Becoming Led Zeppelinを見た。初期のレッド・ツェッペリンのキャリアに関するドキュメンタリーである。
最初の2枚のアルバムを出すまでのレッド・ツェッペリンの音楽性にフォーカスしている。バンド公認のドキュメンタリーだそうで、ご存命のメンバーは全員かなりしっかりしたインタビューを受けており、さらに取材嫌いだったジョン・ボーナムが亡くなる直前に受けたという珍しいインタビューの未公開音源も公開されている。また、レッド・ツェッペリンはかなり初期からライヴ映像が残っているので(ジミー・ペイジなんか子どもの時にテレビに出た映像まで残っている)、映像資料も豊富である。そういうわけで、ツェッペリンの音作りとか音楽的影響についてかなり掘り下げた解説をしており、興味深いと思えるところは大変多い。ツアー中の大暴れみたいなレッド・ツェッペリンの「伝説」に立ち入るのは避けて、徹頭徹尾音楽作りとか仕事のやり方に集中した内容なので、「まあ公認ドキュメンタリーだからな」とは思いつつ、まとめ方としては正解だとは思う。素晴らしいドラマーだったボーナムの夭逝をみんなが今でもとても悲しいと思っている雰囲気で、ボーナムのインタビューにメンバーが聞き入るショットがあるあたりも良い。
一方でだいぶ注文をつけたくなるところも多い。まず、2時間以上あってかなり長く、けっこうカットできそうだと思うところがある。とくにライヴ映像がたくさんあるのはいいが、同じ曲の違うライヴテイクの映像を何度も出すのは冗長だし、なんとなくオタクに媚びてるみたいな雰囲気があるのでやめたほうがいいのではと思う。そしてこの長さなのにメンバーの若い時から『レッド・ツェッペリンII』までしかいかないので、ツェッペリンの音楽性全体を理解するにはほど遠い内容…というか、それは全く狙っていない。また、扱っている時期がキャリアの初期だからというのもあるのだが、カバーや他の音楽家からの影響の話はたくさんある一方、他のアーティストの曲をノンクレジットで使って訴えられた話は入っていなくて、これは「公認ドキュメンタリー」っぽいな…と思った。