
立民 政府・日銀に大規模な金融緩和策の見直しなど求める提言 2022年10月21日 19時25分
立民 売上減の中小企業などへの給付金 大幅引き上げの法案提出 2022年1月31日 15時45分


日銀間接引受によって無限に国債発行しようというMMT理論は、国内の貯蓄を超えるレベルで発行すれば、ハイパーインフレになってしまいます。また、雇用を増やすと、翌年解雇するわけにいかないので、就業期間の40年間は歳出削減ができません。




最近は日本経済への懸念が強くなっているため、よく売れている本です。
日本の1989年から30年にわたる低迷を、データをもって説明されています。よくできている本ですが、金融機関は悪くないという結論ありきなので、小さくまとまっているのが残念なところ。


不良債権処理を1990年代に即座に処理しようにも、当時は不良債権処理の制度がありません。また、山一証券や拓銀のような、ディスクロージャーに問題ある金融機関もあるし、民主主義議会で決めたゴーストタウン案件が、地域経済活性化の名目で乱立するため、不良債権処理どころではなく、処理を遅らせてしまいます。
バブル期は、企業は地価の上昇の業績への上乗せできたため、いずれ地価が回復すると期待しすぎて、これが失われた10年として無為に時間経過させてしまいます。その後、2008年の米国の金融危機までは緩やかに経済成長し、小泉政権下で不良債権処理が進んだと評価していますが、なのになぜ、企業はコストダウンを続けてるのか疑問を呈しています。

新興国が生産性を向上させて先進国の成長率を上回ると、相対的に日本の付加価値は低下し、収益率は下がってしまいます。日銀が金融緩和したり、積極的に融資をしてきたものの、民間投資が増えないため、金融部門の責任でデフレが起きたのではないといいます。


1.米国に比べると、日本の労働分配率は高いが、米国の方が所得が高い
2.内部留保は投資目的があり、経費にあてるものではない
3.労働分配率の上昇による投資効果がなければじり貧である
年々、社会保険料は増加していく怖さが日本にはありますが、年金、医療費、税金の負担の合計が重くなると、労働分配を増やしても所得が増えていきません。


国内の就業者比率では卸売、小売、金融、運輸、倉庫の割合が多くて、流通分野に集中的に人員を配置しています。製造業はそれなりに大きいですが、流通の層が厚いです。
職業別就業者で見ると、事務補助員、サービス・販売といった、貿易付加価値のつかない労働者が多く、日本では、ステップアップして付加価値をつけたり、勉強して稼ぐ力を強化する機会が乏しく、事務補助か営業ノルマをこなしてくれれば、それでいいと総じて経営者は考えています。
サザエさんの波平さん、マスオさん、ノリスケさん、みんな、中間流通に分類され、海山商事で何かの物品を取引をしている会社員が大半です。サザエさん、ドラえもん、どの国民的生活を描くアニメでは、ブルーワーカーや高度な技術者は登場しません。

ブラック企業は、市場の縮小に対して、従業員を締め付けてノルマを課したり、給料を削って対策したのが問題であって、従業員が休めればよいという問題ではありません。この戦略性のなさが、悲惨な将来を予感させてしまいます。
海外のバイヤーに「なぜ日本製を買ってくれないのか」という質問をぶつけると、
「お前ら、安いしか言わないじゃないか、そんな奴から買いたいか?」という回答が返ってきます。全員が一つの方針に沿って意思統一ができるのは、コストの安さくらいしかないのです。

最近は、解決方法がわからなくなっているので、経営コンサルが入ってジョブ型雇用を勧められることが増えています。なんとなく採用していた人材は、具体的に業務内容を示し、役割ごとの雇用に移っていきます。
今までメンバー式で入社して、階段を上がっていくという形だったものが、自分は人生を通して何をしたいと示さないと、年収700万円以上の仕事には就けなくなっていきます。
ネット検索、本の通信販売、個人SNSサイト、リンゴ時計・リンゴ電話も、元々、とても儲かりそうもない会社でしたが、収益を生み出すビジネスが上手だったので、マネタイズの教科書のように説明されています。
同じ事業内容の事をしていたNTTレゾナント、ヤマト運輸、mixi、ドコモ、いずれも一世風靡した後に撤退してしまいました。この差は単純に戦略の違いというわけではなく、最終顧客の囲い込みが上手に勧められ、日本のオーディオや物販分野を蚕食していきました。
米国企業では、ROAを上げることを追求し、内部留保を少なくして、投資効率の高い未開発の地域や世界市場に広がっていきました。
海外進出先では市場ができて、経済ができて、販売先に成長していったので、日本とは異なる形での通貨圏を広げていきました。今やアフリカや南米の発展は著しく、欧米の投資が世界を変えてきました。

よく日本はオワコンとか、企業は労働者から搾取しすぎといいますが、そういう感傷的な問題ではなく、企業内統治のマネジメントに集中して、事業面での成長性を突き詰めていないため、付加価値がつかずに、経費としての人件費が払えなくなっているように見えます。