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『馬車が買いたい!』 フランス文学読まなくちゃ!

『馬車が買いたい!』鹿島茂

本のベースは、雑誌『ふらんす』(1986)に連載された
「19世紀のフィジオロジー<我らが主人公>たちのパリ」。
こちらのタイトルの方が本の内容はわかりやすい。

作者が<我らが主人公>と設定しているのは
ゴリオ爺さん』のラスチニャックや
感情教育』のフレデリック・モローなど、
田舎から19世紀パリに上った若者たちです。

我らが主人公の作品を列挙すると
ゴリオ爺さん』『幻滅』『あら皮』『浮かれ女盛衰記』
感情教育』『レ・ミゼラブル』『赤と黒』。
お恥ずかしいことにひとつも読んでないのですが…。

彼らを通じて、パリに行き、パリを体験できる一冊。
視点が新鮮!
解像度が高い!!
すごくたのしい!!!

詳述されるパリの風景は19世紀半ば。
ナポレオン後の王政復古期、七月王政からの
第二共和政あたりまで。

まずは田舎からパリに向かいます。(そこから?)
徒歩の他に、大型乗合馬車(ディリジャンス)と
郵便馬車(マル=ポスト)。
後者は4人分しか客席がなくて貸切が容易なので
隠密旅行向き。へえ〜。

ちなみに鉄道がフランスに敷設されたのは1837年。
ロスチャ一族の資金による。

さて、パリに着いたらまずオシャレをします(まずそこか?)。
上昇志向の塊のような我らが主人公は、
生活費一年分相当をダンディーなファッションにぶち込みます。
おい。

とはいえパリで上流階級とのツテができる
チュイルリー公園は、オシャレじゃないと歩けない。

しかもパリって汚物まみれじゃないですか当然。
なので、公園なり劇場なりカフェなりの行き来に
徒歩は有り得ない。
オシャなズボンも靴も愛人のでっかいスカートも
一撃で汚物まみれになるので、
馬車は上流ライフの必須アイテムなのである。

というわけでタイトルに帰結します。
なるほど〜!おもしろ!!

馬車を買ったら、馬も必要だし
見栄を張るためには足の綺麗な従者(馬車の後ろに立たせる)
も必要だし、なんなら昼用(無蓋、二人乗り)と
夜用(屋根付き、四人乗り)の馬車も必要だし。
上を見たらキリがねえ〜〜〜。

バルザックは現実でも「馬車が買いたい!」と言って
暮らしていた人らしくて、
我らが主人公の中でも特にバルザックの登場人物は
どいつもこいつも「馬車が買いたい!」と悶絶しています。
俄然読みたくなってきた笑

馬車の種類の解説も詳細。
クーペ、ベルリーヌ、キャブリオレ、カレーシュ、ランドー。
それぞれに階級や財力の記号性がある。
えー、おもしろいじゃないですか!

さらに当時の貨幣価値(フランとリーヴルが混在している)も
解説してくれています。
めっちゃ古典文学の解像度あがる!!!
はやく原典を読みたい!!
この歳までフランス文学の名作を
ひとつも読んだことなかったのが功を奏した気がします!



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