バイオエタノールは植物から発酵で作り出してもそこから先の高濃度に精製する工程に非常にエネルギーが使われることが問題でした。
その新技術を三菱重工が開発しているということです。
www.mhi.comこの装置の原理が「分子ふるい膜分離方式」ということで、かなりの省エネルギーが達成されるとか。
これまでの分離方法が「蒸気相PSA技術」であるということも良く知らなかったほどですので、最近の技術動向はよく分かりませんが。
どうやらこのPSAという含水物質にさらに蒸気を加え、それを吸着物質に通してから回収するというもののようです。
蒸気を使うということでかなりのエネルギー使用ではあるようです。
なにしろ私の知っているエタノール分離精製技術というのは、蒸留塔を使ったスーパーアロスパス法までですので、時代が違います。
この蒸留法はとにかく蒸気を大量に使いますのでエネルギー的には厳しいものでした。
しかしそれで作り出すエタノールが食用であるということで、エネルギーコスト度外視が可能だったとも言えます。
技術開発が進み、このような分子ふるい法といったものが開発されているということですが、さて現実的にはどうでしょう。
かつての蒸留法は確かにエネルギー大量使用でしたが、その代わり非常に大量のエタノールを得ることもできました。
私の勤めていた工場もさほど大型とは言えない規模でしたが、それでも1日あたり100kl
程度の生産量はありました。
膜分離法でそのような大量生産が可能でしょうか。
飲料用エタノール(焼酎、日本酒、サワー等用)としてはその程度の量でも十分だったのですが、燃料用エタノールであれば桁違いの量が必要です。
それほどの量を本当に膜分離装置で製造可能なのか。
何か、「分離膜製造工場」だけでかなりの大工場が必要になるような気がしますが。
どうもこういった話は、ごく小さい規模での成功ばかりが喧伝され、スケールアップの難しさというものをまともに取り上げないような気がします。