暑い時期の大会に出たことのあるランナーなら誰しも、“日陰の中を走りたい……。”と思いながら失速したことがあるはずです。それも何度も。この大会はその願いを叶えてくれるどころか、本物の森林浴とはどういうものなのか、そしてランニングの楽しみはどういうところにあるのかを教えてくれる大会でした。いや、すごかったです。
原生林に囲まれたコースは、それはもうどんな事前情報を得たとしても想像できない程に緑も光も美しく、日差しから守ってくれる木陰も、涼しい空気も、風の音も鳥や虫の声も、地面から伝わる感触も全てが走る喜びを湧き上がらせてくれます。ランニングは、タイムを追うばかりでもなく、全身で自然と一体になり、凝り固まった自分自身から解放されることにも大きな意味があります。





コースが広くないため、沿道応援がずっと続くわけではないのですが、エイドを中心に大声で応援していただけて嬉しい限りです。給水も、ポカリ、水、給食に加えて毎回スポンジを用意していただいており、ただでさえ涼しいのにますます快適に走れます。老舗ならではの安定の運営に若い力が加わって素晴らしかったです。




歴史ある大会ということもあり出店も多く、色々な味が楽しめます。大会の規模としてはこれくらいが丁度よい気がします。ちなみに大会マスコットキャラクターはクマのラン坊。1994年の第14回大会から出場しており、最初はひとりで千歳の森を走ったけれども今は家族と一緒という何とも微笑ましい設定です。ずっとひとりで走っている私とは違います(こう書くと寂し過ぎるわ)。




走りについては、この時期にフル三連戦(しかもその前の週は苦手な10km)はいかがなものかと思いつつも、涼しい空気と柔らかな地面、後半下りの楽なコース展開で、特にダメージもなく終われました。いわて奥州きらめきマラソンでジョグのレベルが上がった感触がありましたが、それを確かめられたのはこの三連戦の収穫です。
(3時間16分台(ネット前半1時間41分台、後半1時間35分台)、147bpm, 188spm, ストライド1.12m, 上下動比5.5%, 上下動 6.4cm, 左右接地時間バランス48.4%:51.6%, 接地時間252ms)




観光もサケのふるさと千歳水族館で千歳川を中から覗いたり、もりもと千歳本店さんで限定のどら焼きやおいしいパンを食べたり、味亭花の家さんで驚く程おいしい魚定食をいただいたり、末広湯さんの漢方風呂で身体をほぐしたりと楽しめました。空港から近いこともあって余裕で帰って来れますし、脚にも目にも心にも優しいため、気軽に参加できる大会として選択肢が増えました。




千歳の皆様、この度は素晴らしい大会、自然、そして応援で迎えていただきありがとうございました!千歳にはまた遊びに行きたいと思います!
昨年は猛暑だった道マラ。今年は涼しくなってほしいですね(今年は記録証提出を数分差で忘れた(公式アプリエントリーにメリット一切なし)ので後ろの方からのんびりスタートです)。追記:千歳JAL国際マラソンで司会を務めておられたなかじまあゆみさんから情報をいただき、6/24までの救済策に滑り込むことができました。本当にありがとうございます。俄然やる気が出てきました。
今年は見送りましたが、昨年の函館マラソンも本当に楽しかったです。是非はるばる。
続きのページには、やたら詳しいコース解説や食レポなど、一泊二日でも大会に参加するとこんなに楽しいということを綴っています。よろしければ写真をスクロールするだけでも。
コメント、スター、↓のバナークリック、SNSでも何でも反応をいただけると、私が喜んで千歳川を遡上するかもしれません。次回予告は、“絶対暑いよ磐梯山”です。
前日
大阪から千歳へ
神戸空港経由で新千歳空港
前日夜は遅くなったので8時前まで寝てみせました。朝食はサーモン、キャベツ、水菜のサラダに塩とじゃばら果汁をかけたサラダがメインです。いつぞやいただいた試供品のフルグラも食べて豪華な朝食となりました。

11:00神戸発→12:55新千歳着のAIRDOで移動です(JALじゃない!)。神戸大橋を走って渡れるのも今年までです。私は2024年はおそらく別大会に出るので、もうあの光景を見ることもできないのかと少し寂しさを感じつつ眺めていました。

移動中読書は三島由紀夫『美しい星』でした。異色のSFということに加えて、金沢が大事な舞台としても描かれているとのことで気になっていたのです。人間に気まぐれがあることの意味と、病気の描写に思うところがありました。やはり人間はアルゴリズムには分解できないと思いますし、自分がいなくなる時に何を思うのかも時々見つめ直していかなくてはとも思います。
ブルーバックスのタバタトレーニングも折り目を付けておいた所だけ再読し、“フルマラソンならカーボローディングは要らないのでは”と思いはしたものの、この後の食欲を抑えることはできませんでした。
新千歳空港
新千歳空港に到着後、まずはロイズチョコレートワールド詣でです。こんがりチーズの焼きカレーパンは、隠し味に生チョコを使用しているらしく、味までは分からなかったものの、言われてみればコクが増している気もします。チョコメロンパンはチョコクリームがたまらなくうまいですし、ビスケット生地もチョコ尽くしでいいですね。





新千歳空港は8月末に比べると混雑度合いもましで、割と歩きやすかったです。真夏になると皆北海道に殺到しますから、これくらいの季節は狙い目かもしれません。新千歳空港から千歳駅までは2駅でした。1番速い電車だと千歳は飛ばされますが、それ以外の快速なら大丈夫です。
千歳観光
街中にはマラソン参加者への応援メッセージも掲げていただいており、来てよかったなと思います。千歳川の美しい姿と流れ、空気は、道外民が思い描く「北海道」そのもので、清涼な気持ちになりました。







サケのふるさと千歳水族館
駅からも割と近くて便利ですし、本物の川を覗く水中観察窓は日本でここだけとのことで、観光客的にはマストでしょう。水族館は行ってつまらなかったことはありません。土地ごとの特徴がある(海流、イルカショー、フグ推しなど)ので、楽しめるに決まっています。




サケの稚魚から始まり、支笏湖ブルーの水槽、魚に触ってもよい体験ゾーンまであり、前半だけでも心は大はしゃぎです。魚を掴んではいけないという注意書きがありますが、指を差し出すと向こうからつついてくるという具合で、むしろちょっとビビりました。






ミンクも初めてだと思います。淡水魚コーナーではおなじみのピラニアや電気ウナギ、ウーパールーパー等々が間近で見られます。




水中観察窓は千歳川を直に眺められます。川の流れが右から左であること、そこに向かっている魚の動きや密集している場所など、上から見るのとは異なる世界を体験できます。この時期はウグイの産卵がメインのようですが、秋には遡上したサケが押し寄せて大迫力とのことです。四季を通じて野生のリアルな姿が見られる場所ですので、近くに住んでいたら年間パスポートを買うことは必至でしょう。




アイヌ文化とサケ漁の歴史、鮭料理などの展示も興味深く見学しました。サケの慰霊塔でも、アイヌの方と同様、サケの命に感謝しなくてはと思いました。






サーモンパーク千歳ではお土産は勿論のこと、和菓子、パン、海鮮丼、牛乳、産直野菜等々魅力的過ぎる商品が並べられており、食べ過ぎてしまいかねない危険な場所だとも思いました。まあ、北海道はどこに行ってもそうなんですけどね。




パン活
- もりもと千歳本店さん
千歳到着後、まずはこちらを目指しました。パンもスイーツも沢山あり、ここに来れば全てが揃う勢いです。




事前に予習していた本店限定のどら焼きは、みっちり詰まった餡の味も香り高い小豆も説得力を持って語りかけてきます。とにかくおいしいです。チキン南蛮のラウンドサンドは鶏肉の味は勿論よいのですが、柔らかなパン生地がまた光ります。シャモニーはUTMBの鏑木毅さんの話を思い出して選びました。くりぬかれたフランスパンにクリームがこれでもかと入っており、こちらも大満足です。





- ペンギンベーカリーさん
少し前に金沢にも出店して気になっていたものの、もりの里は若干遠くて未訪問でした。どうせなら北海道のお店に行きたいと思っていたらよいロケーションに。こちらでは北海道産牛のカレーフォンデュを選択。牛肉を噛み締めた時の喜びは素晴らしいものでした。




なお、エール(Ailes)さんは完売でした。

夕食
味亭花の家さんにしました。17時過ぎに訪問し、魚定食をいただきました。夜は飲みがメインかと思いきや、定食もしっかり作っていただけて感謝です。この魚の唐揚げは驚く程おいしかったです。北海道ゆえ素材の良さは言うまでもないのですが、揚げ具合も味付けも素晴らしく、なかなかここまでおいしい定食は食べられないと思います。小鉢もすまし汁も全てが美味でした。ごちそうさまでした。お店の方も明るく気さくに接して下さります。おすすめの名店です。


お宿
千歳の宿桜華園さんです。駅からはまあまあ歩きましたが、涼しいので特に辛くはありませんでした。初めての街を歩くのは楽しいですし、少々の距離なら歩く方が好きです。チェックインは各自というスタイルで、部屋もきれいで必要な設備は全て揃っています。6,177円という財布に優しいお値段で大変助かります。





サーモンパーク千歳でフードロス削減にご協力したおにちら(ほたてといくら)をおいしくいただき、ご当地牛乳も飲んでからプロテインバーを一本食べて打ち止めです。23時半頃に就寝です。

レース当日
レース前
明るくなってきたので寝坊したかと時計を見るとまさかの4時過ぎ。東の方で夏至間近だとこういう展開があるのですね。何とか寝直し、二度寝三度寝を挟んでようやく7時頃に起床です(遅っ)。
ベーカリー空とメロンさんで前日に買ったしゃけパンがメインです。鮭マヨネーズにすべきか迷いましたが、カマンベールチーズの入った白い子にしました。花畑牧場の一口モッツァレラもスーパーで買えるとは、流石は北海道です。こちらも品のある口当たりでした。


テーピング、装備は全て整えてから出発です。シャトルバスの出ている住吉ソフトボール場までは2km強だったので歩きました。7:55頃に宿を出て、黄金通り、日の出通りと進んでいけば割とすぐです。バスも台数が多く、8:25頃には出発しました。


会場まではバスで10分もかからないくらいです。想像以上にすぐそこでした。公園の入口から会場まで歩く道が既に木陰で守られており、そのさらさらとした光に胸が躍ります。

右折して坂を下り、荷物預け場所のダイナックスアリーナへ。こちらの一階では末尾の番号ごとにラックで預かって下さり、非常に便利です。スペースも余裕があり、返却時も楽々でした。

会場二階の応援席で持ち物の確認だけして、気負うことなく辺りを散策します。出店も多くて終了後も楽しめそうなこと、最後に小さな橋を渡ってフィニッシュゲートに向かうことなどを確認してからスタート地点へと歩き始めます。




ここからスタートまでは約15分と書かれていますが、ちんたら歩いているともう少しかかります。私はぼんやりしているのと、立派な陸上競技場でホクレンディスタンス気分に浸っていた(アップもせずに見ているだけですが)ことで15分はオーバーしました。

それでも別にピリピリした空気でもなく、スタートの10分前でも普通にAブロックに入らせていただけました。ウェーブスタートで小分けになっているので、何かと円滑にいく気がします。スタートに向かうまでも、スタート地点横にもトイレがありましたが、7:40頃に宿で済ませておいたので全く問題ないと判断しました。

動的ストレッチをこなし、シューズの紐やタグをチェックしていると、“今日はちょっと暑いな~”という会話が聞こえて来て、腰が抜けそうになりました。“いやいやこんなに涼しいじゃないですか”と。この季節にも快適に走ることができている北海道の方を心底羨ましく思った一幕でした。
【ちょっと真面目な話】
練習
日曜:黒部名水マラソン(3時間13分台)
月曜:スロージョグ10km
火曜:雨でオフ
水曜:有酸素ジョグ45分(ターサーRP3)、懸垂逆上がり、懸垂
木曜:スロージョグ
金曜:朝閾値走5km(19:54, Hanzo R)、夜健康ウォーキング60分(6km/h)
土曜:オフ
滞りなく練習を継続できました。水曜には普段通りの鉄棒が可能となり、おそらく閾値走も木曜にはいけたと思うのですが、大事を取って金曜に回しました。レース直前と考えると負荷が高過ぎますが、有酸素ジョグの数日前という位置づけですので、いちいちテーパリングをする理由はありません。
装備
シューズはマジックスピード初代さんです。二週間前のいわて奥州きらめきマラソンでフル10本目を迎えた割にはまだまだいけそうなので、今回もご登場願いました。薄底のHanzo Rも考えましたが、不整地だと石を踏むこともあるかもと厚底をチョイスしました。


上はド派手な黒部名水マラソン2024Tシャツです。千歳の街を歩いていても涼しいどころか少し肌寒いくらいだったので、木陰の多いコースということも考えると、Tシャツでいけると判断しました。他は普段通りです。

持ち物
ジェルフラスコを一つ、アミノ酸を水に溶かしたものと、家で余っていたスポーツ羊羹にしました。回復用のアミノバイタル青とアミノプロテインはいつも通りです。
レース
序盤~前半
- 序盤(早くも始まる森の道)
最初の1km程は普通の道路を進みます。大きな高架の辺りで1kmです。混み具合はまずまずですが、意外と問題なく流れている印象です。まだ木陰はお預けですが、この時点で風が涼しく、暑さへの不安はなさそうだと予感します。


2km過ぎで待望の森の中へ。文句のつけようがないくらい涼しいです。他の大会を走りながら、“もっと日陰があれば……。”と思うこと幾星霜、ついにこの時が訪れました。足元は不整地で、小石も落ちていますので、怪我をしないように注視しながら走る必要があります。途中一度左足首を捻りかけました。

3km過ぎで最初の給水。“全部で8か所しか給水がない(黒部の半分以下)けど大丈夫かしら”という懸念をよそに、ポカリ、水、そして早くもスポンジという豊富なラインナップで迎えて下さります。特によいのがゴミ箱の数の多さ(かなり奥の方にもある)で、確実にシュートすることができました。スポンジはまだ全然暑くないので遠慮しました。
この辺りから17kmの後ろの方の方が歩いていたりもするので、少し狭くなります。フルは左を通って衝突を避けるのですが、概ねうまく流れており、ぶつかったり詰まったりはなかったと思います。

不整地のジョグは慣れていないこともあり、ペースも大して気にしていません。例によって特に設定タイムもないので、身体に全てを委ねます。7kmで33分30秒くらいだったと思います。

- 前半(心地よい日陰と光の時間)
7km過ぎで左折して17km組と分かれてからは、道幅的にはより走り易くなります。しかし完璧な砂地も出現し、軽く上っていることもあって進みにくい時間もありました。それでもキロ5くらいですので、有酸素ジョグとしては十分です。




第2給水所前くらいで、持っていたスポーツ羊羹を半分食べてから給水に臨みました。手持ちの水分も少ないので、エイドの直前で固形物を食べる作戦です。



第3給水所では早くも給食の文字が。“アミノバイタルです!”と手渡していただきましたので、しかと受け取りました。飲むタイミングは迷いましたが、“持って走って温くなるより今の方がうまかろう”と判断し、すぐに飲み干しました。スポンジも含めて随分先までゴミ箱があるので助かります。




今回は森の中を走っているためか、GPSが派手にずれていきました。よくあるのは実際よりGPSが長くなるパターンですが、今回は短く出ました(14kmで360m程の差)。“こんな自然のど真ん中にいる時くらい、ケチなこと考えなさんな”というメッセージだと受け止め、勿論距離表示の方を信じます。14kmで1時間7分程。最初の7kmと同じくらいのペースです。

中盤
- 中盤①(ここは上げずに力を温存)
15kmを過ぎてから、丸太の集積所が近づいて来ると、その香りがまた新たな感覚を呼び覚まします。嗅覚までも違った刺激を受け、それがまた心地よいからすごいのです。

折り返しに向かって左折すると、当然スライド区間で帰ってくるランナーの方の姿が見えるわけですが、こちらが遅いせいかすごく速く見えました。比較三原則(みうらじゅんさん)の教えの下、人と競う気もないので、ニコニコしながら走っていきます。自己主張の強過ぎない控えめなコーンを小さく回り、軽く戻ってから新たな道を進みます。



第4給水所ではお菓子の姿が見えたのでむんずと掴みました。ソイジョイもフルーツの多いもので、血糖値の低下を防いでくれます。



コース図もろくに見ていないものの、22kmまでで150m程上って後は概ね下りのイメージだけは持っており、確か折り返してからやや上るはずとも記憶していたため、ここから先は何があっても頑張らないことに決めていました。周囲の方の息使い的には上っていたようですが、感覚的にはそこまで急な上りというわけでもなく、遅くてもよいので淡々と進みます。展開としては黒部とそっくりなはずです。
樹木が日差しから守ってくれる時間がほとんどですが、たまに青空が見える区間もあり、これもまた爽快なものでした。風が涼しいので、暑さもほぼ感じません。この風と、目の前に広がっている色、そして澄んだ空気を楽しむことができる幸せに浸っていました。


21kmで手元1時間40分30秒程、中間点で1時間41分台です。このままのペースであれば3時間20分も切れませんね。それならそれで別にいいですけど。


- 中盤②(下りの気持ちよさも想像以上)
22kmを過ぎていよいよ下りの機運が高まってきます。応援を受けて時計を見ながら右折すると、“後は下りだよ!”という声が飛びます。マラソンをやっていると、“下りだと聞いていたのに期待したほど下りにならなかった”という経験は誰しもお持ちかと思いますが、今回は正真正銘の下りです。柔らかな砂の上を、力を抜いて無理なく下っていきます。

下りに突入する前の第5給水所ではポカリ、水、スポンジに加えてメダリストのジェルもいただきました。ここで飲むには味が濃いなと思ったため腰のポケットに収納して進みましたが、今後有効活用したいと思います。ジェル系の種類も豊富でした。スポンジは今大会では初めて取りましたが、背中も冷やせて気持ちいいですね。


下りのボーナスタイムは随分続きます。“こんなに上っていたのか”と思いながら、緑のトンネルで鳥の声や風の音にも包まれながら悠々と下っていきます。光が差す林道も、雲がかかってひたすら涼しい空気のいずれも最高です。こういうロング走なら誰だって楽しいと思います。タイム狙いでなくとも、このためだけに遠征する価値は十二分にあります。





第6給水所の手前ではものすごく元気な女の子達が盛り上げて下さっていましたので、スマホを早めに構えて撮影させていただきました。木陰で光が足りずブレていますが、エネルギッシュな様子はかえって伝わる気がします。応援ありがとうございます。


こちらのエイドではカロリーメイトを二種類いただきました。走りながら食べるのは得意ですので、むせないように気を付けつつ、エイドの水も活用しながらいただきました。

27km、28kmも下りでの通過だったはずです。28kmで手元2時間13分6秒程。随分盛り返したようです。これだけ下れば当然ですが。

後半~終盤
- 後半(林道と別れても)
30kmから先も、もうどうしようかと思うくらい美しい道のりで、所謂「森林浴」という言葉で何となく思い描くものには収まりきらないものでした。頭上も前も左右も、足元の優しい土の感触も、爽やかな風も虫や鳥の声も全てが溶け込んでいます。これ以上何を浴びられ、何に浸ることができようというのでしょうか。


32km付近ではもう一度折り返しがあるのですが、この手前でも応援が多く、こちらがお応えすると大いに喜んでいただけました。折り返してからは余力を確認しつつ、第7給水所で羊羹とチョコレートのお菓子をいただきました。この甘さがまた元気を注入してくれます。






ちなみに途中一度だけ軽い上り返しがありましたが、すぐに終わるので淡々と進めばよいと思います。高低図を見ると33km辺り、道路横断の少し前ですかね。今一つ記憶に残っていません。
楽しかった林道もいよいよ終了です。交通量の多い道道支笏湖公園線を横断する際は、結構な確率で待ち時間が発生することになりますが、私は丁度待たずに済むタイミングで到着し、お礼を言いながらスムーズに横断させていただけました。

横断後は軽く上りますし、“この先は日向が続いてしんどくなるのかな”と思ったのですが、すぐに左折して下りに切り替わり、木々の加護も受けられる展開に安堵しました。35km地点でも結構下っています。

- 終盤(最後まで残る喜び)
途中大きな施設があり、おそらくさけます情報館だったと思うのですが、門の写真は撮れずでした。橋を渡ってこの先は千歳川と共に進むことになります。一番きれいに見えるのは、橋を渡ってエイドに入る前の場所だと思います。




第7給水所でも給食をと思ったのですが、到着時に台の上にあったのがバナナ一本(流石にでかい)と箱から出ていないカロリーメイト(これを取ると顰蹙を買いそう)しか選択肢がなかったため、泣く泣く見送りました。今思い返しても、あそこはバナナを取るべきだったと思います。“最後のエイドではどんな展開でも何か取るぞ”と決意します。






38km辺りでは歩道を走ることとなり、逆風もそこそこ吹いていましたが、爽やかな風が身体を冷やしてくれるわけですから、怯むことなど一切なく、気持ちよく走っていきます。




再度道路を横断する場所がありますが、ここでも止まることなく通していただけてよかったです。横断して少し進み、40km地点です。

いつも通りここから加速して9分を切る流れに持っていきたいのですが、まずはエイドが待ち構えていますし、先ほどの失敗もあって給食を取らない選択肢はありません。減速してチョコデニッシュをゲットしましたが、キロ4で走りながら食べる自信がありません。パンやおにぎりでなければポケット収納も可能ですが、衛生的にそれも不可です。

どうするかしばし迷った結果、パンは左手で握ったまま走り続け、40km以降9分を切ることを優先させることにしました。サイクリングロードはやや道幅が狭くて抜く際に気を遣ったりしますが、何とかキロ4に近い感覚で走ります。折角沢山の方が応援に来て下さっているわけですから、撮影のペースも上がります。右手を流れる千歳川も、やや見えにくいですが、走っているとその流れを感じられます。





42kmまで来て、“残り195mということは最後右折して橋を渡ったらすぐに終了だ”と認識します。右折は減速して安全に行った方がよいと考えていたことも思い出します。最後の直線は、右側の女の子達が大声で応援して下さったので、写真に収め、気持ちよくフィニッシュゲートを駆け抜けました。今まで経験したことのない緑と光のフルマラソンが心と身体の中に確かに残っていることを思いながら。




アフター
会場
あれだけ色々ありつつも、40km以降は8分56秒とギリ目標達成です。トータルでは3時間16分台ですが、有酸素ジョグたっぷり+最後自信を持って上げるという点さえクリアできれば十分です。
余力があったので軽くチップを外し、完走者Tシャツを笑顔で受け取ります。ボディメンテやお菓子を受け取り(袋に入れてくれるのが親切です)、そのまま歩いていくと、千歳ポークのフランクフルトまでいただけてそのうまみに舌も胃袋も大喜びです。アミノ酸粉、アミノプロテインも即座に摂取しています。


滞りなく手荷物を受け取り、二階の更衣室に行くとまだかなりスペースがあったので、楽々着替えられました。更衣室を出てからプロテイン、プロテインバー二本を摂取し、イベント広場へと繰り出します。


広場には大型ビジョンがあり、フィニッシュ地点の映像が見られました。キッチンカーや屋台も多くて迷いますが、まずはエゾシカ肉のクラコウソーセージからいただきました。行者にんにくも入って回復が早まります。ザンギもおいしく食べ、たんぱく質と共に北海道気分を吸い込みます。




ほっきカレーが気になっていたのですが、完売とのことで、お焼きをいただきました。掌に収まらないサイズで、餡もみっちりです。長野のおやきとは違い、どら焼き系ですね。


フリーマーケットでは過去大会のTシャツがあり、自分的にはレアなので赤いものを買い求めました(なお、家に大量にある各地の大会Tシャツのことは考慮しないものとする)。係の方が何と大阪出身の方だったため、大阪から千歳に来るといい所だらけで驚くという話で一盛り上がりしました。千歳は特に涼しいようですね。またお会いできればと思います。

マジックスピードさんは全然減っていないのですが、いつまで頑張ってもらったらよいのでしょうか。最後も上げられますし、まだ当分いけそうです。


千歳観光
もりもと千歳本店さん
二日続けてお邪魔しました。会場からは駅までのバスも出ていますが、歩いてもそう遠くはないため、徒歩を選択しました。楽しみにしていたハスカップパフェは完売だったものの、ロングセラーのケーキロールと王様クラウン(ハーフ)をおいしくいただけて満足です。




末広湯さん
貴重な駅チカ銭湯ですから、湯めぐり民としては何としても体験したいところです。当然タオルとボディソープは持参しています。脱衣所はきれいで広く、必要以上に気を遣うこともありません。浴槽は三つ、高麗人参の漢方薬湯、高圧ジェットバス、シリカブラック風呂です。水風呂はありませんが、薬湯は効きましたし、外の涼しさをより感じさせてくれる熱めのお湯はよかったです。

駅前のセブンで牛乳を買い、千歳駅に別れを告げます。15:40千歳発→15:47新千歳空港着の電車で移動です。快速エアポートではなかったためか、空いていました。




新千歳空港でももうひと粘りということで、北海道ミルクスタンドさんで細澤牧場さんの牛乳(千歳市)を購入し、癖がなく実にマイルドな味にまた感心しました。


16:45新千歳発→18:40神戸着のスカイマークで帰ってきました(またしてもJALじゃない!)。
最後に
今回は初めての参加でしたが、これまで108本のフルマラソンでは経験したことのない時間を全身で知ることができて本当によかったです。涼しい風、柔らかな木陰と木漏れ日、青空に清々しい空気。ここまで心地よい大会は私の知る限り他にありません。
日常生活では人のことばかり気にし、少しでも損をしたくないからと液晶の画面を見つめそれがまた不安を踏む、そんな悪循環の中にいます。そんな日々の一方で、この大自然の中で身も心も解き放って走る時間は、生きるということに向かい合える特別なもので、それはより幸せに近いところにあると感じました。これは頭で考えるようなことではありません。それより前に心地よさが、喜びが存在するのです。
走っていて身も心も洗われましたし、何かとダメージも少ないので、また気軽に参加してみたいと思います。この素晴らしい大会を続けて下さっている千歳の皆様に、改めて心よりお礼を申し上げます。千歳JAL国際マラソンを走らせていただき、本当にありがとうございました。
ここまでご覧いただきありがとうございます。