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永瀬のこと

将棋のタイトル戦で王座戦というのがあってAbemaの中継を見ていた。藤井聡太王座と永瀬拓矢九段のカードでここまで藤井の2勝0敗、五番勝負なので永瀬は後が無い状況である。ちょうど先週、Numberで永瀬にまつわる壮絶な記事が出てその内容にショックを受けていたので注目して見ていた。藤井に勝つには「漆黒の世界」に戻らないといけないとか言っている。

number.bunshun.jp

やっぱり藤井さんみたいな超一流になるには、将棋だけに没頭していた頃に戻らなきゃいけない。なんというか、その頃って漆黒の世界にいたような感じなんです。でも自分はその後、人間らしくなったというか、彩のある世界を知りました。知った後でまた元の世界に戻れるのかどうか


今日の対局でも永瀬は勝てなかった。一時はソフトの形勢判断で永瀬85 : 藤井15とされるほどに藤井を追い詰めたが、そこにまだ落とし穴があった。藤井の146手目☖9六香に対して常識的には☗9七歩と受ける一手に思えたが、それでは先手側からの詰めろが続ない。藤井玉を追い詰めるために歩は温存して、☗9七桂と跳ねて受けるのが正解だった。

この局面が出現したとき、ソフトの読み筋が☗9七桂以外の手は負けとハッキリ示して、解説者の棋士が叫び、おれもスマホを見ながら叫んだ。永瀬が歩を打って、解説者は沈黙した。おれも黙った。永瀬は歩を打った後でそれに気づいたようで、自分の膝や頭を拳で叩いていた。対局はそのまま藤井が勝利して、王座のタイトルを防衛した。

おれはなんとか「彩のある世界」にいる永瀬に一矢報いて欲しかった。結局怪物を倒すためには、自身の暗黒化は避けられないのか。漫画3月のライオンは漆黒の世界にいた天才が徐々に彩りを取り戻しながら勝負の結果も手にする物語(になりつつある)だが、現実の棋士はそれではだめなのか。

呆然としたまましばらく感想戦を眺めていたが、Abemaのブラウザを閉じたあとで急に涙が出た。おれは永瀬に彩のある世界にいてほしいし、藤井へのリベンジも果たしてほしい。両方は無理なのか。




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