久しぶりに恩田陸を読もうと思い、
恩田陸的であると評されている作品を読んだところ、
まことに恩田陸であった笑
恩田陸『月の裏側』読みました。
水路が町中に巡っている九州の水郷都市が舞台。
初夏、しとしとと雨が続く夜の蒸し暑さと、
得体の知れないナニカが其処此処にたゆたっている
ぞわぞわする感じが凄いです。
音楽プロデューサーであり変人でもある多聞さんの
ヘンテコなものの考え方や飛躍した会話がおもしろいし、
救いにもなります。
ラストは、登場人物内で「常識人」枠の藍子の視点。
というわけで、ちょっと「怯え」「不安」を感じつつ
謎を受け入れるというか甘受しちゃうというか、
うーん、これで良かったのかな。
もうちょっと能天気な捉え方で幕を下ろしても
良かったんじゃないのかな。
SFホラーといった感じの物語です。
ワクワクしながら一気に読めるけどすっきりハラオチはしない
安定の、あの感じ笑
こういう「謎は謎のまま楽しむ」系ホラーだと
森見登美彦の怪異シリーズに通じるところがありますよね。
とはいえ、恩田陸はミステリっぽい誘導がうますぎるので
謎解きまで期待しちゃうというか。
私はもう学習しましたけどね!
「ハラオチは期待しない!」と笑
ちなみに多聞氏の説明に
「何かと変なことに巻き込まれる」
的なことが何回も書かれているので、
これは他にも登場する人かな?と思いましたがビンゴです。
『不連続の世界』という連作短編集にも登場しているようです。
こちらも恩田陸的ホラーだそうで。