
青木俊著「逃げる女」(小学館文庫)を読んだ。
刑事ものや、ハードボイルド小説を探して、Kindle Unlimited で先日見つけて読んだ1冊で、硬派な刑事ものの小説。
単行本の発売は2021年、文庫化されたのは2024年と、わりと新しめの作品。
★★★
札幌市内でフリーのジャーナリストの名倉高史がゴルフクラブで撲殺され、その容疑者の久野麻美という女を、北海道警捜査一課警部補の生方吾郎と駆け出し刑事の溝口直子が追う。
しかし、麻美は信じられないほどの巧妙さと、野性的ともいえる勘と運にも助けられ、ひたすらに逃げ続ける。
麻美を追い続けながらも、時間の経過と共に事件の背景が徐々に明らかになっていき、そこには思いもよらぬ大きな真実が隠されている気配が漂ってくる・・・
★★★
逃亡劇のスピード感とスリルがなかなかに読ませる1冊だった。
最近の作品なのと、著書が数冊しかないので、てっきり若い作家の方かと思ったら、私よりも年上で驚いた。
巻末に収録された著者プロフィールによると、
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青木 俊 Shun Aoki
一九五八年生まれ。横浜市出身。上智大学卒。八二年、テレビ東京入社。報道局、香港支局長、北京支局長などを経て、二〇一三年に独立。著書に『消された文書』『潔白』がある。
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長らくテレビ局の報道の人だったようだ。前半のスピード感や後半のジャーナリスティックな部分もうなずける気がする。
ハードボイルドとまでは言えないが、かなり硬派な刑事もの。
逃亡劇の緊張感と、主人公たちの警察内での軋轢などの対比も面白く、普段あまり刑事ものなど読まない人も楽しめるだろうと思う。
おすすめ!
★ 2025年4月20日現在、Kindle Unlimited で読むことができるので、興味を持った人は今のうちに。