“47都道府県をフル or ウルトラで完走したい”と考えていたのは数年前までの話です。今や全都道府県にフルマラソンが揃う時代になったため、“47都道府県のフルを完走する”ことに切り替えました。岩手は、いわて銀河100kmに参加していたことから以前の基準をクリアしていたのですが、新基準で行くならこの大会は外せません。
水沢といえば金沢の偉人、木村榮(ひさし)博士が観測と研究を重ねた臨時緯度観測所があった場所です(現国立天文台水沢)。ここで地球の緯度を計算するために必要なZ項を発見したという聖地ですから、木村博士生誕の地にある銭湯(Zささのゆ)の常連である私としては、是非とも現地を訪れなくてはと思っていました。マラソンと重なる大チャンス到来です。





更に過去3度いわて北上マラソン参加が叶わなかった(台風、台風、コロナ、そして終了)自分としては、今度こそ中尊寺金色堂を訪れたいという思いも強く、出たい理由が重なりに重なった大会なのです。




前置きが長くなりましたが、大会は、期待以上に奥州の魅力を感じられる素晴らしいものでした。予想では“岩手の雄大な自然を感じながらひたすら走るのだろうな”と思っており、それは半分当たっていたものの、それ以上に応援が多く、呑気に自然を感じている隙があまりないくらいでした。







勿論期待した通り、遠くの雪を頂いた山々、左右に広がる田園風景と聞こえてくる蛙の歌、北上川の流れや緑深い森など、これぞという風景も感じられました。コースはフラットで走り易く、心肺にも優しいため、(暑さを除けば)初心者の方にもおすすめできると思います。




そしてエイドの充実ぶりも忘れてはなりません。江刺りんご、素麺、割れせんべい、きゅうりの漬物、岩谷堂羊羹等々、沢山の名物がふるまわれ、被り水もあるので、終始楽しく笑顔で走ることができました。






会場では鹿踊や太鼓演奏、SUIさんのライブなどもありますし、出店やPRブースなども沢山で活気があります。運営も素晴らしくスムーズで、とても力の入った大会だということがよくわかりました。多くのランナーが素敵な思い出と共に帰路に就いたことでしょう。







走りはこの先の予定も考慮の上(暑いので頑張ったところで知れていますし)、最初から有酸素ジョグと割り切り、40km過ぎてから上げるいつものやつでグロス3時間20分1秒でした。たっぷり有酸素ジョグを行えた上に40km以降は8分48秒でしたので、満足です。(149bpm, 189spm, ストライド1.12m, 上下動比5.7%, 上下動6.6cm, 左右接地時間バランス48.8%%:51.2%, 接地時間249ms)




観光は上述のものに加え、パン活や水沢石田温泉さんも詰め込み、最後まで奥州の魅力を堪能してきました。次はもっとゆっくりしたいところです。




奥州の皆様、この度は素晴らしい大会に参加させていただきありがとうございました!これからも全国のランナーに煌めく時間と思い出をもたらし続けると確信しています!
いわて銀河100kmも岩手らしさが詰まった大会でした。盛岡泊で市内観光もでき、宮沢賢治作品を再読する契機にもなります。
東北のフラットコースといえば長井マラソンですね。奥の細道を辿るという点でも共通点があります(山寺も最上川も巡りました)。小規模ながらすごくいい大会で、とても好きです。
東北のフルでも間違いなく過酷な部類に入るのが田沢湖マラソン。まだ暑い9月にあのコースは……。しかし何とかよい思い出で上書きするべく、今年は腹を括って出場予定です。
続きのページには、やたら詳しい観光・移動情報(一泊でここまでできるのか)、コースの写真と記憶(こんなに色々考えているのか)について長々と綴っています。全部読まれる方はいないはずですが、一部だけでも響くところはあると思います。大会に関わって下さった方に、ランナーの楽しさが伝わりますように。
コメント、スター、↓のバナークリックなど何らかのリアクションをいただけますと、読者が存在するという事実に私が気づき、Z項的な何かを発見するかもしれません。
次回予告は、“私が大統領になっても”です。何が何でも参加したいあの大会です。
前日
大阪から岩手へ
まずは仙台を経由
朝は5:30には目覚めました。ここ最近ぐっすり眠れる代わりに早起きできないことが多かったので、まずは一安心です。
時間もあったので、納豆、レタスとゴルゴンゾーラのサラダ(じゃばら果汁がけ)、ヨーグルトを食べました。魚津のりんごパイも予想以上に濃厚でおいしかったです。

ルートは色々検索しましたが、いわて花巻経由は費用と流れにやや難があることから、仙台空港経由に決めました。
ほぼ始発で伊丹空港へと移動し、8:00伊丹発→9:15仙台空港着の便で移動します(ANAで往復20,620円)。

移動中読書は山極寿一さん『森の声、ゴリラの目』と、エマニュエル・トッド、マルクス・ガブリエル、フランシスフクヤマ『人類の終着点』でした。個人的には、先日の『ホモ・デウス』もそうですが、このままアルゴリズムの流れに全てを委ねると、様々な能力が失われた生物になってそのまま何も気づかずに平凡な終末を迎えてしまうのではと危惧しています。
こんな長いブログを書いていて何ですが、言葉は思いを伝えるためのものではなく、世界を切り分けるためのものに過ぎないため、過度の期待を持ってはならないと思うところです。
仙台でパン活
09:29仙台空港発→09:56仙台着です。仙台では1時間弱乗り換え待ちがありますので、パン活のチャンスです。あまり行ったことのない東口を狙うことにしました。

- ピーターパンさん
創業昭和57年6月の老舗、私よりも先輩です。菓子パンが特別サービスになっていましたが、ここはフライドチキンアボカドソースにしました。衣もサクッとしていましたし、やはりパン屋さんのこういうサンド系は生地からしておいしいですね。




- あさひるぱんさん
住宅地の片隅に、ではなく住宅展示場の中にお店が構えられています。それも明らかにクオリティが高く、選ぶのが大変です。焼き立ての白トリュフの塩パンはあの独特の香りとバターが素晴らしく、人気商品の切り株クロワッサンは中のカスタードクリームが只者ではありませんでした。




平泉観光
中尊寺本堂へ
10:50仙台発→11:23一ノ関着のやまびこ、11:30一ノ関発→11:37平泉着です。自由席でも普通に座れましたし、平泉駅はICカードが使えるので快適でした。仙台から在来線では間に合わないため、金で解決します。






11:45平泉駅発のるんるん(土日祝のみ運行。ICカード不可。一律200円。)に乗車し、10分程で中尊寺のバス停です。到着すると早速武蔵坊弁慶の墓所があります。手を合わせてから表参道の月見坂へと向かいます。


参道は序盤が結構な傾斜ですので、普通の人にはややしんどいかもしれません。少なくとも荷物は預けておいた方がよいでしょう。多くの方は中尊寺以外も回ると見えて平泉駅で預けていました。中尊寺一本であれば中尊寺バス停の近くにも200円のコインロッカーがあったので、そこもよさそうです。


樹木に覆われた参道を進み、東物見から衣川(弁慶最期の地)を眺めたりしているうちに本堂に到着です。堂内には最澄が1,200年前に灯した「不滅の法灯」が護持されているそうです。お寺の中は写真を撮ったりする雰囲気でもないので、後ろの人を待たせない程度にお参りして静かに立ち去ります。




金色堂
そしていよいよあの中尊寺金色堂へとやって来ました。数年越しの悲願達成です。1124年建立なので、今年は丁度900年の節目になります。
事前情報もあまり得ずに漠然と“金色(こんじき)のお堂が立っているのかな”と思っていたのですが、鎌倉時代から覆堂(おおいどう)に守られているのですね。当時から保存しなくてはという使命を感じていたと分かります。今の覆堂は更に堅固になっていますので、あの貴重な文化遺産が損なわれることもないでしょう。

金色堂は、本物の金だからか、あるいは歴史の重みがそうさせるのか、迫ってくるわけでもなくただ静かな空気があり、しばし立ち尽くすばかりでした。柱の螺鈿や孔雀の細工も含めて、何とか目にも記憶にも焼き付けようと何度も見ては思い出すことを繰り返しました。もしかしたらもう一生見られないかもしれないものですから。
「皆金色」の世界は、末法思想の世だからこそ必死に描いたものなのかもしれません。人間はそうして何かを信じなくては個人としても辛過ぎ、集団としても協力できないのでしょう。
中尊寺散策
金色堂の先にも昭和天皇や松尾芭蕉の句碑(五月雨の降りのこしてや光堂)があり、経蔵や旧覆堂も通り過ぎることなどできません。






加賀の総本山に由来する白山神社もあり、茅輪くぐりで少しは穢れのない心を思い出せたと願いたいところです。現存する能舞台は1853年に再建されたものですが、かつては秀吉も伊達政宗もここで能を鑑賞したとのことで、人はこうして束の間生きて去っていくものだと感じました。





更に金色堂の拝観券では讃衡蔵(さんこうぞう)という宝物館にも入れますので、時間がいくらあっても足りません。阿弥陀如来像やそれぞれのお堂の本尊の展示だけでなく、埋葬品木棺、首桶までありますし。

参道を下りながら、往路で後回しにしたお堂を巡っていきます。数が多くてとても回り切れませんが、弁慶堂にはお参りできました。中の方は遠慮して覗けませんでしたが……。あの安宅関を越えてここまで来た弁慶にしばし思いを馳せます。安宅関が気になる方はこまつマラソン勧進帳にご参加を。





餅
一関では日常的に餅を食べる文化があるということで、是非ともその味を楽しみたいところです。平泉でも勿論お餅が食べられますので、夢乃風さんにお邪魔しました(念のため電話で予約しておきました)。中尊寺のバス停からは徒歩5分くらいです。


一番人気の藤原三代お餅膳です。ずんだ、あんこ、くるみ、ごま、しょうが、お雑煮の6つの味が楽しめます(手前中央は大根おろしのみ)。とにかくお餅が柔らかいながら食べ応えがあってうまいのですが、ごまの香りと生姜のピリッとした感じが特によかったです。

平泉駅周辺
駅東側の中尊寺通りは整備されていてきれいでしたし、無量光院跡にも行けました。三代秀衡が建てた寺院の跡で、建物自体は残っていないのですが、宇治の平等院のような威容を誇っていたそうです。








菓子工房吉野家さんでは大正4年の創業以来売れ続けている弁慶力餅と、岩手田野畑牛乳を使ったシュークリームを購入しました。カスタードクリームも生クリームも本当に美味でした。




14:50平泉発→15:05水沢着の東北本線で移動です。水沢駅はICカード非対応とのことで、紙の切符を買う必要があります(330円)。
水沢観光
国立天文台水沢
水沢に早く来たのには理由があります。冒頭に書いた通り、木村榮(ひさし)記念館を見学するためです。早々に宿にチェックインし、荷物を置いて出発です。途中水沢公園も通り、少年野球の試合や、まだ残っているつつじなどを見ながら歩きました。






国立天文台水沢は、構内の指定されたエリアを自由に見学できます。その中に、木村榮記念館があるのです。木村博士は、地球の自転軸の変動による緯度変化の計算に必要なZ項を発見した金沢出身の偉人です。しかもその生誕の地はうちから近く、そこにある銭湯Zささのゆには何度も通っています。というわけで全金沢関係者にとっては勿論のこと、個人的にも是非一度は訪れたい場所だったのです。



建物は1900年創立時の庁舎で、研究室として使われていた頃には、ここで日々観測もされていたのです。再現された部屋や当時の機器を見るだけで熱が伝わってきます。



木村博士の子供への講話「科学する心」のレコードは、すごく熱がこもっていました。あまり金沢弁という印象は受けませんでしたが、とにかく言いたいことがたっぷりあるのだという気持ちに溢れています。何でも不思議に思って探求することが、科学する心なのです。料理でも、ランニングでも。


構内を歩くと、VLBI望遠鏡の迫力に圧倒され、39.8°線に日本の科学の夜明けを感じます。本当に貴重なものを見せていただきました。宇宙のことなどさっぱり分からなくても、一見の価値ありです。








なお、私も北緯40°を走って越えたことがあります。


お宿
水沢グリーンホテルさんです。とにかく駅の目の前というのがありがたいです。そして一泊5,500円というのも大変助かります。お風呂は共同ですが、脚も伸ばせて言うことなしです。


夕食
黄養軒さんでした。程よい定食が食べられそうで、テーブルの上に灰皿がなかったのでここにしました。カツ定食は味・量共に丁度欲していたものにピッタリ合致しました。満足度の高い夕食となり、おいしかったですとお伝えすると喜んでいただけました。


パン活
こがねパンさんは給食のパンも作っておられるようで、感謝の手紙が届けられていました。とにかくお手頃価格過ぎて迷いますが、翌日の朝用にずんだパンを買いました。






19時過ぎにはお風呂に入り、ご当地牛乳とチーズを食べて締めくくります。岩手のスーパーで羨ましいと思ったのは、牛乳とヨーグルトの充実ぶりですね。岩泉や小岩井だけでもすごいのに、こんなにもあるのかと、産地の強さを思い知ります。岩手に住めば浴びるように高級ヨーグルトが食べられると思うとたまりません。


あまりに眠いので22:40には起きていられなくなり、消灯しました。
レース当日
レース前
ギリギリまで寝ることにしていたので6:10頃起床です。心拍数も44と平常で、夜中トイレに起きたものの体感的にはよく眠れた実感がありました。
朝食はこがねパンさんのずんだパンのあんが多くて嬉しいです。給食のパンにしてはクオリティが高過ぎる気がしますが、時代は進みましたね。


更衣室の混雑度は読めないため、例によってホテルで装備を整えておきます。7時過ぎに出発し、東口のバス乗り場には3分程で到着しました。バスの台数も多くて十分です。

バスは予定通り約20分で会場に到着しました。途中北上川を渡るので、コースのイメージもできました。
会場到着→参加賞Tシャツ受け取り→荷物預けの動線はスムーズでした。何も考えずに歩いていけばOKです。荷物預けは建物の中ですので天気が崩れても安心です。ラックから動かさないので、多少重くてもご迷惑をおかけすることもありません。



スタートは8:30とかなり余裕があるため、岩谷堂高校の生徒さんの鹿踊りを見たり、会場をうろうろしたりして楽しめます。参加人数が多いこともあり、出店も多くて活気があります。




弁慶力餅もスタート前に食べておきます。くるみもおいしく、これはお土産には喜ばれそうです。

スタート前給水があるので、こちらでジェルフラスコに水を充填して経口補水液とアミノ酸を溶かします。アミノ酸一袋も摂取しておきます。

スタート整列も比較的緩やかで、周囲の方もピリピリしていないので慌てる必要もありません。有酸素ジョグですのでアップをする必要もなく、動的ストレッチだけやって整列しました。那須川さんはあんなに明るい感じだったと初めて知りました。

【ちょっと真面目な話】
練習
日:鯖江つつじマラソン10km(40分25秒 ソーティRP6)
月:雨でオフ
火:朝有酸素ジョグ63分(12.5km, 130bpm, 190spm, ライトレーサー4)、夜健康ウォーキング60分(15% 6.0km/h→最後8分上げる)
水:朝有酸素ジョグ27分(5.2km, 128bpm, 192spm, ターサーRP3)、夜スロージョグ、懸垂逆上がり、懸垂
木:閾値走5km(20分23秒 Hanzo R)、夜健康ウォーキング60分(6.0km/h→最後10分上げる)
金:有酸素ジョグ52分(10.3km, 132bpm, 189spm, ライトレーサー4)
一回一回の練習の負荷やタイムは大したことありませんが、数か月単位で見ると概ねいい流れで来ていると思います。レースに絞って見ると、今回は無調整の極みのようなことになっています。
装備
シューズはマジックスピード初代さんです。早いもので今回でフルマラソン10本目です。暑くて抑える展開になるので十二分だと考えて起用しました。それにしても丈夫です。


予想最高気温29℃はどう考えても暑いので、アンダーアーマーノースリーブにしました。キャップとサンシェードも装着します。下はいつも通りのTIGORAマルチポケットパンツ、ザムストソックス(既に穴が空いていますが)、ニューハレ踵二重です。

持ち物
ジェルフラスコ二つに経口補水液とアミノ酸を溶かしたものを持参します。回復用のアミノバイタルとアミノプロテインもいつも通りです。前日はいつもよりかなり多めに水を飲んでおきました。
暑さで水を被る展開になることも見越して、スマホは100均のジッパー付き袋に入れました。これは正解でした。
レース
序盤~前半
- 序盤(フラットコースの走り易さ)
とりあえずノールック撮影(画面など見ずに頭上で適当にスマホを操作する技)に挑戦しつつスタートです。思いのほか上手く撮れていました。

今回はBブロックスタートでしたが、前に3時間30分のペーサーさんがおられたので、申告タイムは相当控えめにしていたのかもしれません。スタートロスは23秒でしたが、タイムを狙いたい方はどうぞどうぞと控えめに構えていました。
暑い時にどうすればよいかはわかっています。とにかく前半抑えることです。昨年の北海道マラソンはスタート時30℃でしたが、“まあ何とかなるだろう”と分不相応なペースで入り、後半ガタ落ちでした。それもまたいい経験であり、思い出にもなりました。“俺たちはあの酷暑の道マラを走ったんだ!”という連帯感も芽生えますし。
最初の最初はなかなか混むものですが、意外と4:50/kmくらいで入れたようで、有酸素ジョグにしては速い立ち上がりとなりました。多分、普段の動きをマジックスピードでやるとこれくらいに落ち着くのでしょう。平地で走り易いというのも大きいと思います。

3km過ぎで最初の給水ですが、流石にここで大集団では具合が悪いと思ったので、その直前にペーサーさんは抜いておきました。給水も難なく成功し、遠くの、雪を頂いたあの山は何だろうと考えていました。


少し進むと折り返してきたトップ選手ともすれ違います。あまりに速かったので短い種目の方かとすら思いました。自分は9割方ソロ参加ですが、こういうスライドの場面で声を掛け合っている方の楽しそうな姿は好きです。



第2給水が6.5km。エイドの構成もわかり易く示してくれていますし、次のエイドまでの距離表示もあるのがとても助かります。

7kmで手元33分40秒分くらいです。
- 前半(応援の多いストレート)
北上川の手前では北上夜曲発祥の地があり、“気になるし後で調べよう”と思いました。1960年台に流行していたそうです。この桜木橋は少し上りますが、おそらくここが一番上る箇所で、全体としては驚くべきフラットコースでした。長井マラソンより平たいです。



北上川を渡っている時間は、これぞ岩手を貫く大河川という喜びがありますね。右も左も雄大な景色が望めます。


橋を下って工業団地に入ると9.5km給水です。こちらではあんドーナツを二ついただきました。曲がる所ではキャラの着ぐるみもいて、にぎやかでした。




ここからしばらく南下する時間は、水沢駅近くの大きな通りということもあり、応援の方が沢山で応えるのが大変でした。何と贅沢な悩みなのでしょうか。ありがとうございます。






11.8kmの第4給水所では地元名産のリンゴがふるまわれますので、絶対に取らなくてはなりません。種無し梅干しまで用意していただいたので共に手中に収めました。喜んで食べていると、沿道の方にも笑っていただけます。



14kmで手元1時間7分くらいでした。このまま行けばよくて3時間22分くらいですかね。

中盤
- 中盤①(素麺も田園風景の応援も)
15.1kmの第5給水所の手前では真城太鼓さんの応援がありますので、右を撮影してお礼を言ってから、後続との距離を注意して左のりんごジュースを狙うという高度な処理が必要になります。江刺でリンゴが続くという贅沢なふるまいぶりです。


りんごジュースで満足しかけたところで“素麺もあるよ!”の声が。食べながら走るか迷いましたが、掴むべく減速するには後ろとの距離が微妙だったので、机の間にコースアウトして止まっていただく策を取りました。「止まっていていいんですか?」とお尋ねいただきましたが、いいんです。特に急ぎませんし、折角エイドにご協力いただいている以上、できるだけ面白がっていただきたいですから。



列車と並走して少し行くとJR東北線の陸中折居駅が右手前方に見えます。こちらも応援の方が多くて笑顔で走れます。デコピンとは何者でしょうか。ワンちゃんのうちわが目立っていましたが。




駅にして一つ南下して大きく折り返すイメージだったので、18kmくらいで東に方向転換するところでまた気分も切り替わります。勿論視界の景色も変わり、雪山をバックにして眼前に広がる田園風景に心を奪われる時間になります。

折角なのでバナナもいただき、べたつく手に注意しながら写真を撮っていきます。

この辺りも沿道で応援して下さる方が多かったのですが、日陰が少なくて大変だったと思います。“いいから日陰に入って下さい”とお声がけすると、笑っていただけました。
21kmで手元1時間40分36秒。中間点だと1時間41分強くらいですかね。
どちらかというと前半は緩やかな向かい風が身体を冷ましてくれるように感じました。大変嬉しいことに概ね薄曇りに留まってくれており、日差しがこれでもかと降り注ぐ展開にはなっていません。急に晴れないのであれば、最後までこれくらいの負荷で走り続けられそうだとわかります。


- 中盤②(折り返して北上川へ)
右折してスライド区間を進むと、折り返しの少し手前にエイドがあります。ここではコーラと割れせんべいをいただきました。大きいので見た目も映えます(沿道から見てわかり易いです)し、ざらめの甘さもよかったです。




折り返してからは概ね北上です。全体をイメージし易い設計です。後は帰っていくだけなので気楽なものです。この先の景色もエイドも楽しみです。

24.5kmの白山北公民館(第8給水所)では、コース上唯一のきゅうりの浅漬けがいただけます。ここも後ろの方との距離が近かったので、コースアウトして引き返し、きゅうりをゲットしました。意表を突いた行動にエイドのお母さまにも喜んでいただけました。勿論私もおいしくいただき、双方ハッピーになりました。

短い宿橋を渡るとまた応援も多くなり、道の駅みずさわのエイドで気合を入れていただき北上川を渡る藤橋へと進みます。



28km地点は北上川を渡る途中にあります。目の前に広がっている深い緑も、いかにも岩手のイメージ通りです。交通規制にご協力いただいたドライバーの皆様、ありがとうございます。



後半~終盤
- 後半(日陰もありつつ水沢江刺へ)
北上川の途中から母禮太鼓さんの力強い響が聞こえてきますので、スマホの準備もできます。この先は少し下りなので勢いがつきます。鳥居の前では大きな旗まで振っていただきました。更にほんの数百mですが、木陰もあります。




第10給水所は丁度30.0km地点。こちらでいただいたトマトジュースも濃厚でした。

30kmを過ぎてからは疲れが出てくるものですが、ここの区間も踊りで応援して下さったり、右手の坂の上から声をかけていただいたりでニコニコしながら走れました。こちらが写真を撮ると皆さんリアクションして下さるので楽しいです。一瞬ですが、通じ合うものがあるのがいいです。



第11給水所では「現在の気温28℃」との表示が。しかし薄曇りのお陰でそこまでは暑く感じません。この先30℃の表示もありましたが、午前中はギリ大丈夫だったと思います。


水沢江刺駅近くは、整備された街路になっており、木陰もありました。漬物は35.1kmのエイド一か所のみですので、確実にゲットしたいところです。漬物ほど日本の各家庭の秘伝の味が伝わっているものもなかなかないですよね。東尋坊愛のマラニック103kmの時も漬物のうまさは光っていました。今回も濃いめのお味で元気が出ます。



- 終盤(岩谷堂羊羹でラストスパート)
北上川以外にも時折橋を渡りつつ進んでいきます。支流があるのですが、感覚的にはふくい桜マラソンよりは橋の数は少なかったと思います。

37.8kmの第13給水所では、回進堂さんの岩谷堂羊羹が登場します。これを食べずに終わってしまっては、帰るに帰れません。見てみるとブルーベリーや練りなど数種類あり迷います。瞬時の判断で好きな黒糖をいただきました。甘みで最後に向けた希望も湧きます。こちらも取り易く楊枝を挿していただいており助かりました。

終盤のかぶり水ということで若者が勢いよく水をかけてくれます。左から飛んでくるので、スマホは右側寄りの腹部に収め、袋の口も水が入りにくいようにしておきました。その甲斐あって気持ちよく水浴びができました。
羊羹を味わい39km過ぎ。まだ元気なところで最後の給水をいただきます。ここまで落ちる気配もなく、十分な有酸素ジョグを積み重ねることができました。後は40km以降気持ちよく上げて終われば完璧です。メインの目的が(10kmやハーフのように)閾値走だと、一度“目的を達した”と思ってしまうともう上がりませんが、(フルのように)観光と有酸素ジョグであれば、“ここから上げられれば更にお得だ”という気持ちになり易いです。
40km地点は折り返しの手前です。減速は仕方ないので気にせず、折り返してから気持ちを完全に切り替えます。最初はやや拳も下げ気味にしてストライドも伸ばす方向に振ったと思います。上げ始め数百mは思ったより呼吸が荒くなりつつも、ゼーハーなるには残り距離も短いと分かっているので、構わず感覚で進んでいきます。結局腕振りもいつものコンパクトなものに落ち着き、残り1kmくらいで時計を見ると3時間15分台だったので、キロ4なら十分です。

最後は2km弱真っすぐ北上することは覚えていたため、ここは強気に、しかし本当には苦しくならない程度(その気になればスマホくらいは使える程度)で進みます。

最後に右折して会場に入り、声援を受けながらフィニッシュゲートに向かいます。目の前でグロス3時間20分を経過する瞬間を見届けましたが、40km以降は8分48秒と今回の目的は達したので全く気にしません。全体のタイムより、有酸素ジョグを3時間以上やってからキロ4に上げても問題ないことを確認できたことの方が大事です。多少気温が高くても最後だけなら持つと自信になります。


アフター
会場
フィニッシュゲートのすぐ先に送風機とミストを数台用意していただいていたので、ここでしばし滞在し、頭や背中を冷やして体温を下げるようにしました。おそらく本人の自覚以上に身体は熱くなっているでしょうし、一刻も早い回復のためには効果がありますので。これがよかったのか、帰宅後もぐっすり眠れて心拍数も平常時より低く出ました。全身のだるさもほぼ感じません。
コップの水と、ペットボトルのアクエリアスに加え、ガリガリ君、そして私の愛食するプロテインバーがふるまわれます。アミノ酸とアミノプロテインも勢いよく摂取しておきます。

荷物を受け取り、着替えましたが、更衣室は何故か人が少なくて快適でした。持参したプロテイン(フードロス削減に貢献するべく買ったタンパクオトメ。美容によいのが謳い文句ですが、ビタミンB1,B6,C,Eが豊富で普通によさげです)とプロテインバーも食べて回復に努めます。水も持ってきたもの、買ったものを含めて大量に飲みました。
マジックスピードさんはこれで440kmですが、まだ普通に走れますし、最後もきっちり上げられますね。何と丈夫なお方なのでしょうか。




出店も観光ブースも多くて盛り上がっています。岩手産ポークの前沢牛入りフランク(難解なネーミングです)はガツガツいける味ですね。2本買ってもよかったかもしれません。



江刺りんごのすりおろしが入ったふじ姫のりんご甘酒も、ビタミンB群豊富とのことでおいしくいただきました。三陸リアス縁日会さんの台湾シャーピンも、龍泉洞黒豚が使われているということで是非食べたいところです。ジュワッとしみ出るお肉の味がよいですね。



東北みやぎ復興マラソンのブースでも、2017年の第1回大会以来行けておらず、また復興の様子を実感しに行きたい旨をお話ししました。今年も富山とバッティングしてしまいましたが、2025年は、あるいは参加させていただくかもしれません。

奥州市は大谷翔平選手と菊池雄星選手の故郷ということもあり、応援にも力が入っています。南部鉄器にも興味が湧いてきました。



ステージも、SUIさんのライブ、再びの岩高鹿踊などが見られ、観覧している人も楽しんでいました。フィニッシュ直前の会場入り口では太鼓の演奏があり、最後の一押しをしてくれます。



会場の温度計によると13時の気温は32.8℃だったとのことです。ゴールに向かって最後の力を振り絞る姿と応援している方の笑顔を見つつ、やっぱりマラソン大会はいいものだなと実感しました。



パン活
パン工房くろしぇっとさんは会場から少し歩きますが、歩ける距離ですので、ここぞとばかりにお邪魔します。おむすび型のカレーパン、その名もOh∞結び△カレーパンが目立つところでアピールされていましたので“これは外せまい”と選び、チョコも欲したためブルジョン・ショコラも買い求めました。



カレーパンは自慢のピーマン味噌(水沢農業高校さんとのコラボとのことです)がおいしく、少し時間をかけて味わいました。ブルジョン・ショコラはビターチョコが二種類入っているのか、見た目にもおいしい逸品でした。天然酵母は主張が強過ぎない、優しい風味を醸すものとお見受けしました。


いわきサンシャインマラソンTシャツ(ピンク)を着ていたこともあり、マラソンの話を振っていただけ、楽しかったです。考えてみると、能登和倉万葉の里マラソンキャップ、函館マラソンシューズケースだけでなく、柏崎潮風マラソントートバックを肩にかけていて、リュックにはさいたまマラソンバッジが付いていますし、見えないところではハンドタオルも鳥取マラソンの際にいただいたねんりんピックというキメラぶりです。自分でも一体何者なのかと思います。
最後まで水沢観光
会場からのシャトルバスもスムーズで助かります。時間的にかなり際どいとは思いましたが、思い出作りで悔いを残したくないため、やはり水沢石田温泉さんを諦めることはできません。


14:53頃にまちなか交流館さんにて自転車をお借りし、1時間で全てをこなす決意を固めます。ちなみに4時間までなら300円と、かなり安いです。

安全な速度で自転車を漕ぐ(私はビビりなので軽車両でも遅いのです)こと10分強で到着し、ナンバーカードを提示して割引の恩恵に浴します(700円→600円)。温泉は、泉質もよく、肌がすべすべになった気がします。露天風呂はお湯が入っていませんでしたが、田園風景を望める温泉は珍しいので魅力的です。水風呂もありましたので、短い時間ながら交替浴も3回こなせました。タオルは持参するという用意周到ぶりです。


お土産も買わねばなりませんので、みずさわ観光物産センターZプラザアテルイさんに立ち寄り、37.8kmでふるまわれた岩谷堂羊羹を選びました。職場へのお土産にしてはやや奮発した感もありますが、今回水沢であまりお金を使えなかったので、これくらいは出します。自分用にブラックホールまんじゅうも購入しました。お店の方とも少し金沢と水沢の話ができて楽しかったです。何と今年金沢を訪問されたとのことで、ご縁をいただき嬉しい限りです。





大急ぎで自転車をお返しして水沢駅まで速足で歩き、前日に買っておいた切符を提示して無事に16:08発の一関行きに乗れました。一関から仙台までは新幹線を使い、仙台空港には18:13着です。18:55仙台空港発→20:20伊丹着と移動し、無事に帰還しました。


最後に
前泊しかできないのは惜しいと悩みましたが、二泊できる時を待っているうちに人生が終わるかもしれないことに気づき、意を決しての参加となりました。あれだけの笑顔と声援を受けながら、自然豊かな空気の中を走っている時間は、どんなものにも代えがたい程の幸福感をもたらしてくれます。
金沢の銭湯にただ通っている頃は、頭のどこかに木村榮博士とZ項のことはありながらも、まさか奥州まで走りに来る日が訪れるとは想像もしませんでした。今回の遠征中、“マラソンをやっていて本当によかったな”と歩いている時も、走っている時も、何度も思いました。
マラソンなしでも中尊寺金色堂に行きたいという人も無数におられると思いますので、是非岩手観光に出かけていただきたいと思います。勢い余っていわて奥州きらめきマラソンを走れば更に喜びが増し、素敵な思い出と共に家路に就くことができますよ。
奥州の皆様、素晴らしい大会を開催していただきありがとうございました!やっぱり岩手はいいところですので、また遊びにいきたいと思います!
ここまでご覧いただき本当にありがとうございます。