宮城谷昌光さんの歴史小説は、小説というものをあまり読まない私も多くの作品を読んでその魅力を感じていますが、最近の作で「三国志名臣列伝」というシリーズが刊行されており、その中の「蜀篇」を文庫化し発売されたということです。
ただし、その中に書けなかった三人が心残りということで、それについて文春オンラインにその顛末を発表していました。
三国時代の三国の中でも蜀の国は三国志演義の主人公ともいえる劉備が建てたのですが、その後一番早く敗れ、乱が続き多くの記録が失われたため、判らなくなってしまったことが多いようです。
宮城谷さんは小説として書くとしてもできるだけ多くの歴史資料を集め、それを参考にされていますので、あまりにも史料の少ない蜀の人物に関しては書くに書けないということになってしまいました。
特にその「書けなくて残念」な三人というのが、孫乾、簡雍、麋竺ということです。
いずれも三国志演義などでは名前が出てきますが、正史にはほとんど記述が残っていないということです。
歴史に名を残すと言われますが、それが後日の状況により果たせなくなったというのは残念なことでしょう。
とはいえ、わずかな資料を想像でつなぎ合わせるということもやってほしくないようにも思います。