この度、『週刊金融財政事情』 2024年11月18日号にの書評を掲載していただきました。ぜひご覧いただければ幸いです!
『資本主義が人類最高の発明である』 | きんざいOnline
今年もそろそろ終わりですが、間違いなく今年一番の収穫と言っていい本がこの本です。昨今では、左派だけでなく右派も資本主義に背を向け、排外主義や保護主義を叫んでいますが、本書は反資本主義への素晴らしい解毒剤です。著者は定評ある歴史家で、古典的自由主義の牙城、ケイトー研究所のシニアフェローです。本書の訳者の山形浩生さんの優れた解説はこちらで読むことができますので是非ご一読ください。
本書は資本主義の下で貧困が劇的に減少し、人々の生活が豊かになってきたことを客観的なデータから明らかにし、右派、左派に蔓延する反資本主義の俗説を丁寧に批判しています。復古主義者が称える“古き良き時代”は差別や偏見に支配され、暴力的で貧しく不幸な時代でした。資本主義の力を借りて人類はそこから抜け出してきたばかりなのです。EU離脱後の英国の混乱やコロナ禍によるグローバル化の中断で劇的な形で明らかになったように、保護主義や脱グローバル化、脱成長を進めれば最も苦しむのは貧困層です。資本主義を放棄することは自由で豊かな社会を放棄することに直結します。
詳しくは書評に書きましたのでここでは繰り返しませんが、ともかく是非読んでほしいおススメの一冊です。本書の示す圧倒的データには頑固な反資本主義者も目を開かれることでしょう*1。
*1:本書のメッセージは私のと共通するところも多く、大変共感できるものでしたが、多くの方に読んでもらいたいと思っています。