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「歴史を動かした 重要文書」ピーター・スノウ、アン・マクミラン著

副題にあるように「ハムラビ法典から宇宙の地図まで」という古代から現代までの歴史を動かした重要文書の写真など画像をヴィジュアルに掲載した本です。

 

歴史上の重要文書は名前だけは有名で聞いたことはあっても、その実物がいったいどんなものかということは意外に知らないことのようです。

私もこの本に掲載されている歴史文書はほとんどのものは聞いたことがありますが、見たことはほぼありませんでした。

それを目にすることで、改めてその価値というものを感じることができるようです。

 

最初にでてくるのが「ハンムラビ法典」、世界史でも有名なもので、学校で歴史の時間に居眠りをしていた生徒以外はたいてい聞いたことがある名前でしょう。

しかし、それが高さ2.25mの石碑に刻まれているものだということは知りませんでした。

当時のバビロニアの言語、アッカド語楔形文字で記した282条の法律だそうです。

中味はかなりの数の解説を見たことがありますので、聞いたことはありますが、やはりその外観、文字には圧倒されます。

 

ロゼッタストーンというのも名前だけは有名でしょう。

ナポレオンが率いるフランス遠征軍がエジプトに派遣され、その部下ブシャールがナイル河口の都市ロゼッタに侵攻し、古い要塞に入って守りを固めようとしたところ、廃墟の中から黒っぽい石を発見、ナポレオンに報告したところ彼も興味を示しますが、その後イギリス軍にブシャールは捕らえられ、ロゼッタストーンもイギリスに送られました。

その表面の文字は、上部に古代エジプトヒエログリフ、中部に古代エジプトのデモティック、下部に古代ギリシア文字が書かれており、それは同じ内容のものが記されていると推定できました。

はじめてヒエログリフが解読できるものと期待されたのですが、それには多くの時間が必要でした。

結局、フランス人のシャンポリオンによって解読されます。

本書にはロゼッタストーンの写真が掲載されていますが、その三種の文字が並べて刻まれている様子がはっきりと分かります。

 

シェークスピアの戯曲は現在でも目にすることができますが、当時は劇の脚本は上演したら捨てられており、シェークスピアの脚本も失われる運命でした。

しかし1616年シェークスピアが死去した時、当時のロンドン・グローブ座の役者だった、ジョン・ヘミングスとヘンリー・コンデルはその戯曲の脚本をできるだけ集め、残すことを決めて実行しました。

そのおかげで今でもシェークスピアの多くの戯曲を見ることができるのですが、その時のまとめた本が「ファースト・フォリオ」と呼ばれ、1000冊程度作られたようですが、現在も残っていて確認されているのが235冊です。

なお今でも使われているシェークスピアの肖像はこの本の挿絵として挿入されているものですが、それを描いた画家ドルーシャウドは生前のシェークスピアに一度も会ったことがなかったそうです。

 

1863年に記されたイングランドサッカー協会の議事録というのもありました。

あの有名な、サッカーとラグビーが袂を分かったという理事会の時のものです。

その他にもいろいろなサッカーのルールがこの時に定められたことが分かります。

最後の条項に、「ブーツの靴底、またはかかとに突き出たクギや鉄の板などを装着してはならない」というのもあり、当時のサッカーが非常に暴力的であったことも分かります。

現在繁栄を極めるサッカーの最初の証拠品とも言うべきものなのでしょう。

 

他にもアインシュタイン一般相対性理論の下書き、ワトソンとクリックのDNA構造についてのネイチャーへの投稿した原稿なども興味深いものです。

また政治的文書もあれこれと載っていますが、「ビートルズのコンサート日程メモ」や「ウッドストックロックコンサートのチケット」の写真も載っており、これも魅力的な画像でした。

 

 




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