- 加工食品や添加物は体に悪いという誤解
- 加工食品とは
- 食品添加物とは
- 「加工食品=体に悪い」ではない
- 天然・自然だから良いわけではない
- 日本の加工食品には安全基準がある
- 超加工食品という命名
- 3. 健康への影響(アメリカ肥満学会等の視点)
- まとめ

加工食品や添加物は体に悪いという誤解
ここ数十年「健康志向」が強まり、極論のほうが分かりやすいため栄養に関して、極論の書籍や動画が人気となる風潮があります。
例えば、ダイエットとなれば「糖質=悪」⇒「糖質抜き」といったような極論です。
糖質は、脂質、たんぱく質と同様に人間の生命維持や健康に必要な三大栄養素で糖質を抜くことは体を壊したり、生活の質が下がったりする原因になりかねません。ですが、このような、何かを悪、何かを善と決めつけて、体にいい食べ物だけ食べて、体に悪い食べ物は食べないといった極論は、シンプルで分かりやすいため、多くの人が好みやすい傾向にあります。
加工食品とは
加工食品と言えば、体に悪い代名詞としてソーセージなどの練り物が一般的に名前が上がりがちです。ですが、分類上でいえば「豆腐」も加工食品です。
加工食品とは、生鮮食品に加熱、乾燥、発酵、調味などの技術を施し、保存性向上、調理の簡便化、消化促進などを目的として加工した食品です。
上記が加工食品の定義です。
ですから正確には、発酵の過程を経て製造されている、納豆、みそ、しょうゆ、かつおぶし、「乾燥」という加工を加えた魚の干物、ドライフルーツなども「加工食品」の分類なのです。
上記のように、豆腐は「にがり」という凝固剤で固めてあるため、豆腐も加工食品です。
つまり、野菜、果物、米、肉などといった、人の手で加工されていない食材以外はほとんど加工食品というわけです。
食品添加物とは
実は豆腐には元々食品添加物が入っています。豆腐は豆乳を固めた食品ですが、豆腐を固めるには「にがり」という凝固剤を使う必要があります。「にがり」と呼べばヘルシーで天然な感じがしますが、「にがり」は「塩化マグネシウム」です。
全ての豆腐は「にがり=塩化マグネシウム」という添加物で固められている
と聞いて、豆腐を買わなくなる人たちはどれくらいいるのでしょうか?
また、ハムなどの保存に添加される「酸化防止剤」はほとんど「ビタミンC」です。酸化防止剤と聞いたら怖くなるかもしれませんが、ビタミンCと聞いたら、とたんにヘルシーに感じる人も多いのではないでしょうか?
- にがり=塩化マグネシウム
- 酸化防止剤=ビタミンC
- ゲル化剤=寒天・天草
- 天然炭酸水には炭酸ガスを人工的に添加して炭酸水にしているものの存在します。
こういったことを知ると、「添加物」のイメージが変わるのではないでしょうか?
「加工食品=体に悪い」ではない
たとえば、玄米はミネラル豊富で体に良いとされていますが、栄養学的には玄米に含まれるフィチン酸は鉄、亜鉛、カルシウムの吸収を妨げることが分かっています。
ほうれん草も緑黄色野菜で体に良いとされていますが、ほうれん草に含まれるシュウ酸はカルシウムの吸収を阻害します。このように、一つの食材をとっても良い側面と悪い側面があります。
天然・自然だから良いわけではない
私が顏をセルフピーリングした際に、直後に山に避暑に行きました。そして避暑にいった場所の宿は、湧き水を水道の蛇口から出しており、宿主は「うちは湧き水が蛇口からでるから、体にいいんだよ!」と誇らしげに言っていました。私はその水でピーリングした顔を洗ってしまいました。そうしたら、塩素で消毒していない湧き水だったため、様々な菌が繁殖していたのでしょう。湧き水が皮膚の真皮層に触れてしまったため、顏に跡が残るほどただれてしまいました。また、湧き水や井戸水は、胃がんの原因となるピロリ菌が繁殖していることもあります。
この時に水道水に塩素が入っているのは、菌が繁殖しないためなのだと痛感しました。雑菌まみれの湧き水で顔を洗って、跡が残ってしまった私は都会に帰って別の処置でその跡を消したのでした。
上記の玄米などもそうですが、天然・自然なら体に良いというわけではありません。例えば「きのこ」を思い浮かべてください。きのこの中には、毒キノコのように毒を持ち、人を死にいたらしめる強い毒を持ったものすらあります。触っただけでかぶれる植物もあります。
日本の加工食品には安全基準がある
確かに食品添加物には、規定量を超えて摂取したり、長期間摂取したりしたら、健康に影響を及ぼすものもあります。ですが、日本での添加物とは日本で使用できる条件をクリアし、国の制度で認められたものです。日本では厚生労働省に安全評価された添加物のみ使用可能ですから、業者が違法行為を行っていない限りは体に危険を及ぼすものは使われません。ですから、過度に恐れる必要はありません。
ですが、長期間にわたって大量に摂取すべきものでもありません。
超加工食品という命名
近年、アメリカ肥満学会(ASN)や関連する米国の健康機関(NIH, FDA, CDCなど)において、「超加工食品(Ultra-Processed Foods: UPFs)」という食品群が命名されました。この「超加工食品」は健康を損なう要因として大きな注目を集めています。
以下に、アメリカ肥満学会や関連研究の知見に基づく「超加工食品」の定義、特徴、健康への影響をまとめます。
1. 超加工食品(UPF)の定義
NOVA分類に基づいており、「単なる加工食品ではなく、工業的な過程によって作られた、食品由来の成分と添加物の工業的処方(処方食)」と定義されています。
- 家庭で作れない: 家庭の台所では使われない物質や、添加物(乳化剤、香料、着色料、増粘剤、硬化油、高果糖コーンシロップなど)を多用して作られる。
- 高カロリー・高添加物: 糖分、塩分、飽和脂肪が非常に多く、食物繊維、ビタミン、ミネラルが極端に少ない。
- 5つ以上の成分: 通常、5つ以上の材料から構成される、工業的に製造された最終製品。
2. 代表的な超加工食品
米国で消費されるエネルギーの約50〜70%が超加工食品と言われており、以下のものが典型的な例です。
- 炭酸飲料・エナジードリンク
- ポテトチップス・スナック菓子
- クッキー・ビスケット・菓子パン
- カップ麺・インスタント食品
- 冷凍ピザ・電子レンジ調理用食品
- 加工肉(ソーセージ、ハム、ベーコン)
- 風味付きヨーグルト、低脂肪・低カロリー食品(一見ヘルシーに見えるが、添加物が多いもの)
3. 健康への影響(アメリカ肥満学会等の視点)
研究では、超加工食品は単に高カロリーなだけでなく、以下のメカニズムで健康障害(特に肥満)を引き起こすと報告されています。
- 満腹感の欠如: 食べ過ぎと体重増加を引き起こす(満腹感を感じにくく、過食を誘発する)。
- 生活習慣病リスク: 肥満、糖尿病、心臓病、特定の癌(特に大腸がん)のリスクを高める。
- 血管・炎症: 腸内環境を悪化させ、体内の慢性的な炎症を促進する。
現在、アメリカではヘルシーな加工食品と、ヘルシーでない加工食品を分けるために「超加工食品」という群を作っています。
まとめ
日本の食品添加物は製造業者が違法物を添加しないかぎり、厚生労働省の安全評価基準のもとに添加されているので、個人的には高価な「無添加食材」を無理して購入する必要はないと感じています。
何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。最初に書いたように、完全に体に良い食べ物と完全に体に悪い食べ物が世の中に存在するわけではありません。それぞれの食材に長所、短所があります。ですから、日々、様々な食材をバランスよく食べることが大切なのです。
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