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綿栓の話、以前の仕事の記憶 その1

仕事を辞めてからもう10年以上になり、思い出すこともあまりなくなってきました。

しかし、ふとした折に思い出したのが「綿栓」、そしてそれに関連する記憶が次から次へと溢れだしてきました。

 

「綿栓」といっても全く知らないという人がほとんどでしょう。

細菌や酵母・カビなどを培養するのに、試験管やフラスコに培養培地を入れて菌を植え付けて一定温度に置くのですが、その容器にするフタとして使われるのが綿栓です。

培養した菌が外に漏れだしたり、逆に外界から雑菌が混入(コンタミネーション)することを防ぐために容器にフタをするのですが、それがゴム栓などのように通気性の無いものだと空気の流通が無くなり、特に好気性菌の場合は成育できません。

そのために、綿を使って栓をするというのが綿栓です。

 

現在ではシリコン樹脂を使った栓の方が普通でしょうが、私が最初に微生物培養というものに触れた40年以上前にはまだまだシリコン栓は高価で、綿栓がほとんどでした。

 

最初に使ったのは大学の学生実験の時のはずですが、あまり印象はありません。

やはり就職してから発酵の現場で触れたのが付き合いの始まりと言えるでしょう。

しかし本格的にどっぷりと浸かったのは数年後に工場から研究所に転勤になってからでした。

とにかく大量の菌培養をやることとなり、その綿栓の準備もほぼ全部自分たちでやらなければならなくなりました。

 

一番多かったのが長さ20㎝程度の試験管でこれを数百本使うということも多くその準備が大変なものでした。

内径が15㎜程度のガラス試験管に、内部に2㎝程度、外側に直径2㎝程度の頭を出すように綿を詰めていくわけです。

綿を5㎝角程度の正方形に切り、中央に別の綿を積み重ねて押し付けて頭とし、そこに外側の綿を集めて足の部分を作り、それを試験管に押し込んである程度の硬さとするのですが、初めての人はなかなかできるものではありません。

綿栓がフワフワだと使うときにガスの火が燃え移り燃えてしまいますのである程度の密度が必要ですが、大量の綿を力任せに試験管に押し込むと古い試験管でヒビなどあると割れることもあります。

一方、時々あったのが大きな容器、三角フラスコや坂口フラスコといった大量培養用の容器に綿栓を付けるということで、これはかなり大きな綿栓になります。

綿の厚みも数倍のものを使い、大きなものを詰めることとなりました。

 

完成した綿栓付き試験管などはそのまま乾熱殺菌機にかけて殺菌します。

それが終わって出すと綿がほどよく焦げて香ばしい香りがしたものです。

それで試験管の方の準備は終了、今度は中味の培地調整そして植菌と続きますが、それはまた別に書きます。

(続く)

 

 

 




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