『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』を見てきた。
前作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング』(前はパート1だったのだが、パート2というタイトルではなくなったようだ)の続きである。前作で出てきたAIが世間を荒らし回っており、とうとう核戦争の危機まで到来する。イーサン・ハント(トム・クルーズ)率いるチームはいろいろな手を使ってこのAIと戦うが…
とにかく詰め込みすぎのアクション娯楽大作である。ちょっとダレてくるとイーサンが命の危険を伴うアクションをしてくれるし、中盤はかなりシリアスな深海ホラー、終盤は相変わらずの飛行機アクションもあり、今まで出てきたキャストがたくさん出てきて集大成っぽいところもあるし、全然つまらない映画ではないが、よく考えるといろいろおかしいところがたくさんある。相変わらず話が異常に複雑なのはまあしょうがない…のだが、とりあえず前作に引き続き、この映画はAIの危険性についての映画であるわりにはAIを魔法みたいなものとして扱っている。本作は『アラジンと魔法のランプ』みたいな終わり方になるので(台詞でもおとぎ話をほのめかしてたが)、現代的なモチーフを使っているわりには落とし方がまるでファンタジーである。トムの体を張ったアクションといい、中盤がなんだか『海底王キートン』(1924)みたいになるのといい、話がちょっといい加減で素っ頓狂なのも含めてバスター・キートンの喜劇映画にどんどん近づいている…ような気はするのだが、トーンがシリアスであんまり笑うところがないのがややちぐはぐな印象は受ける。
なお、この映画は水にこだわりすぎだと思う。中盤の深海ホラーパートを引きずっているのか、最後に出てくるアフリカの終末データセンターではなぜかサーバの下に水が流れている。このデータセンターはおよそ治安が良くなさそうな場所にある上(南アフリカかどこかの山奥らしい)、下に水なんかが流れていたら湿気がやばいだろうと思うのだが(冷却用ならもうちょっと考えた配置にしてあると思うのだが…)、誰もこの非常に不自然なデザインに突っ込まない。『ローグ・ワン』もスカリフのデータセンターの立地がおかしかったのだが、まあこのへんはいつまでたってもそういう感じだなーと思う。