(その1より続きます)
3.阿蘇山が噴火をする前のこの一帯はどのような地形だったのか。
これもほとんど記述されたものがありませんが、上記の阿蘇山の歴史によれば先阿蘇火山として小火山が形成されていたとされています。
今残っているのは菊池市の鞍岳などだけだということですが、現在の鞍岳はなだらかな低山。
そういった山がいくつか並んでいたような状況だったのでしょうか。
今のその方面の景観は鞍岳の後方に巨大な阿蘇外輪山が広がっていますが、それがなく同じような低山が並ぶ風景だったのかも。
4.阿蘇山噴火の状況を時間的に見ると。
この噴火がどのようなものだったのか、想像するしかないのでしょうが、詳しい叙述は見られません。
上記の前野さんの文章に鬼界カルデラの噴火の状況が少しありますが、かなり大きなプリニー式噴火(爆発的な火山灰噴出噴火)が二回あった後にカルデラ陥没と大規模火砕流を生じたクライマックスのカルデラ噴火が起きたとされています。
また下司さんの文章ではやはり最初に通常の噴火が起きながら徐々に地下のマグマだまりの空隙が拡大しそこが落ち込むことで大規模な火砕流が発生しカルデラ噴火となるとされています。
最初の段階の通常噴火がカルデラ噴火につながるかどうか、そこはまだ分からないようです。
通常噴火のみで終息すればこれまで見られる噴火と同様なのかもしれませんが、それがカルデラ形成につながるのかどうか。
それでも無理を承知でカルデラ噴火の状況を想像で描いてみます。
カルデラ噴火の経緯
小さな火山が並んでいるような場所で大きな噴火が発生した。
爆発的な噴火で噴石を噴き上げ見る見るうちに積み重なりかなりの高さにまで達した。
ここまで数か月の噴火で出来上がった火山は数千mの高さの山となっていた。
しかしこれで終わりではなく、ここまではほんの序章に過ぎなかった。
噴火の勢いが収まったかのように感じられるようになったある時、突然大規模な陥没が起きた。
それは数kmの直径を持つ大きな鍋のような穴を作り出した。
その下には真っ赤に燃えるマグマがうねっていた。
次の瞬間、そのマグマが一気に噴出し爆発的に飛び散った。
大量の火砕流が四方八方に広がっていった。
ほんのわずかな時間の間に阿蘇を中心に九州のほとんどを数十mの高さまで覆い尽くしてしまった。
小さな噴出物は大気中の大量に噴出して風に乗り折からの西風で日本列島全体に降り注いだ。
その量は北海道でも数十cmにもなった。
それ以下の大きさの火山灰は地表に降下せずに大気中に漂い、それから数年も風に乗り世界中を飛び回った。
それで太陽の光は遮られ気温が降下した。
このように前段階の噴火が数年、カルデラ噴火はほんの一瞬、その後の火山灰による寒冷化が数年というところでしょうか。
このようなカルデラ噴火が日本列島では1万年に1回起きているということです。
前回の鬼界カルデラ噴火は7300年ほど前に起きて当時の南九州の縄文文化を滅ぼしたということですから、あと3000年ほどの間には次回のものがどこかで起きるのかもしれません。
怖ろしいと言えば確かに怖ろしい災害です。
しかしどうせ死ぬ身なら最後にこの大噴火を見てみたいという気もします。