シーズン3、第10話「エアロスミス登場:Flaming Moe's」November 21, 1991

(日本初放送:1993年11月6日、録音日:1993年8月19日)
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表紙から分かるように、WOWOW放送時の邦題は「エアロスミス登場!!」でしたが、いつのまにか最後の「!!」が取れていました。媒体が変わるにつれ邦題から感嘆符が消えるのは、S1#12「クラスティは強盗犯?:Krusty Gets Busted」と同様ですね。
<以下、ネタバレになります>
【画面】(台本上の通信欄)
・04:30 バート 外へ

状況説明
・06:35 字幕「死海にて」

・10:01 学校
場面説明
・10:52 モーの店
場面説明
・12:01 モーの店
場面説明
・16:50 研究室
場面説明
・19:45 ホーマー 倒れる
状況説明
・20:57 字幕「1週間後」
【音声】
・01:42 スプリングフィールドタイヤヤード火事25周年をリポートするケント・ブロックマン
台本上は「25年たった今も火は衰えません」とあるところ、最終的な音声では「25年たった今も火は衰えていません」になっています。
・03:26 少女たちのゲームに巻き込まれるバート

セリフには(ふしをつけて)との指示が。
・03:37 バートに手を引かれたホーマー

台本上は「何だバート?」とあるところ、大平さんによって手が加えられ「何だ何だよ・・・」になっています。
ここでホーマーがバートを名前で呼んでしまうと、ゲームクリアでバートが喋れるようになってしまうため、現場で変更されたようです。
また、テレビに集中しているためちょっと上の空な返事をするホーマーを、大平さんが絶妙に表現されています。
・05:21 1滴でもビールを飲もうとするホーマー

台本の書き込みからも分かるように、原音をしっかり聞かれメモをされた上でここも大平さんが声をアテられています。
・05:39 とっておきのオリジナルカクテルを作れることを思い出したホーマー
台本上は「オイ俺うまいの作れるよ」とあるところ、最終的な音声では「オイ_うまいの作れるよ俺」になっています。
大平さんのこだわりが光ります!
・06:05 義姉達のスライドショーをシラフじゃ見られないと嘆くホーマー
台本上は「姉さん達 悪い ちょっと外してもいいかい」とあるところ、最終的な音声では「姉さん達 悪い ちょっと外してもいいかな~」になっています。
セリフ運びの強弱とリズムで、恐る恐るキッチンに向かおうとするホーマーを表現されています。
・06:17 カクテル誕生秘話
台本上は「うっかりして子供の咳どめシロップまで入れちゃった(長め)」とあるところ、最終的な音声では「うっかりして子供の咳どめシロップまで入れちゃったんだよ」になっています。
(長め)の指示とおり、原音のホーマーの喋りの長さに合わせるために、大平さんが現場で追加されたようです。
・07:31 ラブテスターのクレームを入れる咳き込む客
台本上は「この機械おかしいぞ 5セント返してくれ」とあるところ、最終的な音声では「この機械おかしいぞ 5セントを返してくれよ」になっています。
なお、このキャラの声をアテられているのは、クラスティ役の島田敏さん。
・08:28 ウエイトレスに名乗りを上げるコレット
原音ではS1~4の初期エピソードでリチャード、ルイス、チャックといったバートの友達役他を演じられたジョー・アン・ハリス氏が、吹き替え版では17歳教の開祖・井上喜久子さんがアテられています。
・09:09 バニスターマックスタッガーレストランチェーンのハーブ
原音ではバーンズ社長役他のハリー・シェアラー氏が兼役で、吹き替え版では『SLAM DUNK』(赤木剛憲)やマージ役の一城みゆ希さんとFBI捜査官役で共演されていた『名探偵コナン』(アンドレ・キャメル)等でお馴染みであった梁田清之さんがアテられています。
・11:36 マージにどうしたのか尋ねられる不機嫌ホーマー
台本上は「どうもこうもあるかモーのバカ俺が教えたカクテルでガッポガッポ稼いでやがる」とあるところ、最終的な音声では「どうもこうもあるかモーのバカ俺が教えたカクテルでガッポガッポ稼いでやがるんだ」になっています。
ホーマーの口パクと合わせるために大平さんが微調整し、語尾に「んだ」を追加されたようです。
・12:27 エアロスミス登場!

吹き替え版での配役は、スティーブン・タイラー(石丸博也さん)、ジョーイ・クレイマー(島田敏さん)、ジョー・ペリー(梁田清之さん)、ブラッド・ウィットフォード(安西正弘さん)
・13:49 誘惑してくるクラバーペル先生
台本上は「今日だけやもめのふりして」とあるところ、最終的な音声では「今_だけやもめのふりして」になっています。
・13:56 フレイミング“ホーマー”をオーダーするホーマー

大平さんの台本でも「ホーマー」部分を強調されています。
・14:02 モーに怒りをぶつけるホーマー

台本上は「閑古鳥が鳴いてた店持ち直したのは俺のカクテルのおかげだろ 本当ならお前が売ってるグッズには俺の顔がプリントされてしかるべきだ」とあるところ、大平さんによって手が加えられ「閑古鳥が鳴いてた店持ち直したのは俺のカクテルのおかげだろが 本当ならお前が売ってるグッズには俺の顔がプリントされてしかるべきなんだ」になっています。
実際に声をアテられてセリフの長さを調整しながら、バチっとハマる言葉遣いを演出される大平さん。
・14:23 バートのイタズラ電話

今回は「デカ・ケツ」。
原語版では“Hugh Jazz”で「大きいお尻」を意味する“huge ass”に似ているというギャグ。
また、その後名乗りを上げる登場人物の名前は原語版では“Hugh Jass”なのですが、吹き替え版では前のバートとモーのやり取りに合わせて、「デッカー・ケッツ」という日本オリジナルのアレンジに。
翻訳家の徐さん、さすがです!
・15:15 大声で話すホーマーとモー

台本上は「だから一人客を失くしたって言ってるんだよ」とあるところ、大平さんによって手が加えられ「だから一人客を失くしたって言ってるんだ_この!」になっています。
大平さんの大迫力の叫びは痺れます!
・15:24 名曲!エアロスミスの「フレイミングモー」

台本には字幕の指示が。
「人生の重さに潰されて死にたくなった時 たまった支払い イヤな仕事 夫婦ゲンカ でもタオルを投げる前にあの店に行って イヤな事全部忘れるよ さあみんなで行こうフレイミングモーの店 モーのカクテルが暖めてくれる 幸せを運ぶフレイミングモー」
DVD版(配信版も一緒)の字幕の翻訳とは異なる、吹き替え翻訳の徐さんが手掛けられた字幕です。
とてもおしゃれな訳詩ですよね。
・17:18 お初のバーに入店するホーマー

台本上のホーマーの第一声は「ビールくれ」なのですが、大平さんが原語版の声やホーマーの表情を確認された上で、おびえた雰囲気の「あのォ ビール_」に変えられたようです。
例え1セリフも妥協されない大平さんです。
・17:58 寝る前にイライラするホーマー

台本上は「バカモーが 人の発明盗みやがって 極悪人」とあるところ、大平さんによって手が加えられ「バカモーが 人の発明盗みやがって 極悪人め」になっています。
人を憎しみがちのホーマー、そのシーンでは大平さんが語尾に「~め」をつけてアレンジされることは今までも何回かありました。
・18:08 昔の福の神ホーマー

このシーンのセリフは、『ザ・シンプソンズ MOVIE』の本国公開前に開設された特設ページ内の世界の吹き替え版の声が聴けるコーナーで使用されていました。
(いやなんでここではちゃんと大平さんの声なのに劇場版では・・・と日本ファンから総ツッコミが入った記憶が)
なお、原語版では“I'm makeing people happy.I'm the magical man from Happy Land in a gumdrop house on Lollipop Lane.(直訳:俺はみんなを幸せにしてる。俺はロリポップ・レーンのガムドロップの家にいるハッピー・ランドから来た魔法使いなんだ。)”なんですが、徐さんの手にかかると「俺は人を幸せにしているのかあ 俺はハッピーエンドの魔法つかいだもんな 昔の福の神だあ 何をされてもいつもハッピー 裏切られてもハッピー」になるわけです。
意味を大きく変えずに、より分かりやすく、日本風に仕上げられるセンスに脱帽です。
また、その後再登場するホーマーは、大平さんがいつもより低めの声を出すことで前のセリフとの緩急をつけ、ホーマーの怒り、不安定さを見事に表現されています。
・19:01 モー縛りの会話

ここも、徐さんのセンスで翻訳したセリフの中に絶妙なテクニックで“モー”を挿入するセリフ作りをされたわけです。
・19:50 叫ぶホーマー

ここでも大平さんホーマーの大迫力の叫び声が!
・20:02 今度はエアロスミスのジョー・ペリーをターゲットにしたクラバーペル先生
台本上は「じゃあ奪いに来てよ」とあるところ、最終的な音声では「じゃあ奪って」に。
いつもとは一味も二味も違う巴さんクラバーペル先生の溢れ出す色気!
・20:36 秘密の成分をバラすホーマー

台本上は「咳どめシロップだ」とあるところ、最終的な音声では「咳どめ_だ」になっています。
ここではホーマーの口パクに合わせてセリフが削られたようです。
また、その後にもう1回「咳どめシロップ」という名前が強調するように発せられるため、1回目では「シロップ」はなくても問題ないと判断されたようです。
それにしても、ここでのおかしくなったホーマーのお芝居、愉快で最高です!
・20:50 落下するホーマー

原語版では叫び声だけですが、吹き替えではその後に落ちた瞬間の「イテ!」とのホーマーの声が大平さんの判断で追加されています。
この手のアドリブは下手な人がやるととんでもなく寒くなると思うんですが、大平さんだからちゃんと面白いのだということがよく分かるシーンです。