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『人間をお休みしてヤギになってみた結果』 震えるぜ!(感動か恐怖で)

『人間をお休みしてヤギになってみた結果』トーマス・トウェイツ/訳:村井理子

この作者は、イギリスの美大出身のアーティスト。
卒業制作をまとめた『ゼロからトースターを作ってみた結果』が話題になりました。そこから数年がたち、気づいたらうだつの上がらないまま33歳に…。

で、本書となる。
しょんぼりトーマスは、「人間を休みたい…」と考えた結果、ウェルコムトラストという「医学研究支援等を目的とする英国の公益信託団体」に、プロジェクトを申請。受理されたところがスタートです。

プロジェクトの内容は以下。
・大目的は「象になる」、以下手法
・四足歩行に適応する外骨格を製作
・草を食べて消化する人工胃腸を開発
・脳内の言語中枢のスイッチを切って象の視点から人生を体験
・最終的には象としてアルプス越えをする

ばーかばーかばーか。

最終的には象ではなくヤギになります。
義肢装具士に四足歩行用の装具(主に前腕補助具)をつくってもらう
 (四足歩行に適応はできない。ぜんぜんしんどい)。
・人工胃腸は無理。なので、齧った草を後で煮て食う。
・脳内はいじれない。そりゃそうだ。
・最終的にアルプスのふもとのヤギ農場でヤギになった。
 (一応アルプスも超えてスイスからイタリア側に行ったらしい)

これ、結果だけ見ると、「わかってたよ。やる前から」って感じじゃないですか。私もわかってた。
そもそもシャーマンに相談して象からヤギに乗り換えた辺りで、「何言ってんの?」と思いました。
訳者ですらあとがきで「訳しながら唖然とした」「意味がわからない」っていってますから。

でもね、読んでると、だんだん震えてきます。
「こいつ、もしや本気なのか…?!」と。

ヤギの思考を理解するために動物行動学の教授にアポ取り取材をする。早々に怒られる。
でも色々勉強し、他にも取材をつづける。
最終的に人間と他の動物を隔てる「何か」は「複雑なシナリオを想像する力」と「他者とシナリオを共有したいと思う欲求(おしゃべりしたいってこと)」ではないかと考える(意訳しました)。
で、脳みその「シナリオを想像する部分」と「言語を使う部分」をちょっとスイッチ切れませんかね?と、言語神経科学グループ主任の教授に頼みに行く。
アホなんか。
まあ、先生はトーマスをちょっとビリビリはしてくれますが、脳のスイッチオフは断ります。だよね。

同様にヤギの第一胃(牛と同様、胃は4つある)を再現するためにどうしたらいいかを解剖(やはり解剖学の権威のとこまでいく。バイタリティすごい)して研究。
まずはヤギのルーメン液で草を発酵させて、それを食おうとする。草食動物胃腸エコシステム研究所(いろんな研究機関があるもんです)の博士に相談。止められる。そりゃそうだ。
セルロースを消化できりゃ良いんだろ、と、業務用のセルラー酵素を業者から取り寄せる。めっちゃ怒られた上に、ウェルコムトラスト(スポンサー)にもちくられる。そりゃそうだ。

もうね、ずっとこの感じなんです。
第一級研究機関の博士たちに一から説明してもらったり、未来の技術だと諭されたり、健康上のリスクを勘案してNGです、と言われたり。
その前に気づこうよ?無理なことなんで聞きに行くん?
と思ってたはずなのですが、徐々に我々にもわかってきます。
「こいつ、マジで本気なんだ…」と。

震える。
なんなら、若干、こわい。

そして最後のアルプスでヤギとたわむれる写真が、どれもこれも、良いんですわ。
ちょっと感動しますね。
感動してる自分に震えるね。こわっ。




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