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第8回日本最北端わっかない平和マラソン2025(2025/9/7) 旅ラン高じて最北端!笑顔と平和は皆の希望!

「日本最北端」、この響きに惹かれない者がいるのでしょうか。ただでさえ憧れの北海道の、そのてっぺんにどんな世界が広がっているのか、実際に行って確かめてみたいと思うのが人情というもの。旅ランもここまで来たかという感慨すらあります。稚内の皆様のお陰で、文字通りここにしかない世界と時間を体感させていただきました。

wakkanai-marathon.jp

スタート地点は宗谷岬で、日本最北端の碑の正に目の前から旅立ちます。見るべき場所も多く、129本目のフルにしてスタート前観光時間は最長をマークしたと思います。そして、(途中距離調整のため山側に折れて宗谷丘陵に悠久の時を感じる以外は)曲がることもなく海沿いをひた走ります。こんなに浪漫溢れるコースも北海道ならではです。普通どこかで曲がりますし、景色も変わります。今年は風が弱かったのですが、例年であれば終始強い向かい風とのことで、どこまでも“他ではできない”特別な体験ができるように設計されています。

エイドがまた素晴らしいのも大きな魅力です。公設エイドでは友好都市の石垣島からのカットパイン、アイス焼きプリンのポテラーナスポーツオータカさんのジェル秋川水産さんのほたてかまぼこなどなどがふるまわれます。私設エイドではセイコーマートさんの心意気がすごく、ゼリー、塩大福丸々一個、バニラアイス丸々一本といった豪気なラインナップですし、うろこ市さんイカ道産メロンまで用意していただけます。この思いには応えるしかないので、完食させていただきました。お土産も稚内牛乳ヨーグルト稚内流氷まんじゅうといった嬉しい銘品でした。

走りは道マラとの連戦でもありますし、長い目で見て有酸素ジョグを入れたかったので、一切無理せず淡々と走りました。関西の単独走でこの距離をこのくらいで走るのは無理ですが、豪華エイドと沿道の応援も受けられますので、難なく走れるのがいいです。コース自体は急なアップダウンもないので、距離走にはとてもよいと思います(風が強いと辛いでしょうが)。
(3時間25分台, 142bpm, 187spm, ストライド1.10m, 上下動比5.6%, 上下動6.4cm, 左右接地時間バランス49.0%:51.0%, 接地時間249ms, マジックスピード3)

ラソン自体が観光(スタート前から大はしゃぎ)ですが、稚内公園ノシャップ岬では美しい海と緑を心ゆくまで眺めることができます。わっかりうむではゴマフアザラシのショーや南極観測隊の展示も見られて稚内ならではです。あと、ご当地キャラ出汁之介は、その設定と共に何かと気になる存在です。

温泉も毎日入り、ヤムワッカナイ温泉港のゆさんは二度、最北端の温泉童夢さんにも一度訪れてお肌も筋肉も回復しました。勿論、海鮮も外せませんし、稚内牛乳は今までに飲んだ牛乳の中でもトップ3に入るうまさでした。とにかく澄み切った、雑味の一切ないクリアな味わいには感慨と驚きを禁じえません。あまりにおいしかったので、900mlを二本飲みました。

今回も川内優輝選手が招待されていましたが、怪我でフルを走れず心底辛いであろうにもかかわらず、制限時間までファンとの撮影に応じ続け(300人以上とのこと)られる真摯さに感銘を受けました。私も駄目だと思っても諦めずに前を向こうと思います。“日本最南端の石垣島ラソンTシャツで、川内選手と記念写真を”という願いも叶えていただきました。

稚内という地は、太平洋戦争に翻弄された樺太の歴史も、昭和58年の大韓航空機撃墜事件の歴史も背負っています。この地で憂いなくマラソン大会を開催していただけ、走る人、支える人が笑顔になれるのも平和が守られてこそです。そのことを改めて胸に刻む遠征になりました。

「最北端」という絶対にどこにも真似できないブランドを有する稚内ですが、マラソンも観光も、他で経験できないものであることは間違いありません。同じ24時間とは思えないくらい密度が高く、旅ランが好きな方であれば行って後悔することはないでしょう。願わくはもう数日滞在して利尻島礼文島まで行ければ最高なのですが、まずは一日だけでも行ってみることをお勧めします。

稚内の皆様、最北の地で最高の思い出を作っていただきありがとうございました!本当に遠いですが、また稚内に遊びに行きたいと思います!

最南端の大会は石垣島ラソンです。最西端は与那国島ラソンですが、フルに限定すれば石垣島が最西端でもあるのではと思います。

savarun.hatenablog.com

オホーツク網走マラソンも、おそらくフルでは最東端ではないかと思います。こちらもコース、エイド、観光など魅力溢れる大会です。今年出られる方が羨ましいです。

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いわきサンシャインマラソンも、ランネットの大会ランキング上位の常連です。やはりその土地ならではの大会は感じるものがありますし、本当の意味で楽しいです。

savarun.hatenablog.com

続きのページには、レース中の写真だけでなく、もっと滞在したい稚内観光情報、二泊三日の移動のあれこれ等々、書けるだけ書いています。写真だけでもご覧いただき、“稚内に行きたい!”と思っていただけると嬉しいです。大会に関わって下さった方に、“こんなに喜んでいる人がいるのか!”と感じていただけると最高です。

コメント、スター、↓のバナークリック、SNSなど何でもよいので読者の存在をお知らせいただけますと、私が出汁之介と同じ運命を辿ります。

次回予告は“その深さ日本一につき”です。怪我以外で歩いたことのある唯一のフルマラソンですので、いい思い出で上書きしたいところです。

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前日

二週続けて北海道、そして初めての稚内

前日の雨もあり暑くはなかったため、久しぶりにエアコンなしで眠れました。そうはいっても暑かったのか、心拍数は高かったです。朝も普段より涼しいので走るか迷いましたが、今週はリカバリー週間と割り切って8時過ぎまで寝ることにしました。

朝食はブリ(フライパンで加熱)と巣ごもりキャベツ(レンジ蒸し)、納豆、ヨーグルトです。月曜まで道マラの勢いで食べまくったので、今週は前日まで普通の食事です。

魚はフライパンかレンジ酒蒸しが多いです。

前日の炒めには今川酢さんの米酢を足しています。

帰宅はとても遅い時間になるので、リスタートが切り易いよう諸々整えてから10時20分台に出発し、神戸空港の保安検査は12時前には通りました。神戸空港は遠いものの、阪神は大抵座れますし、ポートライナーも(イベントで混雑した今日は別として)乗車時間の割に身体への負担は少ないので、割と好んで利用しています。関空は最長区間の南海が辛い(外国人観光客の人数とスーツケースのでかさよ)ため、できるだけ外しています。

行きは神戸12:35発→新千歳14:30着のスカイマークです。帰りもスカイマークで、往復19,740円でした。頑張った方だとは思います。

二週連続の新千歳。贅沢の極みです。

新千歳15:35発→稚内16:30のANAに乗り換えます。この区間は往復15,900円でした。結構しますが、おそらくベストは尽くしました。

最果て感のある空の旅です。すぐ着きますけど。

空港の建物っていつも撮りにくいですよね。

移動中読書は、『遠藤周作短編集』の続きでした。私は信仰の問題に直面した経験のない人生でしたが、子供の頃に飼い犬にしか辛さを打ち明けられなかったことや、大人になってからもできることがもっとあったはずという弱さへの後悔は、大いに共感できるものがありました。一年のこの時期にこの本を読めたことも、一つの縁だったのかもしれません。

もう一冊、久しぶりにアンドレイ・コント・ズポンヴィル『哲学はこんな風に』を読み返しました。人類が蓄積してきた哲学の叡智は前提知識がないと到底近寄れませんが、親しみ易い言葉で語りかけてくれるので読みやすく、お気に入りの一冊です。誰も見ていなくても、“それは嫌だな”と思う所にその人の徳があることや、政治は戦争を避けるためのものであること、自由意志の考察よりも今よりもっと自由になれるように生きるべきということなど、また思い出すことができました。

最北の地、稚内

駅から会場へ

稚内空港からはバスで移動します。最北端の駅にやって来たというだけでときめきます。更に主会場の北防波堤ドームが見えてくると、“これかあ!”と表情も明るくなります。古代ローマ建築のような重厚感ある佇まいです。土曜日はライトアップもしているようで、屋台も出ていました。

ワクワクしながらコースを予習します。信号が少ないです。

ここが日本最北端の線路ですか。

写真でしか見たことのない建造物が目の前に。圧倒されます。

ドーム内はイベントに利用されていました。

このドーム自体に上ることはできませんが、隣の堤防上を歩くことはできるので、記念撮影をされている方も見られました。想像するまでもなく夕焼け空が見える日は美しい景色となることでしょう。

初めての土地は何もかもが新鮮です。

参加賞は隣の広場で、こちらでは最北端出発・訪問・到達証明書を手渡していただき、またしても「最北端」を強く印象付けられます。最東端、最南端、最西端のそれぞれで証明書を入手すると、裏面が一つに合わせられるようです。

これは嬉しいですね。ここまでやって来たのかという感慨があります。

寄付に応じると返礼品として過去大会のTシャツなどがいただけるので、その響きに釣られて荷物を増やしました。次いつ来られるか分からないレアものですから、やはり欲しくなってしまいます。

サイクルジャージらしく、ポケットも付いています。どこかで着てみたいです。
パン活
  • ロイズチョコレートワールドさん

久々の焼きカレーパンと、今まであまり食べたことのないチョコデニッシュロールを選びました。前者は、隠し味の生チョコオーレは今回も感知できませんでしたが、トータルのおいしさには大きく寄与しているはずです。後者は、中に入っている甘いクリームがチョコと合ってなかなか侮れないおいしさです。

まだ食べたことのないパンもあり、楽しみです。
  • パスコ北海道プレミアムさん

数日前に我慢したあんバターをいただきました。塩味が餡の甘みを引き立てますし、バターも流石は北海道です。これさえ食べておけば間違いない感すらあります。

年に一度は食べなくてはなりません。
  • ロッキーベーカリーさん

お店は南稚内の向こうで遠いのですが、駅の傍にあるスーパーあいざわさんに並んでいたので買い求めました。ライ麦フルーツくるみは、味も良く、食べ応えも十分でした。それにしても稚内牛乳のおいしさは衝撃的でした。歴代のトップ3に入ると思います。

商店街にあるあいざわさんにはお世話になりました。

連泊なのでヨーグルトも牛乳も好きなものを買えます。
温泉・夕食

ヤムワッカナイ温泉港のゆさんにお邪魔しました。参加賞で入浴券がもらえたのですが、利用可能日は土日のいずれかで、当日夕方は混雑するとのことだったので、前日に使っておくこととします。マラソンの後の方が気持ちいいのは確かですが、混むと順番を待っている方に気を遣うので、前日に行っておいてよかったです。

夜の港を歩くのも風情があります。

大会参加者に優しいです。

内湯は大きく、洗い場もスペースは十分でしたし、何より露天風呂は涼しい風も心地よかったです。お肌もぬるっとする感じで、温泉に来たという実感があります。水風呂と泡風呂は小さいので、タイミングが合わないとなかなか入れない感じではありました。

ここの三階に露天風呂があります。昼の景色も気になります。

夕食もこちらの食事処でいただきました。宗谷黒牛のハンバーグにしたのですが、オニオンソースがとにかく食欲をそそる味で、あっという間に食べてしまいました。

こちらで食べられなかったら、時間的にセコマしかありません。

稚内はそもそもお店の数が少ない上に、夜に普通の定食を食べられるお店も限られ、ダメ元で回るも予約席という展開も多かった(更に悪いことに喫煙可能店が割と多くて本当に選択肢がない)ので、かなり苦戦しましたが、こちらで救済されました。

川内優輝選手のサイン入りTシャツも展示されていました。

二言目には「最北」です。金沢の「百万石」みたいなもん。

駅前のパチ屋も最北端。
お宿

HOTEL TRUNK WAKKANAIさんです。稚内駅は勿論のこと北防波堤ドーム(当日のバス乗り場・フィニッシュ会場)からもすぐという最高の立地です。二泊25,200円(入湯税込)と歴代最高額を大きく超えましたが、宿数の少なさと場所のことを思えばこれくらいは止むを得ません。

一際立派な構えです。

到着してみると、ロビーの広さもさることながら部屋がラグジュアリーな仕様となっており、道理で高いわけだと納得しました。館内に温泉があるのもリッチですが、レース当日は11時から入れるようにして下さり、至れり尽くせりです。

広々としているので、身支度も非常に楽でした。

諸々準備しているうちに遅くなりましたが、なんとか23:30頃には消灯しました。

レース当日

レース前

無料バスでスタート地点へ

二度寝しつつも6:10起床です。冷房を使わずとも眠れましたし、夜中もトイレには起きなかったものの、心拍数は高めでした。起床時は66.6kgで前日色々食べた割にはそう増えていません。

朝食は前日にあいざわさんで買ったロッキーベーカリーさんのライ麦ブレッドくるみを半分程とチーズのみです。ゆで卵はセコマで売り切れていたので仕方ありません。多分何も食べなくても問題ないくらいなので、気にせずいきます。何はなくとも稚内牛乳がとにかくうまいです。

稚内牛乳をこんなに飲んで、罰が当たりそうです。

バス乗り場は見えていますので6:50に宿を出ても余裕です。7:00の便を逃すとおしまいという宣言がプログラムにも書いてあったことから恐々としていましたが、実際はバスには一台ずつのんびり乗車していくので、少し遅れても間に合う親切設計になっていました。列に並ぶ時にも笑顔でご挨拶をするのですが、その後も“頑張ってください!”と何度も声を掛けていただけましたし、見送って下さるスタッフさんの心意気も嬉しいです。

少々高くても近くの宿を取ることをおすすめします。

私は7:05くらいに乗車しました。

見送っていただいて嬉しかったです。後程無事に帰ってきますので少々お待ち下さい。

車内では通路側の席だったのであまりキョロキョロしても迷惑だろうと主に目を閉じて寝ていました。約50分と聞いていたのですが、7:50前には到着しました。雨のため8時まではバス内にいてもよいということでしたが、通路側なので気を遣って降車しました。

ここが最北の宗谷岬ですか。
宗谷岬公園(見るべきものが多過ぎる)

雨はそこまで強くなかったので、シューズを履き替え、宗谷岬公園を見学します。まず誰もが目を奪われるのは、やはり祈りの塔だと思います。昭和58年9月1日に大韓航空機がサハリン上空でミサイルにより撃墜され、乗客乗員269名全員が命を失った恐ろしい事件です。人間はこんなに酷いことをしてはいけません。

あまりに恐ろしい事実です。合唱。

世界平和の鐘も撞くことができるので、私も含め何人ものランナーがその音を響かせていました。“モーン”という音は、悲しみを波として伝えているようでした。太平洋戦争中の潜水艇による双方の悲劇を忘れないための平和の碑もあります。過去から学ばなくてはなりません。

世界81か国から集められたコインやメダルで鋳造されました。

子育て平和の鐘の向こうにも「世界平和」。

戦争は皆を不幸にします。

草を食んでいる鹿エゾシカなのでしょうか。そして糞も草に隠れているので要注意です)、宮沢賢治の文学碑宗谷岬灯台なども見所です。少し上って遠くの樺太を望める場所は、旧海軍望楼とのことです(明治35年建設とはまたすごい)。牛乳好きとしては、酪農の夜明けを象徴するあけぼの像が熱いです。

警戒心ゼロですが脅かさないように。やばくないでぃあ。

宮沢賢治は宗谷にも来ていたのですね。いわて銀河も思い出深いです。

道内で三番目に建てられた灯台とのこと。やはりツートンカラーです。

望楼からの眺めも今日だけのものです。

酪農へと舵を切った先人達の慧眼たるや。

ホタテの貝殻を敷き詰めた白い道は結構遠くにあるようでした。

坂を下って大会会場へ。こちらではスタート前給水があるので罪滅ぼしのマイカップでお水とスポドリをいただきます。ジェルフラスクにアミノ酸も溶かしておきます。ここでいきなりゼリー干し梅をいただき、随分気前のいい大会だと感心します。

わっかな~い わっかな~い 音が生まれる場所で♪

始まる前からふるまいまくりです。

手荷物預けも済ませます。この手荷物預け袋はかなり小さく、替えのシューズを入れるとそれだけで半分を占めるくらいです。私のように宿が近い者は、終了後そのまま宿に直帰すればよく、着替えもシューズも必要ないと終わってから気付きました。最低限、屋台で買い物ができるだけのお金と、リカバリーに必要な物だけ持って行けば足りると思います。フィニッシュ地点の温水シャワーを使う場合は着替えやタオルが必要になるので、結構ギュウギュウになると思います。

片手で余裕で持てる重さに収めました。

宗谷岬といえば日本最北端の地の碑ですので、皆さん列を作って記念撮影されていました。私は自分一人の写真を撮っても仕方ないので、人が入れ替わるわずかの隙を狙って斜めから碑のみを撮って満足しました。天気が天気だけに、海の向こうのサハリンは見えようはずもありません。

説得力が違います。

宗谷岬音楽碑のボタンを押す勇気が出なかったり、水際で穏やかな水面を見たり、間宮林蔵銅像を見たりしているうちに開始式の時間となったためスタートブロックへ向かいます。Aブロックはとにかく薄く、もう目の前にスタートラインが見えます。怖いのでちょっと下がって端に寄りました。

龍飛崎の「津軽海峡冬景色」も思い出します。

岬の近くは本当に凪いでいました。

間宮海峡として世界地図に名を残しました。偉大過ぎます。

先頭の方にはこんな景色が見えています(撮ってから引っ込みました)。

SUBARUの清水歓太選手が!

ペースランナーの方の紹介とご挨拶もあり、参加者が敬意を払うのはとてもいいなと思いました。実行委員会の方のご挨拶も、“今日は日頃の練習の成果を存分に発揮して自己ベストを!”といくかと思いきや、“マラソンシーズンは始まったばかりです。ここで無理をしてシーズンを棒に振ってはいけませんので、くれぐれも無理しないように。まだ先はあります”といった未来に希望を持てるようなものでほっこりしました。

【ちょっと真面目な話】

練習

北海道マラソン後は、月曜観光スロージョグ、火曜オフ、水曜スロージョグ、木曜有酸素ジョグ60分(10.5km)、金曜有酸素ジョグ45分(7.6km)、土曜オフでした。ここはリカバリーに専念する期間だと割り切りました。それでどれくらい回復が実感できるかは微妙ですが、おそらく後で差が出ると思います。

シューズ

フル7本目のマジックスピード3さんです。オホーツク網走マラソン石垣島ラソンもこのシューズで走っていますので、今回最北端の大会でも起用することにしました。少し前の練習で踵が減りましたが、全体としてはまだいけそうな感じです。

頼れる存在です。もう一足買っておけばよかったと思うくらいに。
装備

満を持して石垣島ラソン2025Tシャツを着用しました。最南端の大会のTシャツを最北端の大会で着ることができるチャンスはそうありません。自分的に最東端のオホーツク網走マラソンキャップも装着します。ソックスもasicsにしてマジックスピード3さんと合わせます。他はミズノマルチポケットパンツのみのストロングスタイルです。持ち物は、アミノ酸を溶かしただけのジェルフラスク一つのみです。日差しはなさそうだったのでアームカバーは使用しませんでした。

同じTシャツを着ておられる方も何名かおられました。心は一つです。

リカバリーセットと、レース前後用のマイカップも持参します。

レース

序盤~前半
  • 序盤(南へ行くしかありません)

スタート前に右手からのそのそと出てきた存在が気になっていたので、何とか撮影したいところです。りんぞうくんはコンセプトもわかります。しかしアザラシらしき何かは謎のままスタートです。口の両端から何かがはみ出ているようにも見えます。後で観光ガイドブックで確認すると、「利尻昆布が美味しくて食べ過ぎ体の一部が昆布になってしまったアザラシの「出汁之介」」とのことです。いや、色々ひどい気がしますけどよいのでしょうか。私はこの攻めの姿勢はとても好きです。

出汁之介よ……。

ともあれ有酸素ジョグ気分で走り出します。しかしすぐに3時間30分のペーサーさん達に抜かれます。“いやいや皆さん飛ばし過ぎでしょう”と思いつつ1kmで時計を見ると5分7秒。そりゃ抜かれるなと得心しました。

最北の海をしかと見届けて。

開始2分も経たずに抜かれます。もうだめだ。

今日は最近忘れがちだったお腹を伸ばす意識を確認することを第一としていましたので、ペースは遅くてよいと考えていました。自分のペースで走り易いよう、集団の前には出ておきました。その後は時々吹く向かい風を楽しみながら、淡々とピッチを刻みます。今日は噂の逆風も鳴りを潜めており、概ね困ることもなく走れました。

向かい風の練習をするためには、前に出る必要があります。

スーッと伸びていきます。地図を思い浮かべると楽しさ倍増。

大体3kmくらいでしょうか。間宮林蔵渡樺出向の地だと思います。写真を見ると何か違う気もするのですが、写っていないところではそういう表示があったはずです。

冒険どころの騒ぎではないですよね。

4.3kmで最初の給水所です。最初の給水所で大体の設計思想を掴めます。コップ一つ当たりの水分量はかなり多いこと、最後のゴミ箱まで結構近いことをインプットし、お礼を言いながら走っていきます。

前半は概ね4~5kmごとの給水になります。

左側の民家から応援して下さる方沿道で待っていて下さる方に手を振りながら進みます。普通に生活していたらまずつながらなかったであろう道北の、それも最北の地の皆様にこうして応援していただけるなんて、不思議なご縁で嬉しくなります。

笑顔で迎えていただけることが、旅ランの大きな動機になっています。

7km付近は宗谷漁港。ここでは大漁旗風力発電の風車のコラボが見られます。大体34分10秒くらいだったと思います。

漁港と風の土地ならではです。

スロースターターぶりが光りますね。
  • 前半(早くも補給に不安なし)

8km辺りでもシーサイドコースをひた走ります。わっかないパイロ頭上の縞々矢印が目を引きます。水たまりに映し出された矢印がしばらく自分について来るような感じがして少し幻惑されそうな感覚でした。

矢印もツートンカラーです。

向こうの方にゴールが見えているのでしょう。

9.5km給水所もしっかり準備していただいており給水はばっちりです。この辺りまでにはスタート前にいただいたゼリーを飲み切っていたはずです。右折したくらいの場所(10.1km)でセイコーマートみいそ店さんが私設エイドを用意して下さっていました。ありがたくセコマのゼリーをいただきます。常にゼリーを携帯する状態になっていましたし、暑くなければ手ぶらでも問題ないと判明しました。

各エイドの前には、「エイドまで1km」といった予告もあって親切です。

ご厚意が身に染みます。お礼を言って笑顔で全て受け取る人です。

晴れていれば海の向こうの島々や灯台も見えるのでしょうが、今日はずっとこの調子です。しかし晴れてしまうと暑いに決まっていますので、走る分にはこの天気でよいです。途中ちょっと空が明るくなってきたかなと思うと、少ししたら降り出したりと、安定しない空模様でした。

暗い空も時折吹く逆風も、ムード満点です。

同じような場所に見えますが、5分以上進んでいます。

13km過ぎで増幌川を渡る際に、今までは海ばかり見ていたのとは逆に山の方に目を遣ったのですが、これは何となく自分がサロベツと聞いて想像する色となだらかさが広がっていました。この辺りも、氷河期に形成された宗谷丘陵に含まれると思います。

体一つで走ってこの空気を味わえることに感謝です。

14kmで1時間7分50秒くらいでした。今日のこのくらいの体感で走ると大体7km34分くらいだと分かります。心拍数はまだ130台でした。

子供の頃イメージしていたような北海道の直線です。

ペースについては何も考えていません。
中盤
  • 中盤①(唯一の内陸区間、美しき緑)

早速収容バスと共にエイドが見えて来て、14.9km給水所に到着しました。給食の表示も見えています。ここは石垣島のパイナップルが出ますので、何が何でも手に入れなくてはなりません。後続もいなかったことから少し減速して確実に取りました。食べ易いように袋も切っていただいており、爽やかな甘さと酸味に南国を感じます。表示を見ると、ちゃんと石垣島の製品でした。石垣島ラソンの時もありがとうございました。

ここから先はもぐもぐタイムが頻出します。

しっかり冷えていてジューシーなパインで心も潤います。

エイドで左折してわずかに上り、下った頃にはもう速いランナーさんが折り返してきます。この直線の左手には、独特のなだらかな丘と心に優しい白が混じったような緑が広がり、走っていて“わぁ……。”と思いました。北海道でもここに来たからこそ出会える光景です。来た甲斐がありました。

平坦な割にスピードは出にくいように感じましたが、流石です。

この幻想的な緑は、風と共に直に体感していただきたいものです。

明るく素敵な三津家さんも。日本中でご一緒しています。

この直線は2.5km強あるのですが、右手の緑もきれいです。白い塊があり、何だろうと思っていたのですが、いわゆる牧草ロールらしいです。今までも色々な地方で見ていたはずですが、これだけ広い所に点々と、しかも大量にあると壮観です。「北海道」という言葉が全ての価値を大いに高めます。

見るもの全てが好奇心を刺激します。

折り返し地点で待っていて下さる皆様の後押しを受けてターンすると、また違った景色が広がります。帰り道は当然スライド区間になるのですが、3時間30分や4時間の集団だけでなく、思い思いに走っておられる方が声を掛けて下さったりするので、こちらもずっと笑顔で手を叩いたりして応えていました。

コース内唯一の上りかもしれません。2mくらいでしょうか。

このスライド区間から笑顔が増えました。

20kmのマットを踏んで少しで左折。また海と風車が見えてきます。20.2km給水でリフレッシュして進みます。前半は給水の間が空くので、暑い日はきついかもしれません。21kmで1時間41分5秒程。心拍数は141bpmでした。

海岸線に復帰します。緑の道はおしまいです。

大体半分くらいですね。距離表示がないと分からなくなりそうですが。

身体も温まったのか、ちょっと上がっていたようです。
  • 中盤②(勢いを増す公設エイド)

中間点を過ぎても直線をひた走ります。前半から飛ばしていた方はこの展開だとダレるかもしれません。ほぼ一定のペースで無理なく走る分には、落ちることも上がることもないので、何のこともありません。

ずっと同じ方と同じくらいのペースで走る展開になるので、遅れると辛そうです。

23.0km給水所では給食の表示が。後ろとの距離が詰まっていたため、安全にコースアウトしてゆっくりいただきました。秋川水産さんのかまぼこはプレーンとホタテの二種類用意されており、来店したランナーには選択肢が与えられます。折角ですのでホタテのかまぼこをもぐもぐと味わいました。がめついことにスポーツ羊羹も二本受け取ってしまい、エイドで一本、後半走りながらもう一本を食し、活力を得ました。

この蒲鉾はおいしかったですね。海が近いとおいしいものがいっぱいです。

25kmくらいの風車は、キュルキュル鳴っていたのですが、走っているとラジオから音楽がかかっているのかと思うようなものでした。体験しないと知らないことだらけです。

海=ラジオというイメージがあるせいで、そう聞こえたのかもしれません。

さっきかまぼこをいただいたばかりにもかかわらず26.0kmの給水所でも豪気な給食が。まずポテラーナ(アイス焼きプリン)がひたすらうまいです。カラメルもポテトの甘みも。函館マラソンのスナッフルスチーズオムレットもそうですが、北海道スイーツは素晴らしいですね。スーパーオータカさんのジェルは食べ易く元気の出る味でした。稚内市の友好都市、石垣島のカットパイン再びで喜びも一入です。

継続して走る時間が短くなってきました。

空港の近くでは飛行機も見え、昨日バスの中から見た景色も登場します。景色が大して変わらないというのは誰しも感じることだと思いますが、考えてみるとすごいことです。普通景色って変わりますよね。それを曲がることもなくひたすら公道を走り続けられるなんて北海道ならではです。宗谷岬から走り続けることが許されるのはマラソンがあってこそです。

空港から市内中心部への道もとにかく視界を遮る物がありません。

写真はありませんが大沼の案内看板や花壇の花を見ながら走っていきます。28kmでは2時間16分31秒程。さっきまでのペースからは随分遅れだした気がしますが気のせいでしょう。

ようやく街の気配も確かなものとなってきました。

28kmで心拍数140bpmくらいでした。低いです。
後半~終盤
  • 後半(私設エイドも更に加速)

ようやく街中に入ります。沿道からも応援して下さる方が多く、こちらも笑顔でお応えします。緩やかにカーブしながら中心部に向かっていきます。29.7km給水所ではコカ・コーラもたっぷり注いでいただいています。この前のエイドくらいから氷をいただけることもあったので、そこまでは暑くないものの手に握ると体温の上昇を抑えられて助かりました。

31.3kmにはセイコーマートかたやま店さんの私設エイドが。忘れていましたが、水だけでなく豆大福を丸々一個手渡していただけました。ここまでしていただいてよいのでしょうか。しっかり受け取り、手早く開封して美味しくいただきます。もちろん一口では食べきれませんので、数回に分けて塩で引き立てられた甘みと餅を楽しみます。

応援の方の笑顔が嬉しいです。奥にはセコマエイドの旗が見えます。

で、でかい!だがそれがいい。ごちそうさまでした!

休む間もなく33.0km給水所でも給食がふるまわれます。コーラ、バナナ、オレンジ、チョコ、スーパーオータカジェルだけでもありがたいのに、今日二度目のかまぼこ(秋川水産株式会社様)とゼリー(今日何個めでしょうか)まで。かまぼこは今回もほたてを選び、おいしくいただきます。ここでゴミを全部捨てていこうと思ってやや焦ってチョコも食べたのですが、口内にかまぼこが残っていたので、今まで体験したことも想像したこともない味わいが広がりました。落ち着いて食べた方がよかったですね。

満腹近くまで食べていて、なかなか旅立てません。

30km以降は食べてばかりのようですが、一応走ってはいます。が、34.4km地点のセイコーマート南稚内店さんの私設エイドでは、何と北海道バニラバーを一本そのままご提供板いただいて、やはり真面目に走っている場合ではありません。左車線を走っていて右に寄ってよいものか躊躇ったものの、誘導の方はOKと仰ったので逃さずゲットできました。バニラの香りとミルクの味が広がり、とてもおいしかったです。当然溶けてくるので、できるだけべたつかないように高速でいただきました。

衝撃のアイス一本。溶ける前に食べ切らねば。

北海道にセコマありを強く印象付けられました。ありがとうございます。

アイスのバーを持ったまま走っていると、沿道から“その辺に捨ててもいいよ!”とまで言っていただけたのですが、“そうはいきませんな~”と呑気に返答して笑っていただけました。35kmで2時間51分45秒程でした。

緑の丘と手前の黄色いカニ看板が印象的でした。

どうしても波に乗れません。
  • 終盤(平和があるからマラソンも)

ヤムワッカナイ温泉港のゆさんも見えて来て、もうすぐ終わりということを認識します。応援の方も絶好調で楽しんでおられ、とても楽しい区間です。

前日歩いたお陰で地理も分かります。

ファイト一発!めちゃめちゃいい一枚が撮れました。

そうこうしているうちにまたも私設エイドが見えてきます。ここは35.9kmの株式会社うろこ市さんのエイドだと確信しましたので、イカ北海道メロンを受け取って走り去り、はせずにコースアウトして安全にかつゆっくりといただきました。瑞々しいスイカも、果肉たっぷりのメロンも堪能させていただきました。なお、後ろをパッと見ると3時間30分の集団が見える位置にいましたが、残りをキロ5で行けば逃げ切れるので、心に余裕が生まれました。

走りながら取り易いよう、差し出して下さりましたが。

やはり足を止めて北海道の恵みをじっくりと味わってこそでしょう。

続いてセイコーマート稚内中央店さんの私設エイドも(36.3km地点)。こちらではセコマのスポーツウォーターをいただき、セイコーマートの皆様のご協力体制には感謝し切りです。もうセコマTシャツを買って忠誠を誓ってしまいそうな勢いです。

この辺りを抜けると、急に北防波堤ドームが奥の方に見え、会場が近いと知ります。3時間ちょっとくらいで戻って来た方を見送って往路組は左折。大体2.5km行って帰って来ることになります。ここは宿のすぐ前ですので、真面目に走っていたらこのまま直帰して休みたくなることでしょう。お腹はタプタプですが、37km地点の給水所でコカ・コーラをいただき、もうパンパンです。

割と急に現れるように感じました。

ここからがお楽しみタイムです。

後は折り返してから加速するだけですので、もう一度リズムを確かめつつ力を貯めたまま進みます。イカを焼いたと思われる香ばしい空気の中を行きます。

ここは遅くてもよいので笑顔で走ります。

コーンで折り返すと、予期してはいましたが逆風です。そういえばここしばらく風を感じていなかったので、こうなるだろうとは薄々思っていました。みえ松阪程ではないのですが、そうは言っても逆風です。

まだ39km台なので上げなくてよいです。

多分4:15/kmくらいが関の山で大きくは上がらないだろうことが分かりましたが、それでもここでダレて終わるよりも、結果はともかくチャレンジだけはした方が後々の満足度に雲泥の差が出ます。過去に失速した回数も数十回はありますし、その時にどう思うかはよく知っています。この最北の地で走らせていただける平和な時間に対しても感謝していることを示したい場面です。

できる範囲でよいので、上げていきます。結果的に失速したってよいのです。

40.0km給水所では自衛隊の皆様がエイド運営にご協力下さっていました。ここは水だけいただき、肩からかけて気持ちを切り替えます。できる範囲で上げていくと、少し前にもう一人風にもめげず粘って何人か抜いている方がいました。残り1kmくらいあったので確実に追いつく展開だと分かりましたが、ここで頑張れるとはかなり場数を積んでおられる方だと思います。力をいただきありがとうございました。

41km地点では、サフィールホテルも北防波堤ドームも見えています。

最後に左折してからの直線は逆風ではないので走り易くなり、北防波堤ドームの勇姿を左手にフィニッシュゲートを目指すのみです。目の前に人がいなくなり、ピンと張っていただいた最北端のゴールテープを万歳しながら切らせていただきました。優しい応援、初めての大自然、そしてかけがえのない平和と、様々な感情を抱きながら。

素敵な応援、ありがとうございました!

アフター

レース後

会場

お土産の入った袋を渡していただき、すぐに給水所で補給できます。ここだけはマイカップを使用して微かな贖罪を実行します。完走メダルも首にかけていただき、こちらも喜んでいる様子を目の前で実感していただけたと思います。メダルは凝った造りになっており、最北端の大会を走らせていただいた記念になります。

お陰様で、旅ランナーはこうしてかけがえのない記憶を重ねていけるのです。

お土産は稚内牛乳ヨーグルト、ホワイトチョコでコーティングされた流氷饅頭といった稚内名物が入っていて豪華です。かなり力が入っています。アクエリアスのパウチもありがたいですね。

稚内牛乳シリーズは全てとびきりのおいしさでした。

こちらも豪華な銘菓です。その土地のお菓子は嬉しいです。

手荷物も小さいので受け渡しも楽々です。いつもは詰め込んでしまって重たくなり、ご迷惑をおかけしていますので、これくらいでも何とかなると分かったのはよかったです。

改めて見てもすごいロケーションです。

プロテイン、アミノプロテインアミノ酸を摂取し、会場を巡ります。屋台も沢山出ていて活気があります。稚内牛乳は部屋の冷蔵庫で冷えているので見送り、ホタテのバター焼きをいただきました。プリっとした身を頬張っている間も、スープをすすっている時も、満足感と幸福感が溢れる味です。

テーブル席も沢山用意されていて、食べ易いと思います。

このホタテは素晴らしかったです。来てよかった(しみじみ)。

川内優輝選手は、今日は治療のためフルは走られなかったのですが、マラソンキャラバンでの記念撮影は最後の最後まで応じておられて本当に立派な方だと思います。辛さは市民ランナーの比ではないでしょうに。私も撮影をお願いし、石垣島ラソンと共にわっかない平和マラソンも完走したことをお伝えすると喜んでいただけました。“またいぶすきでお会いしましょう”と握手もしていただけました。どうか回復されますように。

川内優輝選手のお陰で今の私と沢山の思い出があります。頑張りましょう!

着替えもせずに宿に直行し、温泉で汗を流します。まだ混んでおらず、ゆっくりできました。マジックスピード3さんはフル7本目で、アウトソールの痛みも目立つようになってきましたが、まだいけそうではあります。右踵はこのところのフォームの崩れによるものだと思いますが、今日フルを走る前後ではほとんど変わっていないように見えます。上手く走れたのかもしれません。

フォームの崩れも少なくて済んだのかもしれません。

40km以降は9分6秒ですから遅いのですが、(最後上りで流した)石垣島よりは速かったのでまあよかったと思います。多少逆風が吹いたとはいえ、足裏が問題なければもっと上げられたはずなので、やはりコンディショニングは大事ですね。

希望を感じられる内容でした。

部屋でシューズや道具の片づけをしていると、何故かお土産袋に完走メダルが入っていたので、返しにいくことにしました。完走ギリギリの方に行き届かないと悲しいですので。丁度6時間くらいの時間帯にフィニッシュ地点に着いたので、完走の喜びが全身に漲っている方の姿も沢山見られました。

窓からも帰って来る皆様の姿が見えます。

何度見ても特別なフィニッシュエリアです。

大会規模が程よいので、ステージでの記念撮影もそう並ばずにできそうでした。

合間にあいざわさんでロッキーベーカリーさんのリンゴパイあんドーナツを購入し、おいしくいただきました。秋田の有名な山口製菓のでっかいアンドーナツを思い出しながら味わいました。

走った後は更においしさが加わります。
温泉

今日は稚内温泉さんにお邪魔しました。何と言っても最北端の温泉ということですので、チャンスがあるなら是非とも行っておかねばなりません。稚内駅前ターミナル15:21発→稚内温泉前15:36着(330円)で移動しました。

ノシャップを過ぎて南下します。

こちらは建物も大きく、お休み処も二つあります。お風呂も期待通り広く、メインの湯舟以外にも泡も出てリラックスに最適な寝湯、凝りもほぐれる打たせ湯、ジャグジー、(ドライサウナだけでなく)髪にも優しいミストサウナ、水風呂などが揃っていて非常に充実しています。

大きな施設で、数時間滞在したくなるくらいです。

正真正銘最北の温泉です。

館内は広々としていてよかったです。

圧巻なのは露天風呂で、すぐ近くに海が迫り、利尻島礼文島の気配も感じられる上に、強い風が吹いてきて解放感が尋常ではありません。これは絶対に行くべき温泉の一つだと思います。なお、塀は腰の高さまではあるので、立ち上がっても市民の皆様にご迷惑をおかけすることもありません。

お休み処からの写真ですが、大体こんな景色を前に全身で風を感じられます。

最北端の温泉の入湯証明書も購入でき、受付の方に提示するとスタンプも押していただけました。マラソンの話もできてとても楽しかったです。また一ついい思い出ができました。

記念になるものが沢山あるのがいいですね。流石最北端。

帰りは、稚内温泉前16:27発→稚内駅前ターミナル16:44着で移動しました。少々慌ただしかったものの、行ってよかったです。

夕暮れ時までいてもよかったかもしれません。
夕食

稚内ではお酒を飲みたくない人が夜に食事をできる場所はほとんどないのですが、ピンカートンさんは18時まで営業されており、カレーも食べられそうなので伺いました。宗谷牛すじのカレーは、牛筋も柔らかく煮込まれていて、辛過ぎず丁度いい加減のお味でした。

美味しいカレーをいただき、よき打ち上げになりました。

あいざわさんで分厚いチキンカツを、セコマでレタスキャベツを購入し、宿に戻って追加で食べました。遠征先では野菜不足がネックですが、こういうパックを活用すればよいのでしょうね。稚内牛乳ももう一本買い足しました。牛乳としては高級ですが、私にとってはどんなお酒よりもおいしいので。

見てくれはアレですが、栄養はあります。伊達市のヨーグルトも美味でした。

伝説級にうまいです。

最北シリーズのお土産も買いました。金沢の五郎島金時ケーキもありました。

コインランドリーは早い時間に行ったこともあり、待ちなしで利用できました(フロントで500円を支払い、あとはご自由にというスタイル)。洗濯と乾燥がそれぞれ30分ずつくらいでしたが、リンナイの乾燥機がパワフルで、一発でしっかり乾いたのがよかったです。できる限りの振り返りをしてから23時30分頃に力尽きて寝ました。

翌日

エアコンをつけてみた成果か、一応心拍数は金土よりは下がっていました。5時台から明るく、何度も目覚めたため回復度合いはもう一つです。しかしようやくいい天気になりましたので、美しい景色を求めて出かけるしかありません。

この青空の恵みを無駄にはできません。

終盤の景色もおさらいしていきます。
稚内公園

駅から距離的には近いものの200mくらいは上るので、若干ハードルは高いかもしれません。しかしさが桜の翌日に虹ノ松原を見たい一心で上った唐津の鏡山展望台を思えば大したことありません。体調も先週よりよさげだったので気軽に上っていきます。

入口からして上らされる感満々です。

ソ連の侵攻によるサハリンからの引き揚げの悲しみと誓いを刻んだ氷雪の門や降伏後に命を絶った九人の乙女の碑などの悲しい歴史を伝える彫刻や、南極観測樺太犬訓練記念碑もあります。国境の街稚内は地理的に重いものを背負っている土地だと改めて認識します。

サハリンの島影が浮かんでいるのでしょうか。

本当に誰もが終戦を知ったのは、もっと先だったのだろうと思います。

美しい風景だけに哀しさも感じます。

樺太犬も、どうか安らかに。

開基百年記念塔は9時からだったので展望タワーには入れませんでしたが、その下から見上げられただけでも十分ですし、眼下に広がる宗谷湾と稚内の街は絶景でした。

遠く坂の上に見える姿もよいものです。

この写真だけだと何となくシュールに感じます。

タワーの前からの眺めも絶景です。

北方植物園、文芸の小径も整備されています。

そこからもう少し進んでいくと、右手に独特の柔らかな色合いで広がる緑の丘を眺められ、知らない土地を冒険する楽しさと日常の騒音から完全に開放された心の潤いを感じました。

このなだらかなうねりも北海道のイメージ通りです。

サロベツの方からは、風以外の得難い心地よさが伝わってきます。

電波塔の先に散策路があったので、しばらく進んでみたところ、前方に利尻富士でしょうか、大きな独立峰が見えてきます。どんなに技術が発達して脳をいじることができる時代になったとしても、こういう景色はこの場に来ない限りは絶対に見られません。要素や信号に分解できるものではないのです。

静かな山の中を、何物にも邪魔されずに走れる幸せ。

どこまで行くべきか迷ったものの、案内表示が怪しかったことから少し行った先で引き返すことにしました。今思えばやべーべやがいなくてよかったです。やばくないでぃあ(鹿)は時々いましたが。

これは進んではいけないパターンです。

いくらでも行けてしまいそうな景色も罪なものです。

帰りはひたすら下りですので、往路とはまた違った景色を楽しめます。金沢の大乗寺丘陵公園くらいの勢いで下りますが、海はずっと近いです。トータル67分で9km程になりました。宿の温泉で贅沢に一っ風呂浴び、わっかない牛乳を飲み干してから出発です。

この時間だけでも気持ちよ過ぎます。

飲む度にそのうまさに驚く稚内牛乳よ。
ノシャップ観光

予定より出遅れましたが。稚内駅前ターミナル10:09発の便に乗れました(宝来2丁目から乗車)。この便を逃すと後の行程に支障が出ます。終点のノシャップから5分程あるけばノシャップ岬です。

わっかりうむのすぐ横に稚内灯台があります。
  • わっかりうむ ノシャップ寒流水族館

アザラシのお食事時間が午前の部は10時30分からとのことなので、直行します。数分前には到着し、フンボルトペンギンゴマフアザラシえさやりから見ることができました。フンボルトペンギンは寒さに弱く、アザラシと一緒に見られるのは夏だけらしいです。お腹がいっぱいになったところであっさりと室内へ退場しました。引き際が鮮やかです。

気持ちよさそうに泳いでおられます。

食べる姿を見せることがペンギンさんの御役目でした。

ゴマフアザラシのショーでは、耳やへその在処や歯や爪の特徴なども示しながらの解説があり、ハーモニカ、輪っかのキャッチやボールのシュート、ジャンプなど、かなりの芸達者ぶりも披露してくれました。お利口でかわいく、ひたすら和みます。飼育員さんが丁寧に話しかけているのもよかったです。

最北の地でこんなに癒されるとは、何と贅沢な……。

水族館では、ゴマフアザラシの毛も展示されていました。「いいにおいではありません」と書いてあるので嗅ぐしかありません。確かに芳香ではありませんが、ペットを飼っている人ならそう抵抗のないにおいでした。

うむ、これはこれで。

一階には水量90トンの回遊水槽があり、まぼろしの魚イトウ(たしか千歳の水族館でも見たと思います)をはじめ、カレイ、ホッケ、オオカミウオなどの魚群が様々な生態を見せながら泳いでいます。流れに沿って追うのもよいですが、後ろを振り向いてこちらに向かってくる様子を見るのもよかったです。

二階にはじっくり観察できる水槽も。

迫って来る姿の方が躍動感があります。

タコも存在感を放ちます。

ざらしのえさやり体験もあるのですが、プールの水を抜いて清掃中にアザラシが転がっている様子はなかなかインパクトがありました。その後水が張られてからはのんびりと泳いだり、腹を天に向けてごろごろしたりと思い思いに過ごしていました。

多分他にできることがないのでしょうが、ひたすら平たくなっています。

改めて見ると、水があっても構わず寝ている方が沢山います。

赤ちゃんはびっくりさせないよう、少し見ただけです。

こちらもよかったです。地球温暖化やエネルギーについて子供たちが体験しながら学べる展示は面白いです。稚内ならではの展示は、やはり南極観測隊関連のもので、犬ぞりや砕氷スクリューから当時の部屋の様子や実際の装備まで揃っています。

入っていきなり雪上車と南極の氷に迎えられます。

館内で見ると大きいですが、これで南極大陸を走ったとは……。

人類の飽くなき探求心が、平和につながればよいのですが。

一日でも耐えがたいと思いますが。

歴史に大きな一歩を残した先人達に敬礼を。

館外の裏にも南極越冬隊資料展示コーナーがあり、こちらでは実際の居住コンテナにも入れて、大変貴重な史料で当時の苦労が想像できます。なお、ドアを開けた瞬間トドがこっちを見ており、結構吃驚しました。

心の準備をせずに入るとギョッとします。

こんな密室で長期間……。

生還は奇跡そのものだと思います。

少年科学館の二階の企画展示は錯視の体験で、ちょっとした工夫で全然違って見える不思議さを楽しめます。プラネタリウムはタイミングが合いませんでしたが、全体に程よいサイズ感で、子供の頃にこういうところで科学と接点を持つことで、未来の科学者達の好奇心が芽吹くのです。南極探検に限った話ではありませんが、地球にもまだまだ人類が解明できていない謎が沢山ありますから。

錯視も色々な仕掛けがあるものだと知りました。

地球温暖化問題や発電についての解説も充実していました。
  • ノシャップ岬

夕暮れが特に美しいとのことですが、青空の時間も負けていません。稚内の強い風に吹かれながら、海の向こうの利尻山礼文島、流れていく雲を見ることができます。タイミングが合えばそれ程混まない時間もあるので、思ったより落ち着いて景色を楽しむことができました。

夕焼けがすごいらしいです。この日の日没は17時55分くらいだったと思います。

有無を言わせぬ力があります。稚内は絶景だらけです。

紅白の鮮やかなツートンカラーが目立ちます。雪が多い地域だと、こうした色合いにする必要があるのでしょう。高さは42.7mで、北海道では一番高い灯台とのことで、実際に真下に立ってみるとでかいです。全国では第2位で、気になる1位は島根県の日御碕(ひのみさき)灯台とのことです。

よくここまで来ることができたなあと。平和とマラソンのお陰です。

この灯台の日陰に座って、しばらく青空と波を眺めていました。こういう生き方で大きくはよかったものの、それでももっとできることがあったのにという思いも抱えながら。

黙っている時間も必要です。
  • 海鮮丼

11:30頃にみなと食堂さんにお邪魔しました。生憎今日のウニがほとんど売り切れてしまったようで、ウニが入っている中で唯一出せるノシャップ岬丼にしました。こちらもウニ、いくら、カニ、まぐろ、ほたて、エビが入っていて豪華でおいしかったです。冷静に考えると、ここでウニをたらふく食べてしまうと、逆に当分ウニを見たくなくなるかもしれませんので、これでよかったと思います。

ウニをたらふく食べたいなら早い時間がよさそうです。

この海の幸を味わうことなく帰れるはずもありません。
ヤムワッカナイ温泉港のゆさん(再び)

ノシャップ岬からは大体4.5kmくらいですので、スロージョグで移動し、そのまま温泉に浸かろうというプランを実行しました。道中昨日の折り返し地点からの景色をもう一度辿れるので、我ながらいい選択だったと思います。昆布を干している様子稚内を感じられる風景です。見た目だけでなく、香りもよいものでした。

子供の頃、こんな広い公園で遊べたらよかったのに。

のんびりと構えているのがよいです。

それは見事な昆布でした。これが稚内の日常風景なのですね。

もう一度、このドームを見届けて目に焼き付けます。

フェリー乗り場の辺りも通ってみました。

土曜は夜でしたが、今日はお昼ですから露天風呂からの最北の港もよく見えます。昨日すぐそこを走ったコースを上から確認し、遥か先の宗谷岬も思い浮かべる時間があってこそ、この露天風呂とわっかない平和マラソンが結びつきます。汗も流せてリカバリーもできましたので、来てよかったです。

昼と夜で違った姿を見ることができてよかったです。

建物は資料館も兼ねており、稚内港駅や当時の街並みを再現した通りもあります。当時の人達はどんなことを考えていたのだろう、今よりずっと運命とされるものに従順だっただろうとは思いますが、それはそれで人間の短い生涯にとっては幸せだったのかもしれません。樺太ギャラリーは行く時間がありませんでしたが、次は見学しておきたいところです。

夏はともかく冬の厳しさを思うと、甘い幻想は吹き飛びます。

ストリートピアノも最北端です。
パン活とお土産

気になっていた北のはしベーカリーさんクロワッサン食パンライブレッドを買うこともでき、パン活も満足です。前者の味は控えめで、コテコテしていないのが魅力です。後者は分かり易いフルーツぎっしり型で、立ちどころに食べ切ってしまいました。

あいざわさんの中にあります。土日定休日でした。

これで稚内のパン活は悔いなしです。

荷物をピックアップし、稚内駅でお土産を買い足しました。稚内牛乳アイスはこれまたとびきり滑らかな味で大満足です。味が4つもあるので、全部味わうには少なくとも4回は来なくてはなりません。

ホテルの前に普通に鹿がいますからね。

稚内牛乳の虜になった三日間でした。

ありがとう稚内、またお会いできる日まで。

稚内駅前ターミナル15:40発→稚内空港ターミナル16:10着のバスで移動し、空港で出汁之介のお土産を追加します。繰り返しますが、昆布を食べ過ぎて体の一部が昆布になってしまったアザラシですから、放っておくことはできません。

ペットボトルの蓋アートです。

出汁之介のことが妙に気になります。

昨日あの道を走らせていただいたのだな、と。

海と空と雲の境が分からない時間もありました。
新千歳から執念の帰宅

稚内17:00発→新千歳17:55着で移動します。20分程遅延しましたが、乗継までは時間があるので余裕です。新千歳空港では、来年までお預けになるロイズチョコレートワールドで、塩チョコねじりクロワッサン(宣言通り塩が絶妙の働き)とグテ(ど定番。板チョコの歯ざわりがたまらない)を食べます。パスコ北海道プレミアムさんでも道産チーズのクロックムッシュをいただき、ホワイトソースの味に、これこれ、となります。勿論自分用にロイズのチョコレートも購入しています。

次に来られるのは道マラかと思います。

たんぱく質も豊富ですが、何より食欲をそそる味と香りです。

この味が一番おいしいと思っています。

平和の重みを理解し、今の暮らしに感謝すると共に、過去を学んで過ちを繰り返さないことが必要ですので、本を一冊購入しました。わっかない平和マラソンを一つのきっかけとして、自分なりに知り、考える時間を持たなくてはと思います。

終戦から80年です。

最後は新千歳20:35発→神戸22:30着のスカイマークで帰宅です。フライトが少し遅延し、阪神も地下鉄も乗継が極めてタイトでしたが、何とか終電で帰還できました。帰宅は日付が変わっており、翌日も早いのでタフな行程ではありましたが、行って本当によかったです。

最後に

今回、ついにわっかない平和マラソン、そして稚内を訪れることができました。“折角稚内まで行くのだから、一度で全部楽しもう”と思ってあれもこれもと理想を盛り込んで二の足を踏んでいるうちについに行かずに終わった、という展開もありますので、とにかく最初の一度を経験することが大事だと改めて思いました。行けば必ず、“行ってよかった!また行きたい!”と思うものですから。存在するのは現在だけで、今すぐに生きるべきなのです。

平和は当たり前のものではなく、不断の努力で少しでも近づけられるよう、先人たちが紡いできたものです。そのことを改めて考えるきっかけとなった大会であり、笑顔で心から応援して下さる稚内の皆様の優しさにも触れられる時間でした。皆様が、そしてランナーも笑顔でいられる平和がいつまでも続いてほしいですし、そうなるように協力していかなくてはなりません。それができるのが人間性だという希望を持ちつつ、生きていきたいです。

最北端の街で素敵な思い出を与えて下さった稚内の皆様に、心より御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

ここまでご覧いただきありがとうございます。

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