前回の「ASIAIRでのライブスタック」で気になったこと
7/26-27に行ったASIAIRでのライブスタックは、ASIAIRの有線LAN化に加え、マウント接続も有線化したことで、アクシデントもなくスムーズに視る・撮るすることができました。
しかし、ここで一つ気になる点が出てきました。
次の2画像を見てもらうと分かると思いますが、画像の右と左で背景の明るさが極端に違っているのです。
当日、使用していたCMOSカメラは「ASI585MC」です。
私が保有する「ASI585MC」と「ASI678MC」については、対となる辺(部分)に、このような明るさの極端な違いが生じることから、以前から、それに対処するためのFlat補正が必要になるだろうと各記事で書いてきました。
両カメラとも、イメージサークルの中心部しか使わない小さなセンサーなので、周辺減光はほぼ無いのですが、電気的な明るさのムラがあり、それに対処する必要があるということです。
でも、これまで使っていたSharpCapは、ある程度画像が暗めに表示され目立たないため、敢えて手間のかかるFlatフレームの適用などはせず、誤魔化して来ていました。
ところが、ASIAIRは「ライブスタック画像が明るめに表示(出力)」され、そのアラが顕在化してしまいます。
こうなれば、よりハイクオリティな電視観望を目指したい私としては、(やむを得ず?必要に迫られ?)、Flat補正をしたライブスタックをするしかありません。
(LED)Flat板の製作
Flatフレームを得るためには幾通りかの方法があるようですが、最近はLED光を使った方法が一般化してきているようです。
実は、私、半年程前に、LEDトレース台を使ったLED Flat板を作っていました。
製作に当たっては、「迷人会 YouTubeチャンネル」さんのYouTube動画「フラットフレームの撮影方法~LEDフラット編~「LEDパネル」を作ろう!」を参考にさせてもらいました。
上記動画では、明る過ぎるLEDトレース台の光を「アクリル・サンデーシート(スモーク透明)を4枚、メリヤスウエスを2枚」で減光させており、初めは私も同様に製作しました。
しかし、まだ明る過ぎる感じだったので、「アクリル・サンデーシート(スモーク透明)を2枚に減らして、その上にメリヤスウエスを2枚、更にその上へアクリル・サンデーシート(白・不透明)1枚」で減光させることにしてみました。
ネット発注時点で、白・不透明のアクリル・サンデーシートは光を透過するのか不明でしたが、届いてから実物で確認したら、光を程良く透過する材質となっていました。
※上部の白い布は、収納時のアクリル・サンデーシート(白・不透明)保護用のメリヤスウエスです。
トレース台の使用しない部分は、黒の養生テープで塞ぎました。
サンデーシートは30㎝×30㎝なので、ギリギリ25㎝反射望遠鏡にまで使えそうです。
トレース台の使用しない部分は、黒の養生テープで塞ぎました。
サンデーシートは30㎝×30㎝なので、ギリギリ25㎝反射望遠鏡にまで使えそうです。
7/27-28は、このFlat板を使って、露光1秒にしてフラットフレームを取得しました。
減光方法、フラットフレーム取得時の露光時間等については、今後、実地で使用してみて、調整していくつもりです。
※((当日は、Dark、Biasフレーム撮影の後に、Flatフレームを撮ったのですが、Darkフレーム取得時に鏡筒にキャップをしていて、そのまま天頂に向け、キャップ付きのままFlat板を載せてFlatフレームを撮るという、痛恨のミスを犯してしまいました。Lightフレームの設定時に、適用させようとしたFlatフレームが余りに均質だったので、そこでミスに気付きました。仕舞い込んだFlat板を再度装着し、やり直し。本当にトホホです。))
Flatフレームを適用させての初ライブスタック
ここからは、Dark、Bias補正に加えて、Flat補正をしての初めてのライブスタックです。
以前のように極端な明るさのムラはありませんが、各所が若干暗く、幾分ムラが残っているようにも見えます。
でも、まあ、合格点としましょう。
〔ステファンの五つ子(NGC7317-20)〕
ペガスス座
距離:ステファンの五つ子(中央の銀河群・附番は右下から反時計回り)
NGC7317=3億5,230万光年,NGC7318A・B=?
NGC7319=3億0,330万光年,NGC7320=2億3,380万光年
距離:ステファンの五つ子(中央の銀河群・附番は右下から反時計回り)
NGC7317=3億5,230万光年,NGC7318A・B=?
NGC7319=3億0,330万光年,NGC7320=2億3,380万光年
頻繁にディザリングが入り、つどつどの整定までに結構な時間がかかり、時間ロスが大きいためです。
このトライは、残念ながら縞ノイズがこれまで以上に激しく発生するという結果となりました。
今後は、時間がかかってもディザリングは短いスパンでかけるようにしたいと思います。
あと、この日はピントが甘く、輝星の中心が黒く抜けてしまいました。
画像処理時に各フレームを拡大してみたら、星がぼやけていて、とてもガックリしました。
後でしか結果が分からないのですが、反省点の多い夜となりました。
ライブスタック画像(ASIAIR画面のスクリーンショット)
【ステファンの五つ子(NGC7317-20)】2023.07.28 02:01-02:28 秋田県由利本荘市 南由利原
笠井トレーディングGINJI-200FN
SkyWatcherコマコレクター(F4) +ZWO IR/UVカットフィルター(48mm) +ZWO ASI678MC(Gain182 輝度?)
SkyWatcher EQ6R,オートガイドSkyWatcher EVOGUIDE 50EDII+ZWO ASI120MM-MINI
ASIAIRライブスタック(15秒×84=21分00秒,Dark,Flat,Bias補正)
画像処理:PixInsight(コンポジット),FlatAide Pro,DeNoise AI
========================================
〔NGC7497〕
ペガスス座
距離:7,860万光年
距離:7,860万光年
銀河の手前に我々の銀河内にある分子雲が北西方向に広がっていて、構図的に面白い対象です。
分子雲のモクモクをもっと出したかったのですが、無理でした。20㎝鏡でのライブスタックの限界をつくづく感じさせられました。
こうなると、保有している25㎝ニュートン反射鏡を投入したくなります。
しかし、重過ぎてオートガイドの精度が悪化してしまいます。
でも、分かっちゃいるけど、やめられない・・・ でしょう。
ライブスタック画像(ASIAIR画面のスクリーンショット)
コンポジット処理画像
【NGC7497】2023.07.28 02:40-02:58 秋田県由利本荘市 南由利原
笠井トレーディングGINJI-200FN
SkyWatcherコマコレクター(F4) +ZWO IR/UVカットフィルター(48mm) +ZWO ASI678MC(Gain182 輝度?)
SkyWatcher EQ6R,オートガイドSkyWatcher EVOGUIDE 50EDII+ZWO ASI120MM-MINI
ASIAIRライブスタック(15秒×64=16分00秒,Dark,Flat,Bias補正)
画像処理:PixInsight(コンポジット),FlatAide Pro,DeNoise AI
========================================
今後、各種パーツやASIAIRの各パラメータの微調整はあるにしても、だいたい、この辺りで「有線化ASIAIRシステム」は完成の域に達したのではないかと思っています。
直に新月期に入るので、そろそろ旬を迎える「秋の銀河」を「有線化ASIAIR」でライブスタックしていきたいと思います。







