大阪万博は入場者数が順調に伸び黒字も見えてきたとか。
これを捉えて主催者側は意気揚々といった発言を繰り返しています。
しかし、このような「黒字」を見て、万博は成功したと言えるのでしょうか。
昨年、万博に関する本を読みました。
これまでの万博にも関わってきた平野さんという方の執筆で、万博というものの性格の推移など非常に的確な指摘がされていたと感じました。
sohujojo.hatenablog.comそれによるとこれまでの万博165年の歴史は二つの時代に区分されるということです。
その1期が初回ロンドン万博から始まり1900年のパリ万博で最高潮を迎えた「モノで語る博覧会」
すなわち、先進国からは最新のモノ、そしてそれ以外の国からは珍奇なモノを集めて見せるというものです。
そして第2期が「思いを伝える博覧会」
1933年シカゴ、1939年ニューヨークの万博あたりから現れてきたもので、「すぐそこにある未来」を体験させることで、「まもなく訪れるより良い世界」を見せようというものでした。
その最高潮だったのが、前回1970年の大阪万博だったということです。
しかしそれ以降の万博は「つまらない見世物」になってしまい、興行的にも失敗続きでした。
それは万博の見せる側の責任とも言い難く、つまり「まもなく訪れるより良い世界」などはどこにも無いということが分かってきたからなのでしょう。
それでは今回の大阪万博はそのような「より良い世界」を提示でき、それで観客を集めることができたのか。
どうもそうは見えないようです。
「それ以外の国」からの見世物は相変わらずある程度の観客を集めました。
しかし「すぐそこにあるより良き未来」はどうもあったようにも思えません。
結局は「なんでもいいから話題だから見に行く」という観客がいたからでしょうか。
そんなわけで、「万博は興行的にも失敗」という予測はあえなく外れてしまいましたが、「内容的には何もなし」という予測は外れたとは言えないのでは。
そんな程度で成功などとはとても言えないものでしょう。