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「デジタルアーカイブの新展開」時実象一著

アーカイブとは保存文書や記録などを指しますが、特にそれをデジタルで行う「デジタルアーカイブ」というものが急速に進展しているようです。

その最近の新展開を解説しています。

 

天災などの記録を収集し保存する活動があります。

阪神淡路大震災東日本大震災など、多くの映像や文書などが存在しますが、それらは放っておけば散逸し失われてしまいます。

それをデジタルアーカイブとしてまとめる活動が行われています。

 

デジタルアーカイブの大きな活動の主流は、様々な文化財のデジタル化と保存です。

文書や美術品、考古学遺物などをデジタル化しますがその最新技術では3D化も進められます。

またメディア関連では新聞、テレビ、映画などがデジタル保存される動きもありますが、分野により問題があり進んでいないものもあります。

こういったデジタルアーカイブは利用されることが必要なのですが、難しい問題もあり著作権が利用を阻む場合もあります。

 

なお、デジタルといっても永久に保存できるわけではありません。

媒体の劣化や保存機関の停止などもあり得るもので、それにより失われる危険性もあります。

 

テレビ番組の初期は生放送しかなく、ビデオテープが導入された後も高価だったために再利用することが多く、保存の意味で使われることはあまりありませんでした。

1244回放送された「ひょっこりひょうたん島」も現在残っているのは8回分だけだということです。

NHKで番組の保存に乗り出したのは1981年からであり、その後「NHKアーカイブス」として活動しています。

 

インターネット上に流れる情報はどんどんと消えてしまうことがあります。

しかしそれを何とか残そうという活動があり、アメリカのコンピュータ・エンジニアで起業家のブリュースター・ケールという人が立ち上げた非営利団体のインターネット・アーカイブが作ったウェイバック・マシーンというデータベースで1966年から現在までの世界中のウェブページが記録されているそうです。

安倍晋三元総理が「桜を見る会」に後援会関係者を多数招待したということが問題化したのですが、それまで山口県の議員などが自分のブログにその件を誇らしげに書いていたものをすぐに削除しました。

しかしこのウェイバック・マシーンによりしっかりと復元できるということです。

 

アーカイブという言葉はもともと「公文書」とその管理を指していたそうです。

米国では公文書の保管と将来の公開が制度化され、それによって実施されています。

しかし日本での公文書の扱いはまったくひどいもので、デジタル化うんぬん以前にそもそも保存しなければならないという観念自体が担当者にありません。

重要文書は廃棄することもできないということが情報公開法で定められたはずですが、まったく守られていません。

2022年には重大事件の記録が各地の裁判所で廃棄されていた事例が明らかになりました。

政府全体として厳しく律して記録保存をさせる必要があります。

 

なかなか難しい問題が各種あるような状況ですが、徐々に進んでいくのでしょう。

 

 




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