拝啓 ナポレオンさま

あなたの存在を知ったとき、いつかお目にかかれればと思っていました。一目惚れだったのです。あまりにも遠くにいるあなたにどうやったら会いに行けるかずっと悩んでいました。「会いたい」と願う夜をいくつも越えようやくあなたの元へたどり着いたのです。


扉を開けるときは緊張しました。

見たこともない景色があるということだけはわかっていましたから。

まさか入ってすぐに浴室があるとは思いませんでした。

青い不思議な形の浴槽。

あなたは私の初めてを平気でかっさらう人なのですね。


部屋の真ん中に大胆にあるガラス張りの浴室。初めて見ました。度肝を抜かれました。

どの角度から見ても見えてしまうのね。隠さなくてもいい関係になれるのですね。私もありのままの姿をさらけ出すしかないなら後には引かないです。

鏡を見て先に進みましょう。


青い浴室から一変、赤い絨毯、茶色のソファーからは暖かみを感じます。

モンローシーソーベッドも健在。当たり一面鏡張りなんてさすが革命家と言われるだけあるわね。大胆不敵。あなたらしい部屋だと思うの。

あのパリをこの馬車で凱旋する夢でもみましょうか。

セントヘレナにはこんな輝かしい光はなかったでしょう 。

全て儚い夢の中。
また随分と難儀な恋をしてしまったものだわ。
まぁ、不毛な恋は馴れてるの。離れていても実らなくても私はあなたを愛してる。
何度でもまた会いに来るわ。それまでその光を絶やさないでいてね。
2020年10月訪問
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