが、ネタニヤフ首相は悪いのはハマスだから応じることはないと突っぱねました。

元々、シャロン首相より右傾化が強いことで権力を掴んだ首相なので、彼の中では、有り得ない提案なのでしょう。


Guardianでは、ハマスのヒンディ氏の発言を引用し、交渉は継続しているため、まだ結論は出ていないとのこと。同紙は白旗を上げることはないと、かなり強気の様子。

イスラエルのガザ攻撃により28名の死者。米UCLAで親イスラエルと親パレスチナの学生で衝突。ネタニヤフ首相は正当ユダヤ教徒(?)兵役期間免除延長と身内ひいきが露骨に。とにかくカオスが拡大。

gaza

イスラエル軍がガザ攻撃被害甚大(5/14)
無差別に攻撃を加えているらしく、医療機器8割機能停止、支援トラックも破損。トルコはハマス高官と会談し、トルコはハマスをテロだと思わないと声明。英国はイスラエルに武器供与。レーザー迎撃弾試験使用。急展開に。

アイアンドーム限界の露呈

日本人的には、米国とイスラエルの科学の粋を集めた兵器で、周辺国を圧倒し、ハマスは原始的な武器で攻撃してくるため、歯が立たないように見えます。

ラファエル社(旧イスラエル軍研究所)の開発した、米レイセオン社ライセンス生産の「アイアンドーム」は鉄壁であろうし、その外側のダビデスリング、Arrow2、Arrow3によるICBM防衛で守られています。ちなみにラファエルは、ヤコブが神と戦って、腿の関節が抜けたとき治癒したという伝承の、癒やし系の天使という意味があります。

さらに、アイアンドームの後継として、アイアンビームという、100kW級の高指向性レーザーの開発が進んでいるため、軌道を変える多段兵器でも追尾でき、ゲームチェンジャーのブレイクスルー技術が用意されています。
防衛システム
May 2021 【ORSAM】IRON DOME AIR DEFENSE SYSTEM:

アイアンドームは、レーダーにより飛翔体の三次元位置情報と微分情報(速度と加速度を計算)を収集し、マッハ3のタミールインターセプター(2段ロケット弾)により、計算されたインパクトポイントで爆発することで防衛します。

迎撃
            有効な迎撃機序

金に糸目を付けずにイスラエルが開発した兵器なら、浪費させてしまえということで、現在、イランの中東発言力を高めたい意向を受けて、ガザのハマスと、パレスチナジハード団(PIJ)が、2万円程度のDIYロケット弾やドローン兵器を使い、2000万円の迎撃弾を消費させる戦術を取っています。
※ 迎撃弾コストはUSD7~10万(英wiki)と推測されますが、公式情報はなし。

時間をかけて、イスラエル政府の財政が破綻するところまで攻撃し、いずれ飽和攻撃によりイスラエルを火の海にする計画であるといわれています。
日本向けドローン

加えて、アイアンドームはレーダーで飛翔体を検知しているため、低空飛行で攻撃するロケット弾やドローン兵器は苦手といわれています。

ICBMに100億円かけて、確実に防げない攻撃するより、イスラエルを機能不全に陥れる状態を作り、10年も続ければ、中東から米国撤退に追い込まれてしまいます。

冷静に考えると、シャロン首相が、エルサレムのイスラム教徒を見下さなければ、ここまでこじれなかったので、下手に強力な武器開発して強気に出ると、何一ついいことがありません。

iron beam
ラファエル社のアイアンビームイメージ画像

これに対抗するために、1ショット2000円程度のレーザーを使用し、ハマスのロケット弾やドローンを打ち落とすミサイル防衛計画が進んでいます。

ちなみに、日本のPAC3によるICBMの防ぎ方は、イージスシステムで飛翔体を検知し、軌道を想定して障壁を置くような方法であって、国土すべてを防ぐことができません。何兆円かけても物理的に限界があり、憲法変えて国民を守るという次元のことができるわけではありません。このあたり、憲法改正は政治家の夢なのでしょうね。

イスラエルのミサイル防衛も同様、エルサレムの限られたエリアの防衛ができるだけで、高速の飛翔体、加えて、多段の軌道を変えるタイプには無力です。あえてイスラエルを残して対立構造が残るように、革命防衛隊は紛争を残しているようです。


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以前解説したものの流用で、少し時点が古いです

キシダがいるじゃないか(もしトラ世界線)

トランプ前大統領は、ウクライナ有事を早期終結を急ぐらしく、もしトラ論では、ロシアにクリミアとドンバスを渡し、後はEUでNATO加盟の合意調整よろしく、という方針と考えられます。

ウクライナは紛争地域に該当し、ゼレンスキー大統領の主戦論を抱え込みたくないので、EU諸国ではウクライナ加盟に反対です。すでにクリミア軍港が落ち、海軍のない国が軍港を落とす形なので、勝ち目がなく、また、バイデン大統領が弾切れ宣言をしているため、ウクライナ有事は条件闘争しか議論がないので、米国では大出費をした割には実りが少なく財政問題への批判が強くなっています。

ukrine crisis
21 February 2024 BBC Ukraine in maps: Tracking the war with Russia

元々、ウクライナは政府汚職が激しく、国民の支持喪失をロシアの政治工作と決めつけ、NATO加盟すれば求心力が高まると考えていたフシがあります。政府内の引き締めの問題を、安全保障にすり替えて、一気に解決しようとしたように見えます。

同時に、仮にNATO加盟して憲法改正するなら、クリミアを預けられないとプーチン大統領に危機感を持たせ、結局、4州を失いそうになっています。国際世論が味方になると幻想を抱いた代償は大きく、最近、ウクライナの汚職報道が増えてきたので、国民が苦しんでる間、私腹を肥やしていたことに関心が回帰しています。

結局、自分でできることを放棄してNATOの問題にしてしまい、下手に米国が経済制裁をして、世界が混乱の渦に巻き込まれてしまいました。

トランプ前大統領はウクライナにシンパシーはなく、イスラエルに積極的に支援するタイプなので、ウクライナ有事を早々に切り上げて、イスラエルに集中という流れになりそうです。

岸田首相
なぜ歓迎されるのか、理解していない、満面の笑み

バイデン政権の問題は、過剰支出。
キシダがちょうど良い具合に武器を買って「オレのおかげでキシダは武器買ってくれるんだ」とバイデン大統領が発言したように、加えて、あいつら憲法改正したがってるから、これを国際世論で支持すれば、無償ATMじゃいないか、くくく 言うだけならタダだしな と次々、首相を気持ちよくさせる作戦に。

ラファエル社のレーザー完成までは、アイアンドームで防ぐしかなく、下手すれば100円ショップの資材で組み立てるようなドローンで攻撃してくるので、これを2000万円で迎撃するのだから、イスラエルでは、いくら予算があっても足りません。

とりあえず先立つものは必要だから、ここで、オー、キシダがいるじゃないかと、アベも賞味期限切れのミサイル言い値で買ってくれたと、トランプ成功体験を再度持ち出してくるでしょう。ソフィーさんですら、そんな噂を気にしているくらいだから、官邸でも似たような雑談をしているでしょうし、政治家は憲法改正して武装化するチャンスと考えるきらいがあるので、競って、外国の食い物になろうとするでしょう。

岸田防衛予算も、使えるかどうか関係なく、無査定で議会では賛成されました。こんな状態の国会を、どうやって信用しろというのでしょう。憲法なぞ変えたら、ロシア、中国や北朝鮮を見下したがるのが議員。おそろしく高くつく優越感です。



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