2026年1月28日公開
どうも千日太郎です。今日は、衆院選後の住宅ローン金利がどうなっていくのかについてお話しします。長期金利が上昇、「衆議院の解散と総選挙」が意識されているという状況です。
今回の選挙結果によって長期金利がどう動き、住宅ローン金利が今後どうなっていくのか。いくつかのシナリオに分けて整理します。フラット35で考えている人であれば、長期金利がこうなったら変動も検討しよう、といった分岐点をあらかじめ持っておくのが大事です。
- 直近の長期金利は「2段階」で上昇している
- なぜ「選挙」が長期金利を押し上げるのか:国債の増発懸念
- 長期金利が下がる要因は「高市氏が勝利しない」シナリオ
- 高市氏敗北でも長期金利が上昇するシナリオ
- どっちに転んでも長期金利は上がるのか?
- 長期金利が下がる第三のシナリオ=選挙前後で議席が変わらない
- 消費減税政策が長期金利上昇の要因になりつつある
- 日銀が国債を買い支える可能性は低い
- まとめ~選挙結果だけでなく「政策の実装可能性」で長期金利は動く
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直近の長期金利は「2段階」で上昇している
まず、ここ直近までの長期金利の動きを確認します。12月16日から直近1月27日までを取ると、右肩上がりで上昇してきています。ただ、上げ方は2段階です。

第1段階:日銀利上げで長期金利が一段上がった
一つ目は、12月16日から12月22日にかけての上昇。これは日銀の利上げがきっかけです。政策金利の引き上げによって、長期金利も一回持ち上がる形になりました。
第2段階:衆院解散・総選挙が意識され、急上昇した
その後はいったん横ばいに近い推移でしたが、1月13日あたりから19日にかけて急上昇してきました。これは衆議院の解散と総選挙の話が出てきたから、という整理になります。
背景には、高市政権が高い支持率(70という数字が話題になっています)で、少数与党から単独過半数を狙って解散に踏み切るのではないか、という観測です。政局が動くと、国債市場は敏感に反応します。
なぜ「選挙」が長期金利を押し上げるのか:国債の増発懸念
そもそも長期金利が高い水準で推移している背景には、日銀利上げだけでなく、財政への警戒感があります。
高市氏の積極財政、つまり必要なお金を国債で賄う方向に進むのではないか。そうなると国債が多く発行され、債券価格は下がり、利回り(長期金利)は上がる。さらに国の財政が危うくなるのではないか、という見方が国債売りにつながる、という流れです。
投資家は非常にシビアです。政局が財政悪化につながると読むなら、先に国債を売っておく。逆なら買い戻す。応援ではなく、儲かる方にコインを置く、というのが債券市場の基本動作です。
長期金利が下がる要因は「高市氏が勝利しない」シナリオ
途中で一旦、金利が下がっているタイミングがありました。これはどういうことかというと、高市氏が勝つとは限らない、という見方が同時に出てきたからです。
支持率が高いタイミングで解散総選挙をやるのは、議席を増やしたい意図が透けて見えます。そうすると国民感情として冷える。結果として「単独過半数の大勝ちは得られないのでは」という見方が出て、国債売りが一服し、金利が下がる場面が出たということです。
高市氏敗北でも長期金利が上昇するシナリオ
ここで次のシナリオです。少し可能性は低いかもしれませんが、野党の勝利というケース。
これでも長期金利は上がり得ます。理由は単純で、多くの野党が消費税の減税を掲げているからです。減税が実行されれば国の税収は減る。穴埋めで国債増発の見通しが立ちやすく、財政悪化への警戒で国債売りが強まり、長期金利が上がる、というルートです。
どっちに転んでも長期金利は上がるのか?
ここまでを聞くと、「高市氏が勝っても負けても長期金利は上がるじゃないか」となります。実際、そういう見え方になりやすい局面です。
高市氏が単独過半数を取るほど強い勝利なら、積極財政の懸念が強まり国債売りが加速しやすい。逆に高市氏が敗北して野党主導なら、消費税減税などが実行されやすいと見られ、やはり国債売りが加速しやすくなる。
長期金利が下がる第三のシナリオ=選挙前後で議席が変わらない
ただ、もう一つシナリオがあります。それは、選挙の結果、自民党が議席を増やしもせず、減らしもしない。つまり選挙前と政局が大きく変わらないケースです。
この場合、高市氏が党内で圧倒的な力を持つ、という展開になりにくい。むしろ「解散したのに増えなかった」という形で、勢いにブレーキがかかる見方も出ます。
そうなると、積極財政が党内でも進めにくくなる。債券投資家としては「増発懸念が後退するなら、売った国債を買い戻そう」という動きが出る可能性があります。具体的には、上がる前の2.0%近辺に一旦戻るということになる。
つまり、いまの2.2〜2.3%という水準は「選挙で高市政権が強い力を持って積極財政が進む」という見込みが織り込まれている部分がある。そうならないなら、巻き戻しがあり得るということです。
消費減税政策が長期金利上昇の要因になりつつある
ただし、ここで厄介な点が与野党ともに消費税減税を打ち出していることです。与党が勝っても野党が勝っても、消費税にメスが入る流れができてしまうと、財政悪化の懸念が残り、長期金利が一段上昇する可能性があります。
減税を強行すれば税収は減り、国債増発は避けにくい。しかも金利が上がれば国債利払いも重くなり、財政をさらに悪化させる。投資家がそこを警戒して国債を売る、というのは分かりやすい構図です。
一方で、債券投資家は「消費税減税は現実的ではない」と見ていて、結局は与野党どちらが勝っても実際にはやらない、という可能性もあります。だからこそ、市場は選挙結果だけではなく、その後の政策運営のリアリティまで見にいくことになります。
日銀が国債を買い支える可能性は低い
過去には安倍政権の頃、国債を増発しても日銀が買い支える、という見え方が強い時期がありました。いわゆる黒田総裁時代の大規模緩和です。
しかし、植田総裁になってからは、国債買入れは「買い支える」方向ではなく、むしろ買入れの度合いを落としていく方向です。
つまり、いま政局が不安定だからといって、日銀が機動的に国債を大きく買い増して金利上昇を抑え込む、という展開にはなりにくいでしょう。
下記、動画を一部訂正します
動画の中では「100年以上かけて元に戻す」という趣旨の話をしていますが、これはETFの処分(保有ETFの扱い)の話と混同しやすい表現になっていました。
今回ここで言いたいのはETFではなく、あくまで国債の買入れ姿勢(買入れの縮小・減額方向)の話です。国債市場が荒れても、日銀が“国債を買い支えてくれる前提”は置きにくくなっている、という点を押さえてください。
まとめ~選挙結果だけでなく「政策の実装可能性」で長期金利は動く
衆院選後の長期金利は、ざっくり言うと次の3つのシナリオで整理できます。
- 高市氏が強い勝利(単独過半数など)なら、積極財政・国債増発懸念で金利は上がりやすい。
- 高市氏敗北(野党優位)でも、減税などで財政悪化が意識されれば金利は上がりやすい。
- 選挙前後で議席が大きく変わらず、政局の見通しが落ち着けば、金利が一旦巻き戻る可能性がある。
ただし、消費減税が“与野党横断の争点”になりつつある以上、どのシナリオでも国債増発懸念が残り、金利が下がりにくい局面になっている点は要注意です。
投開票は2月8日。結果だけでなく、その後の政策の具体化と、それに対する市場の反応を引き続き注視していきます。新しい動きがあれば、千日太郎のYouTubeで解説します。
以上、千日のブログでした。
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