2026年2月23日公開 3月2日更新
どうも千日です。3月実行を控えている人にとって、今最も気になるのは、フラット35がどこまで下がるのか、そしてそれが一時的なものなのか、それとも中期的に続く流れなのかという点だと思います。
直近は10年国債利回りが低下し、機構債の表面利率も下がっている一方で、住宅金融支援機構が抱える逆ザヤの問題や資金調達の持続可能性も無視できません。
今回は3月のフラット35がどの水準になるのかという短期予想と、その水準がどこまで続くのかという中期予想、この二つを解説します。
- 3月フラット35金利の実績と予想
- 機構がE55債で低金利に資金調達できる仕組み
- 3月金利の下限はどこか?
- 中長期のフラット35金利予想
- 保証型と制度面のポイント
- まとめ~金融機関の調達構造と利ザヤ幅で読む
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下記のように予想していましたが、3月のフラット35金利は0.01%低下の2.25%となりました。
3月フラット35金利の実績と予想
既に3月のフラット35の金利が出ています。0.01%の低下となり、機構債は▲0.13%下がっているのに、これまでにない小幅な低下となっています。

なお、前月の予想をここから始めます。
機構債2.65%と10年国債利回りの低下
今回発表された機構債の表面利率は2.65%で、前月比0.13%の低下でした。背景にあるのは10年国債利回りの低下であり、おおよそ0.15%程度下がっています。
フラット35の金利は、機構の資金調達コストと長期金利の動向を反映するため、この低下幅がそのまま転嫁されると考えるのが自然です。
前月が2.26%であれば、そこから0.13%下がると2.13%です。 3月のメインシナリオは2.13%前後というのが私の予想です。

逆ザヤの問題とE55債の役割
ただし、単純に機構債が下がったからフラット35も下げられる、という話ではありません。機構債2.65%で資金を調達し、フラット35を2.13%で貸すとすれば、約0.52%の逆ザヤになりますよね。
この状態を恒常的に続けることは財務的に難しいため、どこかで資金調達の工夫が必要になります。
そこで登場するのがE55債です。今回のE55債の発行利回りは2.08%でした。 E55債で2.08%調達が可能であれば、2.13%で貸すことは理論上成立するということになります。
したがって、千日太郎0.13%引下げ予想は、E55債という低利回りの調達手段があるからこそ可能という前提に立っています。
機構がE55債で低金利に資金調達できる仕組み
通常の機構債との違い
通常の機構債(月次債)は、35年近い住宅ローン債権を裏付けとする長期債です。期間が長い分、投資家はそれなりの利回りを求めます。
一方、E55債には未償還残高が当初発行額の55%以下になった時点で1年以内に機構が全額繰上償還を行うという条件が付いており、実質的な期間は約18〜19年程度に短縮されます。
期間が短い分、投資家が求める利回りは低くなり、その結果2.08%という水準での調達が可能になっているわけです。
無制限に使えるわけではない
ただし、E55債は毎月発行されているわけではありません。隔月での発行となっているのは、将来の一括償還に備えた資金管理の問題があるからです。
18〜19年後にまとまった償還が発生するため、財務上は償還原資を計画的に積み立てていく必要があります。
そのため、E55債はフラット35の金利抑制に寄与する手段ではあるものの、無制限に発行できる万能策ではありません。 E55債は下支えにはなるが、際限なく金利を下げる装置ではないという理解が必要です。

3月金利の下限はどこか?
10年国債利回りという基準
フラット35の水準を考えるうえで、まず基準になるのは10年国債利回りです。国の長期金利を大きく下回る水準で35年固定を貸し続けることは、調達構造上、持続性に限界があります。
基本的には10年国債利回りと同水準か、それをやや上回る水準が中心になります。
E55債が示す理論的下限
一方で、E55債の利回りが2.08%である以上、これを大きく下回る水準までフラット35を下げることは、逆ザヤを拡大させることになります。
もう一つの下限はE55債の2.08%近辺というのが現実的な水準でしょう。 今回の予想2.13%は、10年国債利回りとほぼ同水準であり、かつE55債利回りをわずかに上回る位置にあります。
つまり構造的にも整合的な水準というわけです。
中長期のフラット35金利予想
”3%まで上がる”説の理論的な弱点
一部では1年以内にフラット35が3%近くまで上昇するという見方もありますが、現時点の資金調達構造を見る限り、直線的に3%へ向かう道筋は明確ではありません。
E55債という調達手段が存在し、10年国債利回りが極端な上昇を示していない状況では、機構は一定程度金利を抑制する余地を持っています。
もちろん、長期金利が急騰する局面があれば一時的に上振れする可能性はあります。しかし、 中期的なレンジは2.0%〜2.4%前後が現実的というのが私の見立てです。
新しい予想軸の確立
今後の予想は、単純に機構債だけを見るのではなく、次の3層で読む必要があります。
- 10年国債利回り
- E55債利回り
- 機構債との逆ザヤ幅
特にE55債の発行状況と利回りは、フラット35の下限を規定する重要な指標になっています。
保証型と制度面のポイント
フラット35の保証型を選択する場合、団信を外すことで0.26%~0.28%程度金利を下げられるケースがあります。
さらに頭金を多く入れれば金利は低下し、条件が整えば2%を下回る水準で固定できる可能性もあります。
また、子育てプラスの適用により、子ども1人あたり当初5年間0.25%引下げとなります。
3月の融資実行からは借り換えにも子育てプラスの適用が開始することになります。
借り換えでは子どもの数しかポイントを得られないのですが、それでも4人であれば当初5年間1%引下げとなり、当初0.65%程度で固定できるケースも理論上は成立します。制度を上手に使えば金利は表面的な金利よりもかなり低く抑えられます。

まとめ~金融機関の調達構造と利ザヤ幅で読む
3月のフラット35は0.13%低下の2.13%前後がメインシナリオです。理論的な下限はE55債の表面利率である2.08%近辺でしょう。
中期レンジは10年国債利回りの中期予想から導きます。つまり2%前後を中心に2.4%程度まで。
さらにE55債が機能する限り、フラット35は急騰しにくい構造にあるというのが現時点の見方です。
これから実行予定の方は、変動金利と併せてフラット35も審査を通しておくことで、選択肢を確保できます。
金利は感覚ではなく、金融機関の調達構造と利ザヤ幅で読むものです。住宅ローン選びの参考にしてください。
以上、千日のブログでした。
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