内田樹さんのブログ「研究室」で「敗戦から80年」と題された記事が掲載されました。
blog.tatsuru.com内田さんは74歳、私よりちょっと年上ですが、幼い頃からの戦後の記憶というものはかなり共通したものがあるようです。
昭和30年代の映画の中で、小津安二郎監督の「彼岸花」と「秋刀魚の味」その中で同じようなセリフが登場します。
戦時中を思い出す(なにしろその映画の時代からわずか10年ちょっと前は戦争でした)中で主人公やそれに準じる重要な役どころの俳優がつぶやくのが、「つまらん奴らが威張っていた時代だった」というものです。
その映画を見る人のほとんどは戦時中の記憶を鮮明に持っている時代でした。
その中でこれらのセリフが共感を得たということは、その当時の人たちの共通した思いだったのでしょう。
それが「つまらん、バカな奴らが威張っていた」という認識でした。
そのような常識が失われてしまった現在では、その隙をついて戦争に向かわせようという輩が次々と登場してきます。
それに対して内田さんは
敗戦後80年経った今、私たちが戦争を経験した先人たちが残した知見として、繰り返し思い出すべきことは、戦争とは要するに「馬鹿なやつが威張る」状況のことであり、戦争の時に大声で語られる言葉は「全部嘘だ」ということである。そこに尽くされる。
だから、もし戦争を始めようとする人間がいたら、そいつは「威張りたい馬鹿」であり、彼らが大声で言い立てることは「全部嘘」だということを私たちはもう一度常識に登録しなければならない。
このように指摘しています。
「威張りたい馬鹿」が「全部嘘」を言っているというのは真実でしょう。
私の小さい頃も街の中にまだまだ廃墟が残っていた記憶があります。
その当時の大人たちは戦争の記憶というものをいろいろと持っていたのでしょう。
あまり聞いたことは無かったのですが。