今年も一年間お付き合い下さりありがとうございました。“読む人ぞ読むブログ”、もう少し飾らない表現を用いるならば“ほとんどの人は読まないブログ”として確固たる地位を築いて久しいのですが、今年は思いの外多くの方から好意的なご感想や励ましのお言葉をいただいたりして、本当に嬉しかったです(私が皆様に対してできるせめてものお返しといえば、広告が出ないように有料会員になることくらいですが……。)。このブログに何か感じるものがあった方には、是非大会(あるいは旅行)で、素敵な記憶と出会っていただきたいです。
2024年は、フル19本、100km4本、ハーフ1本、10km3本と富士登山競走山頂コースに参加し、出場大会数はキャリアハイの28本に上りました。実に2週間に1度以上のペースで何らかの大会に出場し、他に類を見ない早さで長文をつづり、なおかつ心身ともに元気でいられたことには、我ながら驚くと共に満足しています。そこまで速くもないし、強いという程強くもないランナーですが、“色々な意味でとことん楽しんだ幸せなランナー”としてはいい線いっていると思います。
今年は環境が変わって大いに悩んだものの、身近な方々の支えもあり、身体と時間の許す限り日本中(北は網走から南は沖縄まで)を駆け回ることができました。そして今こうして楽しい思い出と共に一年を締め括れるのは、勿論、大会を開催していただいた皆様、各地で温かく受け入れて下さる皆様のお陰でもあります。昨年の振り返りを読み直し、概ねやりたいこともできたし、やってきたことも間違っていなかったのだなと思いました。一年前に考えていたことも思い出します。書いておくと、来年の自分にとっていいことがあるものです。
29日は、昨年に続いて、大学の部活の同窓会でした。昨年は散歩してから三条に向かいましたが、今年は出町柳で自転車を借りて高野まで北上し、そこから三条に下るというなんともエモーショナルな行動に出ました。当時の素敵な思い出や甘酸っぱい記憶が甦るといったことはなく、“すごく駄目だったな”、“何も考えずに自転車漕いでたな”といった誇れる要素ゼロの事実が去来するのみです。それでも、”自分の頭は間違いだらけだったけど、京都に住んだことだけは正しかったな”と思えたことは、自分が生きた証です。京都マラソンも、また走りたいと改めて思いました。




去年も書きましたが、会ったメンバーは見た目はほとんど変わっていませんでした。元々線の細い人達を無理やり太らせる競技だったため、引退後20年経って寧ろ痩せているという。そして今のところ誰も禿げてはいませんでした。見た目以外は色々な変化があるのですが、そういう変化があっても、変わらない部分は変わらないものだなと思いました。
大晦日は例年通り、日付が変わる前に就寝し、元日は無料開放の兼六園散策から金沢マラソンコースの終盤を走るいつもの流れです。一年の最初をベストコンディションで始めるのが好きなので。ステップスポーツ金沢さんとロンシャンさんの初売りにも行かなくてはなりません。テレビは音と光で疲れるので、主にランニングと読書に費やすことになります。
今年は特に、元日の能登半島地震、9月の豪雨災害もあった辛い一年でした。来年が今年より少しでもよい年になるよう、石川県に縁のある人は例外なく願っていることでしょう。私にできることは、今も昔も変わらず、その土地に行って、そこで喜んでいる姿で応えること、そして記憶を持ち帰ることです。
初フルマラソンから10年となる節目の2025年には、いくつかの大会に自分なりのテーマ、意味を込めて参加することになると思います。47都道府県フルマラソン完走も目前です。皆それぞれに、目標を達成し、素敵な思い出を作れる年にしましょう。来年もどうぞよろしくお願いいたします!
当然のごとく長くなったので、レース結果まとめや練習の考え方、ランニングについて思うことなどは続きのページに書きました。何らかの参考になったり、共感する部分があったりすると嬉しいです(なお、村上春樹さんが、『ラオスにいったい何があるというんですか?』でどう答えているかは(ネタバレ回避のため)内緒にしておきます)。
レース結果
フルマラソン
今年のスケジュールを練った時に、“この詰め込み具合、別大以外はまともに走れまい”と悟りました。他は有酸素ジョグ(速め~中程度)くらいの位置づけです。疲労耐性とランニングエコノミーの向上、心肺にも程よい刺激ということで、狙いはロング走とそう変わりません。
シューズはMETA SPEED EDGE+(2本)、ヴェイパーNEXT%2,3(3本、1本)、マジックスピード初代(8本)、マジックスピード3(4本)、Hanzo R(1本)でした。
サブスリー
コンディションにも恵まれて100本目のフルで自己ベストを更新し、大分にこのお方ありのスイミーさんと喜びを分かち合えたのも最高でした。来年も自信を持っていきましょう。シューズはasics META SPEED EDGE+(27.5cm)です。
3時間一桁前半
終了直後は脱水とお菓子なし・ミニマルなメダルに立ち尽くしたものですが、時が経つ程にじわじわ好きになってきました(今やかなりのファン)。ルールに適応できてこそ強いランナーです。ここでサブスリーを出せたら一生誇れると思います。狙いたいですね。
終盤脚が攣りかけて失速しましたが、それもまたマラソンですし、金沢ですから何度でも出ればよいのです。吉田香織さんにカツカレーの食べっぷりを褒められたり、終了後に長時間応援していたりと、いい思い出もいっぱいです。
3時間一桁後半
富士登山競走では近過ぎて岩と土しか見えない世界遺産富士山を、ついに遠くから眺めることができました。秋の西湖も美しく、贅沢な時間でした。
都会の大会なのにご当地給食も沢山出て驚いたこの大会。最後はスーパーアリーナですので、名古屋ウィメンズ気分も味わえます。
今年は川内優輝さんとも記念撮影をしていただき、別大の100本目、自己ベスト更新にもつなげることができました。毎年指宿から最初の一歩が始まります。
3時間10分台前半
フルマラソン空白県だった福井に、北陸新幹線と共にやって来たお祭り大会。どう考えてもスルーできないご当地給食など、盛り上がりぶりがすごかったです。
昨年よりは涼しかったものの、やはり暑くて苦戦しました。それでもまた何度でも走りたくなるのです。何とか速く走りたい大会の一つです。
前日の大雨から一転、新湊大橋からの素晴らしい眺めを風と共に楽しみながら走れる一日でした。アフターのお寿司もおいしかったです。
2016年(眩暈)、2020年(中止)と因縁のある大会でしたが、今年は過去最高に楽しむことができました。栄光の架橋は、これからもつながるはずです。
毎年出ていますが、今年もまた一層楽しかったですね。実は元ネタの曲は聴いたことがないのですが、歌詞を見て、“これはひどい”と思いました笑
周回コースと牡蠣雑炊というローカル感いっぱい(大好物)の大会ながら、スターターが岸田文雄前首相というすごい大会でした。
ついに愛知にもメンズが走れるフルの大会が。抹茶抹茶抹茶、ウナギの素敵過ぎる街でした。
3時間10分台後半
ここまで森林浴が楽しめる一日など人生でもそうそうないでしょう。ランニングの喜びを再発見できる大会です。
最早マラソンではなく、旅です。今年参加した中でも特に印象深い大会の一つです。あの風も海の色もおいしい食べ物も。
3時間20分台
フラットな五月の奥州路を駆ける心地よさも、中尊寺金色堂や水沢観測所などの観光も素敵で、正にきらめく記憶が生まれます。
今年の観光大賞に輝くのはこの大会ですかね。“景色のフルコース!食のフルコース!マラソンのフルコース!”とか熱意迸り過ぎでしょう。
関西人の必修科目たる大会で、伝統の運営に応援、黒豆スイーツに篠山城と、魅力いっぱいの大会です。
3時間30分台
周回コースですが、豊富な給食が楽しめるので飽きません。熟練の大会で、参加できてよかったです。
100km
タイムは狙わず(最低限10時間切ればよし)、エイド完食と地域の方との交流がメインの参加です。そしてスケールの大きな景色も、ウルトラの魅力です。
VO2MaxやLTの改善には全く役立ちませんが、心身の疲労耐性はつきそうな気もします。
シューズは全てズームフライ5でした。27.5cmの方が合うように感じます。
9時間30分以内
静かなコースも景色も、地域挙げての応援も素晴らしく、大好きな大会です。来年はいつもお世話になっているブロガーさんも何名か参加されるとのことで、嬉しいです。
9時間台後半
ご当地給食満載のエイドと温かな応援、美しいという言葉では語れない程の海に出会えます。楽しい思い出と、悲しい歴史、現在も続く問題についての気持ちを持ち帰る大会でもあります。
徹底的にランナーを歓迎するぞという熱意がすご過ぎて、隔年ではなく毎年開催だったらついていけません。食べきれない程の給食を是非。
タイムは9時間51分台と最も遅かったのですが、これまでの経験を総動員してうまくまとめた、今年のベストレースの一つです。翌日の猪苗代湖観光も楽しかったです。
ハーフ
蜃気楼は出現せず、更に奥熊野いだ天の翌週ということもありタイムも出ませんでした。富山湾は美しく、また来たいと思いました。
10km
超走り易いフラットコースです。えちごくびき野の翌週でしたが、気温が下がったため、初めて39分台で走れました。金沢のお隣の街にも親近感が湧きました。
地域密着の空気がよいです。強風で上手く走れず力尽きたものの、めがねミュージアムとレッサーパンダは最高でした。
10kmなのにエイドでは素麺がふるまわれる楽しい大会(当然いただきました)。タイムは全然でしたが、後半下りで気持ちよかったです。
富士登山競走(山頂コース)
できるだけの準備をして臨んだ三度目の山頂コース。期待以上の3時間58分台で、練習の成果を出せました。今年のベストレースの一つです。山頂からの景色は、短い時間でも、かけがえのない記憶になります。
シューズはソーティマジックRP6。超薄底なので心配しましたが大丈夫でした。LT2の方が合うかもしれません。
練習・食事など
昨年からそれ程変化はありませんが、これで2年8か月は怪我無く練習と大会出場を継続できているので、大きくは合っているのだろうと思います。
練習全般
有酸素ジョグが全てのベースだと思います。できるだけ毎日ジョグを続けることで、ランニングエコノミーが向上し、疲労耐性もつきます。ロング走も気負わずにジョグペースでやっています。
月間走行距離は全く気にしていませんが、見てみると、一番少ないのが325.8km(2月)で、大体300km台中盤から後半でした。400km超は1月と8月のみ、12月はレースの前後にあまり休まなかったことから、500kmを少し超えました。
時間は大体35時間くらいは確保しました。5月から7月は富士登山競走対策でトレッドミル歩きと非常階段の上りというラン以外の時間が加わるので、数字的にはもっと行きます。
平均値にはあまり意味がない気がしますが、ガーミンさんにランニングとして記録されている数値は、月平均380.3km、34:59:46とのことです。初めて見ました。
練習メニュー
全体として、“今年の練習は実は来年のためにやっている”くらいの気持ちでいます。即効性のある練習はおそらくありません。特に、食生活の改善も含めた身体づくり、疲労耐性、ランニングエコノミーは、数年がかりで培われるものだと思います。
有酸素ジョグ
疲労耐性の強化とランニングエコノミーの改善(見た目に美しいフォームではなく、その人にとって低燃費で走れるようになること)には一番効果的です。この練習を削っては、年間を通じて大量の大会に出続けることはできません。
レペティションやVO2Maxインターバルのような動きだと、力任せに走ってしまってランニングエコノミーが低下することもあります。5,000mの大会に出るならともかく、フルマラソンに一番効くのは有酸素ジョグだと思います。
時間は、平日可能であれば60分、休日は120分を目安にします。私の場合、フルマラソンへの参加も大半がここを狙っています。
スピードは、心拍数140bpm付近で落ち着く程度のもので十分です。冬場なら最初はキロ6くらいから始まって途中からキロ5を切るくらいまで上がっていきますが、夏場は木陰でもずっと遅いです。冬でも疲労が抜けていなければ、キロ6分を少し切るくらいで走ります。疲労耐性を強化するには、最低限これくらいの負荷がかかっていれば足ります。
ライトレーサー4、5、ターサーRP3、Hanzo Rのような薄底が多いですが、ハイパースピード2や古くなったズームフライ4を使うこともあります。
閾値走
夏場は5kmで20分を超えることもありましたが、気温が下がって物足りなく感じたため、7km、10kmと距離を伸ばしてみました。期待通り、それ程苦しむこともなくスピードを維持できるようになりました。ゼーハーではなく、ハーハーする時間が長いことに意味がありそうです。やっぱり5kmでは足りませんよね。
Hanzo Rがツルツルになってしまったので、TAKUMI SEN9を履いたりもしましたが、ソーティーマジックLT2が非常によい感触です。11月以降朝練で10kmを4度走っていますが、問題なく40分を切れています。
ケニア式レースペースインターバル
みやすのんき先生の本で推奨されており最近始めてみたという段階(キロ4分2秒、レスト90秒を12本と、キロ4分1秒、レスト90秒を13本の二回のみ)ですが、そこまで苦しくなるわけでもない割に程よい刺激が入った感じがあったので、LTの向上に取り入れていきたいと思います。
トレッドミル
富士登山競走に向けた歩きの特訓では通い詰めることになります。走りでは、キロ6分、1%で45分や60分で気分転換程度です。冬でも汗をかけるのは魅力です。
シューズは特に理由もなくエボライドスピードを使用し続けています。
スロージョグ
心身の回復や観光のためのメニューです。キロ8分でも何でもありです。ピッチは180spm以上を目指すよう心掛けます。今年は使用頻度が減りましたが、キロ6でもちょっとなという時にはこれに限ります。
やらなかったメニュー
VO2Maxインターバルは今年も一度もやりませんでした。しんどそうですし、フルマラソンだと心臓勝負になる以前に脚が終わると思うので、私くらいだとそこまで必要ない能力・メニューだと判断しました。5,000mの大会に照準を合わせるならやると思いますが。


リカバリー
何か特別なことをやっているかと思いきや、いい加減な方です。静的ストレッチは寝る前にストレッチポールで背中の筋肉を緩めるくらいで、脚は一切やっていません。身体は硬い方だと思います。
基本的な発想としては、“そもそものダメージを減らす”方がよいと思います。後から(効くかも分からない)高級サプリやマッサージに資金や時間を費やすより、日々効果が実感できる方がよいと思いますが、いかがでしょうか。
具体的には、練習でも大会でも欲張って無理なスピードで走らない、ピッチ走法で着地衝撃を減らし上下動も抑える、日常生活(練習の一部です)でも血糖値の乱高下は避ける、といったことです。若くて才能に溢れている人なら、いつでもどこでも連戦連勝、豪快なストライドで走り抜き、毎晩のように酒をあおって魅惑的なスイーツを満腹になるまで食べるようなこともできるのかもしれませんが、その辺にいる普通の中年にそのような奇跡は起こりません。
ダメージを抑えた上で、レース後、練習後は速やかにアミノ酸やプロテインを取り、可能であれば銭湯で交替浴といったこともしています。これはいくらか効果があるかなと感じています。
食生活
主食は摂らない、朝晩の二食のみという点は変わりません(昼休みは昼寝で回復)。納豆とヨーグルト、チーズはほぼ毎食摂っています。糖質は、牛乳を毎日1l飲んでいますし、遠征先では普通に食べているので、そこまで厳格に制限しているわけではありません。奥様が弁当箱一杯にご飯を詰める主義者(平和のために異論が認められる余地なし)でも、速い方は速いので、身体に合った食事でありさえすれば大丈夫なのだろうと思っています。
血糖値に関しては、甘い飲み物が一番上がり易いので、普段は水、炭酸水、牛乳、カフェオレくらいしか飲みません。
たんぱく質は多いですが、病気になることはできるだけ避けたいため、野菜も沢山食べます。お酒は特に好きでもないので飲みません。たまにならよいのですが、習慣的に飲むと内臓や毛細血管へのダメージはありますし、それを乗り越えてまで快適に走れる程強い身体ではありませんので。
ランニングにいったい何があるというのか
“なんでそんなに走るの?”、“走って何かいいことあるの?”ということはよく聞かれます。私なりに改めて考えてみると、大体次のような答えになります。
当たり前の話ですが、走ることで、間違いなく、“走らなければ知ることのなかったもの”と出会うことができます。それは見たことのない景色であったり、優しく応援してくれる方の笑顔で合ったり、自分自身の感情であったりします。
日常の中にはあまりにノイズが多過ぎます。生物としての人間がつながれる数には限界がありますし、高度な計算を行えるデバイスを手に入れても私の脳の処理能力は数倍にはならず、どんなに鮮明な画像を見せられても、自分の感性ではそこまで違いは分かりません。
一つの生物としてできることなんて限られているので、その範囲で最大限、感じて考えて躍動できれば、それ以上に“存在”という、有無を言わさず投げ込まれているただの事実に対して求めるべきことはないのでしょう。
美しい光景を目の当たりにし、その土地の空気を吸い込み、おいしいものを味わい、暑さや寒さに適応し、心地よいリズムを刻み、昨日まで積み重ねたものが実を結ぶ喜びを覚え、明日やもっと先に希望を感じる、生物としてこれ以上のことはそうそうないと思います。そこに応援の声や温かな言葉、共に目標を目指して頑張る人が加わり相互に結びつくことができるのであれば、たとえ人間が自由の刑に処せられている存在だとしても、悪くはない一つの答えが示されているようにすら思います。
最期どれだけの記憶を持っていけるのかはわかりませんが、それでも、ふと思い出した時に、いや、たとえ思い出せなかったとしても、破顔一笑“ありがとう。楽しかったですよ”と伝えたくなる瞬間を沢山経験できたことは、間違いなく幸せなことです。
来年も、走ることで多くの喜びに出会えますように。一年間本当にお世話になりました。よいお年をお迎えください。