『両親が決めたこと』を試写で見た。
舞台はバルセロナである。元パフォーマーであるクラウディア(アンヘラ・モリーナ)は末期ガンで余命幾ばくもないことを知り、安楽死を決意する。夫のフラビオ(アルフレド・カストロ)も一緒に安楽死をすることを決意する。ふたりは夫婦で安楽死ができるスイスで死ぬことにするが…
深刻な題材を扱った作品だが、ミュージカル仕立てで(『THE END』とか『エミリア・ペレス』とか、最近こういうのが流行ってるんだろうか)あまり暗くなく、ユーモアもあってこの種の映画としてはカラっとしているほうだ。非常によくできた映画ではある…のだが、個人的には欧州のカップル文化というのは死ぬ時までふたりなのか…と思うとちょっと見ていて怖かった。夫婦は別人格なので片方が亡くなってももうひとりは別人として人生があり、パートナーの死後も再婚とかいろいろ選択肢があると思うのだが、子どもたちがそういう選択肢を提示しても親たちは拒否するという展開がある。この種の老夫婦の愛の映画としては、愛し合ってはいてもふたりが別の人間でそれぞれわがままさもある『VORTEX ヴォルテックス』なんかのほうがしっくりくるな…と思った。