『語学の天才まで1億光年』高野秀行
うむ、今回もおもしろい!
私は語学は興味もセンスもない。なので、言語学的な話では若干「ま、待って!」となるところもありました。が、そんな私でもなんとか飲み込める噛み砕き方。さすがです。
主に言語RPG初期である19歳から29歳までの、言語習得の道程が描かれています。
初めての海外旅行がインドで、パスポートから飛行機チケットからトラベラーズチェックまで盗まれているハードモードスタート。
警察やら航空会社やらで被害を訴えないといけないし、なぜか博物館で知り合った少年の家に転がり込んでいる(どうやって交渉するのよ…)。
これ、学校教育で学んだ英語でクリアできなくない?!
安定して初速が凄いんです笑
もちろんその勢いですべてのエピソードが濃い。
早大探検部で幻の怪獣ムベンベを探しにコンゴの辺境に行く。
食料を現地の人にちょろまかされて、飢餓に陥る。
まあ、ここまでは着いていけるんですが。
なぜか朦朧とした頭でアイデンティティクライシスになり(なんで?)、現地語(村でしか使われないレベルの辺境言語)を学ぶ(なんで?)。
濃いね!濃縮っぷりが凄い。しかし喉越しはいいな!
タイの日本語学校で先生になるために(大卒資格が要る)、7年も留年しまくった大学を卒業するという「因果が逆かな?」エピソードも良い。
しかもフランス文学専攻である。
高野さんとフランス文学。
似合わなすぎて、読者(私)がハラハラする。卒業できるかな…?!
そして中国では『異国トーキョー漂流記』『怪しいシンドバッド』でお馴染みの恩師・莫先生と出会う。
あれ?前著では“魯先生”になってる?仮名?
(まあいいか)
なにはともあれ、今作も瞬殺で読了してしまった。満腹。
高野さんに夢中になり、近年の著作から読み始めてしまったので、初期の『幻獣ムベンベを追え』『アヘン王国潜入記』がまだ未読なんですよね。
ちゃんと読もう。