こんばんは。
大掃除は終わりましたか。私はまだまだです…。
前回のはこちら
shironeko.hateblo.jp
マネジメント
学習する組織
名著です。組織やマネジメントに関わるなら読んでおいて損はありません。
組織というものをどう作り、どう運営していくのかを5つのディシプリンを中心に丁寧に解説されています。
特にサブタイトルにも入っているシステム思考は重要で、後述しますが何冊か関連する本を読みました。
ちなみに、この本長いです。が、全部は辛いって人は前半半分だけ読むのもありだと思います。
エレガントパズル
エンジニアのマネジメントに関するエッセンスがエレガントにまとまった本です。まとまり過ぎて線を引いてると全部に色がつくタイプの本です。
全体的に「確かに」「その通り」って感じなのですが、逆に言うとそうだったら苦労しないんだけどねという気持ちにもなります。その辺りはいい感じに自分の気持ちとの折り合いがつけながら読めると良いですね。
ビジネス
参謀の教科書
参謀は慣用句的にリーダーの補佐的な役割で、この本でも実際そういった方に向けての内容ではあるのですが、著者は自衛官でいわゆる本当の参謀です。
ただ、内容的にはいい意味で普通のビジネスにおける組織論などと考え方は変わらないので、わりと万人におすすめできる内容です。
個人的にはわりと好きなポジションではあるので、うんうんと思いながら読んでいました。参謀はただの代理とか二番手ではないですよ。
世界はシステムで動く
世の中のありとあらゆるものをシステムと捉える、いわゆるシステム思考の本です。
結構ボリュームはありますが、フィードバックループや氷山モデル、メンタルモデル、自己組織化など一通りが詳しく説明されています。
学習する組織を先に読んでから読むのがオススメです。
なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?
これもシステム思考の本です。こちらはシステム思考自体の説明というよりは、システム思考を具体的にどう使っていくかという実用的な面が大きいです。
何かがうまくいっているとき、うまくいかないときにどういうシステムが機能しているのかという観点で物事を見られるようになりたいものです。
技術
関数型ドメインモデリング
原著は読んでいたのですが、待望の翻訳書が出たので読みました。Kindle版がしばらく出なかったので、うちにあるのは紙の本です。
内容としてはもちろん「Domain Modeling Made Functional」と同じではあるのですが、やはり翻訳しながら読んでいるよりも頭に入ってきやすいですね。
単にDDD本の一つとしても読んでもいいですし、無理に関数型言語を使いましょうという感じではなく、エッセンス的に関数型の考え方を無理なく取り込むにも良い一冊だと思います。
「入門」ドメイン駆動設計
Software Designの別冊で、いわゆる雑誌の1コーナーをテーマでまとめたような本です。
入門の名に相応しく、ドメイン駆動設計の基本の考え方から実際の取り組み方、クリーンアーキテクチャについてまでわかりやすく説明されています。
本の特性上、章によって作者が違うので文章の読みやすさなどには差を感じるかもしれませんが、貴重なDDD関連のとっかかりになり得る本かと思います。
アーキテクトの教科書
アーキテクチャというと組織の中の限られた専門家の仕事というイメージがなかなか抜けませんが、最近ではミドルウェアやSaaSも多様化していますし、プログラムの実装面においても戦略の選択肢は増えていると思います。
アーキテクチャの選定はトレードオフで明確な正解はない中で、ソフトウェアエンジニアとしても様々な選択肢の中からアーキテクチャに向き合っていく必要を感じます。
本書ではビジネスとアーキテクチャのバランスといった面も含めてうまくまとめてある印象です。
エンジニア組織を強くする 開発生産性の教科書
開発生産性可視化ツールの「Findy Team+」で知られるFindyのCTOの方の執筆した本です。
開発生産性とは何かというところからFour Keysなどのメトリクス指標についての詳しい解説、そして本の後半は実際にいくつかの会社の事例を取り上げ、開発生産性向上の取り組みが紹介されています。
全体的に読みやすい文章構成となっており、エンジニア組織において開発生産性を向上させていきたいというニーズに対しての第一歩としてタイトルの通り教科書とできる本かと思います。
ソフトウェアファースト
世の中では依然としてDXブームが過熱していますが、その一方で「DX」という言葉は今もふわっとした用語であり、人によっても解釈の分かれるワードになっています。
本書ではDXを
ITの中でも最も破壊力のあるソフトウェアを使って、人と組織、事業、そして社会を変革する、ソフトウェアファーストを実現することです。
と紹介しており、その心を全編にわたって丁寧に解説しています。
ソフトウェアエンジニアだとソフトウェアはつい中心に考えてしまいますが、デジタルでないものをデジタルにどのように融合させていくかという観点は忘れてしまいがちです。
エンジニアでない人がどのようにビジネスをソフトウェアに落とし込んでいくかという視点でも、エンジニアがソフトウェアの先にあるビジネスとどう歩み寄っていくかという視点でも面白く読めるはずです。
すごいHaskellたのしく学ぼう!
10年以上前の本ではありますが、関数型言語であるHaskellを学ぶのにまず最初に名前が挙がる本です。
私自身は特にHaskellでプログラミングしたいというニーズで読んだわけではありませんが、関数型のテクニックや勘所を学ぶには良い本だと思います。
いわゆるモナドの話もしっかりと出てきます。わかりやすいといえばわかりやすいのかもしれませんが、そもそもモナドが難しいので読んだら理解できるかっていうとまぁなんともですね。精進したいです。
GitLabに学ぶ パフォーマンスを最大化させるドキュメンテーション技術
「GitLabに学ぶ 世界最先端のリモート組織のつくりかた」の続編的な本です。
前作はリモートをテーマにはしていましたが、実際のところ「GitLab Handbook」をベースにしているため、結局ドキュメントの話ではありました。
本作ではもう一歩踏み込んで実際にどういったことに気を付けてドキュメントを作成・メンテナンスしていけばいいかというあたりが詳しく解説されています。
また、コミュニケーションの取り方全般に関する考え方などにも幅広く触れており、リモートワークをしている組織ではなくてもしっかりと参考になるかと思います。
学び
新版 思考の整理術
初版発行は1983年で実に40年以上前の本ですが、新版として今年発刊された思考法の本です。
「東大・京大で1番読まれた本」らしく、紙の本では帯に大々的に書いてありました。
整理術とはついていますが、いわゆる「誰でも5分でできる」みたいなハウツー本みたいなことではないです。あくまで掘り下げていくきっかけになるというか。
新版といえど文章は若干読みづらいですが、我々が普段から行っている思考とその整理の仕方についての深い考察がされておりなかなかに面白いです。
努力は仕組み化できる
なんとなくタイトルから意志の弱い人のためのノウハウといった実用本なのかなというイメージだったのですが、中を見てみればしっかりと学問に基づいた行動経済学の本でした。
行動経済学系の本はわりと似たような話が出てくるのでそこまで目新しいということはないですが、いわゆるバイアスや非合理的な選択といった人間の習性をうまく利用して現実の行動に結びつけるための良いヒントが書かれています。
根性論に頼るのではなく、だからと言ってズルをするわけでもなく、仕組みを理解してものごとをシンプルにより良くしていこうという観点で行動経済学やシステム思考という考え方は好きですね。
ひとこと
というわけでいつもの本紹介でした。
今年は結構数を読もうと思ってかなりハイペースで読んでいました。
習慣化できてよかったのですが、数を目標にしていると読みたいかという観点のほかに読み切れるかという観点が常に付きまとうようになるので、ここがちょっとつらいところです。
来年はまたもう少し自分のペースで時間がかかっても読みたい本をじっくりと読んでいきたいなという気持ちです。
それではよいお年をお迎えください。