『ロックの礎を築いた男 レッド・ベリー ビートルズとボブ・ディランの原点』を見てきた。アメリカのフォークソングやブルースの原点となるミュージシャンのひとりであるレッド・ベリーことヒューディ・ウィリアム・レッドベターに関するドキュメンタリー映画である。
良いところはたくさんあり、レッド・ベリーの語りのうまさとか、モテすぎたせいでしょっちゅう女性ファンのボーイフレンドとトラブルになってた話などは面白かった。一方でレッド・ベリーの生い立ちなどについてはけっこう駆け足のところもあり、またレッド・ベリー本人の演奏の音源をきちんと聴かせてくれるところが比較的少なく、ちょっと作りの粗いドキュメンタリーだな…という気はした。とくに途中で出てくるなんか薄気味悪いレッド・ベリーとジョン・ローマックス本人が出てくる短編再現映像みたいなものは、いったいどういう目的で何のために作られたのかがちゃんと説明されないまま織り込まれているので(見終わってから調べたら、タイム社が1930年代に作っていたThe March of Timeというニューズリール映画の一部らしい)、何だこの変な映画は…と思っているうちに終わってしまう。
また、映画の内容そのものではないのだが、日本語字幕が出るタイミングが妙に内容とズレているのがちょっと気になった。なぜかはよくわからないのだが、字幕のほうがちょっと先に出るようになっており、誰も何もしゃべっていないのに日本語字幕だけが出ていてちょっと混乱する…みたいなことが数回あった。さらに日本語版タイトルの「ビートルズとボブ・ディランの原点」というのは客寄せなのだろうが全く要らないと思う…というか、ビートルズもディランもほんのちょっとしか出てこないし(このあたりの原点であるのは間違いないのだが)、フォークやブルースのレジェンドだということをもっと前面に出した宣伝をしたほうがまだわかりやすいのではという気がする。