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「アフリカ音楽の正体」塚田健一著

アフリカ音楽といえば、ポリリズムとかトーキングドラムといった言葉が思い浮かぶくらいでほとんど聴いたこともありません。

そういったアフリカ音楽について、現地でのフィールドワークを主に音楽と人類学との境界領域で研究を重ねてきた塚田さんが紹介しています。

 

大航海時代にアフリカを訪れたヨーロッパの探検家たちは現地の人々の音楽を耳にしましたが、それは全くヨーロッパの基準からは外れたものでした。

ただ「未開の音楽」と決めつけるばかりで理解もできず不気味と感じていました。

しかし徐々にその内容にまで考察する人も出てきます。

 

特にリズムに関してはヨーロッパ音楽よりはるかに複雑であることは分かりました。

ただし、それを採譜しようとする試みはうまく行きませんでした。

シンコペーションが複雑になったものであるといった説明がされましたが、それでも理解不能でした。

さらに二拍子系と三拍子系が同時に演奏されるポリリズムであるとも言われました。

そもそも五線譜を使って説明するということ自体、西洋音楽的な説明方法であり、多かれ少なかれ西洋的な偏向を免れ得ないものと言えます。

二分割と三分割のふたつの拍子が同時に進行していく垂直ヘミオラの構造は西洋音楽的には難しいものと感じられますが、アフリカ人は決してそのようには捉えない。

一種の「リズム・ゲシュタルト」だとしています。

ゲシュタルトとは20世紀初頭にドイツで始まったゲシュタルト心理学から来ており、知覚内容が個別な感覚刺激によってではなくそれら個々の刺激には還元できない全体的な枠組み(これをゲシュタルトという)によって形作られるというものです。

 

アフリカ音楽はリズムだけではなくハーモニーもメロディーもちゃんと備えています。

ただしその和声の種類は民族によって異なり、わずかに離れた民族同士でも全く異なる和声体系によっているということがあります。

ザンビア北西部に住むルヴァレという人々は平行三度の豊かな和声合唱が特徴となっているのですが、それと隣り合って住んでいるンデンブと言う人たちは平行四度で合唱する伝統を持っています。

彼らが相互交流をしてこなかったかどうか、よく分からないのですが、互いに影響されていないことは間違いなさそうです。

 

アフリカ音楽でも旋律は重要な要素です。

歌詞をつけて歌う歌も数多いのですが、アフリカの言語の中には音調言語といって音の高低やイントネーション(これを音調という)によって意味が変わってしまう言語が多数存在します。

日本語で似た例としては「ハシ」という言葉がそのイントネーションによって「橋」とも「箸」とも言い分けられる例に似たものですが、より詳しく分けられています。

ヨーロッパからのキリスト教宣教師がやってきたころ、讃美歌の歌詞を英語から翻訳した現地の言葉に置き換えて、そのまま讃美歌の旋律に乗せて歌わせたことがあったそうです。

しかし旋律の上行・下向が言葉の意味を変えることを考えていなかったため歌詞の意味が変わってしまい、「哀れな犯罪者よ」という元の歌詞が「睾丸結核に苦しむ哀れなものよ」になってしまい、現地の人々はびっくりしたそうです。

もちろん今では現地語の歌詞にはそれに合う旋律を新たに作曲しているそうです。

 

本に納められた内容は非常に高いものでしたが、それを五線譜だけで説明しているのは少し分かりにくいものでした。

 

 




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