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とてもよくできているとは思うのだが、実話ベースなのが…『メイ・ディセンバー ゆれる真実』(配信)

 トッド・ヘインズ監督『メイ・ディセンバー ゆれる真実』を配信で見た。

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 女優であるエリザベス(ナタリー・ポートマン)は、13歳の少年と恋愛した末逮捕されて性犯罪者となり、刑務所を出た後に相手の少年と結婚した女性グレイシージュリアン・ムーア)の役を新作映画で演じることになったため、グレイシーとその若い夫ジョー(チャールズ・メルトン)の取材のため、カップルが住んでいるサヴァナに向かう。現地で夫妻やその子どもたちをはじめとするさまざまな人々に聞き取りをするうち、エリザベスは役者による調査の範囲を踏み越えてしまう。一見、幸せそうに見えるグレイシーとジョーの間にはさまざまな問題があった。

 難しい題材を綺麗に解決せず、複雑なままきちんと描いている作品で、非常によくでてきている。深刻な話なのだがユーモアはあり、ダークコメディと言えそうなところも多い一方、ヘインズお得意のメロドラマでもある。エリザベスが取材をするうちに、グレイシーが年齢のわりに非常に子どもっぽく、世間に無知なまま育てられたような感じの性格で、悪気もないのだが大人としての責任感もあまりないようなタイプの女性であることが見えてきたり、一方で子どもの頃からしっかりしていたらしいジョーがエリザベスのこの子どもっぽさを引き受けざるを得ない状況に追い込まれていたらしいことがわかってきたりする。終盤のグレイシーの息子ジョージー(コーリー・マイケル・スミス)が果たす役割もひねりがあって面白いし、オチはアメリカ映画界への痛烈な皮肉たっぷりのジョークになっている。

 そういうわけで非常に出来の良い作品ではあるのだが、どうも引っかかってしまうのは、これがメアリー・ケイ・ルトーノーとその夫という実在する人々の話をヒントに作られていることである。だいぶ細かいところなどが変わっているのでほとんどフィクションとは言えるのだが、現実の被害者にあたる男性に一切知らせずにこの作品を作ったのでご本人がとてもイヤな気持ちになっているそうだ。私は個人的に、最近の現実の出来事をダシにして何か作りました…みたいな話はあんまり好きではないし、とくにこの映画はアメリカ映画界のセンセーショナリズムを批判しているのに、実際の制作プロセスがこれでは逆方向でアメリカ映画の悪いところを体現してしまっているではないか…という気がする。




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