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『日経サイエンス 2026年1月号』『Newton 2026年1月号』

日経サイエンス 2026年1月号

アボカドはミカン農家を救えるか 産地と企業の生き残り戦略 久保田啓介 協力:杉浦俊彦

地球温暖化に対して、温暖化を緩和する方向だけでなく、温暖化は不可避とみてそれに適応していく、ということも近年は考えられている、と
で、この記事はタイトル通り、アボカドとミカンの話なのだが、日本において、ミカン農業の適地が温暖化によってアボカドの適地に移り変わってしまう、という予測があり、ミカン農家の中には、アボカド栽培を始めているところがある、と。
もちろん、そう簡単にミカンをアボカドに入れ替えられるわけではない。
温暖化するといっても、暖かくなったり寒くなったりを繰り返すが、アボカドは寒さに弱いので、全部一気にアボカドに変えられるわけではない
樹木は、育てるのに時間がかかるし、一度育つと10~20年作物がとれるのでやはり突然変えられるわけではない。
農業の適応としては、アボカドとミカンのように農作物自体を入れ替える方法と、農作物を温暖化に対応するように品種改良を目指す方法とがある
米なんかは後者を目指す。前者としては、リンゴからモモへ、とかもあるらしい

温暖化対策の見えざる壁 「適応格差」とは何か? 内田真輔
  • コメ農家の話から

筆者はコメの収量変化の分析をする中で、農家の年齢によって違いがあることに気づく。
高齢農家は、温暖化への対応ができていない。引退間近なので新しい機械を購入しようと思わないとか、経験豊富であるが故に既存の農法にこだわるなど

  • 温暖化への適応の格差について
    • エアコン

熱中症予防にはエアコンが必須になってくるが、エアコンを使えるかどうかは経済的な面も大きい。経済格差が、適応格差につながる。
(逆に温暖化が進むと、先進国と途上国の間の格差が広がる、という研究もあるらしい)

    • 天気予報

実は重要。予報が1~2℃外れただけで死亡率が大きく上昇するというデータがあったりする。

    • 制度

農家の損失を補填する制度は、モラルハザードになりがち。温暖化対策している方が補償率を高くするなど制度設計をすべき、とか。
ほかに、リスク認知の話とリスク・コミュニケーションの話とか
また、緑地があると冷却効果があり、それによる経済効果が、緑地メンテナンスのコストを上回る、という試算があるらしい。一方、貧しい地域の方が緑地が少ないという格差がここにも。

げっぷするブラックホール  Y. センデス

ブラックホールが恒星を飲み込む(潮汐破壊)と、降着円盤ができる
降着円盤ができるときフレアが発生する
しばらくすると、それも落ち着く
のだが、電波が発生しなくなった数年後に、再び電波を発生するという現象が観測される(これを「げっぷ」に喩えている)。

短期集中連載 定説が覆るとき 科学研究 逆転の構図  C. C. マン

パラダイム・シフトの話
短期集中連載ということで、1回目の今号では総説として、どんな事例があるかがばーっと例示されている。
マイケルソン・モーリーの実験とか、パスツールの微生物の発見とか

  • 古い考えも残る

180度完全に転換するわけではない。
量子力学では、S行列理論というのがあったが、場の量子論に取って代わられた。しかし、S行列理論は完全に消えたわけではなく、超ひも理論につながった、とか。
パーセプトロンは一時期流行した後、ミンスキーによる指摘で急速に冷めたが、しかし、後にディープラーニングにつながったとか。

  • 新旧対立ではなく新新対立

対立は、必ずしも古いものと新しいものとの間で起きるわけではない。
ある感染症で、瘴気じゃなくて原生動物が感染源だという主張に対して、最も強く反対したのは瘴気説の立場じゃなくて、細菌こそが病原体だと考えるパスツールの弟子だった、とか

  • 政治と科学の間での影響関係

アメリカの西部開拓において、あそこは砂漠地帯で不毛な地だという科学者の主張に対して、開拓を進めようと反論する立場と。ただ、砂漠だという科学者の主張も間違っていて、ずっと乾燥しているわけでなくて、不定期に雨も降るとかなんとか。
それから、マンモグラフィーを巡るあれこれ。学会声明の変化。

SCOPE 水素に育まれた地下生態系

JAMSTECが、諏訪湖の地下から発見。地下水や温泉水を調査して、メタンや水素をエネルギー源にしている微生物を発見、と。

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  • 海水淡水化は深海で

海水をどうやって淡水にするか。装置に海水をぶちこむのに深海の水圧を使う。
今用いられている淡水化技術より安いらしいが、どうやって深海から汲み上げるのかとか、深海生態系への影響はないのかとかは、まだ未知数

  • 自滅する惑星

中心星のフレアを誘発する惑星があるらしい
惑星の自転と中心星のフレアが同期しているところから発見。

Newton 2026年1月号

転生した建築たち 監修 五十嵐太郎 執筆 加藤まどみ

建築物の用途変更は「コンバージョン」と「リノベーション」とは区別される、とのこと
例えば、火力発電所を美術館にしたテートモダンとか。
オルセー美術館って、元は駅舎か。
ニューヨーク、空港のフライトセンターをホテルにした例
ニューヨーク、かつての鉄道高架を緑地化したハイライン
ウィーンではガスタンクを商業施設にした例や、ナチスの高射砲施設だったものを水族館にした例
ドレスデンの兵器庫を軍事史博物館にしたもの。これは、変更そのものは意外感ないけど、石造りの建物に鉄骨の構造物がつけられていて、独特の外観
マーストリヒトは、元教会の本屋。すごく天井が高い本屋になっている
上海には、屠殺場を商業施設にしたものが。
日本では、旧奈良監獄というパノプティコン的な奴が2026年にホテルになるらしい。

常識破りのブラックホール 監修 本間希樹 執筆 中野太

ブラックホールというのは特異点があるけれど、この宇宙に特異点があるのはおかしいと考える研究者によって、ブラックホールのような見た目だけどブラックホールではない天体というのが考えられているらしい。以下はすべて仮説上の存在
ボソン星
グラバスター:ダークエネルギーでできていう
ネスター:入れ子になったグラバスター
ファズボール:超ひもによるブラックホール

火星 最新ギャラリー 監修 関根康人 執筆 岡本典明

主にマーズ・リコネッサンス・オービターが撮影した火星の地形の写真を中心にしつつ、火星の地層の写真や、オポチュニティの自撮りとか現在最も古株のマーズ・オデッセイによる画像とか
見てて一番印象に残ったというか、いわれてみれば確かにそういうのもあるかと思ったのが、火星から見た日食。フォボスによる食とダイモスによる食がある。

エネルギーとは何か 監修 村山 斉 執筆 小谷太郎

仕事とエネルギーの話から始まってダークエネルギーまで
流し読みして、目がとまったところだけ
エネルギー保存則の発見は遅く、19世紀まで待つことになる。
発見者はマイヤーだが、このマイヤーの論文、実は支離滅裂なものだったという。熱帯で瀉血すると血がより赤くなっているというのを発見し、そこから熱と運動の関係について考察し、エネルギー保存則にたどりついている。
まず、熱帯で血が赤くなるという観察自体が間違いだし、そこからの論理展開も間違っているのに、エネルギー保存則だけ正しく導けていたとかで。
当時も論文の掲載には至っていない。数年後、ジュールがより論理的で整然とした論文を発表している。
マイヤーは自分の方が先に発見したと主張したが、精神的に参っていた時期でその後、自殺未遂にまで至る。
後々、エネルギー保存則の発見者として再評価されるのだが、その頃にはすでに科学への情熱を失っていたという。
ジュールは知っていたけれど、このマイヤーっていう人のこと知らなかった。




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