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2025年夏、ドイツの物価とできること

 

ふたたびミュンヘンに行きました

このブログでは何度かドイツ・オーストリアへの夏の出張について書いてきました。

今年も8月18日から28日までミュンヘンに滞在していました。

コロナ禍の中断がありましたが、ここ数回は毎度暑さに苦しめられてばかりでした。

去年は毎日ほぼ30℃超えで、エアコンがないホテルの部屋でなかば夏バテしていました。

 

とても涼しくて快適!

今年は大当たりを引いたようで、到着日が26℃、翌日が27℃、そして三日目以降は一週間ずっと20℃程度の日が続き、最後にもう一度26℃くらいの日がありました。たしかに外に出るとひんやりしていて、日本のちょうど5月初頭くらいの気温かと思いました。

8月20日朝の気温。その後一週間ずっと25℃以下であることがわかります。

 

とても涼しいので、早く起きた日に何年も中断していたジョギングをしてみました。

ジョギングはやめていましたが、ロードバイクなど運動は続けているので、早く走れないものの息切れして苦しいということはなく、楽しく運動できました。たぶんハーフマラソンくらいなら問題なく完走できそうです。

今回の滞在は、昨年よりも気持ちが落ち着いていて、いろいろ欲しい文献も見つかったし今後の研究の方向性も見えて意義のある時間が過ごせました。

去年は滞在10日でだいぶ飽きてしまい、早く大阪に帰って日本酒飲んで猫なで回したいと思っていましたが、今回はもう10日終わってしまった、あと2週間くらいいてもっといろいろな料理を食べたかったし、資料収集もしたかったと名残惜しく思うほどでした。

 

しかし最大の問題は物価

楽しく過ごせた今回の滞在でしたが、やはりいちばん頭を悩ませたのが物価高でした。

さて、昨年も書いたような気がするのですが、今年もやはり気になるのがドイツにおける物価です。現在1ユーロが175円くらいで、昨年の同時期より10円くらいユーロ高です。さらに欧州全体でインフレも進んでいるので、よりいっそう物価の高さが気になります。

到着してすぐ、空港内のビアレストランでビールを一杯飲みました。これが3.7ユーロ。日本円で640円くらいになります。このお店はまだ良心的な価格で、市内のお店ではたいてい4〜5ユーロくらいになります。食事をするとなると10〜15ユーロあたりが一番安い料理で、高ければ30ユーロくらいのものもあります。

 

大学の研究費っていくらぐらい出るの?

私たち大学教員が学会参加や文献調査などで海外に滞在するときは、各大学ごとの旅費規定によって、決まった額が研究費(大学から支給される個人研究費や国から得られる科研費など)から支出されます。もちろん往復の飛行機代も研究費から出しています。

さて、この旅費規定ですが、渡航先と職位によってランク付けがされています。私の職場の場合は、1)特定地区、2)甲地区、3)乙地区、4)丙地区と分けられています。特定地区というのは、とりわけ滞在にお金がかかる北米の大都市やロンドン、パリ、UAE、サウジなどの都市が含まれます。

教授・准教授の場合、宿泊費は23000円、雑費が7000円となっています。ドイツはこの次の甲地区に入ります。宿泊費は19000円、雑費は6000円となります。

今回泊まったホテルは一泊18000円ちょっとなので、19000円以下に収まりました。しかし雑費6000円は一日の食費と交通費、スキャナ代などをまかなうには少し足りません。

 

何にいくらぐらいかかったのか

では具体的に、雑費の大半を占める日々の食費にどのくらいお金がかかったのか、写真とともに振り返ってみましょう。(値段は記憶している額なのでもしかしたら多少のズレはあるかと思います)

 

パン屋さんのパン 一個3〜5ユーロ

パン屋さんのパン。コーヒーはホテルのエスプレッソマシンからタダで飲めました。
今回の滞在では朝のジョギングやウォーキングをよくしました。そしてちょうど7時に開店したばかりのパン屋さんで焼きたてのパンを買って食べました。たいてい2個くらい買って2回に分けて食べたりしたので一個でいくらだったかは覚えていませんが、2つ買うと9ユーロくらいかかっていました。もうこの時点で軽く1000円を超えてしまいます。

 

ケバブサンド 8〜9ユーロ

昔は5ユーロ程度だったケバブも、気がつけば10ユーロ近くまで高騰し、さらに円安のせいで1000円を軽く超えます。もちろん肉も野菜もたっぷり摂れる、いわば完全食なので高くても必ず一回は食べたいものです。

 

チャーハン 9ユーロ


ミュンヘン大学周辺にはアジア系の料理屋さんが多く、せっかくだから試しに入ってみたお店で焼き飯を頼みました。もっと現実離れしたものが出てくるかと思いきや、塩分や油も控えめな優しい味のチャーハンが出てきました。ただし、王将などで出てくる普通盛りの二倍くらいの山盛りでした。せっかく美味しい店なのだし、もうちょっと癖のある料理を選べばよかったとちょっと後悔しました。

 

パッタイ 12ユーロ


ゼントリンガー門へつながる歩行者天国を散歩して、お腹が空いたのでタイ料理のお店に入りました。タイカレーも美味しそうだけど、麺もいいかなと思いパッタイを頼みました。日本ではなぜか東南アジア料理=女性向けの印象が強いので、食べに行っても量が少ないと感じることが多かったのですが、ドイツでは当然大盛りが出てきます。今回のパッタイも美味しくて量が多かったので満足できました。

ゼントリンガー門

牛肉激辛スープつけ麺

大学近くに中華屋さんがあり、いろいろ辛そうな料理が充実しているので入ってみました。いろいろなスープにライスか米麺か刀削麺か付け合せを選べたので、牛肉スープに米麺を頼みました。刀削麺にも心惹かれたのですが、他の人が食べているのが見えて手作りうどんみたいだったのでやめました。麺はもちもちしていてマロニーふうでしたが、とにかくスープが辛くて食べるのが大変でした。外は20℃くらいしかなくて寒かったのですが、つけ麺を食べたら滝のような汗をかきました。

 

サーモンとアボカド、黒米のサラダ 14ユーロ

日曜日の夕方に宿で食べるものを探して、中央駅地下のお店でテイクアウトのサラダを買いました。日本だとサーモン丼という扱いになりそうですが、こちらではお米はサラダ的な扱いなので、サラダ売り場で見つけました。サーモンとアボカドの他にビーツが盛りつけられており美味しそうだったので選びましたが値段に怯みました。テイクアウトのコンビニ飯的なものが2000円。ホテルでドレッシングをかけてよく混ぜて食べるととても美味しくて、量が多かったので2回に分けて食べました。

 

スーパーのパック寿司 10ユーロ


米といえば、今回はスーパーのパック寿司も試しに買ってみました。

サーモン、エビの握りとクリームチーズとツナの入った巻物などがありました。握りに関しては、安めのスーパーで買った一番安いパック寿司程度の味かと思いました。しかし予想より良かったのが巻き寿司でした。日本にはない具材が入っているし、クリームチーズが意外と合うなと思えました。握り寿司でいちばん違和感があったのは、シャリの握り方でしょう。米粒が潰れるくらいぎっしり握られています。しかし昨今どのスーパーに行っても高級お惣菜の一つとしてパック寿司が売られているので、この国の人たちにはこれが寿司として定着してしまったいるのだと思いました。

 

シュヴァイネハクセ 22ユーロ


日曜日にムルナウに遠足に行き、旧市街の伝統的なお店に入ってビールを飲みました。そしてお昼として、典型的なドイツ料理であるシュヴァイネハクセをいただきました。以前食べたときは、脂身がとろけて肉が柔らかくて美味しいという印象があったのですが、このお店のはとても硬くて食べるのが大変でした。大きなクネーデルも美味しかったもののぜんぜん食べきれませんでした。

 

おしゃれカフェのカプチーノとケーキ 10ユーロ


図書館に隣接するミュンヘン大学のすぐ近くに、朝から開いているおしゃれなカフェがあります。この日は朝ごはんが少なかったので、お昼前にすでにお腹が空き始めていました。図書館のカフェテリアもいいが、一度くらいこのカフェにも入ってみようということで、黒板に書かれたおしゃれなメニューからヴァニラカプチーノとバナナブレッドを頼みました。バナナブレッドは思いの外量が多くて食べごたえがありました。しかしちょっとした休憩で2000円近くですよ。

 

図書館カフェテリアのサンドイッチとコーヒー 8ユーロ


州立図書館一階にはカフェが入っています。このカフェは安く軽食が摂れます。野菜のたっぷり入ったサンドイッチとカップになみなみと注がれたコーヒーで8ユーロくらいでした。サンドイッチはともかくコーヒーがあまり美味しくないので、今回の滞在ではあまり立ち寄ることはありませんでした。

 

Kreuzkammのバウムクーヘン 6ユーロ


日本人が多く立ち寄るという有名店に連れて行ってもらいバウムクーヘンを食べました。そもそも私はドイツでケーキを食べることがほぼありません。バウムクーヘンは、日本では人気だけどドイツではほとんど見ることがないとよく言われます。しかしドレスデン、ライプツィヒやゲッティンゲンなどこれまで滞在した町のケーキ屋さんにはしばしば贈り物用の豪華なバウムクーヘンがディスプレイされているのを見てきたし、ウィーンではバウムクーヘンの屋台も見ました。ふつうにドイツで食べられるものだろうと思っていたのですが、そもそも自分が一度も現地で食べたことがなかったので、この機会に試してみました。

極薄にそぎ切りにされたバウムクーヘンにクリームが盛りつけられています。日本のしっとりしていて柔らかくて甘いバウムに比べるとパサパサですが、ドイツのお菓子特有のスパイスが効いています。クリームをのせるとちょうどいい味になり、私はけっこう美味しいと思いました。

 

きのこのピッツァ 11ユーロ


図書館の近くにあるイタリアンレストランでランチを食べました。日替わりのように、いくつかの料理がお昼の特別価格で提供されています。私はカルボナーラが食べたかったのですが、その日のお昼メニューには入っていなかったので、きのこのピッツァにしました。直径30cmくらいの大きなピッツァが出てきました。考えてみると日本では同じ種類のピッツァを一人でまるごと食べることは稀なので、飽きてしまうかもと心配でしたが、案外あっさり完食できました。まあこういうピッツァなら日本でも高いよなと納得しました。

 

市内中心部のビアレストランのゲシュネッツェルテス 27ユーロ


今回の滞在で食べたもので一番高かったのがこの料理です。最終日の夜に、ミュンヘン中心部にある伝統的なレストラン、アウグスティーナーで鶏肉のゲシュネッツェルテスを食べました。鶏肉とキノコを炒めたものをクリームソースにからめた料理です。指先くらいの大きさのパスタが付け合わせに出てきます。さっぱりした鶏肉ときのこのクリームソースがよく合います。これはとても美味しくて、値段が高いことも気になりませんでした。

 

お店で飲むビール3.7〜5ユーロ、スーパーまたはホテルで買うビール1〜3.5ユーロ

食費が高いといいながら、せっかくビールの街に来たのだからと毎日なんらかの形でビールを飲んでいました。着いた日に空港内の醸造所レストランで飲んだヴァイスビアは3.7ユーロでした。ムルナウのレストランで飲んだ地ビールは、いくつか種類がある中で一番高いものを選んだので5ユーロくらいしました。おおむね市内のビアレストランでは、ビール500mlで4〜5ユーロ程度でした。

5ユーロとなるともう1000円近いので安いとはいい難いのですが、スーパーで買えば1〜1.5ユーロくらいです。ホテルのフロントでもビールを買うことはできますが、スーパーよりは少し高く3.5ユーロでした。しかしフロントではきれいなグラスを貸してもらえました。このグラスで飲むととても美味しいと気づいたので、スーパーで買ったビールをグラスとともに持ち出して夕方の公園でビールを楽しみました。

公園で飲むビール

まとめ 研究費の範囲では日々の食事だけで雑費が消える

このように具体的に値段を挙げていくとわかりますが、一日三食合計でほぼ30ユーロ以上かかっています。30ユーロで5000円超なので、市内交通費やスキャナ代を加算すれば一日の雑費6000円はゆうに超えてしまいます。だから私が毎日ビールを飲んでいても、それは研究費を使ってビール飲んで遊んでいるのではなく、当然雑費の範囲外の自費で飲んでいるのだということがわかっていただけたかと思います。

欧州のインフレ、そして円安のため、いまや何をするにもたくさんお金がかかるようになってしまいました。昔はなにを飲み食いしてもあんなに安かったのにと思わずにはいられません。おそらくまた来年になったら、去年はまだ安かったと思うのかもしれません。

それでもおよそ30年前、レストランで食事やビールを楽しむこともできず、スーパーで買った激安食パンをヌテラやマヨネーズで食べてお腹を満たし、スーパーの一番安いビールを公園で飲んでいたバックパッカー学生だった頃よりは、自由にお金を使えるし、多少の贅沢もできるようになりました。今回の滞在では何を食べるのもいちいち高いなとうんざりしましたが、逆にこれは、過去の思い出にむかってお金を払って供養しているのだと思うことにしました。自分は大人になり、レストランで食事してビール飲んだりできるようになった。そしてはるか昔を懐かしんでいる。今払っているお金はこの国の経済のためではなく、自分の思い出に向けて払っているのだと思うことでなんとか納得することができた気がします。

 

最後に現地で撮った動画を貼っておきます。

youtu.be

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