『10DANCE』を配信で見た。原作の漫画は未読である。
日本のスタンダードボールルームダンスのトップである杉木信也(町田啓太)がキューバ仕込みのラテンダンスのトップである鈴木信也(竹内涼真)に声をかけ、スタンダードとラテンの10種目を続けて踊る10ダンスの競技に出る練習を持ちかけたところから始まるこの2人のライバル関係とロマンスを描く作品である。BLロマンスものなのだが、雰囲気はかなり『 ダンシング・ヒーロー』(Strictly Ballroom)なんかの先行するダンス映画に似ており、スポ根っぽいところもある。とくに鈴木のラテンの顔芸たっぷりな踊り方は『ダンシング・ヒーロー』を思わせるところがある。ダンス映画としてしっかりと踊りをセクシーかつ躍動的に撮っており、そこは見ていてかなり面白い。
一方で脚本のほうは、ダンス映像の綺麗さや主役陣の感情の流れを重視するあまり、話のほうはけっこうすっ飛ばしている印象も受けた。そもそも競技ダンスについての知識があまりない観客にとってはコンペティションの描写がややわかりにくかったり、描写が足りないというところは全部セリフで説明してしまってちょっと興ざめ感があったり、終わり方もちょっと不消化だったりする。けっこう長い漫画の映画化らしいので、そのへん詰め込みすぎなのかな…とも思った(同じく芸道ものということで、これは『国宝』と似た問題である気がする)。