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2024年08月31日 05:00

★08/15-16 25cm鏡LiveStack ~エクステンダーPHで銀河をクローズアップ

8月15日に鳥海高原に出向き、銀河を観望しました。
月出が、翌16日午前0時過ぎで、薄明開始が3時10分頃なので、3時間の勝負です。


 「エクステンダーPH」の投入 
ところで、ここ最近、見かけの大きさが2分前後の、小さな銀河ばかり追いかけていて、画角に占める銀河の面積が、あまりに小さく、少々、欲求不満気味になっていたので、
この日は、「Vixen エクステンダーPH」を使って、「BKP250/F1000」の焦点距離を1.4倍の1,400mmにしてみました。

 「エクステンダーPH」で焦点距離を延ばすことへの懸念 
焦点距離1,400mmに、1/1.2インチセンサーの「ASI585MC」の組み合わせなので、かなりの強拡大となります。
しかし、次の点が懸念されます。

①拡大に伴い、星が肥大して、「見られたものじゃない」という画像になるのではないか
②光学系が同じなので、単なる拡大、単に見かけの大きなボケ画像になるのではないか
③赤道儀の追尾精度がクローズアップに堪えられるか 追尾のアラもクローズアップされる
④F値が「4」から「5.6」になるので、暗い像しか得られないのではないか

そこまでダメなことが予想されるのならば、やらなければいいと思われそうですが、
どれくらいダメなものなのかを、確かめずにはいられないのです。
せっかくの晴れの夜を、棄てることになっても・・・
これをしておかないと、次に進めませんしね。

 リザルト① 

                                                                          

〔NGC7741〕
ペガスス座
距離:5,710万光年

※ライブスタック画像のスクリーンショットを撮り忘れました

NGC7741は、ペガススの四辺形内の北東側に位置する、見かけが約4分の棒渦巻銀河です。
相方は不明ですが、相互作用銀河に分類されており、腕がかなり乱れています。

いつも通り、1フレーム12秒露光でライブスタックしたのですが、像が暗いためか、ASIAIRの内部処理が追い付かずに、落ちた(スタックされない)フレームが、かなりあって不効率でした。
ピントがイマイチ甘くて、星が肥大していますが、腕はよく出ています。

画像処理後「画像」
20240816 01NGC7741
NGC7741 2024.08.16  00:06-01:01 (ASIAIRライブスタックDark,Flat,Bias補正
秋田県由利本荘市 南由利原
SkyWatcher BKP250/F1000
Vixen エクステンダーPH  +IDAS NGS1(48mm)  +ZWO ASI585MC(Gain280 輝度?)
SkyWatcher EQ8-R,オートガイドSkyWatcher EVOGUIDE 50EDII+ZWO ASI120MM-MINI
画像処理:12秒×100=20分00秒,PixInsight(WBPP=Dark・Flat・Bias補正,BXT),FlatAide ProRawTherapee(黒レベル,彩度他)DeNoise AIPhotoshopCC(ハイパス,カラーバランス,彩度) ※右側若干トリミング
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 リザルト② 

                                                                          

〔NGC7479(スーパーマン銀河)〕
ペガスス座
距離:1億1,970万光年

ライブスタック画像(ASIAIR画面のスクリーンショット)  20秒×112
スクリーンショット 2024-08-16 021313
NGC7479は、「ペガススの四辺形」の西辺のすぐ南に位置する、「扁平なS字形」をしたフェースオンの棒渦巻銀河です。見かけが4分なのに加えて、明るいので、見応えがあります。

ここから1フレーム20秒露光に変え、フレーム落ちがなくなりました。
ピントが合っていれば、星の肥大も幾分押えられ、何とか見られる感じです。渦状腕の濃淡も出ています。
しかし、F値が大きいためか暗く、外周の淡い部分までは出てきませんでした。

画像処理後「画像」
20240816 02NGC7479
【NGC7479(スーパーマン銀河)】  2024.08.16  01:22-02:11 (ASIAIRライブスタックDark,Flat,Bias補正
秋田県由利本荘市 南由利原
SkyWatcher BKP250/F1000
Vixen エクステンダーPH  +IDAS NGS1(48mm)  +ZWO ASI585MC(Gain280 輝度?)
SkyWatcher EQ8-R,オートガイドSkyWatcher EVOGUIDE 50EDII+ZWO ASI120MM-MINI
画像処理:20秒×90=30分00秒,PixInsight(WBPP=Dark・Flat・Bias補正,BXT),FlatAide ProRawTherapee(黒レベル,彩度他)DeNoise AIPhotoshopCC(ハイパス,カラーバランス,彩度)
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 リザルト③ 

                                                                          

NGC736,NGC740,Arp166=(NGC750,NGC751)〕
さんかく座
距離:NGC736(下方右端)=2億1,030万光年 (Stellariumの赤方偏移値からの換算)
NGC740(下方中央寄り)=2億2,280万光年 (  〃  )
NGC750(左上の上)=2億5,290万光年 (  〃  )
NGC751(左上の下)=2億6,170万光年 (  〃  )

ライブスタック画像(ASIAIR画面のスクリーンショット)  20秒×125
スクリーンショット 2024-08-16 032217
この領域は、さんかく座の三角の北辺の少し北に当たります。
左上のArp166(NGC750,NGC751)は、二つの楕円銀河が相互作用しているものです。アープ・アトラスの分類では、「希薄なフィラメントを持つ銀河」に区分されており、NGC750から北西に尾が伸びています。
一方、下方右端のNGC736は、楕円銀河なのですが、外周に層状のハロがあります。

総露光時間を39分まで確保できたのですが、NGC750の尾も、NGC736の外周のハロも、微かにしか出てきませんでした。確かに有るというのは分かるのですが、ちょっと残念。

画像処理後「画像」
20240816 03NGC736NGC740NGC750NGC751
【NGC736,NGC740,Arp166=(NGC750,NGC751)】  2024.08.16  02:26-03:20 (ASIAIRライブスタックDark,Flat,Bias補正
秋田県由利本荘市 南由利原
SkyWatcher BKP250/F1000
Vixen エクステンダーPH  +IDAS NGS1(48mm)  +ZWO ASI585MC(Gain280 輝度?)
SkyWatcher EQ8-R,オートガイドSkyWatcher EVOGUIDE 50EDII+ZWO ASI120MM-MINI
画像処理:20秒×117=39分00秒,PixInsight(WBPP=Dark・Flat・Bias補正,BXT),FlatAide ProRawTherapee(黒レベル,彩度他)DeNoise AIPhotoshopCC(ハイパス,カラーバランス,彩度)
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 懸念に対する答え 
この日は、無理筋システムのダメさ加減を確認するという夜だったのですが、一言で言って、「予想に反する善戦」となりました。
想定では、もっとひどい像になると思っていました。
ということで、先に挙げた懸念に対してコメントを付けてみます。

①拡大に伴い、星が肥大して、「見られたものじゃない」という画像になるのではないか
ピントを少しでも外すと、星が肥大して見苦しい画になるが、ピントが合っていれば、何とか見られる画にはなる。同時に、クローズアップすることで25cm鏡の限界も見えてきた。

②光学系が同じなので、単なる拡大、単に見かけの大きなボケ画像になるのではないか
懸念のとおり単なる拡大であるが、そこまでボケボケになることもなく、見応えのある大きさにクローズアップできた。

③赤道儀の追尾精度がクローズアップに堪えられるか 追尾のアラもクローズアップされる
画像処理に回せるフレームの歩留まりが、いつもと変わらなかったので、追尾精度は、ほぼ問題とならなかった。

④F値が「4」から「5.6」になるので、暗い像しか得られないのではないか
・ライブスタック時~いつもは5分程度で、銀河が概ね絵になってくるのだが、今回は10分経過した辺りで、ようやく絵になってきた。
・画像処理時~通常時の1.3倍程度、明度を上げないと、いつも通りの明るさにならなかった。
いずれにしても、明るさが足りず、特に銀河外周の淡い部分が出てこなかった。また、S/N比が悪く、ノイズが勝ってしまっている。


結論として、一番問題となったのは、④のF値が大きく暗いことでした。
撮影と割り切って、今回の3倍程度の総露光時間をかければ、何とかなりそうですが、短時間露光・多対象観望のライブスタックでは、「もっと光を!」状態になります。
欲張りですが、「星を小さく、銀河を明るく精細にクローズアップする」には、鏡の口径を大きくするしか手がないようです。

因みに、比較用の画像を上げておきます。
左=コマコレクター(F4)・焦点距離1,000mm  右=エクステンダーPH・焦点距離1,400mm
スクリーンショット 2024-08-31 022828







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