金沢三文豪の一人、室生犀星の”ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの”はご存じの方も多いかと思います。しかし金沢出身のランナーにとっては、“ふるさとは遠きにありて思ふもの そして笑顔で走るもの”です。雨の中でも沢山の方が沿道を埋めて下さり、その声援、演奏、笑顔の中を走れるなんて、恵まれ過ぎです。それも十年間も続けていただいて、感謝と驚きでいっぱいです。
多くの方が感じておられる通り、金沢マラソンの最大の魅力はその応援だと思います。どの大会も“応援が多くて嬉しいな”と思いながら走っていますが、金沢マラソンは特に多いと断言できます。“途切れない応援”という言葉は誇張ではなく、雨もものともせずに太鼓に吹奏楽に加賀友禅にと金沢らしさ全開の大歓迎ですから、多分誰もが驚くはずです。










ゲストもとてつもなく豪華で、野口みずきさん、渋井陽子さん、福士加代子さん、土佐礼子さんに加え、あの浜辺美波さんもスタートに来られ、メッセージは松井秀喜さんや横綱大の里関からも寄せられるなど、やり過ぎではないかというくらい力が入っています。実際やり過ぎでしょう。
大会テーマソングも5年間は同じ曲を続けてくれますので、これまでの記憶も重なりました。個人的にはここも結構大事だと思います。毎年曲を変えてしまうとあまり心に残りませんが、こういう所でも長い目で大会を作っていただいていると感じます。ほくりくアイドル部の皆さんの歌声も、年を取るとまた違った響くものがあります。10年経ったからこそ涙腺にも来ました。




食べまっしステーションは、その名前からして素晴らしいと思います。「まっし」という響きは、おそらく他所の地域の方には不思議な柔らかさを思わせ、地元組にはおばあちゃんによく言われた懐かしさをもたらす表現ではないかと勝手に思っています。今年は能登応援スポットも増え、更にパワーアップしていました。勿論笹寿しやカツカレーも含めて完食させていただきました。




景色も、兼六園の下を走ったかと思えば市街地を巡り、自動車道を駆け抜けているうちに古い街並みで間近に応援を受けられ、田園風景に癒されてから活気のある駅前に戻って来るといったようにどんどん変わり、飽きません。おそらく真面目に走る人にとってもタイムを狙えるのではないかと思います。







走りは、結局足底腱膜炎が治りきらなかったことからどうなるかと思ったものの、3時間8分台で久しぶりに悪化前くらいの走りはできました。タイムはほぼ気にせず走ったのですが、ペースは安定していましたし、ここ4本は3時間20分台後半だったことを思えばよく戻ってきたものだと思います。翌日も何故か回復は進んでおり、10年目の今日が新たなスタートの機会になるかもしれません。(153bpm, 200spm, 1.13m, 5.1%, 6.1cm, 48.6%:51.4%, 233ms, METASPEED EDGE TOKYO)




観光は実家にいるとサボり勝ちになるのですが、例によってパンやお菓子を沢山食べ、成巽閣、石川県立歴史博物館、金沢くらしの博物館を見学できました。犀川をゆっくりゆっくりと走ったり、私の事を覚えていて下さる方とマラソンの話をするといった日常が、これ以上ないものなので、あまり変わったことはしなくても満足してしまうのですが。










自分が生まれてそれなりの時間を過ごした場所だからこそ、普段の金沢との違いや暮らしている方の優しさもより確かに感じられますし、心に刻み込まれた思い出もあります。何も持たずに生まれてきて、生きているだけで命の世話をしてもらえた場所で思い切り走れるなんて、本当に幸せなことです。大げさに聞こえるかもしれませんが、金沢で生まれてよかったです。




金沢の皆様、“金沢を、みんなで、走り抜け”という言葉以上に一体となった素晴らしい大会を支えていただきありがとうございました!10回目の参加となる次回大会も、そして日常でもよろしくお願いいたします!


昨年も勿論走らせていただきました。我ながら何回出るのか、そして書くのかと思うくらい金沢マラソンのことが好きなのです。
震災から時間が経っていますが、緩やかながらも少しずつ能登の復興は進んでいます。皆様に穏やかな生活と笑顔が戻り、能登和倉万葉の里マラソンが復活する日を心より願っています。
金沢のお隣野々市市でも素敵な大会が。超ローカル大会だけあって、多分世界一詳しい大会レポだと思いますので、縄文人の皆様も是非。
続きのページには、ここまで書く人もいないだろうというくらい細かく、金沢マラソンや日常のことを解説しています。“観光よりも移住向け”、“分かる人には分かる”といった内容ですので、よろしければついてきて下さい。
コメント、スター、↓のバナークリック、SNSなど何でもよいので読者の存在をお知らせいただけますと、私が金魚に熱い視線を注ぎます。
次回予告は“中能登で楽しむ勇気を!”です。終了後は和倉温泉にも少し行こうと思います。
前日
金曜夜のうちに大阪から移動し、寝るのが遅くなったため、8時前起床としました。移動中は主に来週に迫った金沢検定の勉強をしていました。二年前に初級は合格(合格率9.0%)したものの昨年は中級で不合格(合格率2.0%)。ご当地検定とは思えない難しさが癖になります。と言いますか、地元のことを知るのは面白いので、毎年この時期はイベント的に勉強しています。
他は『死ぬときに後悔すること25』も刺さりました。千人以上の末期患者さんと向き合った緩和医療専門の先生が直に聞いた“やり残したこと”を挙げたもので、誰もが知っておいた方がよい内容です。我が身を振り返ってみてもできていること(故郷に帰る、美味しいものを食べる、行きたい場所に行く)もある一方で、このままではまずいと思うことも多々ありました。自分の中では、やらなくてはならないこととしてとっくに答えが出ているんですけどね。
後は別大前によく読む室伏広治さんの『ゾーンの入り方』も気になるところをもう一度読みました。その日最大の力を出すために読むというよりは、日々ワクワクしながら課題に取り組む姿勢を学びたかったので。怪我をすると後ろ向きになってしまいますが、そういう時にも励まされる一冊です。
朝は簡単な豚こま、人参、小松菜の炒めを拵え、ホリ乳業の生乳100%北陸のプレミアムヨーグルト、花畑牧場の割けるチーズを食べておいしく栄養を摂ります。

お馴染みのレンタサイクルで颯爽と受付へと出かけます。にし茶屋街も通り、パン活したり金沢の風景を心穏やかに眺めたりします。




前日受付・金沢マラソンもてなしメッセ
毎年“こんなに多くの方が!”と思うくらボランティアスタッフさんの数が多いのですが、今年も会場に入る前から金沢もてなし隊の皆様から金箔入りのお茶をいただきました。折角なのでメッセージも書いたのですが、そこからあれこれと話をしていただき、金沢マラソンに参加することを楽しみにして下さっているのだなと嬉しくなります。


エスカレーターで地下に下り、音楽堂交流ホールで流れるように受付へ。とてもスムーズで一瞬で終わります。“もう九回目です!”と言うと大抵の方は驚いて下さります。



今年からTシャツは無いのですが、変わらずイベント広場はにぎわっていますので入り浸ります。トロフィーとビクトリーブーケはここでしか見られませんから、じっくり目に焼き付けます。食べまっしステーションのパネルで予習もしますが、種類が多過ぎて到底覚えることなどできません。




今年はあおぞら薬局さんの顔嵌めパネルがあったので見ていたところ勧められ、“恥ずかしい!恥ずかしい!”と固辞したものの“恥ずかしくないですよ~”と危うく押し切られそうになりました。ガッキーステッカーはいただいたので、ちゃんとナンバーカードに貼りました。

旭化成ゾールメディカルさんのブースでは今年もAED体験会に参加しました。いざという時に正しくできるかは自信がありませんが、自信がないからこそ時々練習して思い出しておく必要があります。今年も力強い胸部圧迫を披露し、参加賞のジップロックやペンをいただきました。
金沢市薬剤師会さんの骨ウェーブ測定も面白かったです。“骨に自信がありますか?”には“あります”と即答し(言うだけただなので)、結果もBランクで上々でした。50人に1人くらいと仰っていた気がしますが、流石にそれは少なすぎるので、多分20人に1人くらいではないかと思います。

提携大会のブースでは、ふくい桜マラソンが既に定員ということでウェットティッシュも勢いを感じました。いいとこ白山あさがおマラソンはとても出たいのですが、来年はとくしまマラソンに出るつもりなので、再来年に取っておくことにします。祖父は白山市の松任出身なので、今でもよく行く街でもあります。




いつも通りまつやとり野菜みそさんブースではごまとりやさい味噌を買い、カルビーさんブースでサンプルをいただき、強い関心を持ちながら移住ブースを遠巻きに眺めたりします。お菓子ばら売りでは能登のいもを買いました(ニッキの香りと昆布が光ります)。最近は前日受付のない大会が増えていたこともあり、活気のある前日イベントは久々で、やはりよいものだと思いました。








パン活
- パン屋いのうえさん
にし茶屋街の少し下にある割と新しいお店です。店主さんは相変わらずすごくいい人でした。味噌メロンパンは初めて食べましたが、何故今まで気づかなかったのかと思うくらい相性抜群でしたね。味噌が焦げているわけではないのでしょうが、凝縮されている感じがあってよ過ぎました。



- KuriSaloさん
こちらもにし茶屋街のすぐ傍にあるお洒落なカフェで、パンはテイクアウトもできます。ゆずベリークリチは、名前だけでもおいしそうですが、ゆずの香りがとてもよかったです。大きいのに柔らかいので、スッと食べられます。マラソンの応援もしていただけて嬉しいことです。



- ワタナベヤ!さん
豊富な種類の蒸しパンに目移りが止まりません。瓢箪湯さんの近くにあります。加賀れんこんのきんぴらは、蓮根の歯ざわりも小気味よく、七味マヨが利いていて食欲をそそります。キコリのムシパンは、きび砂糖が際立ち、クルミ、イチジク、レーズン、クリームチーズまで練り込まれた甘党歓喜のうまさでした。




- カナザワあんこ市
Brise de Mer & 菓子工房かわぐちさんのあんこブリオッシュは、あんことクリームがぎっしりと入っていて食べ応えありまくりでしたね。この時点でかなりお腹いっぱいになりました。かわぐちさんは長町のお店ですよね。内灘のお店とのコラボ商品だったようです。



- ひらみぱんさん
今や大和の地下にも出店されている大人気店です。行列はできていない時間だったので、クーベルショコラ?とフリュイを購入しました。チョコがおいしく、流石のお味でたまりません。お店の雰囲気もいいですし、イートインもお洒落ですよね。間違えなく映えます。


- パン屋たねさん
地元のパン好きならまず外せない名店です。今年もこの時期限定のりんごパイを。夜にデザートとして、ココアと共においしくいただきました。パイ生地がほどよいので、りんごの味に厚みが増す感じがしました。


- 谷商店さん
犀川大橋を広小路の方に渡ってすぐのところにある老舗の和菓子屋さんです。毎年金沢マラソンを楽しみにして下さっていることもあり、いつしか常連となっています。明日お会いできるようにご挨拶も兼ねて訪問し、あれこれとお話しして盛り上がりました。おはぎもさらっとした食べ易いもので、気に入っています。




野町の老舗巡り
- 四十萬屋本舗本店さん
百番街や大和、エムザなどの要所には必ずある老舗のお漬物屋さんで、普段使いのご飯のお供から贈答品としても喜ばれる上等な商品まで揃う名店です。本店は野町にあり、建物を見るだけでも価値があるので、是非とも訪れたいところです。と言いますか、ご近所なのでポイントカードも持っています。

こちらではジェラートをいただきましたが、花きんじょうの余韻がすごいですね。能登大納言抹茶の上質な香りもよかったです。漬物の方の花きんじょうも購入し、金沢マラソンの応援もしていただけました。



- 今川酢さん
こちらも祖父母の代からお世話になっているお酢屋さんで、昨年創業100周年を迎えられました。静置発酵法で時間をかけて製造しておられ、米酢やラッキョウ酢のような定番から、甘酢やフルーツ酢、リンゴジュースなども並んでいます。こちらも町家の建物が貴重なものです。


このところ個人的に酢がブームで、炒め物に足したりもするのですが、何と言ってもこのリンゴ酢が嬉しいです。ヨーグルトに混ぜて毎日摂取しています。ポン酢も買えて大満足です。勿論ポイントカードも持っています。

他は、うつのみやさんで『走る医師団が答える「ランニングケア」』を購入しました。前に図書館で読んでよかったので活用しようと。現役サブスリーランナー100人の悩みに対する回答はとても参考になります。足首を寝かした状態で足趾を握る動きはやっておくとよさそうです。

銭湯
ランナー割引で100円で入浴できるので、どこに行くか迷います。今年は街中で特濃モール泉が楽しめるれもん湯さんにしました。少し遠くはありますが、金沢で銭湯を巡ってみたい方には特におすすめです。


ぬるっとした温泉(濃すぎて足元が見えないくらい)が最大の魅力で、お風呂も広く、屋外水風呂もあります。17時30分頃は流石に混んでいましたが、十分ゆったりできました。番台のおばあちゃんやお客さんにも応援していただき、こういう銭湯文化が根強く残っているのも金沢の素敵なところです。

夕食
昨年と変わらず豚バラ、白菜、人参、葱の酒蒸しです。輪島の塩も蒸す際に加えた上で、うずまき酢の能登海洋深層水ポン酢でおいしくいただきました。山代温泉ゆせん卵もおなじみです。

レース当日
レース前
23:40頃に消灯し、6:20頃に起床です。7:20頃に家を出るつもりだったので、これくらいで十分です。いつも通りに始動し、朝食はひらみぱんさんのフリュイ、チーズ、山代温泉ゆせん卵、レタスにしました。流石は天下のひらみぱんさん、クラムもフルーツもおいしいです。バターがあれば更にリッチでしたね。

食器を洗い、丁寧にテーピングをしてソックスを履き、ドリンクの調合をしたりしているうちに時間は過ぎていきます(毎度油断し過ぎ)。お通じもあって万全なのはよかったのですが、結局7:30過ぎに出発という超ギリギリの展開です。しかも今年はいつも通る道が工事中で若干の遠回りになったので、到着は7:55くらいでした。何という崖っぷちぶり。

上着を脱ぎ、シューズを踵を合わせて丁寧に履き替えから諸々荷物袋に詰め込み、7:59には荷物を託しました。この後は8:20のブロック整列締切までに間に合えばよいので余裕があります。ここで金沢の庶民の味、別所秘伝のかすていらをいただいて心を落ち着けます。

アップなどできるはずもないのですが、動的ストレッチで上半身を動かすことはできました。シューズの紐は特に甲がきつくなり過ぎない程度に留め、端は硬めにしました。
雨はいくらか降っていましたが、私は寒さに強いのでポンチョなども当然なしです。あんな暑いもん着てられませんし、ゴミになるのも何か嫌です。

オープニングセレモニーは動画・写真はご遠慮くださいとのことだったので普通に聞き入っていました。角度的に見えにくいのですが、野口みずきさんを始めとする超豪華女性マラソンレジェンド陣に加え、急遽駆けつけた浜辺美波さんに大いにどよめき、金沢マラソンのすご過ぎぶりが早くも轟きます。

【ちょっと真面目な話】
練習
新潟シティマラソン翌日はハードな観光をこなせる程度に回復していたので、徐々によくなっているとは思います。ただ、朝トイレに行くまでと主に午前中立ち上がる時に踵に痛みが出る点は大きくは改善せず、当日までに間に合いませんでした。
方針として、ストレッチとマッサージを増やすこともですが、裸足でゆっくり走って足裏の感覚改善と共にハイピッチの動きを刷り込むドリル的な練習や、マッサージ的にもジャンクマイルズを入れてみるといったこともしました。
直前の木曜に久々にキロ4の動きを脳に思い出させることができたので、案外戻って来てくれたなと思いました。直前一週間は以下のメニューでした。
日曜:METASPEED EDGE TOKYO試走15kmビルドアップ気味
月曜:有酸素ジョグ31分速め(5.9km, ハイパースピード4)、夜:裸足46分(6.5km)、懸垂逆上がり
火曜:有酸素ジョグ50分(Zone2,3 9.8km, エアロ20R)
水曜:有酸素ジョグ51分(Zone2,3 9.8km, ハイパースピード4)、夜:スロージョグ50分(6.1km, ボメロ18)
木曜:調整1km3本(4:16, 4:11, 4:01 ターサーRP3)、夜スロージョグ6.1km(51分、ボメロ)
金曜:オフ
土曜:オフ

シューズ
METASPEED EDGE TOKYOさんです。ステップスポーツ金沢店さんで購入しました。怪我が治り切っていない中での投入は損傷リスクがあり少し迷いましたが、結局やれることは全部やるスタンスで臨みました。
先に書いておくと、シューズはとても軽く、アッパーも非常に快適、そして爆発的な推進力を感じる傑作シューズでした。グリップも優れていて雨でも一切不安なし。そして脚がよく回ります。薄底にも引けを取りません。体調が良ければ間違いなく好タイムが出せると思います。


装備
別大、道マラと同じ本気仕様です。ナイキタンクトップ、キャップ、2XUライトスピード、ミズノマルチポケットパンツ、ザムストハイソックス新品、ニューハレ踵二重です。

ゼッケン留めは前は金沢マラソン2025のものを、背中は弘前・白神アップルマラソンのものを使いました。がんばろう能登ステッカーをウェアの胸に付けます。折角なのであおぞら薬局さんのガッキー無病足祭ステッカーもナンバーカードに貼りました。


持ち物
ジェルフラスクを二つ、それぞれ佐渡トキマラソンの際に特売で買ったアミノサウルスと、CODAプラムを水とアミノ酸で溶かしました。前半はカフェインなしで早め早めの摂取、後半はカフェインありでここぞの気合入れという発想です。
パワーマキシマイズリペアは貼るのを忘れました。気の緩みですかね。
レース
序盤~前半
- 序盤(金沢の中心で大歓迎)
Bブロックの真ん中くらいでスタートロスは17秒でした。無理を承知で頭上ノールック撮影もしておきましたが、それよりも生で見た浜辺美波さんに、“顔小っさ!”という間抜けな驚きを抱いて出発です。眼福でした。


スタートが兼六園の下という金沢のど真ん中ということもあり、最初から応援がものすごく多いです。10年前初めて走って感激しましたが、それを今も変わらず続けて下さることにじーんとしました。左折して石川門の方へ下っていくと、雨にもかかわらず今年も加賀友禅大使の皆様が。率直に言って皆様本当にお美しいです。小さいお子さんも一緒に並んでいたのですね。


そして加賀豊年太鼓沖町保存会さんの目を引く幟と力強い演奏も毎年奮い立ちます。また後で兼六園下に戻って来ることを楽しみに走っていきます。写真こそ撮れませんでしたが、この時点で既にマリオもいました。


1kmの入りは4:37で、ピッチは出ていて周囲に合わせるくらいで丁度よいくらいでした。何よりこの所こんなペースで走っていませんので、上出来といってよいでしょう。早々に3時間のペーサーさんに抜かれましたが、一切焦りもなく景色を楽しんでいました。
左折して軽く上り、武蔵の方へと向かっていきます。雨で少し暗いからか街灯もまだ点いています。この辺りも古くからの貴重な建物が多いですね。あっという間にエムザに至り、金沢駅へと進みます。


折り返し地点には今年も小粋なきもの倶楽部の皆様が。事前に参加者を募り、当日は着付けもしてもらえるということらしいです。雨なのに待っていて下さることに感謝し、大回りして撮影させていただきました。

武蔵に戻っていく道も沿道応援が多く、近江町市場、南町、香林坊と進んでいく間も本当に沢山の人で、何回出ても何と恵まれた大会なのかと感じ入ります。少年野球チームのメンバーもずらーっと並んでくれます。この中心街を貸し切りで走ることは、日常を知る者としてはあまりに特別な世界です。


香林坊の交差点左手にはステップスポーツ金沢店のゆのさんがおられ、周りのランナーさんも手を振っておられました。このお方に勧められて予定外の買い物をしてしまった(もとい潜在的なニーズを発掘していただいた)経験のある人も多いのではないでしょうか。いつもお世話になっております。




犀川大橋を渡り、谷商店さんの前に至ると、まず奥様が、続いてご主人がおられたので、バッチリ見つけて手を振り、気付いていただくことができました。昨年は急な注文で9時頃には外に出られなかったものの、今年は早起きして全て作業を終えていたそうです。顔なじみの方にお会いできて嬉しかったです。


広小路を左折して最初の上りです。妙立寺(通称忍者寺)への道を右手に、谷口吉郎・吉生記念金沢建築館を左手に見てから、両サイドに展開されたエイドで給水です。テーブルも長く、誰しもほぼ問題なく取れることでしょう。寺町の交差点を右折し、泉野へと。しょっちゅう走っているエリアで、ご近所さんも、ローソンの店員さんもバッチリ分かります。昨日お会いした四十萬谷本舗さんも応援して下さりました。寒くなったらかぶら寿司を買いに行こうと思います。



泉野図書館の辺りも少年野球の子供達が沢山で、“そうか、あの子達練習してるもんな”と思いながら笑顔で応えていました。7kmで手元31分37秒。最近にしては速いです。


- 前半(窪から山側環状の上り、そしてトンネルへ)
パン好きなら知らぬ者などいないファンファーレさんの前を通り、最初に団地化された円光寺のエリアを過ぎ、絹ごしシュークリームでおなじみふらんどーるさん(※駅の百番街にもお店があります)も突破すると、応援スポットが展開されています。今年も消防署の屋根から更に高さを増した纏、テントの中の吹奏楽、両サイドの少年野球団に迎えられ、ハイタッチもしながら進んでいきます。


南下はここで終了し、左折します。ちなみに左折せずに直進すると山川環状を通って鶴来に至り、更には白山比咩神社にまで行ってしまいます。ここで9kmですが、ここから10km地点までは緩やかに上ります。大乗寺丘陵公園の入口辺りが比較的急だと思いますが、10km地点では概ねフラットになっています。ローソンの看板が見えるくらいまでは上るつもりでよいと思います。

一旦平坦になってから再度緩やかに上りますが、ここはそれ程きつく感じないと思います。最高点まで600m看板の横を通ったと思えば200m看板になりますし、聞こえてくる太鼓の音は引っ張り上げてくれるくらいの感覚です。毎年参加して下さっている纏を目指して走り、太鼓に笑顔でお応えすると野田の最高点に至ります。




体力的にはここで一安心すればよいと思いますが、実はすぐそこに食べまっしステーションが控えていますので、気が抜けません。前方のランナーが止まるか否か、周囲との距離確認、そしてドリンクとフードの並びを瞬時に判断して適切な行動を選択する必要があります。ここは比較的周囲との距離を上手くとれたため、飲み干した給水コップに金沢砂丘すいかゼリーを入れ(ファンブル防止のため)、五郎島金時ポッキーを掴んで無事に走れました。

大桑へのトンネルに入る前の温度計は16℃かそこらで、真夏の30℃オーバーの恐怖を思うと天国のような涼しさです。下りですので、毎年周囲はスピードアップする一方、お菓子の開封とスマホの操作に忙しくて遅れを取るという展開になります。そうはいっても給食の方が大事ですのでこれでよいのです。今年は先にゼリーをつるんといただき、巨大ポッキーも数回に分けていただき、一つ目のトンネル(330m)を出る頃には食べ終えていたと思います。
トンネルを出てすぐ、ビニールを持っていて下さるスタッフさんに包装を託します。毎回書いていますが、金沢マラソンは沿道でゴミ袋を持ってスタンバイして下さる方の数が本当に多いのです。“な~ん、ポイ捨てされると後で拾うがが面倒やから立っとるだけやっちゃ”とか照れ隠しに仰りそうですが、ランナー的には大助かりですし、まともな人ならその辺にポイ捨てしようという気すらおきないはずです。

山側環状の大桑エリアも、普段走っているからこそ、非日常感に浸れる場所だと思います。冬になると右手の山がきれいです。二つ目のトンネルは670mですが、今日は雨だからか、トンネル内の応援が一層多いように感じました。
何故かスピードに乗れないトンネルを抜け、なだらかに杜の里の方へ。出た先には今年も恐竜さんがおられました。ここで14kmになります。手元1時間3分12秒でした。



中盤
- 中盤①(食べまっしステーションと旧街道のまちなみを)
ここからしばらくは緩やかな下りですし、身体が温まってきたこともあって例年スピードに乗り易いです。何も考えずに走ると、おそらく全コース内での最速ラップを出してしまうと思います。それはそれでよいのでしょうが、要は後半用の余力と相談しながら走る方がよいだろうということです。
ここで外せないイベントは、言うまでもなく食べまっしステーション(石川のライスフード&シリアルスポット)です。芝寿しさんの笹寿しが出ますからね。周囲と距離を測りつつ一つだけソフトに掴むだけでも力量が試されるのですが、更にプラスチックの外装と笹の葉(二重)丁寧に開けるという高難度のスキルが要求されます。私はこの日のために腕を磨いていますので、早めに外袋を外して沿道のスタッフさんに託し、ゆっくりと開いて完璧に味わうことができました。レモンも鮭にぴったりで、おいしゅうございました。


例年のことですが、この辺りは笹寿しと向き合う時間が長いため、両手が塞がっていて写真をほとんど撮れません。それでも“今年は雨だから交差点のあの太鼓がないな”とか、“第七ギョーザの店は浅野川沿いのジョグ時ににんにくに惹かれるよな”とか、“紅葉には少しだけ早かったけど、段々と色づいてきているな”などと考えて走っていました。でもやっぱりここでも応援が途切れないのがすごいです。

左折して若松橋を渡り、すぐ右折して旭町の直線に入ります。かぶり水スポットもありますが、今年は雨で涼しいので利用しませんでした。ここもエイドが両サイドに展開されていて混雑なしです。コップを取った直後に右手にステージがあることを失念しておりスマホは間に合いませんでしたが、元気づけられながら先へ進みます。

美福さんを過ぎ、電気屋さんの所で左折し、高架を抜けると旧街道まちなみゾーンです。ここは初参加時に、いかにも金沢らしい町並みとその応援の近さに感銘を受けた場所です。雨でも沢山の方がランナーにエールを送って下さります。道は細いですが気分が乗るのでスピードも出易いです。クランクもまた、城下町の名残を感じさせてくれますし、注意を呼び掛ける声も無くてはならない風景の一つです。



大通りに出て左折する所には、今年の9月に75年の歴史に幕を下ろされた堀田洋菓子店さんがあります。血糖値を気にする人でも食べられる低糖質スイーツなどで人気があったのですが、設備や体力の面などで大変なことも多かったのでしょう。少し寂しさを感じながら前を向きます。

再びの兼六園下に向かっていく道中にも、纏を掲げた材木町消防団の方々が。そして加賀豊年太鼓さんは今年も二周目はトレーラーのコンテナから勇壮な演奏で鼓舞して下さりました。そしてもう一つ見逃せないのはマリオがずっといて下さったことです。


一周目は混雑するので大抵撮る余裕のない森八さんの応援も撮影し、浅野川を渡っていきます。浅野川大橋の先にあるくわな湯さんは昭和2年創業ですので、再来年で100周年ですね。番台のおばちゃんがいつもフレンドリーに話しかけて下さる味のある銭湯です。この辺りは夜に来ると浅野川沿いの灯りがいい感じなので、是非銭湯に出かけた後で夜風に吹かれてみてください。


観光地化しつつも朝晩はまだ京都よりは生活感のあるひがし茶屋街の入口をチラ見してから次なる食べまっしステーションへ。ここは毎年百万石和菓子スポットなのですが、今年は能登応援スポットもあるということで楽しみにしていました。和菓子は基本的に一種類ずつ提供されるので、今年も高木屋さんの加賀棒茶万頭をゲットします。能登応援スポットも取ってよいはずと少し先のパレットも狙うと、美福さんのふくさが。“二つ取ってしまって悪いかな”という思いも脳裏を掠めましたが、能登のお菓子を取らないわけにもいかないので、気合を入れて能登いか煎餅もゲットしました。


まずは今年初めて取れた美福のふくさをいただきます。食べ易いサイズにしていただきおいしかったです。次に何を食べるかは迷いましたが、甘みを求めてほうじ茶饅頭にしました。今年も香り高い味わいに癒されます。森山もみじ太鼓クラブの皆様の笑顔にも見送られながら金沢の和菓子をいただくという贅沢な時間でした。



能登いか煎餅は折角なので21km地点の表示と記念撮影をしてからいただきました。濃いめの味がおいしく、思った程口が乾くこともありませんでした。21kmで手元1時間34分29秒、中間点でグロス1時間35分12秒でした。


- 中盤②(海側環状で田んぼを感じる道)
鳴和の中間点を過ぎ、かつてのももの湯さんのことを思い出しながら直進します。くどいようですが応援は本当に多いです。今年も小坂イーグルスの子達が手を伸ばしてハイタッチしてくれます。

神谷内の歩道橋を抜けると23kmのかつや看板で左折します。IR石川鉄道のアンダーパスを通って疋田の方へ。この先にはもう一度北陸自動車道のアンダーパスがあるので、そのつもりでいると怯みません。“水深100cmとはこれくらいなのか、溜まる時は一瞬だし、大雨は恐ろしいな”と考えつつ二つ目も難なく通過します。


上ると右手に元気な応援が見られ、緩やかに左に進路を取ってから軽く上って海側環状に入ります。この手前の給水では拡声器を持っているにもかかわらず喉が潰れそうな勢いで給水の案内をして下さる男子生徒さんがおられて頭が下がる思いでした。水を飲みながら大場潟乃太鼓さん(でしょうか)の力強いリズムに押され、山側環状手前の折り返し地点を目指します。

折り返して少し行くと、3時間15分の集団とすれ違い、15分ごとにペーサーを設定していたことを今更知りました。余力的に怪我が悪化しさえしなければ追いつかれることはなさそうですし、3時間10分はどうだろうかという感じでした。

折り返してからは白山連峰を望む田園ゾーンですが、生憎の天気ですので遠くは見えません。それでも雨は少し降る程度で風もほとんど感じないレベルでしたので、この辺りも楽に走れました。前を走っている方の背中を見ながら、“皆さんもきっと、金沢に住んでおられる方の応援を驚きながら楽しんでおられるのだろうな”と考えていました。折り返してすぐに28kmです。



後半~終盤
- 後半(金沢カレーから駅前の見せ場へ)
坂を下って左折した高架下には応援の方がおられることは昨年認識していたので、今年は逃さず撮影しましたが、光が足りず申し訳ないです。しかし出た先の子供たちの応援にはしっかり応えることができました。ここらで有名なスーパーマンの方に追いついたのですが、沿道からは“スーパーマン、飛べ~!”といった声も飛んでいて面白かったです。私も仮装で喜んでいただけるくらいの強さがあればよかったのですが。


軽く上って金腐川を跨ぐと食べまっしステーション(石川のベジスイーツスポット②)です。ここは(木越の方から直で来た)第1回大会から変わらないと思います。的が小さいので一つだけをつまむことは難しいのですが、そういう時は三つ掴んで先のパレットで二つ返す策を採ります。落ち着いて五郎島金時いしやきいもをゲットし、素早く噛み締めて甘みに浸ります。去年も書きましたけど、これは駅二階のスーパーで買えるのでお土産には持って来いです。

例年ならこの交差点で大応援団が見られるのですが、雨なので仕方ないかなと思っていたところ、少し行った先でテントを立てて加賀豊年太鼓沖町保存会さんの骨太の演奏に出会えて元気が出ました。金沢は太鼓も本当に多いです。橋の上で30kmです。


左折して浅野川沿いを進みます。旧コースなら北陸自動車道の高架下で30kmでしたが、現コースなら効果の少し先で31kmと得した気分です。昨年はここで吉田香織さんに出会ったことを思い出しつつ、元気いっぱいの女の子の応援を受けて橋を渡り、金沢カレースポットを目指します。

カレースポットまではカレーの匂いこそ届きませんが、太鼓の音は響いています。そしてカレー直行ではなく一度左折してタメを作るのですが、ここでカツカレーとカツなしカレーの並びを確認しておくことが大事です。今年もカツカレーが先に来ることを確認してからターンします。
誇り高き金沢カレーの存在を高らかに告げる黄色い幟を目印に進み、給水で喉を潤してから難なくカツカレーをゲットします。奥のパレットは雨対策でカバーをかけていたので、取れる台で取る作戦が功を奏しました。取っただけで油断してはなりませんので、カツがジャンプしないよう指で蓋をしつつ撮影まで行う必要があります。ここも熟練の技(なお、見た目は考えないものとする)でクリアし、色から分かる通り濃厚な金沢カレーの味を堪能します。毎年書いていますが、後でネタになるので必ずカツカレーを取って下さい。



完食後のカップも右折前に託せましたので、手も空き、走り易くなりました。跨線橋を渡り、左折するといよいよ金沢駅が近づいて来ます。最終的に上手くいこうと攣って失速しようと、ここは必ず気持ちが昂り、力も漲ってくる場所です。応援がまたぐっと多くなり、纏、太鼓と共に力を分けていただけるので。もしかすると他の地域にお住いの方はここまでは感じないのかもしれませんが、金沢に住んだことのある方なら分かると思います。



駅まではそれなりにあるので冷静になりそうですが、気持ちを入れて右折し、駅西50m道路に入ります。ここで35kmを通過します。グロス2時間37分17秒でした。



- 終盤(10年前も今も笑顔のフィニッシュへ)
駅西50m道路の2km弱はどんどん進みます。応援も多く、私設エイドではコールドスプレーを用意して下さる方も沢山おられます。道路は水たまりができ易い状態ですので、可能であれば避けるものの距離的に無理そうであれば構わず突っ込みました。ここまで来れば濡れようと濡れまいとそう変わらないでしょう。10月末はいつも紅葉が始まるくらいで、何度もこの道を走れることに胸を震わせていました。青空できれいだったこともあれば、水たまりの中を激走することもある。それも含めて金沢なのだと。

北陸自動車道の高架を抜けるともう県庁です。ここでは毎年港中学校吹奏楽部の皆さんの応援があり、明るい音色と鮮やかな水色の衣装が耳と目に飛び込んできます。


そして最後の食べまっしステーションですが、ここは段差の都合上、テーブルに寄ると水たまりに足を突っ込むことになり、怪我が無くてもダメージを負う場所です。しかし怯んでいる場合ではありませんので、最後の集中力を発揮して捕獲にかかります。態勢は5回崩しましたが、周囲との距離も取れていたため、ミスショット2回でも弾くことなく完璧に取れました。
左折して掌中の銘品を確認し、今年はカニカマではなく七尾銘菓長ましと認識します。昨年と同じくサン二コラさんの石川県産の梅のリンツァ―もいただけましたし、マルフジさんのまーるレーヌまで取れてしまいました。しかしここからは真面目に走るかと全てを腰に収めます。

2023年は応援伴走でもう一度終盤を走ったことなどを思い出しつつ左折。38.1kmのエイドともなると一番手前のテーブルは止まっている人が塞ぎ、真ん中の方は中途半端に歩く人がブロックし、最後の方は無理に身体を入れるとぶつかるのが常ですので、諦めるかかなり減速して水を取るかのいずれかになります。ここでも後者を採り、気持ちを入れ直します。
残り4kmの表示に“どうやらあと18分程で終わりそうだ”と手応えを感じつつ、勝負の西松屋を右折します。金石街道も曲がらず直進し、ジョーシンが見えるまで行くのかと景色を確認します。駄目な時はここがとても長く感じます。もう4kmもないのに。

かなり先まで直進してから右折、AOKIの所で40kmです。40kmを通過すると次は滑り台のある公園を左折ですが、目と鼻の先だったので意外でした。

途中でも少し思ったのですが、自分もいつか必ず願うように速く走れないようになります。その時に、“もう頑張ってもしんどいだけだから金沢マラソンも出なくていいや”と思うのでしょうか。考えるまでもありません。走れる限り走るに決まっています。おそらく自分が最後に走るのは金沢マラソンになり、その時には必ず衰えているのですから、今がたがた言ったって何にもならないでしょう。今すぐ生きるべきです。
最後の給水は、給水自体も難しいのですが、その先の左折でインを突こうとすると巻き込まれるリスクがあるので、自重する方がよいです。今年は大西運輸さんの応援をしっかり見る余裕もありました。

右折して示野雪吊橋。元日にも、その後も何度も見に来た場所です。体力には余裕があるのに足裏が痛く、望んだ程は上がりません。それでもここで気持ちを入れて走る経験は、必ず今後につながるのです。走りにつながらなくても、自分の中での思い出に一つ確かな熱を残します。特にラスト1kmを切ってからはこれまでのことも思い出しました。

左折して公園敷地内に入ると、コーナーには太鼓の大応援団が。左折してゲートへの直線はこれまでも色々な思いを胸に進んだ道です。ピッチを上げて競技場に入り、スタンドとゴールラインを見届けてペースを上げ、周りに誰もいなくなった所で9回目の金沢マラソンのフィニッシュを迎えました。10年間、本当にありがとうございますという思いを込めて。



アフター
レース後
会場
上げた割には呼吸は問題なく、踵も意外と大丈夫そうです。お礼を言いながら笑顔で完走メダルと完走タオルをかけていただきます。この瞬間は何度経験しても嬉しいものです。メダルもタオルも、毎年デザインがとても凝っていて記念になります。

競技場の外に出てからアクエリアス、プライドポテト、ゴーゴーカレー、まつやとり野菜みそ、バナナ(三本。多いって笑)と怒涛のお土産攻勢でどんどん重くなります。しかし袋に入れていけるので運ぶには困りません。手荷物返却も番号順に並べてあるので発見も早く、スムーズです。こういう所もすごく気が利いていますし、手間をかけてくれているなと分かります。

更衣スペースも広く、奥の方まで行けば大体困らずに座れます。ソックスを脱ぐ際に腹筋が攣りそうになってきつかったですが、全体に丁寧に着替えることができました。アミノバイタル粉、アミノプロテイン、プロテインは早めに取りましたが、お土産の給食は着替えて外に出てからゆっくり味わいました。




恐る恐るMETASPEED EDGE TOKYOさんを見てみると、やはり右踵はすり減っていて、ヴェイパー2やズームフライ4のようにもっと指先の方に意識を置いた方がよいのかなと反省しました。特に海側環状に出た後くらいに擦れている感覚がありました。フィーリング的には、足全体で接地している感じでした。それでも全体にピッチは維持できましたし、40km以降9:10は数字だけ見ると物足りないですが、とにかくチャレンジはしました。今の自分にできるだけのことはやったので胸を張ってよいと思います。



ラスト200m地点は、今年も沢山の方が傘を差して最後のシーンを見届けていました。丁度4時間半のペーサーの猫ひろしさんが帰って来られ、13時からの表彰式を見に行くことにしました。



競技場は走っていると大きく感じますが、上から見ると案外小さく見えて不思議な感じです。次々とフィニッシュしていく皆さんの充実した様子を、毎年ここから眺め、自分の走った時間を思い出したりします。表彰式を見ていると、やはり自分はまだまだ速く走りたいなという気持ちになってきました。来年こそはきっとという思いを抱きつつ、応援の方に戻ります。



今度は最終コーナーの前に移動し、太鼓の響きに最後の力を振り絞る方を見守っていました。仮装で楽しく走っておられる方も、仲間内で声を掛け合う方もおられ、ゴール前ならではの安堵感もあります。リレーの後半を走った渋井陽子さんと福士加代子さんも5時間ペースで盛り上げながら帰って来られました。

太鼓演奏の合間に金沢マラソンのテーマソングが流れていたのですが、ここで不意に涙が出ました。何かが思い浮かんだわけではなく、明確な理由は分かりませんが、十年の重みとはそういうものなのだろうと思います。タオルに顔を埋めながら、この十年間があって、間違いなく自分にとってよかったと感じていました。



いつもの金沢ライフへ
会場からのシャトルバスも台数が多くてスムーズです。片町行きは比較的列も短いので毎年すぐに乗れますし、必ず座れます。交通規制の影響も余り感じず、片町まで20分もかからなかったかと思います。
片町のバス停に送り届けていただくと、もう金沢はいつもの姿に戻っていました。あっという間に片づけていただき、感謝です。
折角なのでステップスポーツ金沢店さんにご挨拶をと伺いました。レースとシューズの感想、怪我の状態などお話ししていると、“金沢マラソン応援セールで10%オフ”ということだったので、ついついasicsのタイツとキャップを購入してしまいました(ゆのさんパワーともいう)。朝から応援していただきましたし、ここは買っておくべきでしょう。


パン活・スイーツ活
- 谷商店さん
お店に伺うと、ご主人が“マラソンの人来たよ~!”とわざわざ奥様まで呼んでいただき、歓迎していただけました。ランナーを見ていると応援する側も元気が出る、お店の前の関門で終わってしまう方が気の毒、どこに行っても応援が多い金沢は本当にすごい、といったことを話し込んで楽しく過ごしました。ご夫婦共にとっても優しい方で、普段から応援していただいています。
今年もランナー割引ということで和菓子を一つ100円と大盤振る舞いしていただき、いや流石にそこまではといいつつご厚意に甘えることにしました。これから寒くなりますが、どうぞお身体にお気をつけてお元気で。
- パンブラザーズ・アベさん
ご存じ香林坊の老舗パン屋さんです。ウインドウのキャラパンが通行人の視線を捉えます。全体に大きなパンが多く、お腹を空かせた若者を長年応援してくれています。

今年も味噌三元豚のカツサンドにかぶりつき、がっつり補給に勤しみます。パン屋さんのサンドイッチはうまいです。犬の棒茶パンも目が合ったので連れて帰ることにしました。「おいしいワン」と言われてしまったからには。


- KuriSaloさん
連日の訪問となったのですが、16時の閉店前に間に合いました。昨日おられた店員さんだけでなく、昨年お話しした方(店長さん?)も私のことを覚えていて下さり、喜んでいただけました。“マラソンの人来るかな”と待っていて下さったようで、とっても嬉しかったです。私どんだけ馴染んでいるんだという気もします。

シトラス生ハムチーズボールとフィグクリチはすぐ食べるというと温めていただき、焼き立てのおいしさを味わえました。チーズとベーコンの塩気、うまみがたまりません。クリームチーズもずっしり入っていて大満足。イートインのお客さんも“美味しかったね~”と帰り際に仰っておられたので、間違いないお店だと思います。



お風呂
昨年と同じく満天の湯さんにしました。回数券も大量に持っていますし。この雨では一度帰宅してしまうと出掛けるのが億劫になりますので、帰りに寄っておく方が楽です(ここ三年この時間帯は強い雨が降っています……。)。街の銭湯もよいのですが、スペースの都合上どうしても滞在時間が短くならざるをえないため、ここはスーパー銭湯だろうと考えました。
16時半頃はまだそこまでは混んでおらず、1時間くらいかけてじっくりと交替浴、マッサージを繰り返すことができました。その甲斐あってか、翌朝の筋肉痛は軽く、足裏までも日朝より痛みが少ないくらいでした。

夕食
昨年と同じくニュー三久さん(ポイントカード持ってます)で買った能登牛バラと野菜を焼き、わじまの塩と能登のポン酢でいただきました。走った後は肉で、味も香りも満足感が違います(消化器的には少々重いですが)。納豆も美川タンパクの蒸篭納豆ということでご当地ものです。大粒で味もよいので、ここ一番では食べたい逸品です。

谷商店さんの犀川饅頭とよもぎ饅頭をいただき、優しい味に満足してから就寝しました。いい一日でした。


翌日
犀川スロージョグ
雨も降っていたので8時前まで寝ていました。ザーっと降ったかと思えば光が射してきたりと、この時期の金沢らしい空模様です。しばらく待っているとそれなりに安定した様子だったので傘も持って出かけます。

犀川沿いで過ごす時間は、私にとって思い出すことが多く、欠かせないものです。季節ごとに表情を変える金沢の中でも特にそれが感じられる場所で、どの橋からの景色も胸に来ます。この先も死ぬまでに何度も来たいと思うはずですし、どれだけ来ても足りないと感じるのでしょう。




成巽閣
13代前田齊泰公が12代斉広公の正室真龍院の隠居処として建てたもので、武家書院造と数寄屋風書院造を一つに組み入れた貴重な建物です。雨の日は濡れた靴下で汚してしまい気が引けるので、晴れ間に行けてよかったです。


謁見の間の豪華さも、数々の衣装も、屋根の造りも圧巻で、ここは絶対に来るべき場所だと今更思いました。一階と二階で造りも異なり、群青の間のウルトラマリンブルーの色も印象的です。

入場料が千円と他所より高めだからか、あるいは兼六園観光で疲れるからか比較的空いており(実は私も初めて入りました)、更に庭園以外撮影禁止で静かに見学できとてもよかったです。水の流れや鴬張りの音は静かでなくては感じられませんので。観光されている方も大人しく、この百万石の宝を味わっているように感じました。


石川県立歴史博物館
かつて旧陸軍兵器庫や金沢美大で使われていた赤煉瓦の倉庫が、博物館として開放されています。実はこちらも初めて来ました。金沢の歴史は金沢検定の知識と結びつくのが楽しいものですが、ここは石川県全体の歴史が学べるので、渤海からの使節や石動山信仰、北前船などもあり、記憶がつながります。

館内は撮影自由ながらネットへの掲載はNGということで写真はありませんが、充実した展示は見応え十分です。お祭りの展示は何かとでかくて迫力がありますし、シアターでは踊りの輪の中にいるような感覚も味わえました。次は時間があるときに加賀本多博物館にも行きたいところです。

金沢くらしの博物館
1899年に建てられた洋風木造建築の旧石川県第二中学校本館は、避雷針や軒の造りなど、至る所に感性が溢れる設計になっており、外観も館内を歩いても楽しめます。



企画展は家紋特集で、武家だけでなく泉鏡花、室生犀星、徳田秋声、高峰譲吉といった金沢の著名人の家にもそれぞれの家紋があったと今更知りました。


戦前の町家の座敷や金沢の伝統的な遊具などもありますし、戦後の家庭も懐かしさに充ちています。ファミコンは今やると熱くなりそうですし、台所は実家と大して変わらない気もしました。




重厚な柱時計は、振り子が揺れる音もボーンボーンと鳴る音色も、思い出が詰まったものでした。

パン活・スイーツ活
- ぱんや mugicoさん
小立野の天徳院のすぐ傍にあるお店です。大変美味しいパン屋さんで、出遅れると完売の憂き目に遭うこともしばしば。カマンベールチーズがたっぷりでクラムからもよい香りがする逸品でした。ドイツパンのモーンも、デニッシュ生地に織り込まれたフィリングがたまりません。





- 別所文玉堂さん
おなじみ別所のかすていらを直に買いに来ました。“昨日走ったんけ?”と聞いていただき、また楽しくお話しできました。今回は小豆かすていらとブランデー貴腐かすていらにしました。遠征先で食べるもよし、冷蔵庫で冷やしてケーキにするもよしという常備したい面々です。


市役所の方も歩き、スタート地点の様子も思い出しておきました。おもてなしプランターが辺り一帯に並んでいて、本当に沢山の方が関わってくださったのだと実感します。今年も最寄りのローソンで北國新聞朝刊を買い、参加された皆様のエピソードを読んで温かな気持ちになります。あの舛田果那さんですら夏に怪我をされていたこと、それでも2時間41分台の自己ベストを出されたことを知り、尊敬の念を強めました。




夕方には雨が止んでくれたので自転車で駅まで移動し、金沢百番街あんとでお土産を追加します。金沢マラソン協賛特典ありのお店も多く、ボストンさんでは割引していただけました。ヤマト醤油味噌さんでもランナー割引券を使い、味噌煎餅と金沢白麹を購入しました。大野地区にあるヤマト麹パークもまた行きたいところです。

北陸新幹線で犬の棒茶パンと栗きんつばを食べ、楽しい旅を締め括ります。来年も必ず金沢マラソンを走ろうと胸に近いながら。ここで暮らした時間があり、金沢マラソンがあるということは、私にとって本当に幸せなことなのです。


最後に
“金沢を、みんなで、走り抜け”という合言葉を胸に今日走られた皆様も、金沢の景色、空気、人に魅了され、金沢の事を好きになってくれたと思います。私が大好きな金沢のことを知ってもらえることは、理屈抜きに嬉しいことですので、今日この大会が最高の思い出になってほしいと願っています。
2015年の第一回大会から早10年。最初の感激もとても強いものでしたが、10年間で自分の中に積もったもの、重ねた時間、関わって下さった方が増えたことで、また違った温かさと幸福感に満たされる大会となりました。金沢に縁のある身としては、言葉では表し尽くせない程、多くのことを感じられましたので、大げさではなく、“金沢に生まれてよかった”と思っています。
金沢マラソン誕生からの10年間だけでなく、私が生まれてからずっと応援して下さっている金沢の皆様に心からお礼を申し上げたいと思います。いつも本当にありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
ここまでご覧いただき本当にありがとうございます。