「航空燃料の脱炭素化をはかる国産SAF」の供給を開始するという話です。
ジェット燃料は灯油に近い成分のものなので、食用油の廃油を精製すれば作り出すことができ、それを「SAF」と呼んで何か「脱炭素」の目玉かのように大きく宣伝されています。
国内で一年間に排出される廃食用油は事業用で40万トン、家庭用で10万トンということですが、事業用のほとんどは既に他に利用されています。しかし家庭用の9割は廃棄されているのだとか。
その9割、すなわち年間9万トンをSAFにして航空燃料にしていこうということです。
しかしSAFの問題点は価格が高いということで、現在の航空燃料の3-5倍の価格になるようです。
それでも植物由来ということで二酸化炭素発生量は抑えられる意味があるということでしょう。
それにしても、それだけ社会的にも大掛かりな運動を仕掛け、精製装置も巨大なものを作ってそれで最大年間9万トンとは。
航空燃料の使用量は国内定期便だけで年間400万kl、すなわち1日あたりでも1万kl以上を消費しています。
廃食用油を全量SAFにしたところで1週間分にも足りません。
もしも「SAFだけを使って飛行機を飛ばす」すなわちSAFが無くなれば運休とでもするのなら立派な心掛けだと感心しますが、そんなことがあるはずもなし。
それでは年に数日だけしか運航できません。
結局は化石燃料大量消費を攻撃されやすい航空業界が「私たちも何かやってます」と見せたいだけの行為なのでしょう。