こんにちは。
先々週受けた心理検査の結果フィードバックを受けてきました。今回はフィードバックで聞いた内容や、それに対する感想について語りたいと思います。
え?心理検査?なに?
以前の記事でなぜ心理検査を受けることになったかについては語ったので、まだ読んでいない方はこちらからどうぞ。
smooth-pudding.hatenablog.com
フィードバックどんな感じだった?
検査を受けたタイミングでフィードバックの日時は予約していたので、その時間きっかりに再度訪問しました。妻も結果に興味があるとのことだったので、二人で話を聞きに行きました。
フィードバックの時間は50分で、最初の30分弱ぐらいが直接的なテストの内容の説明、残りの時間がその内容を踏まえて質問したりディスカッションしたりする時間でした。私は3つの検査(前回の記事参照)を受けていたので、それらを順番に振り返って、どのような結果があったのか説明を聞いた後、全体を総合した所見の説明を受けました。
もともとフィードバックは30分で、延長料金を支払って50分にしていたのですが、この判断は大正解でした。ただただ結果を聞く以上に、日頃感じている疑問や仮説を話し、それに対する専門家の意見を聞ける時間は極めて貴重でした。
具体的な感想に入る前に、検査結果がどのような内容であったかざっくり説明したいと思います。
結果1: 総合所見の要約
以下は3つの検査結果の総合所見を、ChatGPTさんの力を借りてさらに箇条書きに整理したものです。
認知的特性・知的能力
- 知的水準は非常に高く、語彙・数量・一般知識がよく定着している。
- 言語や図形を使った論理的思考が得意で、複数の情報を統合して考える力がある。
- 周囲の刺激に影響されず、集中して作業できる。
- 一方で、情報の取捨選択や素早い判断にはやや苦手さがあり、丁寧さゆえに時間を要することがある。
- 新しい課題に対しては意欲的で集中力が高まる傾向があり、メリハリのある作業が有効。
対人関係のスタイル
- 不満を感じる状況でも切り替えが早く、現実的に対応できる傾向がある。
- 被った損害には毅然とした対応を見せる一方、感情的には動揺しにくい冷静さもある。
- 丁寧で社交的だが、相手との感覚の一致や熱量のバランスを見極める傾向がある。
- 対人関係における「内」と「外」の線引きがあり、親密になると警戒心を解く傾向がある。
コミュニケーション傾向
- 言葉の意味に敏感で、誤解のない正確な伝達を重視している。
- 話の構成力があり論理的だが、情報量が多く難解になることがある。
- 曖昧な言い回しや意味のずれにストレスを感じやすい。
- 誤解が許されない場面とそうでない場面を区別し、聞き流す柔軟さを持つことも推奨される。
結果2: WAIS-IVの結果
WAIS-IVについてはわかりやすい数値(いわゆるIQ)が出るので、こちらも紹介しておきます。前回の記事で紹介した化学魔さんの記事に倣って、偏差値に換算したいと思います*1。
| 項目 | IQ | 偏差値 |
|---|---|---|
| 全検査IQ | 135 | 73.3 |
| 言語理解指標 | 130 | 70.0 |
| 知覚推理指標 | 139 | 76.0 |
| ワーキングメモリー指標 | 119 | 62.7 |
| 処理速度指標 | 118 | 62.0 |
より細かいテスト項目の数値もありますが、細かすぎるので省略します。
全検査IQ(総合評価)が130以上だと「非常に高い」という最も高いカテゴリに属するようで、どうやら自分はそこに分類されるようです。
フィードバックを聞いた感想続き
WAIS-IV
まず率直な感想として「なんだか高校のときに模試の結果が返却されたときみたいだな」と思いました。所見を含めて5枚の紙を報告書として受け取ったのですが、そのうち2枚がWAIS-IVのデータが記されたものでした。WAIS-IVでは異なる頭の使い方をする様々な問題を解きましたが、結果の紙にはそれぞれの問題の点数と、同年齢でどのような位置にあるかなどが記されていました。
ただフィードバックは模試の結果のように「はい、これが結果です、終わり」というものではなく、心理士の先生の言葉でそれらの数値をどう解釈するのかを丁寧に説明してもらいました。印象的だったのは、「検査を受けている間の振る舞い」といった点数に現れない情報についてもきちんとフィードバックに盛り込まれていたことです。素の自分で等身大で受けてよかったなと思いました。
概ね「まあ自分はこんな感じだろうな」と思う結果でしたが、ひとつ意外だったのは「映像の処理をする力も高い」ということでした。これまでは「自分は思考は得意だが映像の認識は弱い」と認識していたので、かなり意外でした。どうやら自分は「映像の認識が弱い」のではなく「整理されていない情報の中から特定の情報を抽出するのが苦手」ということのようでした。またその数値も同世代の中で劣っているというわけではなく、同水準かやや優れているということが分かりました。
これは仮説なのですが、普段密にコミュニケーションを取るのがほとんど妻なので、妻との比較で物事を捉えていたのが原因ではないかと思いました。もし妻が心理検査を受けたら、こういった能力がより高く出るのかもしれません。
また「不足や誤解がないように、正確に伝えようとするあまり、話す分量が多くなりすぎる傾向がある」というフィードバックも受け取りました。この傾向の背景には、完璧主義的な性格の他にも、言語を処理するための能力の高さが原因としてある、とのことでした。私の頭の中で「まあこれぐらいなら受け取ってもらえるだろう」と判断する量がどうやら平均よりも多いようです。妻も「なんか説明する量が多いな・・・」と感じることがしばしばあったそうなのですが、この説明を聞いて深く納得した様子でした。私自身、フィードバックを受けて初めて「そうだったの!?」と驚いた内容でしたが、このおかげで夫婦の理解が深まったと思います。
PFスタディ
PFスタディは、ストレスがかかったときの反応を見るテストです。ストレスが加わったとき、私は「同年齢の多くの人が取るのと同じような常識的な反応をする」ようです。また私は「不運」や「アンラッキー」のように、誰のせいでもない不可避なこととして捉えようとする傾向があるようです。この部分はかなり自己認識と合致しています。
フィードバックでもらったアドバイスとして、すんなりと割り切れない感情的な部分を共有したり、ときには強い否定や適度な言い訳を使う技も使えるようになると、よりバランスがよくなるようです。自分のなかでこれらは禁忌に近い行動だったので、これからは「いざというときは使う武器」と考えるようにしたいです。
個人的にはあまり感想はなかったのですが、妻は「もし自分が同じテストを受けたら、全然違う結果になるだろうな」と言っていました。妻のほうがストレスに対する反応は豊かなので、たしかに妻が受けた場合の結果も気になります。
バウムテスト
バウムテストでは、木を描いてその結果から無意識の特徴を捉えます。率直な感想は「なんで木の絵を描いただけでこんなことまで分かるの!?」です。いろいろなことが書かれていましたが、完全に同意することばかりが書かれていました。
私は自他の境界線をしっかり引いて、線の外側は警戒し、表面的に合わせるに留める傾向があるようです。ここ数日、心理に関する書籍を数冊読んだのですが、どの本でも「自他の境界」というキーワードが出てきていたので、「これ本で読んだやつ!!!」とテンションが上がりました。他にも「完全癖」というキーワードがでてきており、WAIS-IVの言語表現で捉えられていた特徴がまた現れたのが印象的でした。
「普通」の捉え方について
50分のフィードバックを終えて、二人で帰路につきました。晩ごはんのサブウェイを頬張りながら*2、二人で検査結果について話し合っていました。そこで「普通はこう考えているだろう、って怖いな」という話になりました。
「普通」という言葉は、現代のインターネット社会では「攻撃性の高い言葉」として忌避の対象になっています。「普通は○○するでしょwww」とTwitter(現X)に書いた日には、炎上祭りが巻き起こり、見ず知らずの赤の他人から誹謗中傷のリプライが集中することでしょう。...というのはやや誇張ですが、少なくとも「普通は○○」という表現が嫌がられやすいのは確かです。
しかし、他人が「普通は○○」という表現を使うのを嫌がるにも関わらず、実は自分も日常的に「普通は○○」という思考をしていることに気づきます。実際、他人の行動や発言を前に「こういう言動をしたということはこう考えたのであろう」と思考するのは日常的なことです。ここには「普通、こう考えていなかったらこんな言動はしないだろう」が隠れています。
今回、心理検査を通じ、普段言葉にしようとしてもできない、言葉にしようとする発想も生まれないようなものを言葉にできました。このことにより、「他人は自分とは全く違う前提の元に世界を捉えて思考している」ということが鮮烈に突き付けられました。つまり「まあこう考えるだろう」「まあこうしているということはこう考えたということだろう」という推論は、実はめちゃくちゃ脆いものだということです。
しかし、脆いからといって、完全に捨てることは現実的ではありません。もし可能だとしたら、コミュニケーションを取る相手には必ず心理検査を受検してもらい、その結果を共有してもらう必要がありますが(それでも不十分だと思いますが)、受検には時間も労力もお金もかかるので、まず無理でしょう。また、SNSで見かける一人ひとりの心理検査の結果を読むなんて、大変にもほどがあります。
私達が現実的に目指せるところは、自分の「普通は○○」という思考をある程度許容しつつ、自分が「普通は○○」という推論をしていることに自覚的であろうとすることかなと思います。そうすることで、もし自分の考えたこととは違って驚くような出来事があっても、「ああ、前提が違っただけなんだな」と必要以上に狼狽えずに済むんじゃないかなと思いました。
最後に
だらだらと感想を書きましたが、総じて「本当に受けて良かった」と思っています。心理検査の結果はいわば「プロの知見に基づいた自分の取扱説明書」です。自分が活用して人生に役立つのはもちろん、身近なパートナーと共有して話し合うことで、自分のことを深く深く理解してもらうことができます。それにより不必要な衝突を避けたり、より強い絆で結ばれた関係を築くことができるはずです。
今回の検査結果は、私の宝物のひとつになりそうです。この取扱説明書を携えて、これからの人生も楽しんでいきたいと思います。
ではまた。