シーズン3、第16話「先生は恋人募集中:Bart the Lover」February 13, 1992
(日本初放送:1994年1月15日、録音日:1993年9月30日)

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台本から分かるように、製本時は邦題が未定であったようです。
なお、今回はクラバーペル先生の初のメインエピソード。
ちなみに、クラバーペル役の巴菁子さんは、シンプソンズがFOXチャンネルで字幕放送になってもチェックされているほど、クラバーペルが大のお気に入り。
<以下、ネタバレになります>
【画面】(台本上の通信欄)
・00:55 銃針=ファイアリングピン

・01:53 まだ教えてらっしゃるんですか? 01:54ちょっと見てみましょう(クジがあたったらやめるを暗示)

原語版のセリフ。
伝わりにくいと判断され、アープー「転職はまだ?」→クラバーペル「まだよ」との意訳となったようです。
確実に視聴者に意味を取りこぼすことなく伝えようという日本版制作陣の情熱を感じます。
・02:08 アパート

場面説明
・02:19 字幕「恋人募集広告」

・04:42 字幕「翌日」
・08:01 字幕「ウッドロウ・ウィルソン」
・11:42 字幕「世界一巨大なプルタブ」(アウト)

表示時間が短いため、写真が映らなくなっても字幕を出し続けるという指示有。
・16:14 夜
場面説明
・16:22 バート映画館へ
場面説明
【音声】
・02:30 クラバーペル先生、魂の叫び!
台本上「ああ男!」となっているところ、最終的な音声では原語版“I need a man!”に忠実に「男が欲しい!」になっています。
・02:32 講堂での児童たちのガヤ

台本にはセリフの指示も。
もちろん指示のないざわめきのガヤも出演者の皆さんがアドリブで入れられています。
・03:04 テッドお兄さん
声は、S2#18『マージは芸術家』に続いて2回目のご出演の大塚明夫さん。
このキャラは兼役。本エピソードのメインの役どころはこの後登場します。
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・04:34 メンバーを車に詰め込むテッドお兄さん
台本上「さぁ入って入って入って」とあるところ、最終的な音声では「さぁ乗って乗って乗って」になっています。
・04:51 真の得意技(暴力)を披露するネルソン
台本上「得意技はこれだ」とあるところ、最終的な音声では「得意技はこれだよ」になっています。
口パクピッタリに合わせつつ、気だるい雰囲気のネルソンを安西さんが演出されています。
・05:04 バートに感心するホーマー

台本上「マージ見てみろ あれは普通じゃないよ 仕事なんてやめちゃってバートに食わしてもらうか」とあるところ、大平さんによって手が加えられ「マージ見てみろ ありゃハンパじゃないよ 仕事なんてやめちゃってバートに食わしてもらおうか」になっています。
大平さんが考えられる、ホーマーならこう言う!というセリフ運びを自ら演出され、セリフに反映されています。
・05:18 頭と会話するホーマー

台本上「アーノルド・パーマー 違う」とあるところ、大平さんによって手が加えられ「アーノルド・パーマー あっ、こりゃ…ゴルフだ」になっています。
ゴルフが大好きだった大平さん、ゴルフネタにはより敏感に、視聴者のキッズたちにも優しいセリフ作りをされています。
また、ドーッに至るまでのここの下りは、あえてセリフっぽくなく生っぽい話し言葉にされているところに、大平さんのこだわりを感じます。
・05:46 ヨーヨー禁止令、発令
台本上のクラバーペル先生のセリフが「今日からヨーヨーに関連する本の感想文…」とあるところ、最終的な音声では「今日からヨーヨーに関_する本の感想文…」になっています。
・6:45 クラバーペル先生のハッ!

お馴染みの“P-hih!”、日本版シンプソンズのキャストの皆さんは原語版のキャストの皆さんの声と似ている方がとても多いですが、クラバーペル先生の巴さんはその中でも特にそっくり!
このハッ!なんて、音声を切り替えても同一人物なのでは?というレベルのそっくり具合。
・08:03 架空の人物ウッドドウ誕生!

こちらも吹き替えは大塚明夫さん。
・08:33 どうしても犬小屋を買いたくないホーマー
台本上「《 》マージお前は犬小屋業者にだまされてる」とあるところ、最終的な音声では「《オー》マージお前は犬小屋業者にだまされてんだよ」になっています。
大平さんがホーマーの口パクに合わせながら、より話し言葉なセリフに仕上げられています。
・08:39 マージに謎説教するホーマー

台本上「テレビの犬小屋のコマーシャルに洗脳されて、あんなの買ったってすぐぶっこわれるんだよ」とあるところ、大平さんによって手が加えられ「テレビの犬小屋のコマーシャルに洗脳されちゃって、あんなの買ったってすぐぶっこわれるんだよ」に。
こちらもセリフのちょい足しで、口パクぴったりにになっています。
また、ホーマーのダメなかわいさもアップ。大平さんの技が輝きます!
・08:49 カリスマ設計士ホーマーの設計図

台本上「大丈夫だってほら設計図ができたから見てみろ立派なもんだろ」とあるところ、大平さんによって手が加えられ「大丈夫だってほら設計図ができたから見てみろ立派なもんだろが」になっています。
こちらも口パクぴったりに。語尾の緩急の付け方がやはり大ベテランならでは。
・11:46 まったくロマンティックじゃないホーマーからのラブレター

大平さんのへべれけ酔っ払い演技に注目!
なお、台本からも分かるように「と思ってるんだけどえーっと値段は…」部分は時間の都合からカットされていますが、大平さんのセリフ運びの力で情景が完璧に浮かぶので、この説明のセリフがなくてもしっかり伝わってきます!
・12:42 歌うロッドとトッド

フランダース家は、歌うシーンが本当に多い!
・12:54 子供に悪影響を及ぼすホーマーの言葉遣い

台本上「このバカ釘がまったく!離れないとぶっこわすぞ!」とあるところ、最終的な音声では「このバカ釘がまったく!離れないとぶっこわすぞ!もう!」に、また「離れろって言ってるのが分かんないのかバッカヤロ~こいつら」とあるところ、「離れろって言ってるのが分かんないのかバッカヤロめ~もうこいつら」になっています。
本当に板にまとわりつかれてるかのような、大平さんによるライブ感溢れる吹き替え!
・13:07 借りパクの常連ホーマー

台本上「あんたから借りたカムコーダーなら失くしたって言っただろ」とあるところ、大平さんによって手が加えられ「あんたから借りたビデオカメラなら失くしたって言っただろ」になっています。
日本人にはカムコーダー(camcorder)という名称が、日本人には馴染みがないと大平さんが判断され、一般的な名称のビデオカメラに変更したようです。
・13:15 フランダースから言葉遣いを指摘されたホーマー
台本上「俺の言葉がどうした?」とあるところ、最終的な音声では「俺の言葉がどうしたんだよ?」になっています。
また、話はじめに「う~っ」との息遣いをフランダースのセリフに食い気味に挿入されており、ホーマーのご不満な様子まで表現されています。
なお、この息遣いは意図的に挿入されたものではなく、いつも通りにホーマーのセリフに魂を入れまくった結果、ご本人も意識せずに声が入っているものと思われます。
収録中は、大平さんにホーマーが完全に憑依している状態というところですね。
・13:37 怪しげな表情で思わせぶりに話すホーマー

台本には「ひそんでゆっくり」という大平さんによるセリフに関するメモが。
・13:51 フランダースを見送るホーマー
台本上「了解!大バカ大将」とあるところ、最終的な音声では「了解!大バカ大将め」となっています。
フランダースを憎たらしく思うホーマーの表現で大平さんが多く使われる語尾の「~め」という表現は、もはや大平さんホーマーの定番ですね。
・14:32 マージを呼ぶホーマー
台本上「おーいマージ」とあるところ、最終的な音声では原語版に忠実に「ヘイマージ」になっています。
また、その後のホーマーが笑った後の「…え~っ?」という表現は原語版にはないものなのですが、大平さんによって効果的に挿入され、ホーマーの滑稽な様子を際立たせています。
・14:50 マージに不満たらたらのホーマー
台本上「そんなにあいつがいいのか?」とあるところ、最終的な音声では「そんなにあいつがいいのかよ?」になっています。
ここの「よ」、ホーマーの不満な表情にとにかくぴったりです。
・14:58 言葉遣いは直せないと開き直るホーマー
台本上「この年になって直せるか」とあるところ、最終的な音声では「この年になって直せっかよ~」との生っぽい表現に。
また、その後の一城さんのマージのセリフ運びも、いわゆるセリフっぽいものとは違う、ライブ感溢れる生きたセリフが続きます。
この丁々発止のセリフのラリーは、大平さん一城さんコンビだからこそ!
・15:17 マージの提案に乗っかるホーマー

台本上「俺としては自己改革は怠りたくないし」とあるところ、最終的な音声では「俺としては自己啓発は怠りたくないし」になっています。
・16:08 ウッドロウ(バート)からの甘い言葉の数々…

原語版では“Perhaps later we will smooch up a storm.”とあるところ、台本では翻訳家の徐さんのセンスでより大人にしっとりとした表現の「激情の嵐を2人でおさめよう」と意訳されています。
(最終的な音声では、キッズにも分かりやすくと配慮されたのか、原語版に忠実な「2人を待つのは口づけの嵐」とのセリフになっています)
・16:58 ホーマーのダメな言葉遣い

大平さんからのメモからも分かるように、吹き替え版では原語版よりマイルドな仕上がりに。
・17:25 ハチに刺されるホーマー

原語版ではホーマーの叫び声、吹き替え版では大平さんホーマーの力強いシャウトで「アダーッ」。
・17:59 バートに本音を話すクラバーペル先生

台本上「先生あんまり自分がみじめで泣けてきちゃう」とあるところ、最終的な音声では「先生あんまり自分がみじめで泣けてきちゃうわ」になっています。
いつも強烈なクラバーペル先生の繊細な部分の巴さんのお芝居に注目です!
・18:54 マギーをかわいがるマージ

この優しさ溢れるセリフ運び、NHK歌のおねえさんのご経験もある一城さんならではの温かさが炸裂しています。
・19:12 変な感心をするホーマー
台本上「へエー これがお前の先生」とあるところ、最終的な音声では「へエー これがお前の先生かよ」になっています。
大平さんホーマーのダメな部分の表現、実に味わい深いです!
・19:27 マージから注意されるホーマー

台本上「言ってみただけだよそう言えばお前が喜ぶと思って」とあるところ、大平さんによって手が加えられ「言ってみただけだよそう言えばお前が喜ぶと思ってサ」になっています。
たった1字分の追加ですが、この「サ」が、ホーマーの表情にとにかくぴったりはまっているのなんのって。まさに大平さんの職人技です!
・19:58 マージによる愛の授業
台本上「それに女がいったん男の人を愛したらワニに顔をくいちぎられたって関係ないわよ」とあるところ、最終的な音声では「それに女がいったん男の人を愛したらワニに顔をくいちぎられたって関係ないのよ」になっています。
ほんのちょっとの変更ですが、バートをソフトに、でも確かに諭すマージがよりよく表現されていますね。
・20:32 ホーマーがどうしても入れたい言葉

台本上「PS 僕はホモ」とあるところ、大平さんによって手が加えられ「追伸 僕はホモ」になっています。
こちらも、幅広い世代に理解しやすいセリフにするという配慮による変更と思われます。
・20:37 ロマンティックなことも言えるホーマー

原語版では“With a love that will echo through the ages.(素訳:時代を超えて響き渡る愛で)”とあるところ、翻訳家の徐さんの手にかかると「永遠にこだまする愛をこめて」になるんだから、素敵!!
・21:28 いつも通りのバートとクラバーペル先生

元々のシーンとしても素敵なのですが、もろもろあってからの堀さんバート、巴さんクラバーペル先生のカラッとしたお芝居が、ホロッとさせつつ温かい気持ちにさせてくれます。